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2024.10.26
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閲覧しているブログに10月23日茨城県涸沼にてミヤマガラスを観察したと記事があり、その後25日流山市で私共がミヤマガラスを観察しました。
渡りのルートがどうなっているかと文献に目を通してみました。
(西日本から東進し拡大した時代と北日本から太平洋側に拡大した時代)
高木(2010)が、ミヤマガラスは1970年代には主に九州地方に渡ってくる冬鳥として知られていたが、越冬地は1980年代に中国・四国地方や北陸地方へ拡大し、その後、1990年代に北日本から本州太平洋側へと拡大したと報告をしています。
その後、高木ほか(2014)が東日本の渡り経路を解明するために衛星による追跡調査を行い報告しています。調査は、秋田県八郎潟でミヤマガラス20羽に装着した送信機により動きを追跡したものでした。
追跡した20羽のうち11羽は日本海を渡りロシア沿岸地方に到達するまで追跡ができ、11羽のうち8羽は繁殖地に到達したことを追跡できたと報告しています。
八郎潟のほか男鹿半島、能代平野に滞在したあと北上をスタートさせたと記しています。北上した個体のうち日本から渡去した地域を特定できたのは8羽で、飛び立ち地域は8羽のうち2羽が青森県津軽半島、5羽が北海道渡島半島、1羽が積丹半島だった述べています。その後、沿海地方にたどり着いた11 羽のミヤマガラスのうち、5羽はハンカ湖とアムール川にかこまれた中国黒竜江省三江平原に到達し、3羽は三江平原を越えてアムール川を遡ってロシアのブラゴヴェシェンスクの東の一帯に到達し、その地域が繁殖地と考えられる旨を報告しています。
この結果から、東日本に渡来するミヤマガラスの繁殖地がこれらの地域と推定されたとの結論に至ったと結んでいます。
しかし、高木ほか(2014)によって大陸から渡来するミヤマガラスの繁殖地が推定され、東日本越冬個体群は西日本越冬個体群とは別に拡大した可能性が高まったと述べています。
ちなみに、私が閲覧しているブログに10月23日に茨城県涸沼にてミヤマガラスを観察したとあり、その後25日流山市で私共がミヤマガラスを観察しています。
大陸から同じルートで渡ってきたのかと思っています。
(引用)
高木憲太郎.2010.日本におけるミヤマガラスの越冬分布の拡大.
Bird Research Vol. 6.pp. A13-A28.
高木憲太郎・時田賢一・平岡恵美子・内田 聖・堤 朗・土方直哉・植田睦之
・樋口広芳.八郎潟で越冬するミヤマガラスの渡り経路と繁殖地.
日本鳥学会誌.第63巻.第2号.p317-322.
(写真)









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最終更新日  2024.10.26 16:30:24 コメントを書く


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