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2013.10.16
どうして「論理科」で考える子どもが育ったのか
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その他
あらためて「『対話』で広がる子どもの学び−授業で論理力を育てる試み−」(内田伸子・鹿毛雅治・河野順子・熊本大学教育学部附属小学校著 明治図書 2012.2)を読み返すと、内田伸子先生(筑波大学監事、お茶の水女子大学名誉教授)に本校の取り組みを次のように評価していだたいていた。
・・・・・
熊小の論理科開発は大きな実りをもたらしました。熊小の先生方は原口淳一研究部長のもとに連携協同して論理科カリキュラムの開発と実践に取り組んできました。熊小論理科の特徴は、【タイプ1】、すなわち、妥当な論拠を挙げて検証するスタイルを教える教育と、【タイプ2】、教科横断的に応用する教育を車の両輪として日本の学力低下の課題である、論理力・記述力の育成に大きな成果を上げたと評価できます。
・・・・・
確かに、当時、授業をしていた私たちも子どもの変容を実感することが多かった。子どもたちが「自ら」「どこから」と友達の考えの根拠を尋ねたり、比較したり、メリット・デメリットを考え表に整理したり。また、友達の考えを聞き「それだったら」や「もしそうだとすると」と相手の意図を理解し発言しようとする子どもも多かった。
さらには、社会などで「インターネットの掲示板に書かれていたことだから本当かどうかわからないけど」といいながら調べてきた資料を紹介する姿もあった。(私の授業で「塾で習ったことだから確かではないんだけど」といった子どももいた。)
今振り返ると、これらは「論理科」の成果であろう。それでは、どうして「論理科」に取り組むことによってすべてのクラスで考える子どもが育ったのか。
まず、「論理科」の授業の直接的な効果。その中でも、「課題の質」と「授業の流れ」が挙げられるだろう。課題は、学年ごとに検討するとともに、毎週、互いの授業を見合って修正・改善したものであるから、ある程度「質」が高くクラスごとの差もなかった。また、45分の授業の中で、「書く」時間、グループで話し合う時間は必ず確保された。
次に、座席の形態の変化。「論理科」をスタートさせた1年目のうちに、すべてのクラスの座席が「コの字型」になった。グループも男女混合の4人組で、同姓が対角になる「市松模様」に配置した。多くのクラスが、他の教科等の授業でもこの形態になった。
二つ目に、板書は一人一人の考えを可視化することが大切だと認識したこと。多くのクラスで、ネームプレートを使い、キーワードでなく「語り」そのものを可視化するようにした。
最後に、互いの授業を見合ったこと。カリキュラムの開発ということもあり、週二回は授業を見合い、授業後もビデオを使ってリフレクションの時間を設定した。カリキュラムや指導法の評価、修正・改善が目的だったものの、それ以上に、目の前の子どもの事実をていねいにみること、そして、細やかな教師の技を共有することに効果があった。
きちんと分析すれば、まだまだ挙げることができるだろう。しかし、このように振り返ってみると、週1〜2回の「論理科」の授業以外のものが多く挙げられることが分かる。
ならば、「論理科」の授業、カリキュラムの開発が終わっても、「よく考える」子どもはどのクラスでも育っていなければならない。私は最近「もの足りなさ」と「不安」を感じるのだが、もし本当にすべてのクラスで「よく考える子ども」が育っていないのならば、早急に日々の授業を見直す必要があるだろう。
「論理科」がなくなったことをいいわけにはできない。
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最終更新日 2013.10.16 15:33:02
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