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2013.10.15
「何でも文句を言う」ことは批判的思考なのか
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前提となる事実や考えを疑う。そして、論の飛躍やねじれを指摘する。つまり、情報の真偽性や主張の妥当性を問うこと。このことは「批判的思考」といえるだろうし、一昨年まで取り組んだ「論理科」カリキュラム開発でも大切にしてきたことである。
しかしながら、授業研究会で実践の説明のときに「文句(批判?)」が羅列されることがある。
「学習指導要領にはこう書かれているけど、現状は上手くいっていない」「これまでの数年間こういう取り組みをしてきたが、あまり成果はなく、こういう問題点があった」「子どもたちは、なかなかこういうふうにならない」など。(このような文句に共通するのが、具体的でないことであろう。)
問題点や課題を指摘することは大切なことであるが、そこに「目的意識」が欠けると単なる文句(批判)である。その目的を達成するために、それらの取り組みの成果はあったのかどうか。課題が残ったなら、その原因は何か。その課題を解決した方がいいのか、取り組みそのものを変更したがよいのか。そのときのメリット・デメリットは何か。
さらには、情報が発信された背景や意図を、さまざまな資料から解釈する必要もあろう。理科でも「言語活動の充実」が求められているが、「これまでもやってきた」という反論がある。話し合いやレポートなどの言語活動を取り入れてきたことは確かであるが、では、なぜさらに「言語活動の充実」が求められるのか。これまで通りの「言語活動」でいいのか。改善するのは「言語活動」だけでよいのか。など。
子どもの学びも同じだろう。「『対話』で広がる子どもの学び−授業で論理力を育てる試み−」(内田伸子・鹿毛雅治・河野順子・熊本大学教育学部附属小学校著 明治図書 2012.2)の「Q&A」で、私は次のように書いている。
・・・・・
Q3:なぜ、小学校から「論理科」が必要なのですか?
A: 本来、子どもたちは「論理的」です。普段の子どもたち同士の会話の中にも「論理的」に考えている姿を見ることができます。
「じゃあ、図書館に行こうよ。」
「どうして?」
「だって、朝の天気予報では昼ごろから雨だって言ってたもん。」
「だったら、図書館にしか行けないね。」
これは、低学年の子どもたちの何気ない会話ですが、「雨が降る」という事実から、「外で遊ぶことができない」という結論を見出すとともに、このことを根拠に「図書館に行く」ことを選んでいることが分かります。
つまり、小学校の段階から「論理的に考えることのよさ」や「相手に分かりやすく説明する方法」を学ぶことは、十分に可能なのです。それとともに、低学年のうちから、ものを比較したり分類したりしながら、じっくりと「みて」、根拠を示しながら自分の考えを「語る」ことを経験させることが必要だと考えています。
また、高学年の社会や理科などの学習では、推論をしたり多面的に考えたりする力を育成することが求められています。ですから、小学校から「論理科」で学ぶことは効果的ですし、より高度な読解や考察が必要な中学校での学習につながるのです。
Q4:1年間の取り組みの中で、子どもたちにどのような変容がありましたか?
A: まず、「友達の話にしっかりと耳を傾ける」姿を多く見ることができるようになっています。授業中の話し合いの中でも、単に自分の考えを発表するだけではなく、「それだったら」とか「もしそうだとしても」と友達の発言の意図を理解した発言が多くなりました。相手の話を聴こうとするともに、相手の話がよく分かるようになってきたということでしょう。
また、多くの子どもたちが「なぜ、そのことが必要なの」とか「どうしてそのように考えたの」と理由を問い返すことができるようになっています。このことは、「理由と主張」や「原因と結果」などのつながりを明確にして考えることの大切さを、子どもたちが実感してき結果だと考えています。どの教科等においても、じっくりと考え、物事の本質や作品の意図やよさを探究しようとする子どもの姿を見ることがでています。
さらに、国語だけでなく全ての教科等の授業で「ことば」に敏感になってきたことも子どもの変容としてあげることができます。何かを表現しようとするとき、「ことば」の使い方や「ことば」そのものの違いが話し合いの話題に上がることが増えています。
当たり前のことだが、「批判的思考」とは単に批判することではなく、「問題解決や判断のため」に「多面的、客観的に」そして「内省的に」はたらくものである。
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最終更新日 2013.10.15 16:02:49
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