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カテゴリ: 風の詩
  熊野灘のフェリー転覆事故は、11月13日早朝であった。マルエーフェリーの「ありあけ」が、熊野市の沖合いの熊野灘を航行中に、船長の言葉を借りれば、三角波を受けて転覆し、三重県御浜町の七里御浜の海岸近くに流れ着き、その船体を横たえてからかなりの時間が経った。


 転覆事故直後は、七里御浜海岸は多くの見学客も押し寄せ、テレビでは連日熊野沖のフェリー転覆事故のニュースを全国ネットで流した。熊野市は全国ネットで注目されるようになったと、皮肉も聞こえるほどであった。最近は静かな海岸に戻った。フェリーの周りは、大小の作業船が忙しく動き回り、そして、巡視船が遠くから目と光らせている。


 燃料の抜き取り作業では、鵜殿港に停泊中の作業船から油が流れ出す事故も起きて、揶揄的な言葉もかけたいくなるが、転覆フェリーの処理は手間がかかり時間がかかるのがよくわかる。漁業への影響は漁業関係者だけでなく、一般の住民の食生活にも影響しそうだ。最大の問題は撤去方法のようだ。


 解体による撤去か、曳航して別の場所に移動するかフェリ会社は苦慮しているようだ。解体の方をフェリー会社は望んでいるようだが、地元は、漁業関係者は曳航して移動を望んでいる。解体した時は、解体作業が終わるまでの間、漁業への影響がある。その後も海は汚れを気にすることになる。


 御浜海岸の名物ともなった転覆したフェリーの船体は、当分、動きそうにない。海岸から手の届きそうな位置の巨大な船体は、爽やかな色彩で際立っている。特に朝日を受けいて海面から浮いて見える転覆フェリーの船体は、そのまま飛び上がりそうな錯覚さえ抱かせる。そして、時の経過と共に、海岸にフェリーのある風景にも違和感のなくなってくる。


 42号線を車で通りがてらにも見える海岸近くの転覆フェリーの船体をみるために、最初の頃は見える場所が近づくと神経を集中して、一瞬視線を投げて、船体を確かめていたが、最近は気付かずに過ぎてしまうこともあるほどで、毎日その船体を見る住人は少々不思議な気分にもなる。海岸からフェリーの消えた風景は寂しと思う不思議さだ。






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最終更新日  2009.12.05 19:29:37
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