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2024.09
2008.09.23
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カテゴリ: 読書
『カシオペアの丘で(上)』 重松清・著 <154>


カシオペアの丘で(上)

北海道の寂れてしまった炭鉱町。
子どものころの夢・・・カシオペアの丘。
そこは赤字だらけの素朴な遊園地。

炭鉱が引き起こした悲劇。
何も知らなかった子ども時代。
大人になった4人、それぞれの道・・・・。

俊介の肺の腫瘍は、やはり悪性だった。
40歳を前に進行を続けるがん細胞。




 「ユウちゃん、知ってるか?
  末期ガンの人間が死ぬまでには5つの段階があるんだ。
  最初は否認だ。そんなはずはない、と打ち消すわけだな。
  次に怒りが来る。なんで、俺だけが、って思う。
  それから取引。もしも奇跡が起きたらなんでもしますって、神頼みだ。
  そのあとに抑鬱。もう気力を失って。
  でも、最後は受容だ。自分の運命を受け容れるしかないって気づくわけだよ」


 「楽しかった思い出とか、悲しかった思い出とか・・・
  人間って、そういうのを一緒に生きて、死んでいくんじゃないのか?」


  絶望とはそういうことなんだ。
  希望をなくすことじゃない。

  誰かのためにとか、誰かと一緒にとか、
  そういうのをぜんぶうばわれちゃうことなんだ。



 「だってそうでしょう、生きててくれれば伝えることができるんですよ。
  でも、死んじゃったら、なんにも言えないじゃないですか、
  聞いてもらえないじゃないですか・・・


妻の不倫相手に子どもを殺されてしまった夫・・・。
パパもママも君を愛していた・・・それを伝えられない悲しみ・・・
なんだかとても辛い言葉です。




 「まあ、かんがえてみれば、何もしらないうちがいちばん幸せなんだよな。
  子どもって幸せなんだよ、やっぱり。
  でも、おとなになったら、知らなきゃいけないこと、
  たくさんあるんだよな」

友だちの親が自分の親を見捨てた・・・・。
そんな大事故があったとき、子どもたちは真実をなかなか知らされず、
ただ、ただ、途方にくれるしかなかったけど、
それでも、しらないうちが幸せだったのかもしれない。
のちに、知ってしまって、家を捨ててしまった俊介・・・。



  ゆるしたい相手を決してゆるせずに生きていくひとと、
  ゆるされたい相手に決してゆるしてもらえずに生きていくひとは、
  どちらが悲しいのだろう。

どちらも悲しい・・・・。



何度も目頭が熱くなって・・・・
これは、辛くて読めないお友だちもいると思います。

でも、本当にお勧めです。
私も・・・いろいろ考えておかなくては・・・・。



実は上下を借りてきてと思っていたのに、
上巻2冊借りてきちゃいました。
ショック・・・・。





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Last updated  2008.09.26 11:56:22
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