オッキークラコブ

オッキークラコブ

2019年12月05日
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12月5日(木)マリインスキー歌劇場管弦楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。

・チャイコフスキー:交響曲第1番「冬の日の幻想」、ロココの主題による変奏曲(アレクサンドル・ブズロフ)、交響曲第6番「悲愴」

やはりロシア物は鉄板でした。
ゲルギエフが名を知られるようになって間もない頃のインパクトが凄まじかったことを鮮明に覚えているのですが、一時期新鮮さも薄れややマンネリ感やオーバーワークによる疲れからか精彩を欠いているように感じられたことがあって、しばらく聴いていませんでした。今回も超過密スケジュールと演目の多さに正直強い不安を抱えて臨んだのですが、全くの杞憂でした。
まずは「ロココ」から。ブズロフは音に深みと伸びがあるのに加えて、従来のロシア系チェリストとはちょっとイメージが違いソフトで暖かみがありました。スケール感もあり、聴き応えがある素晴らしいチェロでした。

「悲愴」は指揮者、オケともに十八番、大げさに言えば目をつぶっていても出来る演目だけあって、文句のつけどころはありませんでした。3楽章までは速めのテンポでうねりを織り混ぜながら畳みかけ、4楽章はゆったりと深く歌い上げていくまさに「ゲルギエフの悲愴」でした。終曲時は計っていないので正確ではありませんが、1分程静寂のまま拍手が起きず息が詰まりそうになるほど緊迫、気迫の感じられる演奏でした。

ですが、今日の主役は「悲愴」ではなく間違いなく「冬の日の幻想」でした。ゲルギエフがスコアを食い入るように見つめながら寸分の隙も見せず緻密に運んでいく構成力は見事としか言いようがなく、終始集中力と緊迫感が持続されていました。ゲルギエフらしさという意味では「悲愴」に軍配が上がりますが、オケも熟成された響きで尖ったところがなく安定感抜群で圧倒的な出来栄えでした。特に1,2楽章は痺れました。
1曲目にして聴き手の集中力はほぼ全て持って行かれる程の引き込まれ様だったように、全体を通しても極めて満足度が高く、総合的に見て今年のベスト・コンサートでした。





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最終更新日  2021年08月18日 20時42分42秒
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