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2014.09.18
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カテゴリ: エッセイ
眠り猫.jpg



 教科書にも採用されている、『走れメロス』のテーマだと、あの人が言っていました。太宰治本人が書いたのか、評論家が言ったのか、それとも、あの人が思いついたのか、うろおぼえではっきりしません。

新宿の交番前で午後六時待ち合わせ、あの人は、いつも一時間、ひどい日には三時間も待たされたのです。私は、いらいら、怒りを通り越して、悲しいやら、情けないやら、空しいやら、大抵は、肩を落として、地面のタイルを見つめてそれでもあの人が来るまで待ちました。

あの人は、「ごめんごめん」と、謝りますが、「待っていた君も辛かったろうが、待たせる僕の方がもっと辛かったんだ、走れメロスの気持ちが解るような気がする」と。訳の分からないことを云うんです。
私、「走れメロス」のテーマが本当にそうだったら、太宰治と云う作家、随分我儘、自分よがりだと思います。

作:深田 みつこ

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最終更新日  2014.09.18 20:43:44
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