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心の栄養
心が成長するとはどういうことでしょう。
植物は光・水・空気、適切な温度・養分によって成長します。
私たちの心を育てるもの、成長に欠かせないものは、“まなざし”、“スキンシップ”、“声掛け”の三つです。
この三つで子供の細胞を包み込み、心の種から芽が出てきます。
最初、心は小さく狭い。
それが、いろんな経験をしていくことによって、小さく狭かった心の空間が大きく広く広がっていきます。
これを「器が大きい」と言います。

まなざし
心が成長するための三要素を見ていきます。
まなざしは視線、視覚の知覚機能です。
養育者である母が関心を持って子供を見守ります。
赤ちゃんはまだ言葉が喋れないので、母が今この子は心地よく過ごせているだろうか、痛い、痒いは無いだろうかと心を配り配慮し、見守ります。
これが後に、監視の目になったり、まなざしを向けない無関心、無視になると、子供の心は成長しません。様々な問題行動や身体の症状として出てきます。
スキンシップ
スキンシップは、抱っこ、添い寝などの肌の触れ合いによって温もりが伝わります。
温かい冷たいの温度差が、最初の人間の境界を作ります。
スキンシップによって自我境界が明確になります。
フロイトは「皮膚は自我である」と言います。
スキンシップが少ないと自我の境界と自分が明確になりません。
すると、自我は叫びます。「もっと触って」と。
それでも触られないと、自分で掻きむしります。これが皮膚炎、アトピーです。
搔きむしりたい衝動とは、触れてほしい衝動と解釈します。
声掛け
視覚には限界があります。視覚は対象に目が向いている時だけです。
赤ちゃんは直立歩行しないので、寝ている時の視覚は天井と左右が見えるくらいの範囲です。
お母さんが赤ちゃんの見えるところに顔を持ってこないと、まなざしはなく、その存在を確認することはできません。
スキンシップも直接触れない限り、空間的に隔たっていれば、認知し知覚できません。
しかし、声は触れなくても、見えなくても、同一空間にいれば届きます。
その存在を確認する意味で、声はとても重要な役割をします。
お母さんは赤ちゃんが寝ていても、顔をのぞき込んだり、「かわいいね」、「よく寝てるね」など、何かしら声を掛けます。
それは我が子への関心があるからです。
そのお母さんの関心は、赤ちゃんが寝ていても伝わるはずです。
知覚の情報
各知覚は情報を読み取ります。
それがマイナスの意味に変換されていくと、
例えば、まなざしは怒っている、睨んでいる、後に監視しているなどといろいろな意味に変換されていきます。
監視の目を向けられるのは犯罪者、囚人です。
スキンシップは冷たい、痒い、痛い。
声はその調子で、顔を見なくても、今日はイライラしている、怒っていると悟られてしまいます。
多くの情報を時に耳から得ます。
バターンと勢いよくドアを閉める、足音をバタバタたてて歩いてくるなど、一瞬で母は怒っている、不機嫌だとわかります。
毎日、夫婦喧嘩をしていたら、耳が耐えられなくなり塞ぎたくなります。
だから、そういう経験をした人は音に敏感になり、少し大きい声や物音でビクッとします。
毎日、親の喧嘩を見聞きしていた人は少なくありません。
子供に夫婦喧嘩を見せたり聞かせてはいけません。
子供に見えない聞こえない所でするくらいの配慮は必要です。
母なるもの:守る人
子供は、まなざし、スキンシップ、声掛けの三つの情報から母なるものをに包まれて育ちます、。
母なるものとは、子供を保護し庇護する、“守る人”という意味です。
しかし母親の側にその自覚がありません。
母自身が子供時代に守られなかったため、その自分のコンプレックスを子供が掻き立てます。
自分のことで精一杯で、子供どころではなくなります。
子供を睨み、触れず、いつも怒っていては、守る人ではありません。
危険な人にさえなります。
危険な人が母では、子供の心は育ちません。
成長に必要な栄養がないのですから、心が大きく広がっていきません。
心の時計は止まったまま動きません。
まなざし、スキンシップ、声掛けの三つがあれば、ますます安心して子供は歩みを進め、行動範囲を広げて、いろんなところへ行き、経験を積んでいきます。
見守られ、いつでも受け容れてくれる安心が無いと、母を離れて外に出られません。
成人でも、家の半径 20 キロメートル以上に出たことが無い、という人は結構います。

母という母港があるので、母から離れて子供なりに冒険に出ては、また母の下に帰ってきます。
それを繰り返し、少しずつ距離を伸ばしていきます。
それも母という安心の場に戻れるからです。
こうして行動範囲の空間が広がり、心も広がり成長します。
そのもとに、母のまなざし、スキンシップ、声掛けがありました。
ライト .a 精神科学研究所 登張豊実
( LAFAERO1 大澤秀行 『こころの科学』講座テキスト 1 より筆者まとめ)
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