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読書日記です。
『ファイナンスの世界史
』(大村敬一)
この本の内容は要すれば、、、
でしょうか。
十字軍あたりから、近現代までの歴史。
前半は眠くなりがちだが、
前半で投げ出すのはもったいない。
尻上がりに面白くなる一冊で、
ファイナンスに関する知識を多々得られる。
たとえば、
中央銀行の設立が遅れた米国では、
銀行の影響力の巨大化が、
個人の自由を基本とする
民主主義を脅かすとして、
神経質にまで恐れられていたこと。(P161)
また、ユニットバンキング制度のもとで
商業銀行の州をまたぐ店舗展開が
規制されていたこと。(P185)
ゆえに、商業銀行の数が極めて多く、
「多死多産」なこと。(P373)
こういった知識を持っていれば、
シリコンバレーバンク事案とかも
違って見えてくるかと。
ほかにも、
インベストバンクによる産業支配(P214)や
生保による産業・金融支配。(P258)
インターネットバブルの解釈(P334)
「インターネットは生活のなかで
身近な存在になって、その浸透によって
生活スタイルが一変したため、
インターネット関連株の成長が
永遠に続くという錯覚が生じたため」
など示唆に富む。
寡占独占は歴史的にいつの日か解体されるし、
永遠に成長する木もない。
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