レフティーの休日

レフティーの休日

2011.05.24
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監督 鎌仲ひとみ

公式サイト

六ヶ所

2004年の青森県六ヶ所村を舞台として使用済み核燃料再処理工場の是非を問うドキュメンタリー。
反対運動をしながらチューリップ農園を営む菊川さんを中心に、反対派だけでなく、工場と共存しようとする地元業者や工場で働く元漁業者なども取り上げている。
監督自身は反対派と類推するが、そのトーンはできるだけ抑えて、現地のありのままを取り上げようとしている。
一方で、イギリスのセラフィールド再処理工場と、2005年に起きた事故を取り上げて、危険性についても警鐘を鳴らす。
事故自体はフクシマとは比べ物にならないくらい小規模だが、その後の人体の影響や、周辺海域の汚染の問題は甚大だ。

六ヶ所村に再処理工場が出来た経緯。
60年代に工業団地を誘致するはずが、候補がないまま再処理工場の建設が決まり、
すでに土地を手放していた農民は、雇用なども考えれば公に反対できない立場だった。

働き場を失った周辺住民は、再処理工場関連の雇用に頼らざるを得なくなる。

他の原発も大よそ同じ様な経緯を辿って誘致、建設されていったと思われる。
昨今の原発報道の迷発言で知る人ぞ知る東大の斑目春樹教授が本作品にも登場し、
こうした「金さえあれば」、「儲かるから」の論理についてあっさり認めている。

純粋にエネルギー需要の問題なのか、利権絡みなのかよく分からないが、
こうやって、安価で(本当は安くない?)、安全で、クリーンで、低炭素な原子力は、どんどん普及して来た。

この作品が作られた2004年当時は、
原発の様々な問題を正確に知っていた人はどれくらいいたのか?
私自身も最終処分の問題など、「いつかはなんとかなる」とタカを括っていたと言わざるをえない。
知ろうと思えば知れたはずなのに。
これが私も含めて大半の庶民の実感だろう。


有機農業を営む方の言葉、
「中立とは賛成と同じ。反対って言わないし、行動もしないなら、容認しているということ。」
まさにその通り、我々大多数の庶民に当てはまる。

「生活を楽しんで、その一部で反対運動も続けたい。」
菊地さんが、反対運動がすべてでは、心身ともに耐え切れないという意で言って言葉。


一方で、工場従業員は「子供を育てるためだったらどんな仕事だってする。」といってはばからない。
やらざるをえない側になった人の言葉。キレイ事だけでは済まされない。

今我々が直面している問題が、
すでにこの作品の中にあったように思う。
恐ろしく大きく重たい問題を、ごく一部の人に押し付けて、
現在の豊かな生活が成り立っていることを、改めて思い知らされる。
3.11を経て、日本全体が当事者になった今。
今後、本当にどうすべきなのか、皆が責任を負っていかなければならない。





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Last updated  2012.02.19 16:26:59
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