フットボール(サッカー)戦術研究

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2022.02.19
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2022年J1第1節ガンバ大阪vs鹿島アントラーズの試合をパナソニックスタジアム吹田で観戦。3-1での鹿島アントラーズの勝利。以下、レポートいたします。(長文で失礼します)

【戦術】
〈ガンバ大阪〉
攻撃では、昌子、高尾、柳澤の3バックと主にボランチ倉田とのビルドアップから、小野瀬、黒川の両WBが高く張ったうえ、FWパトリックのポストプレーと、両サイドにおいて両WBに2シャドーの宇佐美、石毛、そしてボランチのチュ・セジョンと倉田が連携して数的優位を図りながら、両サイドからのクロスを交えて攻めていく。
守備では、プレス時は5-2-2-1、リトリート時は高くない位置で5-4-1のブロックを作ってボール奪取していく。
37分からは4-4-1にて対応。
(相手CK時はゾーンとマンツーマンの併用)

〈鹿島アントラーズ〉
攻撃では、キム・ミンテ、関川のCBと樋口、Dピドゥカの両ボランチ(時にSBが加わる)が連携してビルドアップを行い、FW鈴木/上田のポストプレーまたはFW鈴木/上田がサイドに流れて基点を作り、また両サイドにてSB常本、安西、MF土居、荒木にDピドゥカが連携してサイドチェンジとポジションチェンジを交えながら攻めていく。

(相手CK時はゾーンとマンツーマンの併用)

【得点】
20分  上田(鹿島アントラーズ)
25分  小野瀬(ガンバ大阪)
29分  鈴木(鹿島アントラーズ)
65分  上田(鹿島アントラーズ)

【退場】
37分  パトリック(ガンバ大阪)

【警告】
なし

【試合の流れ】

ガンバは3-4-2-1システム、アントラーズは4-2-2-2システムにて試合に臨む。
まず最初のチャンスを作ったのはアントラーズで、3分に、こぼれ球を拾った右MF土居のクロスに反応した左MF荒木がボレーで合わせるも、ガンバGK石川の好セーブに阻まれる。
ガンバもすぐさま7分に、左SB黒川を基点に、ボランチ倉田からのクロスにFWパトリックが頭で合わせるも、アントラーズGKクォン・スンテの好セーブに阻まれる。
その後は、ガンバがディフェンスラインのビルドアップからFWパトリックのポストプレーを利用しながら両サイドに基点を求めていくが、アントラーズが4-4-2または4-4-1-1のブロックを作ってガンバの攻撃に適切に対応し、逆にディフェンスラインのビルドから、ボランチ樋口、ピドゥカが両サイドにパスを有効に散らして、FW鈴木、上田が攻撃の基点となり、チャンスを作っていく。
まず26分に、中央エリアでのピドゥカからのスルーパスに反応した上田がゴール前までドリブルにて進出してガンバGK石川の1対1になって放った右足のシュートがゴール左に決まり、アントラーズが1-0と先制する。

この後もガンバがディフェンスラインからのビルドアップにてリズムを作ろうとし、アントラーズの前線からのプレスで対応するところ、29分にガンバのビルドアップに対してアントラーズがガンバペナルティエリア付近にて激しいプレスをかけてボール奪取に成功して、こぼれ球に素早く反応した鈴木がゴール左に流し込んで、アントラーズが2-1と逆転に成功する。
その後もアントラーズがチャンスを作り、36分に、左ハーフスペースでの展開からピドゥカのクロスにフォアにて上田が頭で折り返したボールに反応した土居のボレーはバーを直撃し、追加点には至らなかったものの、37分に、パトリックが鈴木との競り合いでの肘打ちが報復行為と判定されて退場処分となり、ガンバが10人での試合を余儀なくされる。
そしてガンバは、左CB柳澤を右SBに、右CB高尾、CB昌子、左WB黒川を左SBに下げた4バック、右から小野瀬、チュ・セジョン、倉田、石毛を中盤に並べて、宇佐美を1トップとする4-4-1システムにて前半を対応していく。
しかしながら、アントラーズの攻勢は続き、45分に、荒木の右CKに反応した鈴木の頭で折り返したボールに合わせた上田のヘディングシュートはガンバGK石川の好セーブに阻まれるものの、前半はアントラーズが2-1とリードして終了する。

(後半)
キッカケをつかみたいガンバは、後半開始から、チュ・セジョンをアンカーに、倉田、小野瀬を中盤に、宇佐美をトップ下に、石毛に替わって投入された山見をFWにする4-4-1ダイヤモンド型にして反撃を試みる。
これに対して、アントラーズは前半同様のシステムにて後半に臨み、鈴木が左サイド奥に流れ、上田が中央エリアにて、それぞれ攻撃の基点となって、両サイドからのサイドチェンジを有効活用して試合の流れを掴んでいく。
50分に、左サイドの展開から、左SB安西が中に切れ込みながら放った右足のシュートはガンバGK石川の好セーブに阻まれる。
しかし、アントラーズがビルドアップにて攻勢をかけようとしたところ、ガンバも53分に、左中央エリアでのカウンターから、山見がドリブルにてペナルティエリア左まで駆け込んでチャンスを作るがアントラーズディフェンスの対応によりシュートには至らない。
そして、ガンバは攻勢に出るべく、55分に、CB高尾からレアンドロ・ペレイラに替えてFWに配置し、宇佐美を左MFに、右SB柳澤をCBに、右MF小野瀬を右SBにする4-3-2システムにして対応する。
しかしながら、その後も、ガンバが4-3-2のリトリート対応により薄くなってできた両サイドのスペースをアントラーズが有効に活用して立て続けにチャンスを作っていく。
59分には、右SBからのクロスにて対応した鈴木のシュートはバーを超え、続く60分には、ピドゥカがバイタルエリアから放った左足のミドルシュートはガンバGK石川のパンチングに阻まれ、さらに63分には、右ハーフスペースにて得た上田のFKが右ポストを叩くが、65分に、決定的な追加点を上げる。
ガンバのリトリート対応により中央エリアにてフリーとなっていたピドゥカからの縦パスをペナルティエリア付近にて受けた荒木が反転して出したスルーパスを右前に走り込んでいた上田が右足で合わせてゴール左に難なく流し込んで、アントラーズが3-1と突き放す。
その後は、ガンバが70分に、宇佐美が左サイドでのカウンターからシュートを放つなど、山見とともに基点としたチャンスを作ろうとするも、アントラーズディフェンス陣がガンバの攻撃を適切に跳ね返して、逆にボール保持を高めていくことに成功して、アントラーズが3-1で勝利。

【システム】
(ガンバ大阪)3-4-2-1(右から)
GK 石川
DF 高尾(55分 レアンドロ・ペレイラ)、昌子、柳澤(72分 三浦)
チュ・セジョン、倉田
MF 小野瀬(81分  福田)、チュ・セジョン(72分 奥野)、倉田、黒川
2シャドー  石毛(45分  山見)、宇佐美
FW パトリック
(守備時はプレス時は5-2-2-1、リトリート時は5-4-1
   37分からは4-4-1。後半は4-3-1-1から4-3-2)

(鹿島アントラーズ)4-2-2-2(右から)
GK クォン・スンテ
DF  常本(91分 広瀬)、キム・ミンテ、関川(45分 三竿)、安西
ボランチ 樋口、Dピドゥカ
MF  土居(81分  仲間)、荒木(91分  和泉)
FW 上田(82分  エドゥアルド)、鈴木(82分 染野)
(守備時は4-4-2または4-4-1-1を基調)

【勝負の分かれ目】
アントラーズが鈴木、上田の2トップが確実に攻撃の基点を作ったうえ、サイドチェンジを活用して、ガンバがフォローしづらかった両サイドのスペースを有効活用できたこと。
また、ガンバ・パトリックの退場にてガンバがリトリート対応を余儀なくされたこと。

【まとめ】
アントラーズは、安定したビルドアップから、2トップが基点となり、ポジションチェンジやサイドチャンジを多用して、ガンバのブロックを探して有効なスペースを作ることができ、勝利に結びつけた。
これまでのサッカーをベースにして、新監督による欧州的な戦術面での肉付けができれば、首位争いも十分可能。今日はガンバを終始圧倒し、上々の滑り出し。

ガンバは、3バックと倉田とのビルドアップを基点にして、両サイドからの攻撃を図ったものの、アントラーズの両サイドを基点とした攻撃により、2シャドー 宇佐美、石毛が下げさせられて、プレスがかからず、パトリックの退場により、さらに苦しい試合展開になってしまった。
今日は予期せぬ展開となってしまったが、思考するパスサッカーやディフェンス面でのプレスのかけ方などは道半ばの感があり、今後どのように成熟していくかに期待。





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最終更新日  2022.02.19 18:02:47


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