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2022.01.23
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カテゴリ: エッセイ

 まるで病院に遊びに来ているようだ。こんな高齢者ばかりだから、保険は無駄に使われるし、忙しい我々が長時間待たされるのだ、と怒り心頭に発していたものである。だから自分が年を取ったら、なるべく医者のお世話にならないようにしようと心に決めていた。
 それから数十年経ち、自分が高齢者になったら、なんと毎週のように医者通い。やれ糖尿病だ、高血圧だ、不整脈だ、腎不全だ、消火器癌だ、前立腺肥大だ、リウマチだ、脊柱管狭窄だ、白内障だと病気のデパート状態なのである。とてもじゃないが、医者のお世話にならないなどと偉そうなことを言える身分ではない。
 それも風邪のように一度医者に掛かって薬を飲めばお終いではなく、ほとんどが慢性疾患であり、定期的に診察・投薬・検査を続けながら、死ぬまで医者に通い続けなくてはならないようだ。もちろん自分は早く医者通いを終わらせたいのだが、医者が許してくれないのだから仕方がない。
 このように自分が高齢者になり、かつて「高齢者たちが病院に遊びに来ている」訳ではなかったことがやっと理解できたのである。結局のところ医療の発達で、大昔なら老化による機能不全で死んでいた高齢者たちが、無理矢理生かされているのであろう。これはありがたいのか悲しいのか、自分にはまだ判断できないが、何かとても恐ろしい気がして堪らない。
作:五林寺隆

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最終更新日  2022.01.23 11:23:20 コメントを書く
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