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2012年12月26日
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カテゴリ: 言葉
来年行われる 宮中行事 「歌会始(うたかいはじめ)」 に関する発表がありました。


宮内庁は、来年1月16日に皇居・宮殿で行われる「歌会始の儀」の入選者10人を発表した。

お題は「立」。選考対象になったのは1万7800首で、海外からの131首と点字作品28首も含まれる。

最年少は東京都渋谷区の中学1年、太田一毅(かずき)君(12)で、65年前にやはり12歳の中学1年生が入選して以来の戦後最年少の入選となった。夏の夕立に遭い、思い通りに動いてくれないペットへの気持ちを歌に込めた。作品は夏休みの宿題として詠んだもので、「情景が伝わりやすいよう工夫した。宝くじに当たったみたい」と話す。

最年長は札幌市南区の佐藤マサ子さん(89)。生まれ育った北海道美深町に流れる天塩川で、何百羽もの白鳥が一斉に飛び立つ時の様子が美しく、「お題を聞いた瞬間、『これしかない』と思った」という。60歳から短歌を始めた佐藤さんは「夢みたい。すごいことになってしまった」と語る。

天皇陛下に招かれて歌を詠む召人(めしうど)には、日本芸術院会員で読売歌壇選者でもある歌人の岡野弘彦さん(88)が選ばれた。

ほかの入選者は以下の通り。(敬称略)

さいたま市緑区、農業若谷政夫(84)▽静岡市葵区、元会社員青木信一(71)▽新潟県津南町、畳職宮沢房良(69)▽群馬県安中市、元県立高校長鬼形輝雄(66)▽新潟県津南町、無職高橋健治(65)▽福島県郡山市、郵便事業支店社員金澤憲仁(42)▽宇都宮市、大学4年川俣茉紀(22)▽大阪府東大阪市、高校2年瀬利由貴乃(17)

(2012年12月25日07時30分 読売新聞)



「歌会始」 について、以下 「Yahoo!JAPAN百科事典BETA」 から一部引用します。

禁裏和歌御会始(きんりわかごかいはじめ)として、すでに14世紀なかば(南北朝時代)の公卿日記に記されているが、その始めは明らかでない。歌会が行事化され、宮中、公卿家などにおいて毎月行われる月次(つきなみ)歌会が普遍化した時代に、その年に初めて催される正月の月次歌会を御会始(ごかいはじめ)(宮中)、会始(公卿家など)とよぶようになったのであろう。

現行の歌会始は、古式に準じて1869年(明治2)正月以来毎年行われるのが例である。72年に一般国民の詠進が許され、79年から撰歌(せんか)の制度がつくられた。1946年(昭和21)までは宮内省御歌所(おうたどころ)の寄人(よりゅうど)が撰歌にあたったが、その年御歌所が廃止となり、翌年からは民間歌人5名前後が臨時に撰者となるようになった。天皇御製、皇后・成年皇族の御歌のほか、各界からの召歌(めしうた)1名、一般からの撰歌は10首前後、62年からはほかに10首余りの佳作歌も公表される。

[ 執筆者:橋本不美男 ]



橋本氏によると 、 14世紀半ばの公卿日記 に宮中での 「和歌御会始」 に関する記載があるそうです。

すでに 700年以上続く和歌の伝統行事 と言えるでしょう。但し、江戸時代末から明治時代になると、やや形式が変わり、 現在の形は概ね 明治2年以来 のもの

それにしても 、 150年近く宮中で毎年ほぼ同じ形で行われている のは驚くべきです。
宮内省御歌所の廃止を受けてもなお継続し、さらに 民間による撰歌と一般人の詠進と 「国民に近い皇室」 の流れに応じて続いてきた ようすが分かります。


さて、今年は12才から89才まで、一般公募1万7800首の中から 佳作歌10首 が選ばれました。

中学生1年生 の入選者は 「夏休みの宿題」 で「歌会始の歌を詠む」ことがきっかけになったそうです。まさに 、「伝統的な言語文化」に親しむ課題 と言えるでしょう。
「夏の夕立に遭い、思い通りに動いてくれないペットへの気持ち」を「立」のお題に込めた歌がどんな表現となっているのか、楽しみです。


最年長89才の方の歌 「何百羽もの白鳥が一斉に飛び立つ時の様子」は、「立」のお題にふさわしい歌となっているのでしょう。


来年正月16日 、天皇・皇后臨席のもとに預撰者も列席し、古式に準じて行われます。
預撰歌、撰者歌、召歌、皇族、皇太子妃、皇太子、皇后、御製の順に披講される、この順番は古式にのっとるかたちです。
実際に 現在も同じ 順番 なのか、来年の1月16日に確認してみる とよいでしょう。

現代に続く「歌会始」は、皇室の「閉じられた」行事ではなく、 国民参加型の「開かれた」行事 に変わりつつあります。

「天皇」への敬意というより、「皇室」に対する伝統というイメージが現代では一般的になりつつある感じがします。

現代人の「心」をとらえた年頭の一大イベントとして、今後さらに注目を集めて「古典」への感心が高まることを願っています 。


なお、 翌年の御題は当年の歌会始当日に公示される そうです。

締め切りは毎年9月末頃なので、じっくりと作歌を楽しみ、応募してみてはいかがでしょう。






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Last updated  2012年12月26日 17時08分04秒
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