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2005.06.28
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「科学的思考」と「歴史的思考」の違いとは何だろうか。この違いを明らかにすることで、「科学的思考」に対する理解を深めることができるであろう。

深谷優子氏(東北大学)は、「認知心理学者 新しい学びを語る」の中で「科学的思考における多重空間モデル(Klahr,D.& Simon,H.A.)」を取り上げて次のように述べている。

 ・・・・・

 ここで、歴史学研究での多重空間としては、資料で構成される実証空間と資料の解釈や統合を行う仮説空間とを想定することができるでしょう。ただし、科学的思考の場合とは異なり、「もしこのような条件であったならば」という仮説は、歴史学の場合には成立しません。このため、実証空間で仮説に基づく新たな実験を行うこと、すなわち、ある解釈や判断を実験によって実証あるいは反証することはできません。また、「因果的あるいは説明可能な事象間の関係」という科学的思考での大前提も、歴史学の場合にはあてはまらない場合があります。実際、たんに同時に生起しただけで、因果あるいは相関すらない事象の関係も少なくないでしょう。それゆえ、歴史学研究での仮説空間とは実証空間により強く依存することになります。そして、この実証空間は既存の資料やモノで構成されています。つまり、理論や仮説の妥当性は、実証空間で根拠にされる資料自体の信頼性や妥当性(量・質・出典ほか)に依存しているのです。もちろん、同じ資料を用いても、仮説空間において視点を変えることで異なる結論・解釈・仮説・見解が生まれる可能性もあります。だからこそ確証的な方法で資料を読むことが重要になるといえるでしょう。

 ・・・・・

「確証的な方法」。このことがキーワードになりそうである。





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最終更新日  2005.06.29 10:54:29
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