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2024.11.09
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和田(2016)は、潜る水面採食ガモについて研究者の報告を整理し報告しています。
水面採食ガモの体は浮かび方や脚のつく位置も潜水ガモと違い、潜水用にできているとは思えないのに、水面に浮かんだ姿勢のまま翼をふるわせて水しぶきをあげて潜水すると述べ、弾みをつけて水しぶきを立てず潜るキンクロハジロとはまったく異なると記しています。
つぎに和田(2016)が報告している潜水時間、どうして潜るのかについて述べいる内容を紹介します。
(潜水時間について)
潜水時間に着目すると、マガモで2~12秒(平均5.8秒)、コガモで2~8秒とホシハジロやキンクロハジロが10秒以上潜水することが多いのと比べるととても短いと報告しています。
(どうして潜るのか)
潜る理由は、捕食者からの回避、採食の2つがあげられると記しています。
コガモでは浮かんできてから採ってきた藻類を食べていたのが観察され、潜水したマガモの80%が二枚貝を採食していたと述べています。しかし、いつも潜っているわけではなく、食物が乏しくなる厳冬期に潜水して二枚貝を食べるようになる可能性を指摘しています。
(水面採食ガモと潜水採食ガモについて)
氏原(2015)は、カモ類は水面採食ガモと潜水採食ガモに大別されるが、それは採食方法の違いでの表現であり、以前淡水ガモ、海ガモとの表現では海ガモてでも淡水を好む種もいるし海に浮かぶ淡水ガモがよく見られるので言い方を変更しているのが一般的と指摘しています。
また、水面採食ガモと潜水採食ガモの違いについて、水面採食ガモは足が体のほぼ中央にありバランスが良い、潜水採食ガモは足がより体の後部にあるため体が立ち気味となっていると説明をしています。
(柏の葉公園で観察したオカヨシガモとオナガガモの採食について)
2021年1月5日に柏市柏の葉公園で30羽ものオカヨシガモの集団が池の水面で逆立ちをして水底で採食している光景を目撃しました。以降、同年11月にも同じ光景を観察しました。
また、オナガガモも2021年1月5日に同様の行動をしていました。写真でわかりずらさがあると思いますが、池の底に付着していた藻を嘴で剥がし取るように採食していたことがわかりました。和田(2016)がコガモが藻類を食べていたと報告していると同様でした。
ただし、その後は大雨の影響などの要因で藻の生育が不良となったのか同様の光景は見かけていません。
(引用)
和田岳.2016.身近な鳥からの鳥類学.第30回潜る水面採食ガモ.
むくどり通信第241号.日本野鳥の会大阪支部報.2016年1-2月号.
氏原巨雄・氏原道昭.2015.日本のカモ識別図鑑.p29.文一総合出版.
(写真)
オカヨシガモ一枚目:2021年11月18日、二枚目:2022年1月5日、三枚目2022年2月19日、















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最終更新日  2024.11.09 10:53:01
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