曹操閣下の食卓

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曹操閣下の食卓

曹操閣下の食卓

2007.09.21
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テーマ: お勧めの本(8163)
カテゴリ: 芸術
    □謹告□
 知る人ぞ知る連載【曹操言行録】が近日に単行本として出版される運びとなりました。
 内容はほとんど新説ばかりという、三国志ファン、特に魏ファンの皆さん待望の孟徳・曹操の少年時代から董卓の乱まで、波乱の前半生に焦点を当てた前代未聞の歴史論考です。
 ここでは正史記述から、今回の出版では活字にできない細かい時代考証や解釈論などを連載しています。




■第8回■

    ★曹操の政治腐敗との戦い★

 政治腐敗との戦いは、現在の問題、あるいはマスコミが発達した今日だけの問題だと考えている人々は、この曹操の言行に注目してもらいたい。

 曹操は若いときから政治腐敗を憎み、実力のないものが金銭や便益の供与で権力を売買していることに心底の憤激をもっていた。
 それは彼の父親、曹(夏侯)嵩が、ただ宦官の養子であるということから、その出世に対して多くの官吏から向けられた激しい嫉妬と偏見と無縁ではないだろう。

曹嵩という人物は、おそらくは当時の学者にも匹敵する優秀なキャリア官僚であった。
 それは彼が故郷から、東の徐州に移住しようとしたとき、その荷物が荷車数十台の大がかりなものだったということで判明するのである。

 多くの研究者、あるいは研究史においては、この荷車は「金品財宝だった」ということになっている。
 私は このような研究はまったくの俗説であり、そのようなことを一行でも書く人間は、まったくのデタラメを流布する大馬鹿阿呆の愚連隊だ と非難したい。
 したがって、 今日の三国志研究なるものの大半は、デタラメである と断言していいだろう。

 三国志の他の記述を参照すると、華北を平定した曹操が各地で抜擢した元地方官の人材が中央政府に召喚されるとき、やはり荷車何十台という大変な引越し作業をしていることがわかる。
 その荷物の大半は、竹簡類など古書典籍のおびただしい蔵書群だということがちゃんと書いてある。
 これら各地から戦災を避けた写本の収集を通じて、曹操は大学制度を復興したのである。

 したがって、曹嵩の大量の荷車の荷物、それは当時ほとんどの書籍を網羅した図書館並みの蔵書群だったと断言してもよいだろう。

金品財宝などという考え方は、曹嵩たちを殺害して荷車を奪取しようとした、殺害事件の犯人たちと同じように下劣な餓鬼豚どもの発想に間違いないのである。
 それが「○○大学の有名教授でございます」というのは、きっと毎日、猿と豚のダンスを大学講義にかけているのだろう。
 馬鹿野郎どもめ!


 この私立図書館ともいうべき蔵書群のおかげで、曹操は当時の教養人も文化人にもなしえなかった学問的業績を完成させた。
 それが【兵法接要】と伝えられる著書で、兵法書に書かれてあるさまざまな戦術を歴史的な故事、つまりケース・スタディに当てはめて考察したものだったと考えられている。
 これもなかなか大変な索引書になっていて、曹操に批判的だった文化人たちも、この【接要】については何も非難や批判めいたことを漏らしていない。


 もう一つ、重要なことがある。
 それは二度も曹操が発意して、霊帝に上書、つまり皇帝に直接、意見書を奉呈し、かなり大きな政変をしかけていることである。
 実際に皇帝は、曹操の告発に驚愕し、当時の権力者すべてに辞表を出させるという大事件に発展したこともある。

 この告発文というもの、これはすべての官吏が納得できるような格調高い文体でなくてはならず、論旨の説得力はもちろん、過去の歴史事実を典拠にして、現実の政治社会問題に批判を加えるという難事業である。



 当時の曹操はまったく孤立無援の存在、手助けするのは友人であり、家来でもブレーンでもない。

政治腐敗に対する、たった一人の告発の叛旗。。。

それが若き日の曹操なのである。



曹操9.jpg

作画・Ms.KANZAKI





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Last updated  2007.10.01 22:59:15


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