全754件 (754件中 1-50件目)
10月4日(日)NHK交響楽団のコンサートに行ってきました(NHKホール)。・マーラー:交響曲第2番「復活」(イン・ファン、タマラ・マムフォード、新国立劇場合唱団)独特感の強い「復活」でした。ルイージはテンポに一貫性がなく、変動も大きかったことからやや理解に苦しみました。効果は今一つ感じられず流れを削ぐイメージまでありました。ソリストは両者とも声量十分で存在感を示しました。オケは前半を中心に整わず粗さが目立ちました。比較するつもりはないのですが、ロンドン響の「復活」がいかに凄かったか再認識しました。
2026年10月04日
コメント(0)
9月28日(月)ロンドン交響楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・藤倉大:Amber Alchemy【世界初演】、マーラー:交響曲第2番「復活」(ソプラノ:マリア・ベングトソン、コントラルト:ノア・ベイナルト、東京混声合唱団)Amber Alchemyは曲の素晴らしさに加え、熱気溢れるパッパーノとダイナミックで色彩豊かなオケによる圧巻のパフォーマンスでした。昨日のショスタコーヴィチでは随所でテヌート気味にたっぷり奏で懐深さを強調する場面が見られ、「復活」でも同じイメージだったら冗長になってしまうのではと要らぬ心配をしていましたが、全くの見当違いでした。終始ベースは極めてオーソドックスでブレることはなく王道の「復活」を堪能できる名演でした。何と言ってもオケのレヴェルの高さと安定度は素晴らしく最後まで集中力に揺るぎはありませんでした。これまで聴いてきた実演ではソリストの印象がほぼありませんが今日は揃って素晴らしく、特にベイナルトのコントラルトは際立っていました。これほど充実度の高い「復活」に遭遇できるのは稀有と言えます。ただ、普段ほとんど咳は気にしませんが今日の会場は酷く、「このタイミングでするか」みたいなノンデリ横行でさすがに不愉快でした。
2026年09月28日
コメント(0)
9月27日(日)ロンドン交響楽団のコンサートに行ってきました(NHKホール)。・プロコフィエフ:バイオリン協奏曲第2番(HIMARI)、ショスタコーヴィチ:交響曲第5番3階席で遠かったのですがHIMARIの滑らかで美しい音はオケに埋没することもなくちゃんと届いてきました。しかしやや浅さを感じさせ、随所でしっかりズッシリしているオケに耳が向いてしまったことも正直なところです。後半は重さや暗さはほとんど感じさせず、小さくならず神経質にならず前へ前へと推進力を感じさせるショスタコーヴィチでした。オケは木管の力量の高さと弦のパワーが目立ちました。
2026年09月27日
コメント(0)
9月21日(月)東京交響楽団のコンサートに行ってきました(ミューザ川崎シンフォニーホール)。・シュミット:オラトリオ「7つの封印の書」(テノール(ヨハネ):マキシミリアン・シュミット、バス(神の声):フランツ=ヨゼフ・ゼーリヒ、ソプラノ:クリスティーナ・ランツハマー、メゾソプラノ:カトリオーナ・モリソン、テノール:パトリック・グラール、バスバリトン:クレシミル・ストラジャナッツ、オルガン:大木麻理、合唱:東響コーラス)大難曲ですがヴィオッティの熱の入れ方がひしひしと伝わってくる名演でした。細部まで手抜きなくこまめにコントロールしながら見事な組み上げを見せ、特に合唱への拘りは凄く自ら歌い同化しながら身振り手振り表現を交えてながら高度な統率をみせました。終始高い安定感を見せたシュミットは圧巻、ゼーリヒは極めて高い存在感を示し、東響コーラスの大健闘が素晴らしかったです。オケは一部やや乱れもありましたが、高いレヴェルのパフォーマンスでした。
2026年09月21日
コメント(0)
9月17日(木)NHK交響楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・ウェーバー:歌劇「オベロン」序曲、ブラームス:ヴァイオリン協奏曲(アウグスティン・ハーデリヒ)、シューマン:交響曲第4番(改訂版)序曲は冒頭から当分整わなかった印象でしたが、全体的にはヨーロピアンな味わいで品格がある名演でした。超人気ハーデリヒですが、これまで同様やはり入ってきませんでした。音質がどうも苦手でキツく感じてしまい、その中で時たま見せる濃厚な表現が厳しくてギブアップしてしまいました。伴奏は文句無く素晴らしく木管陣が魅せてくれました。メインは期待を遥かに越える超名演でした。やや早目のテンポ感が素晴らしく、抑えが利いていてシックで気品に溢れていました。シューマンとしては熱の足りなさと受け止める人もいるかもしれませんが、味わい深さが格別でした。オケも文句なく素晴らしく、極めて充実度の高いパフォーマンスでした。
2026年09月17日
コメント(0)
9月15日(火)金川真弓のコンサートに行ってきました(浜離宮朝日ホール)。・モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタト長調K379、フーガハ長調K394、ヴァイオリン・ソナタハ長調K403、イ長調K402、フーガト短調K401、ヴァイオリン・ソナタ変ロ長調K454(ジュゼッペ・グァレーラ)金川のヴァイオリンは進化を続けていました。2日前に聴いた時も感じてはいましたが、今日更に思いを強くしました。以前は鋭さが時としてきつさを感じさせる場面もありましたが、懐深さが増したイメージで余裕と貫禄を見せてくれました。かと言って音楽に緩みはなく相変わらずの精度の高さと相まって、極めて高質なモーツァルトを聴かせてくれました。ソロのフーガを含めてグァレーラのボリュームが部分的にやや高めで気になるところもありましたが、共演を重ねているだけあって息はよく合っていて安心感がありました。
2026年09月15日
コメント(0)
9月13日(日)金川真弓のコンサートに行ってきました(港南区民文化センターひまわりの郷)。・ヤナーチェク:ヴァイオリン・ソナタ、ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番「雨の歌」、リスト:ファウストによる2つのエピソード「夜の行列」「メフィスト・ワルツ第1番」、プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ第2番(ジュゼッペ・グァレーラ・・・リストはピアノ・ソロ)金川は相変わらずのクオリティの高さですが、更なるどっしり感と熱を感じさせました。ヤナーチェクは香り立つ雰囲気があって申し分の無い素晴らしさで、ブラームスは二楽章こそやや淡白な印象はありましたが、繊細さと歌心に富んだ名演でした。グァレーラのリストは実直で繊細さも兼ね備えた好演でした。プロコフィエフは小さくならずスケール感のある見事なパフォーマンスでした。いつもながら手抜きがなく精度の極めて高い稀少性のあるリサイタルでした。
2026年09月13日
コメント(0)
8月1日(土)紀尾井ホール室内管弦楽団のコンサートに行ってきました(東京オペラシティコンサートホール)。・シベリウス:「カレリア」序曲、交響曲第7番、マーラー:交響曲第4番(マンディ・フレードリヒ)久々のインキネンでしたがやはり素晴らしかったです。シベリウスはバランスコントロールの素晴らしさが際立っていて痺れました。品格に富みきっぷがよく、穏やかな響きに溢れ活力のある音楽で、申し分ありませんでした。後半は穏やかなマーラーでした。特に1、2楽章はゆったり目のテンポで進めましたが木管などをソロで跳ねさせることはせず全体的にも表現を大きくは付けなかったことから陰影は目立たず憂いもそれほど感じさせませんでしたが、物足りなさは一切なくアンサンブルの妙を十分に堪能できました。フレードリヒの落ち着きがあって高音でもブレないソロも素晴らしかったです。オケも終始安定感を見せインキネンの思いを十分に受け止めていて、充実度の高いパフォーマンスを見せてくれました。
2026年08月01日
コメント(0)
7月28日(火)小菅優のコンサートに行ってきました(東京オペラシティコンサートホール)。・モーツァルト:ピアノ・ソナタ第18番、ウェーバー:ピアノ・ソナタ第4番、シューベルト:ピアノ・ソナタ第21番モーツァルトは小菅らしく緩みがない中で素朴なアプローチを見せ、作品に正面から対峙した印象で非常に好感を持ちました。ウェーバーは変化がつけにくく危うさを持つ曲ですがしっかりまとめた印象でした。シューベルトはいただけませんでした。全体的にボリュームが大きめで違和感があり、時としてやたらリズミカルになったり右手が不明瞭な箇所が散見されたり、テンポ感を含めてバランスが今一つで繊細さにも薄く、残念ながら味わいが出てきませんでした。
2026年07月28日
コメント(0)
7月23日(木)東京フィルハーモニー交響楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・ビゼー:歌劇「カルメン」【演奏会形式】(指揮:チョン・ミョンフン、カルメン:ステファニー・ドゥストラック、ドン・ホセ:マシュー・ポレンザーニ、エスカミーリョ:アンドリー・キマチ、ミカエラ:スラーフカ・ザーメチニーコヴァー、スニガ:木村善明、モラレス:小林啓倫、ダンカイロ:北川辰彦、レメンダード:村上公太、フラスキータ:砂田愛梨、メルセデス:藤井麻美、合唱:新国立劇場合唱団、児童合唱:世田谷ジュニア合唱団、フラメンコ:南風野香スペイン舞踊団)ミョンフンは小気味よさとダイナミックさを合わせ持ち聴かせてくれましたしオケもまずまずと言った印象でした。ソリストも主役陣を中心に安定していたのですが総合的には1枚欠けたイメージで大きく揺さぶられるところまではありませんでした。
2026年07月23日
コメント(0)
7月22日(水)ワディム・レーピンのコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・ドビュッシー:ヴァイオリン・ソナタ、プロコフィエフ:ヴァイオリン・ソナタ第1番、フランク:ヴァイオリン・ソナタレーピンは結構聴いてきましたがしなやかさは健在でした。以前はもっとしなやかさが前面に出ていて絹のような滑らかさでやや遠慮がちなアプローチのイメージを持っていましたが、音的にも表現においても前に出て来ている印象を持ちました。ドビュッシーは思った以上に濃厚な表現を見せやや驚かされましたし、プロコフィエフは貫禄十分の充実度申し分ない名演でした。メインのフランクも超名演でした!先達を思わせるやや懐かしい濃厚さと洗練された音とのハイブリッドをゆったりたっぷり滔々と見せ、非の打ち所のないなかなか出会えない貴重なソロに触れ正直痺れました。見逃せないのはルデンコの伴奏で繊細さと歌心を合わせ持ちレーピンとのマッチ感も申し分ありませんでした。
2026年07月22日
コメント(0)
7月21日(火)ピエール=ロラン・エマールのコンサートに行ってきました(浜離宮朝日ホール)。・クルターグ:C音の前奏曲とワルツ 、前奏曲とコラール 、J.S.バッハ:前奏曲とフーガBWV854、前奏曲とフーガBWV866、クルターグ:歓喜 、カインは兄に対して立ち上がった 、(そしてそれは起こった...) 、J.S.バッハ:前奏曲とフーガBWV861、クルターグ:ドーラ・アンタルの誕生日のために、アンティフォナ、J.S.バッハ:BWV858、フーガBWV859、クルターグ:神はアブラハムを試した、主はノアに言われた「すべての肉なるものの終わりが来る」、ジョルジュ・ショルシャニーの思い出に、J.S.バッハ:フーガBWV857、クルターグ:哀歌(2)、J.S.バッハ:前奏曲とフーガBWV847、クルターグ:フェレンツ・ファルカシュへのオマージュ(2)、J.S.バッハ:前奏曲BWV851、クルターグ:草の葉 クララ・マルティンをしのんで、鐘 マルギット・マンディのために、J.S.バッハ:前奏曲BWV850、クルターグ:シャーンドル・ヴェレシュのための鐘のファンファーレ、J.S.バッハ:フーガBWV850、シューベルト:ワルツD145から第4番、第2番、第1番、第5番、第8番、第9番、クルターグ:対話、シューベルト:ワルツ D145から第11番、第10番、クルターグ:ズザナ・シロカイへの一筆、シューベルト:感傷的なワルツD779から第23番、ドイツ舞曲D783から第3番、第2番、独創的ワルツD365から第21番、レントラーD734から第3番、第15番、クルターグ:ドイナ、シューベルト:レントラーD145から第2番、第4番、第5番、第6番、第7番、第8番、クルターグ:リゲティのためのリガトゥラ、シューベルト:レントラーD145から第9番、第12番、第16番、第17番、クルターグ:メッセージ・エスキス(別の形で)、人は花...(4a)、エルネ・レンドヴァイの思い出に、シューベルト:最後のワルツ集D146から第14番、第15番、第20番、クルターグ:ゲオルク・クレルの誕生日に、シューベルト:12のドイツ舞曲D790から第5番、クルターグ:...ただ、だから...、シューベルト:12のドイツ舞曲D790から第6番、第7番、第8番、クルターグ:...ハインツのために...、シューベルト:12のドイツ舞曲D790から第9番、ワルツD145から第6番、クルターグ:エンドレ・セーケイとの静かな別れ、シューベルト:独創的ワルツD365から第2番、第3番、第5番、レントラーD734から第11番、クルターグ:無限との戯れロラン・エマールならではのプログラムです。バッハはピアノを聴いているというよりは含蓄ある語りを聞いているようなイメージで、暖かみのある独特な音色をベースに得も言えぬ素晴らしさがあります。と言っても音楽に緩みはなく内面には極めて強い激しさも感じられエマールワールドを形作っています。クルターグにおいては激しさと繊細さを表に出し多彩に表現を進めました。後半はテンポや間の取り方など変化を大きく付けながら情感豊かにやや濃厚に表現し、独特感の強いシューベルトでした。クルターグとの繋がりをより意識していて前半に比べると重めの展開でした。全般的にロラン・エマールの音楽への没入感が凄く、楽譜を食い入るように見つめ体を揺らし時には腰を浮かせ左足で床を踏み鳴らしながら特有の世界観を繰り広げ、すっかり惹き込まれてしまいました。
2026年07月21日
コメント(0)
7月18日(土)東京交響楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・ブラームス:交響曲第3番、ドヴォルザーク:交響曲第7番前半はヴィオッティの指揮ぶりにあまり引力が感じられずややフワッとしているイメージで、だからなのか音楽も手なり感が強く時としてぼんやりしていてやや緊張感に欠けた印象でした。以前にもプログラムしている後半のドヴォ7ですが、やはり一楽章はふんわりしていてメリハリが感じられませんでしたが二楽章から見違えるように集中力を高め、極めて充実度の高いパフォーマンスを見せてくれました。オケも一体感を高め流石と思わせてくれました。
2026年07月18日
コメント(0)
7月18日(土)東京フィルハーモニー交響楽団のコンサートに行ってきました(文京シビックホール)。・ムソルグスキー(ラヴェル編):組曲「展覧会の絵」、ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番 (中川優芽花)原田の展覧会は重厚感に富んでいてズッシリ聴き応えがありました。オケは綻びも見られましたが総じて冴えていて、特にトランペットとホルンを中心に金管陣牽引が見事でした。中川は予想に反し詰め込み過ぎでピントが定まらず残念なラフマニノフでした。総じてロマンティックに表現をする上にテンポが遅めでクドさ目立ち、ペダル多用で混濁や伴奏への埋没が見られ聴かせどころで聴こえないことが散見され、見るべきところはありませんでした。
2026年07月18日
コメント(0)
6月28日(日)田部京子のコンサートに行ってきました(浜離宮朝日ホール)。・シューベルト:即興曲op.142 より第2番、ショパン:即興曲第1番、ワルツ第9番「告別」、バラード第3番、ノクターン第18番op.62-2、幻想ポロネーズ、シューマン:謝肉祭久々の田部です。音の輪郭が実に明瞭で、一切の曖昧さを排した確かな表現が胸にストレートに飛び込んできて「明晰さ」を感じさせます。それでいて決して冷たい印象にはならないのが素晴らしいところで、音の奥にはじんわりとした「暖かみ」が感じられ、どちらかというとサッパリとした心地よい後味を残してくれます。全般的に余計なクセが見当たらず最初から最後まで高い安定感を見せ、作品そのものの美しさが素直に伝わってきました。シューベルトは文句なし、ショパンもシンプルなアプローチの好演でしたが、幻想ポロネーズはサッパリ感が勝っていてショパン好きには物足りなかったもしれません。メインのカーニバルは超名演でした!意外と実演で聴ける機会が少なく私自身これまでいくつかの実演に接してきましたが正直期待を裏切られるケースがほとんどで、次々と場面が切り替わり物語性が非常に強く多彩さが求められる曲ですが全体の流れに乏しくバラバラな印象の演奏が多かったからです。しかし今日の田部は期待を遥かに超え、前半から感じていた「クリアで曖昧さのない表現」でこの曲の持つ多様さを鮮やかに描き出し、サッパリとした気品を保ちながらもシューマン特有の情熱や内省的な暖かみが絶妙なバランスで配されていました。何より全体の「流れ」が一切淀むことなく、物語としての多彩さと音楽としての有機的なつながりを見事に両立させていました。高い壁のようなカーニバルをこれほどの安定感と深い説得力で聴かせてくれて大満足のリサイタルでした。
2026年06月28日
コメント(0)
6月27日(土)ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートに行ってきました(所沢ミューズアークホール)。・ウェーバー:歌劇「オベロン」序曲、ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」(亀井聖矢)、ブラームス:交響曲第4番序曲は抑えの利いたヨーロピアンな味わいのある好演でした。オケはまとまりを感じさせました。亀井の軽やかでクリアな音は瑞々しく、抜群で余裕のあるテクニックは素晴らしく、綺麗で見事な「皇帝」でしたが、やや軽さとサラサラさ、表層感が勝っていました。ブラ4は、玄人好みのやや渋めのアプローチで派手さは無いものの聴けば聴くほどしみじみしてくるイメージの名演でした。テンポの変動もほとんどなくある意味淡々と進めますが、 全体的に抑制気味でバランスを重視したサウスポーラニクルズの見事なシェフ振りがいい味わいを出していました。オケは傷が少なく上品上質な総合力を見せました。
2026年06月27日
コメント(0)
6月25日(木)ネマニャ・ラドゥロヴィチのコンサートに行ってきました(浜離宮朝日ホール)。・チャイコフスキー:ポリーナのロマンス、フランク:ヴァイオリン・ソナタ、J.S.バッハ:シチリアーノBWV1031、シャコンヌBWV1004、L.ブーランジェ:2つの小品 「夜想曲」と「行列」、ラヴェル:ツィガーヌ(ステファニー・フォンタナローザ)ラドゥロヴィチは何と言っても音のクオリティが極めて高く、芯があってどの領域でもしっかり聴こえてきました。そんな中でも繊細さと滑らかさも合わせ持っていて非常に魅力的なヴァイオリンでした。ゆったり目のテンポで滔々と歌いますがクドさや古めかしさは皆無で、情感豊かにズッシリと迫ってきました。チャイコフスキーはややすすり泣き的にしっとり聴かせましたし、フランクは懐が深いスケール感のある名演でした。後半も無伴奏を含め高質なパフォーマンスを見せました。アプローチは至ってシンプルで大きく表現を付けたりはしませんが、音の微妙なニュアンスを見事に操り、フランス物の雰囲気も不足ありませんでした。伴奏のフォンタナローザもこれまたシンプルながら味わいがあり素晴らしかったです。全体に非の打ち所が無く極めて充実度の高いコンサートでした。
2026年06月25日
コメント(0)
6月19日(金)田所光之マルセルのコンサートに行ってきました(王子ホール)。・リスト:愛の夢 3つのノクターンS541, R211、ノクターン「夢のなかに」S207, R87、ツェルニー:8つのノクターンより第4曲変ニ長調、リスト:超絶技巧練習曲田所はクセがなく音の精度が高いピアノで、すーと染み込んでくるようなイメージがあります。表現はシンプルで前半のノクターン系も過度な抑揚は排していて、しっかりと聴かせました。後半の練習曲も極めて実直なアプローチで聴き応え十分でした。叩きつけるような強打感はなく滑らかなタッチから繰り出されるクリアな音は見事で、どの場面でもムラを感じさせない均質性が素晴らしく、華々しさは抑え気味ながら充実度の高パフォーマンスでした。ラヴェルのコンチェルトを聴いた際の印象が強かったので楽しみにしていたリサイタルでしたが、大当たりでした。
2026年06月19日
コメント(0)
6月18日(木)東京フィルハーモニー交響楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・モーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」序曲、ヴァイオリン協奏曲第3番、交響曲第40番序曲はややゆったりしたテンポでノンビブラートながらたっぷり響かせ、囁やくように魅力的に仕上げました。ズーカーマンのヴァイオリンは艷やかで線は太くしっかりしていてどんな場面でも伸びやかで実に見事でした。貫禄に満ちていて揺るぎがなく、なかなか聴けない貴重なコンチェルトでした。シンフォニーはリピート有りで26分程度、やや渋めのアプローチですが歌うところはしっかり歌いヨーロピアンに響かせ味わい深くどこか懐かしさを感じさせる名演でした。オケも終始安定感を見せ、メイン終了20時20分とさっくりしていましたがとても満足度の高いコンサートでした。
2026年06月18日
コメント(0)
6月14日(日)ブルース・リウのコンサートに行ってきました(所沢ミューズアークホール)。・リゲティ : ピアノ練習曲集第1巻第4番「ファンファーレ」、ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第14番「月光」、ショパン: ノクターン第7番Op.27-1、第8番 Op.27-2、ラヴェル:道化師の朝の歌(「鏡」より 第4曲)、ドビュッシー:夢、ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ第21番「ワルトシュタイン」、モンポウ:「月の光」によるグロッサ、アルベニス : イベリア 第1巻第2曲港(エル・プエルト)、リスト:スペイン狂詩曲これまで聴いたリウとはやや違う印象を持ったのは気のせいでしょうか。滑らかなタッチに鋭さが加わり、もともと高い精度は更に上がった印象でした。激しい場面でも強打感はなく完全なコントロール下にあって、常に音のクリアさが失われないのは驚異的でした。ベートーヴェンらしいかと言うとそうではなく、ドビュッシーもややフワフワしていたりと結構独特感があるのですが、それらを越えて余りある高質な魅力に感嘆を覚えました。通常ヴィルトゥオーゾという言葉からイメージするピアニストとは全く違い技術に目を奪われるということではなく、リストのように速く弱い場面で音の粒を明確に聴かせ完璧に表現して見せ、圧倒させられました。プログラムの多彩さも素晴らしく極めて高い満足感のあるリサイタルでした。
2026年06月14日
コメント(0)
6月9日(火)カメラータ・ザルツブルクのコンサートに行ってきました(東京芸術劇場)・モーツァルト:ピアノ協奏曲第25番、コンサート・アリア 「どうしてあなたを忘れられようか~恐れないで愛しい人」、ピアノ協奏曲第24番(イム・ユンチャン、イム・ソンへ)ユンチャンの極上モーツァルト!ユンチャンは透明感の高い極めてクリアな音で瑞々しさこのうえなく、シャープさと柔らかさ、繊細さとダイナミックさの融合が素晴らしく、22歳のピアノとはとても信じられない完成度の高さでした。こまめで棘のないアンジュレーションから繰り出される見事な表現には、終始惹きつけられました。ソンへのソロは伸びやかで聴かせましたが、耳はユンチャンのピアノに多く向かってしまいましたし、オケは至って普通でした。
2026年06月09日
コメント(0)
6月5日(金)NHK交響楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)・オネゲル:交響詩「夏の牧歌」、ベルリオーズ:歌曲集「夏の夜」(ガエル・アルケーズ)、イベール:寄港地、ドビュッシー:交響詩『海』オネゲルからマエストロ・ドゥネーヴの絶妙なコントロールが満載で、素晴らしいスタートでした。N響管ソロ陣も申し分ありませんでした。アルケーズは安定感を見せましたしてが、やや表面的な印象があって今一つ打たれるものがありませんでした。後半はドゥネーヴの魅力を十分に味わえる名演でした。細部にわたる丁寧さや繊細さを見せながら常に全体観を失わず、懐の深さやスケール感を存分に感じさせました。バランス感が素晴らしく音楽にギスギス感や小さくまとめる感は決して見せませんでした。特にドビュッシーは手中に収めている感が凄く、テンポ感や流れの構成が見事で結構惹きつけられました。オケはややかたい印象ではありましたが、手堅くまとめました。
2026年06月05日
コメント(0)
5月27日(水)フランス放送フィルハーモニー管弦楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番、(藤田 真央)、ブルックナー:交響曲第7番藤田のソロは精度は高いのですが、モーツァルトということもあってかやや独特感のあるうねりを中心に表情を付けすぎに感じられてすんなり入ってきませんでした。伴奏は緩みがなくやや重くしっかり目でしたが、それとのマッチ感も今一つでした。ブルックナーは全体的にややテンポは速めで大半は淡々と進めましたが、とにかくボリュームが大きめでした。どのパートも満遍なく音の当たりが強めで、特にフルートは違和感があるほどでした。力強く前に前に進むイメージで、良さにつながっているというよりはやや一本調子や雑な印象として残りました。
2026年05月27日
コメント(0)
5月26日(火)読売日本交響楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」(イリア・グリンゴルツ)、コルンゴルト:ヴァイオリン協奏曲、ドヴォルザーク:交響曲第8番「フィンガルの洞窟」は前半をテンポ遅めで情緒豊かに進め雰囲気としてはオリエンタルと言うか一部和も感じるカンブルランならではのアプローチで、全体としても独特ながら味わいがありました。グリンゴルツは身振りや音楽に派手さはなく堅実で淡々とした印象でした。音に滑らかさはあまり感じられませんがしっかりしていてテクニックに富んでいるので玄人好みといったイメージですが、細かい揺らしで拡散気味な部分もありました。ドヴォルザークは、高弦は揺らしを抑えやや渋めに響かせて全体調和を重視したアプローチで、部分的に独特な間や溜めや歌いを入れてカンブルランワールドを展開しました。一、ニ楽章ではややチグハグな印象でしたが、後半楽章では効果十分で聴き応えがありました。オケは全体的に概ね安定感がありました。
2026年05月26日
コメント(0)
5月19日(火)チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・シューマン:歌劇「ゲノフェーファ」序曲、ブラームス:ヴァイオリン協奏曲、(ジャニーヌ・ヤンセン)、チャイコフスキー:交響曲第5番序曲はスッキリした響きで、全体バランスを重視しまとまりがある好演でした。ヤンセンは線は細めながら熱が入った力強い弓使いで奏でる音はややキツめ、全体的に細かく揺らしてテクニカルで、曲の魅力が引き出されているかと言うとそうは感じませんでした。チャイ5は文句なしの名演でした。ポイントポイントでは大きくテンポに変化をつけて歌うのですがベースはオーソドックスで、余計な表現を付けたり響かせたりは排除して、全曲通しで一気に仕上げました。バランスと調和に富んで味わい豊かなパーヴォのタクトは冴えまくっていました。オケは重厚感はさほどありませんでしたが全体的に高位安定していて、極めて高い安心感がありました。
2026年05月19日
コメント(0)
6月16日(土)東京交響楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・ベートーヴェン:交響曲第1番、マーラー:交響曲第1番「巨人」ノンビブラートで全体的に大きくは響かせず木管はやや抑え気味に洗練されていてシャープなアプローチなのですが、速めのテンポの中結構大胆に表現をつけながらのコントロールはやや狙いが見えにくく、しっくり来ないベートーヴェンでした。オケも安定していてヴィオッティへの強い歓迎感・期待感もあって会場は盛大でした。マーラーは極端なテンポ設定や大胆なパートの強調が随所に見られ、繋がりや全体観に乏しくやや表層的な印象でした。東京交響楽団としては珍しく整わず不調でした。
2026年05月16日
コメント(0)
5月15日(金)NHK交響楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・山田一雄:小交響詩「若者のうたへる歌」、ハルトマン葬送協奏曲(キム・スーヤン)、須賀田礒太郎:交響的序曲作品6、ヒンデミット:交響曲「画家マチス」小交響詩はオケの重厚さが活きてなかなかの好演でした。特にホルンのしっかり感がさすがと思わせました。スーヤンはクセがなくスケール感があって、ストレートな表現で難曲での存在感を示しました。アンコールのバッハでは、渋みかかったしっとり感で全く違った一面を見せてくれました。極めて残念ながら、所用により前半で会場を後にしました。
2026年05月15日
コメント(0)
5月13日(水)東京フィルハーモニー交響楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。シューマン(バッティストーニ編):「子供の情景」【世界初演】、マーラー:交響曲第4番(高橋維)シューマンはバッティストーニのオーケストレーションによるもので、オーソドックスでしっかり構成されていて全く違和感がありませんでした。オケはクラリネットを筆頭に上出来でした。マーラーは軽やかなイメージがありますが、よく歌っているので薄くなくくどくもなく、また、バッティストーニのテンポ感の素晴らしさ、バランス感の絶妙さが見事で、繊細でソフトな語り口の味わいが堪能できました。高橋のソロは特徴に乏しく全く前に出て来ませんでした。オケはほぼ絶好調で、特にホルンの安定感は際立っていました。
2026年05月13日
コメント(0)
5月11日(月)ュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・モーツァルト:オペラ「後宮からの誘拐」序曲、ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番、(チョ・ソンジン)、マーラー:交響曲第1番「巨人」オケの素晴らしさで序曲から大満足です。ソンジンは軽やかなタッチでクリアな音、極めて綺麗なピアノですが、インパクトに欠ける印象でした。一音一音は見事ですが音の繋がりとしてはやや薄いイメージで、耳は大方オケに向かってしまいました。滑らかで豊かな響き、シャニの懐深い采配が素晴らしかったです。マーラーは超絶名演でした。シャニは緻密きっちり系で終始どこを取っても隙がありませんでした。決してセコくならず小さくまとまらずスケール感十分で、重厚感に不足はなく憂いも見せ、ダイナミックで聴き応えの極みでした。オケはホルンにムラがあったのはやや残念としても、弦と木管の極めて高いレヴェルでの安定感と全体的なパワーは申し分なく、ここ最近では他を圧する素晴らしい力量を見せてくれました。超満足なコンサートでしたがホールは空席が目立ち、1階は7割、2階は5割程度の入りで寂しい感じでした。
2026年05月11日
コメント(0)
5月10日(日)神奈川フィルハーモニー管弦楽団のコンサートに行ってきました(横浜みなとみらいホール)。・メンデルスゾーン:序曲「静かな海と楽しい航海」、ストラヴィンスキー:ヴァイオリン協奏曲、ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲(金川真弓)席が遠かったのでホールの問題もあると思うのですがストラヴィンスキーは音が分散気味でなかなか届いて来ないのが残念でした。掛け合いが多いこともあり伴奏とのバランスも今一で埋没感があり、表面的にしか聴こえない部分が多く金川の良さにたどり着けませんでした。ベートーヴェンはいつも通りのクオリティでした。金川のリードが感じられいつものコンチェルトに比べてリラックスしている印象でしたが、シャープな中に熱の入った表現が随所にあって聴き応え十分でした。金川は弾き始めの音が意識的とも思えるほどしっかりしていますが、今日は控え目に感じられ、新たなイメージ感がありましたが相変わらずの素晴らしさでした。
2026年05月10日
コメント(0)
4月22日(水)読売日本交響楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・ハイドン: 歌劇「哲学者の魂、またはオルフェオとエウリディーチェ」序曲、モーツァルト:ピアノ協奏曲第19番(河村尚子)、ベートーヴェン:交響曲第7番ボルトンは歩き方や仕草にややせわしなさを感じさせますが音楽は柔らかく見事な響きと絶妙なミックスバランスの持ち主で序曲から魅力的に仕上げました。河村はいつものごとく尚子節を炸裂させながらやや独特なモーツァルトを聴かせましたが、音は精度が高く音楽性に長けていて明るく活力があって見事でした。伴奏が並んで素晴らしく、ボルトンの丁寧な仕事振りが素晴らしく、各パートがクリアに浮き上がりました。ベートーヴェンもボルトンが丁寧で緻密、歌心もあって多彩な表現を見せ、聴き応え十分でした。やや弦は抑え渋めにしっかりと下支えし、めちゃくちゃ上手く木管を調和させていて特に前半楽章は唸らされました。テンポのいじりや間の入れ方も効果的で、ティンパニの強打も大胆でした。最後はやや疲れを見せましたが満足度の高い7番でした。オケも高いレヴェルを見せ、特にフルートとオーボエはフル活躍でした。
2026年04月22日
コメント(0)
4月6日(月)河村尚子のコンサートに行ってきました(王子ホール)。・ブラームス:8つの小品第1番、第3番、ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ、2つの狂詩曲第2番、幻想曲集第4番、第5番、6つの小品第3番、3つの間奏曲第2番、4つの小品第3番、第4番何度聴いても関心させられる凄いピアニストです。決して綺麗なピアノではなくやや重さやゴツゴツ感も持ちながら独特感のある構成を見せるのですが、強くブラームス感も伴ってくるところが凄いところです。前半のヘンデル変奏曲は圧巻でコミカルさも織り混ぜながら多彩な表情を見せ、ブラームスと尚子節の絶妙な融合に聴き入りました。後半もしなやかで高い音楽性を見せていて非常に満足度の高いリサイタルでした。
2026年04月06日
コメント(0)
3月29日(日)アンドラーシュ・シフのコンサートに行ってきました(所沢市民文化センター ミューズアークホール)。・バッハ:ゴルトベルク変奏曲からアリア、フランス組曲第5番、ハイドン:ピアノ・ソナタ第33番、モーツァルト:幻想曲K.475、ロンドK.511、ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第15番「田園」、シューベルト:アレグレットD915、3つのピアノ小品 D946から第1番、即興曲D899-3、ハンガリー風のメロディD817、ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30番いつ聴いてもハイクオリティなシフですが、今日は一段と上質な印象でした。やや独特感があるところがインパクトとなって迫ってきますし、優しくもありきりっと感もある安定性はシフならではです。全て素晴らしく非の打ちどころがなかったのですが、強いて言えばフランス組曲の印象が強めでした。
2026年03月29日
コメント(0)
3月10日(火)読売日本交響楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲(成田達輝)、モーツァルト:交響曲第41番「ジュピター」成田はベースは繊細系で極めて滑らか美音の持ち主です。今日のベートーヴェンは一言で言えばとてつもなく独特個性的ですが、素晴らしいパフォーマンスでした。随所で大胆なテンポの変動をしたり、急に濃厚な表現を見せたりでしたが、音の素晴らしさは変わることがなく、二楽章などは今まで経験がないほどの超微速度でオケはたまらずズッコケ気味でしたが、成田は音がブレれることもなく見事でした。全体的に丁寧に情感豊かに表現されていて聴き応えがありました。4回あったカデンツァの内一楽章では、成田の歌(歌詞はありませんが)付きで、びっくり驚かされました。モーツァルトは以前聴いたイメージと随分違っていました。リピートもあったので約40分と長めで、やけに穏やかと言うか柔らかくなっていて、前回は逆にキレッキレみたいで好印象だったこともあり今ひとつしっくりきませんでした。
2026年03月10日
コメント(0)
3月8日(日)金川真弓のコンサートに行ってきました(彩の国さいたま芸術劇場)。・バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番、無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番、無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番とてつもない2日間でした。全曲が完璧で非の打ち所がなく驚愕の名演でした。どれを取ってもどこを取っても穴がなく常に高質であり続けたのは奇跡的でした。全般的にテンポはいくらか速めでスッキリしていますが物足りなさは皆無で、音もテクニックも超一級、かと言って機械的でもテクニックに走る訳でもなく恐ろしいほどの完成度の高さでした。微妙なテンポの変動や気がつかないほどの間が常に見られ、緻密で見事なアンジュレーションを組み上げました。会場が唖然としていたり半ばあきれているのが雰囲気で伝わってくるほどでしたが、金川は終始全く力みの感じられない指使い腕使いで、涼しい表情のまま完奏しました。
2026年03月08日
コメント(0)
3月7日(土)金川真弓のコンサートに行ってきました(彩の国さいたま芸術劇場)。・バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番、無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第1番、無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番相変わらずのクオリティの高さで全くといっていいほど穴のない運びでした。音の素晴らしさは言うまでもありませんが、従来以上に穏やかさを感じさせ懐の深さが増した印象で更なる進化を見せました。明日も楽しみです。
2026年03月07日
コメント(0)
3月1日(日)庄司紗矢香のコンサートに行ってきました(所沢市民文化センター ミューズアークホール)。・モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ第32番、ブラームス、ディートリッヒ、シューマン:F.A.Eソナタ、ダラピッコラ:タルティニアーナ第2番、ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ 第1番「雨の歌」(ジャンルカ・カシオーリ)ここ何年かで接してきた庄司の実演は、クセの強さと言うかこだわりの強さを感じてやや近寄りがたい印象を受けていましたが、今日のリサイタルにそれはありませんでした。モーツァルトは線は太めでしっかりした音でありながら十分に伸びやかで、カシオーリの優しい伴奏との掛け合いが絶妙で素晴らしい仕上がりでした。F.A.Eソナタはスケールが大きく小手先感がない堂々たるパフォーマンスで、申し分のない名演でした。ダラピッコラはストイックで余計なことは一切せず、聴き応え十分でした。ブラームスも全体的には見事でしたが二楽章を中心に削ぎ落とし感が強く、もう少し歌を感じたかったのと強めの重さが残りました。カシオーリの伴奏は終始安定感を見せました。
2026年03月01日
コメント(0)
2月23日(月)三浦謙司のコンサートに行ってきました(所沢市民文化センター ミューズアークホール)。・ブラームス:7つの幻想曲Op.116、3つの間奏曲Op.117、6つの小品Op.118、4つの小品Op.119三浦は素朴派で、音のクオリティの高さとこまめで繊細なアンジュレーションの見事さがあります。全般的に色調は明るく、重暗さや陰鬱さはほぼありません。それが今日のプログラムにおいてはプラスに働かなかった印象で、相変わらずクオリティの高さはあったもののブラームスとしてはやや浅さと写り、素っ気なさや味気なさを強く感じさせ、最後まで味わいは出てきませんでした。
2026年02月23日
コメント(0)
2月21日(土)読売日本交響楽団のコンサートに行ってきました(東京芸術劇場)。・チャイコフスキー:幻想序曲「ロミオとジュリエット」、ロココ風の主題による変奏曲(鳥羽咲音)、フォーレ:付随音楽「ペレアスとメリザンド」組曲、ラヴェル:ボレロロメジュリは普通だったものの、ロココの鳥羽はびっくり仰天のソロでした。極めて洗練されている中で柔らかみがあって何とも魅力的です。芯が強く弾きっぷりが見事で珍しく引力の強さがありました。泥臭ささみたいなものは感じないものの曲の魅力は全く逃しておらず、強く印象に残る名演でした。フォーレはまとまりがあったもののドイツ物を聴いているようなイメージがややあって雰囲気が十分には出てこず、ラヴェルは目立ったソロは見られず一部整わず、至って普通でした。
2026年02月21日
コメント(0)
2月20日(金)NHK交響楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲(ヨゼフ・シュパチェク)、ブラームス:セレナード第1番シュパチェクの音はやや細めながら、艶があって十分に伸びてきました。端正で丁寧さが崩れることはなく、穴もムラもなく極めて充実度の高いソロでした。伴奏も秀逸で素晴らしかったです。後半のブラセレはヨーロピアンでスケール感のある上質な名演でした。テンポ感が素晴らしく決して小さくならず活力に富んでいて、こまめに絶妙に表情をつけていくのでしっかりと曲の魅力が浮かび上がりました。オケも存分に力量を発揮し申し分のない仕上がりでしたし、フルシャとのマッチ感も抜群でした。
2026年02月20日
コメント(0)
2月18日(水)東京フィルハーモニー交響楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・ウェーバー:歌劇「魔弾の射手」序曲、ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番(岡本誠司)、メンデルスゾーン:交響曲第3番「スコットランド」序曲はミョンフンらしく重厚感があって溜めの利いたアプローチでした。オケはやや整っていませんでした。岡本は線は太くなく小刻みに揺らすビブラートが特徴で、濃厚な表現をしますが重たさはなく独特感のあるヴァイオリでした。ただそれがやや中途半端に写り、曲をぼやかしている印象が残りました。メンデルスゾーンは、出だしゆったりとしたテンポで哀愁漂う進みでしたが中盤以降はややぼやけた感じで、二楽章はゴツゴツ感が勝っていて、三楽章はまったりしていて一部ポルタメント気味だったのは違和感で、四楽章もバランスを欠いた印象で最後まで入ってきませんでした。オケもやや粗さを感じさせたのでそれが要因かもしれませんが、全体的に調和が薄めでした。
2026年02月18日
コメント(0)
2月14日(土)アリス・アデールのコンサートに行ってきました(フィリアホール)。・J.S.バッハ:パルティータ 第1番、W.F.バッハ:ソナタト長調F.7、シューベルト:ピアノ・ソナタ 第21番80歳を超える年齢とはとても思えない音の瑞々しさでした。憂いはなく明朗さは一貫していて、右手は時としてきつささえ感じさせるほどハッキリしていて、左手も物凄く迫ってきますがひっそりと寄り添っているようです。両バッハとも情緒的な表現は排除して明快に進め、随所に見せる絶妙な間が何とも言えない味わいと多彩さの源になっていました。シューベルトは特に後半は遅めかつ大きくテンポを変動させ、大胆なアンジュレーションをつけながらアデール節を存分に聴かせました。YAMAHAのマッチ感も十分でした。
2026年02月14日
コメント(0)
2月13日(金)読売日本交響楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・ウンスク・チン:スビト・コン・フォルツァ、ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番(中川優芽花)、マーラー:交響曲第1番「巨人」中川は柔らかみがありながら音はしっかりしていて、クリアかつ伸びやかで繊細にアンジュレーションを利かせます。ベートーヴェンとのマッチ感もバッチリで素晴らしい仕上がりとなっていました。オケのフォローも絶妙でした。マーラーは、スッキリ系で三楽章などはやや素っ気なさも感じさせました。しかしテンポ感が素晴らしく運びに淀みがなくバランス感覚に富んでいて、全体的には充実度があってハサンの高いセンスを感じさせました。オケは特に出だしから当面乱れが目立ち、全般的にやや粗い印象でした。
2026年02月13日
コメント(0)
2月4日(水)読売日本交響楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・細川俊夫:ヴァイオリン協奏曲「ゲネシス(生成)」(諏訪内晶子)、ブルックナー:交響曲第7番(ノヴァーク版)諏訪内は、音の深みはそれほど伝わって来ませんでしたが熱のこもった秀演でした。代役なから期待のフェデックは期待を超える素晴らしさでした。抑えを利かせたアプローチで渋めの印象が強いのですが、ややテンポは速めで結構淡々と進めるのでもたれません。かと言ってテンポ感とミックスバランスが素晴らしく歌心に富んでいるので物足りなさはなく、音楽に活力があって懐深さを感じさせ、部分的には相当痺れました。前述のアプローチだからこそオケのきめ細かさを期待したのですが、正直整わない場面が散見されました。
2026年02月04日
コメント(0)
1月30日(金)NHK交響楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・ムソルグスキー(ショスタコーヴィチ編):歌劇「ホヴァンシチナ」前奏曲「モスクワ川の夜明け」、ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第2番(松田華音)、プロコフィエフ:交響曲 第5番ムソルグスキーはやや遅めのテンポで凛とした印象は薄かったもののじっくり仕上げました。N響の上手さを存分に味わえました。松田は軽めのタッチでやや弾むように進めましたが、テクニカルな曲で無いことも相まって音にも音楽にも浅さが感じられ、今一つ楽しめませんでした。プロコフィエフはソヒエフ節炸裂の名演でした。全般的にシック感があり、音楽が跳ねたりガチャつくことはなく、どっしりしていて壮大でした。全体バランスに長けていてソヒエフならでは絶妙でした。オケも素晴らしく十分に力量を発揮しました。
2026年01月30日
コメント(0)
1月24日(土)読売日本交響楽団のコンサートに行ってきました(東京芸術劇場)・エミーリエ・マイヤー:「ファウスト」序曲、シューマン:ヴァイオリン協奏曲(イザベル・ファウスト)、メンデルスゾーン:交響曲第3番「スコットランド」やはりヴァイグレの序曲はそつがなく、オケもまとまりがありました。ファウストはクオリティが極めて高く伸びやかな音はムラがなく、申し分のないシューマンでした。華美なところは全くなくシンプルなアプローチですが、芯があって揺るぎのない王道のアプローチは聴き応え十分で、こんなに素晴らしい曲だったのかと思わせる出来栄えでした。メンデルスゾーンはオーソドックスな中スッキリ感のあるアプローチで、情緒的な表現は排し抑えが利いた味わい深い名演でした。オケも全般的に優秀で満足度高いパフォーマンスでした。
2026年01月24日
コメント(0)
1月20日(火)読売日本交響楽団のコンサートに行ってきました(サントリーホール)・プフィッツナー:カンタータ「ドイツ精神について」[日本初演](マグダレーナ・ヒンタードブラー、クラウディア・マーンケ、シュテファン・リューガマー、クワンチュル・ユン、新国立劇場合唱団)全般的に質と安定感が高く、集中力の途切れることのない聴き応え十分な名演でした。まずはオケのしっかり感が素晴らしく、中でもフルートとホルンが主役の力量を存分に見せました。また、合唱の一体感と見事な表現力が目立ちました。ソリスト陣も総じて上質、まとまりがありました。長大でやや重暗い部分の多い曲ですが、ヴァイグレの運びは手堅く重厚感のバランスも絶妙で、最後まで飽きさせることはありませんでした。
2026年01月20日
コメント(0)
1月14日(水)ジアシン・ミンのコンサートに行ってきました(浜離宮朝日ホール)。・スカルラッティ:ソナタ 変ホ長調 K.475、ハ短調 K.58、シューベルト:ピアノ・ソナタ第19番、ドビュッシー:ベルガマスク組曲、プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第2番タッチは軽やかで音はクリアさが際立っていて、浅く弾いても粒状の音が鮮明に聴こえてくるのは見事です。ただ、前半で言えばスカルラッティはまだしもシューベルトはクリアできっちりした印象が先立ってしまって音のつながりがぎこちなく、音楽の深みや味わいには届きませんでした。ドビュッシーはアジアンテイストのプレリュードには驚かれましたが他はサッパリ感が強く、時として音も音楽も素っ気なさを見せたのは残念でした。プロコフィエフは見事の一言でヴィルトゥオーゾとして強く印象付けました。最後まで冷静でミスも乱れることもなく、一気に駆け抜けました。
2026年01月14日
コメント(0)
◎1月31日 三浦謙司 ピアノ・リサイタル 2月01日 ツァグロゼク/読売日響 コンサート 3月15日 ヴァイグレ/読売日響『ヴォツェック』 3月18日 ブルース・リウ ピアノ・リサイタル 3月20日 ロベルト・アバド/東京響 コンサート 4月12日 金川真弓 ヴァイオリン・リサイタル◎6月08日 マリオッティ/東京響◎6月29日 アリス=紗良・オット ピアノ・リサイタル◎7月02日 ランツハマー&ドゥダメル/ベルリン・フィル コンサート 7月12日 中川優芽花 ピアノ・リサイタル 9月07日 金川真弓 無伴奏ヴァイオリン・リサイタル 9月25日 河村尚子 ピアノ・リサイタル◎11月16日 マケラ/ロイヤル・コンセルトヘボウ管 コンサート 11月19日 ペトレンコ/ベルリン・フィル コンサート◎11月26日 レヴィット ピアノ・リサイタル 11月29日 ツィメルマン ピアノ・リサイタル◎:強強印象
2025年12月31日
コメント(0)
12月8日(木)クリスチャン・ツィメルマンのコンサートに行ってきました(サントリーホール)。・シューベルト:4つの即興曲Op.90、ドビュッシー:アラベスク第1番、月の光、スタトコフスキ:前奏曲Op.37-1/バッハ:前奏曲第1番BWV846、スクリャービン:前奏曲Op.11-2、ラフマニノフ:前奏曲Op.23-4、フランク:前奏曲、ドビュッシー:ミンストレル、ショパン:前奏曲Op.28-4、ショパン:前奏曲Op.28-7、スクリャービン:前奏曲Op.11-8、シューマン:ロマンスOp.28-2、ガーシュウィン:前奏曲第3番、ショパン:前奏曲Op.28-17、バツェヴィチ:ソナタ第2番より 前奏曲とフーガ、ショパン:前奏曲Op.28-11、ラフマニノフ:前奏曲Op.32-12、カプースチン:前奏曲Op.53-9、ラフマニノフ:前奏曲「鐘」シューベルトは所沢公演より明らかに精度が高く、特に4番は別人が弾いているのではないかと思わせるほどの変化があって極上でした。後半はドビュッシー、バッハを中心に入れ替えになったのはやや残念な思いもありましたが、多彩なプログラムを十分楽しむことができました。前回よりもやや叙情性が増した印象で多く響かせ、曲によっては大きくテンポを遅くしていて新たな味わいを見せてくれました。
2025年12月08日
コメント(0)
全754件 (754件中 1-50件目)

![]()
![]()