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吉永小百合(顔がわかるチラシとして「夢千代日記」使用)
まもなく映画「 いのちの停車場
」が公開される。原作は南杏子(みなみきょうこ)の小説である。本は読んでいないが、同じ原作者のテレビドラマ「ディア・ペイシェント~絆のカルテ~」を見て、楽しくも面白くもない内容に辟易した思いがある。さて、「いのちの停車場」はどうであろうか。
吉永小百合は昭和 20
年 3
月 13
日生まれである。東京出身の彼女は、どこで生まれたのであろう。というのも昭和 20
年 3
月 10
日は東京大空襲として語り継がれる日なので、その 3
日後の誕生ということであれば、東京で生まれたのであろうかと、思ったからである。
現役の女優として映画の全盛期を経験している数少ない女優である。高倉健が最後の映画スター俳優であったと思っている私は、吉永小百合が最後の映画スター女優であると思っている。二人が共演した映画「 動乱 」が懐かしい。
さて、私は一時サユリストになりかかった時があった。 NHK ドラマ「 夢千代日記 」が評判で、映画「夢千代日記」が作られた頃だ。ちょうど私が映画館に足繫く通っていたころであり、彼女のライバルとされコマキストというファンがいた栗原小巻がまだ映画に出演していたころである。そして、また映画「 映画女優 」で演じた田中絹代と同じく生涯現役を彼女が決意したであろう時である。映画「夢千代日記」で恋した私は映画「 華の乱 」で大いに感動した。ただ、日々の暮らしに忙しく、あまたの女優に魅了され、洋画傾倒だったので吉永小百合の映画を見ることは少なくなっていった。しかし、舞台あいさつで二度、三度実物を見て、トーク・ショーにも出かけたので、スターの中では(一方的だが)よくお会いしている人である。ちなみに、高倉健にも栗原小巻にも会ったことはない。
映画館では「キューポラのある街」「衝動殺人 息子よ」「動乱」「海峡」「細雪」「おはん」「夢千代日記」「映画女優」「華の乱」「時雨の記」を見ていて、テレビや DVD で「あいつと私」「伊豆の踊子」「愛と死をみつめて」「あゝひめゆりの塔」「青春の風」「ふしぎな岬の物語」「母と暮らせば」などを見ている。(いづれも映画作品)
彼女の素晴らしさはまれにみるスター性であろうと思う。若いころかわいらしくて美しくて彼女独特の声音はなんともいえない魅力があり、大人になってからは芯はあるが、たおやかな風情は一服の清涼剤以上の効果があると思われる。
戦後とともに年を重ねて 75 年。まったく老いを感じさせないけれど、生涯現役を見続けていきたいと思う。
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