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2024.11.05
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カテゴリ: 識別について
昨日、印旛沼でシジュウカラガンを観察しました。
シジュウカラガン大形亜種は北アメリカ大陸原産の水鳥で、観賞や展示目的で輸入されたものが逃げ出し野生化したもので、生態系への影響でもっとも危惧されるのているのは、在来種のシジュウカラガン小型亜種ガン)との交雑です。
在来種シジュウカラガン小型亜種とはきちんと識別される必要があります。
シジュウカラガンの亜種は8~12亜種(研究者によって見解の違い)に分けられています。
野外で識別可能なヒメシジュウカラガン、オオカナダガンとの違いを整理したものを提供します。
(1)亜種シジュウカラガンBranta hutchinsii
成鳥には首の付け根に白線の輪があり、普通は幅が広くはっきりしています。
(ただしその年生まれの若鳥は翌春までの間は白輪はないか、あってもまだらにある程度の個体も存在します)
この他の特徴は、胸の色は変化に富むが、普通は灰褐色で紫色味を帯びることはない。
一枚目から三枚目の写真は、昨日印旛沼で観察した個体です。
首の付け根に白い輪がありました。このほか、頭から額は黒く、頬から喉に白斑があり、嘴は黒色、胸は灰褐色でした。
四枚目から六枚目の写真は、2019年11月、2022年11月に伊豆沼沿岸で観察・撮影したシジュウカラガンです。
(2)亜種オオカナダガンB.h.moftitti
亜種シジュウカラガンの2倍の大きさがあり、鳴き声は鳴り響くようにホーンクと鳴く、
胸の色は淡い、くちばしと首は長い。胸が白い。
七枚目と八枚目は、山梨県山中湖で2009年2月に観察・撮影した亜種オオカナダガンです。
(3)亜種ヒメシジュウカラガンB.h.minuma(ご指摘をいただきB.h.moftittiを訂正します)
マガモの1.5倍程の大きさで、甲高い音でキャク、キャクと鳴く。
胸は暗褐色か赤褐色であるが、しばしば紫色味を帯びる。くちばしは短くて太く、その長さは普通32mmを越えることはない。首の付け根に白い輪が現れることもあるが、あっても非常に細いか不完全であることが多い。くちばしから前頭部にかけての形と頭部は全体的に丸味をおびている。左右の頬の白斑はしばしば顎の下でつながっているが、黒い羽毛で分断されていることのほうが多い。
九枚目と十枚目の写真は、2022年1月印西市で観察・撮影した個体です。
頸に白い輪はなく、胸が褐色でした。嘴は比較的短い印象で、亜種ヒメシジュウカラガンではないかとの印象を持ちました。しかし、体の大きさがマガモの1.5倍程度かどうか、近くにマガモの姿はなく比較できませんでした。
(参考)
シジュウカラガン亜種の特徴は、雁を保護する会が作成したガン類調査マニュアルの
カリフォルニアに現れるカナダガンの亜種に付いての野外での特徴の記載を参考に記しました。

























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最終更新日  2024.11.06 20:29:16
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