レフティーの休日

レフティーの休日

2011.03.05
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監督:ROBERT KENNER
製作:ROBERT KENNER、ELISE PEARLSTEIN

第82回アカデミー賞 長編ドキュメンタリー部門ノミネート作。
なんでマクドナルドは100円バーガーが出せるのか?なぜコーラは水より安いのか?
大手が牛耳る食品産業の裏側、食の安全について、その裏側に迫っていく。

「食」の安全とは何か?
環境に優しく持続可能な農業とはなにか?
私はある程度年を取ってから、そんなことに興味を持つようなった。
一つの答えとしては、オーガニックや無添加食品を選ぶことだと思っているが、

とにかく、値段と量が違いすぎる。

スーパーやレストランに行くたびに、
オーガニックを選ぶか、リーズナブルでボリュームのあるものを選ぶか困惑する。
葛藤する日々である。
そもそも、なんでそんなに安いんだ?そして見るからに毒々しいんだ?
そんな疑問に大方の回答を用意してくれるのがこの作品だ。

ドキュメンタリーといっても軽いタッチの演出で、それほど難解ではない。
ワイドショーのレポート的でもある。
ちょっと恣意的で、胡散臭さが気になるが、とにかくいろいろな問題点を示してくれた。
特ダネ的な新事実ではないけど、映像で示されると納得感がある。

こころが「安かろう」に動きそうになったとき、


(以降ネタバレあり。)

安い食品の裏側には、大企業による大量生産がある。
でも食品、特に食肉は工業製品ではない。安さの裏で安全が犠牲になっている。
O157、豚インフルエンザも、原因はここにあると指摘している。

スーパーで販売する食品のほとんどにコーンが含まれるが、

そして、ほとんどが遺伝子組み換えで、かつ表示義務も無い。

もともと、コーンを生産していたメキシコなど中南米の農家は
政府に守られた米国の大量生産農業に駆逐されて職を失い、
不正入国して、精肉工場などの食品工場で不当な労働を強いられる。

貧しい彼らは、安くて高カロリーなジャンクフードやファストフードを多食する。
そして、貧困と肥満という普通に考えたら有り得ない二重苦に陥る。
体に悪いと思っても、これしか選択肢が無いのだ。
「薬を買うか野菜を買うか?」この答えはどちらもNOだ。

わたしは子供の頃、アメリカ人に肥満が多いは冨の象徴だと思っていたが、
つい最近になって分かったが、本当は格差社会の象徴なのだ。

我々が取れる対抗策としては、
より安全なもの、健康に良いものを選ぶことだとしている。
買う人が増えれば、悪く言えば「商売になる」
あの(悪名高き?)ウォルマートでさえ、オーガニックを大々的に扱い始めている。
市民運動によって、国に手厚く保護されていたたばこ産業を駆逐したように、
この問題も草の根運動からムーブメントが起こせるはずだと。

なんかこの辺がアルゴアの「不都合な真実」に似てないか?



公式サイト
http://www.cinemacafe.net/official/foodinc/





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Last updated  2011.04.29 18:31:15
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