July's July

頭脳日本一決戦

　久々にテレビをみたら頭脳日本一決戦なる番組をやっていた。出ているメンバーは東大医学部の天才だの京大医学部の奇才だの全国模試一位だのとすごい人たちだ。　しかし、番組を制作した人は冷笑的だ。そういうすごいメンバーに芥川賞受賞作家を何人覚えているか聴いたりローマ皇帝を何人知っているかを聴いたり挙げ句の果てはeで始まる１０文字以上の単語を書かせたりと、いかにくだらない知識を詰め込んでいるかを視聴者にみせて天才たちの馬鹿さ加減を笑っているようだ。これは意外におもしろい制作者だ。頭脳日本一のお馬鹿さんを決めているようなもんだろ。馬鹿にされているのも知らず参加メンバーはいっしょうけんめいお馬鹿な問題に答えている。はっきりいって失礼だな、そうそうたるメンバーに対して。本当に頭脳日本一なのかを試すような問題を出題すべきだった。もっともテレビ局じゃそんな問題作れる人はいなかったんだろうけど。　僕だったらこういう出題をする。疑問符がついている言語サンプルをみせてなぜ疑問符がつくのか説明するための理論を二週間で考えてきなさい。といった問題だ。昔僕がやったものだが、もちろん教科書には答えは書いていない。一から概念を自分で作っていかなければならない。記憶の知識は全く役にたたず、もっぱら現象学的思考が必要となる。こういった問題に全くオリジナルな答えを出せるならこれはすごいなと認めてもいいだろう。　でもたぶん全滅だろうね。