最近、昔と今の「趣味」を考えていて、ずいぶん変わったなと思った
昔の若者といえば、車、旅行、ブランド品、音楽、カメラ、オーディオ、ゴルフ、飲み会・・・。
もちろん人それぞれではあるが、今振り返ると、 結構お金のかかる趣味が多かった 。
それに比べると、今は動画鑑賞、SNS、ゲーム、ネット、音楽配信など、
お金をあまりかけなくても楽しめるものが増えている。
これは単なる趣味の変化なのか。
それとも、日本人が昔ほど遊びにお金を使えなくなったということなのか。
昭和から平成にかけての若者を考えると、まず思い浮かぶのが車。
18歳になって免許を取り、ローンで車を買う。
そして休日になると、意味もなく友達とドライブしたり、遠くまで出かけたりする。
今考えると、かなり贅沢な遊び。
車を買えば終わりではない。
ガソリン代、駐車場代、保険、税金、車検、タイヤ、オイル交換・・・。
それでも車を持つことが「趣味」になっていた。
もちろん今でも車好きはいる。
ただ、今の若者からすれば、
「車って、そんなにお金をかけてまで持つものなの?」
となっても不思議ではない。
昔の「車が趣味」というのは、今の感覚からすると、かなり贅沢な趣味だったと思う。
昔は旅行も大きな娯楽だった。
温泉旅行、国内旅行、海外旅行。
休みがあればどこかへ行く。
旅行会社のパンフレットを眺めながら、次はどこへ行こうかと考える。
ところが今は、ホテル代、交通費、食事代など、旅行にかかるお金そのものが大きくなった。
「ちょっと旅行に行こうか」と思っても、家族で出かければそれなりの金額になる。
旅行が嫌いになったというより、
気軽に旅行へ行ける余裕がなくなった人もいると思う
。
昔はブランド品にも、今以上に「ステータス」という意味があった。
高級バッグ、時計、服、財布。
「いいものを持つ」ということ自体が、一つの楽しみだった。
ところが今は、
「そこまで高いものじゃなくてもいい」
という人が増えた。
もちろんブランド好きな人は今もいる。
ただ、以前より「ブランドだから欲しい」という価値観が絶対的ではなくなったのは確かだろう。
その象徴の一つが「ユニクロで十分」という感覚。
服に何万円もかけなくても、普通に着られる。
流行を追いかけなくても困らない。
だったら、浮いたお金を別のことに使えばいい。
これは単なる節約ではなく、
「高いものを持つことが幸せ」という価値観の変化
でもあると思う。
昔なら「趣味は何ですか?」と聞かれて、
「テレビを見ること」
と答える人もいた。
今なら、
「YouTubeを見る」
「配信ドラマを見る」
「映画を見る」
「ゲーム実況を見る」
「趣味の動画を見る」
など、もっと細かくなる。
実際、2026年のNTTドコモ モバイル社会研究所の調査では、
15~59歳のスマートフォン利用者の動画配信・共有サービス利用率は87%だった。
YouTube、TikTok、Netflixなど、動画が日常の娯楽としてかなり身近になっていることが分かる。
趣味に関する情報源でも、2026年の調査ではYouTubeが53%で最も高かった。
10~20代ではSNSや動画を趣味の情報源として使う割合も高い。
つまり今は、
スマホ一台あれば、かなりの娯楽が成立する時代
。
昔と今を比べてみると、こんな感じになる。
もちろん今でもお金のかかる趣味はある。
ただ、
「お金をかけなくても暇をつぶせる」どころか、
「お金をかけなくてもかなり楽しめる」ようになった
。
ここは昔との大きな違いだと思う。

ここが一番引っかかるところ。
「最近の若者は車に興味がない」
「ブランド品を欲しがらない」
「旅行にも行かない」
「結婚したがらない」
「お金を使わない」
こういう話はよくある。
でも、本当に全部が「価値観の変化」なのか。
欲しくても高くて買えない。
旅行したくても高い。
車が欲しくても維持できない。
ブランド品を買う余裕がない。
結婚したら生活費が心配になる。
そう考える人がいても不思議ではない。
つまり、
「欲しくない」のではなく、「お金がかかるから諦める」
という部分もあるように思う。
貧困というと、食べるものにも困るような状態をイメージしがち。
しかし、生活するだけで精いっぱいになり、旅行や趣味、車、服、恋愛、結婚など、
人生の「余白」にお金を使えなくなっていく。
これも広い意味では、生活の豊かさが失われている状態。
昔は、
「給料が入った。さて、何して遊ぼうか」
だった。
今は、
「これにお金を使ったら、あと大丈夫かな」
となる。
この違いは大きい。
だから自分は、単純に「今の若者は遊び心がない」とは思わない。
むしろ、 遊びに使えるお金や余裕が減ったのではないか と思う。
昔は、ちょっと無駄なことにもお金を使った。
意味もなく車で走る。
ちょっと高いカメラを買う。
ブランドの服を買う。
友達と旅行へ行く。
趣味のためにバイトを頑張る。
別に生活に必要ではない。
でも欲しい。
だから買う。
こういう「無駄」が人生を楽しくしていた部分もある。
ところが今は、
「それ必要?」
「コスパは?」
「維持費はいくら?」
「そのお金があれば貯金できる」
となる。
合理的ではある。
でも、合理的になりすぎると、人生から少しずつ「遊び」がなくなっていく。
ここまで書いておいて、自分も人のことは言えない。
自分自身、今の趣味といえば動画鑑賞がかなり大きい。
外に出るのも、スポーツ観戦くらい。
昔の若者のように車を乗り回して旅行するわけでもない。
ブランド品を買いあさるわけでもない。
つまり自分自身も、 今の「お金をあまり使わない娯楽」の恩恵を受けている 。
だから昔が全部良かったとも思わない。
今は今で、家にいながら映画もドラマもスポーツも見られる。
昔ならお金と時間をかけて出かけなければできなかったことが、スマホやテレビだけで楽しめる。
これはものすごく便利。
ここは難しい。
昔よりお金のかかる娯楽が減った一方で、無料や低料金で楽しめるコンテンツは圧倒的に増えた。
だから「昔のほうが豊かだった」と単純には言えない。
ただ、
お金をかけて遊ぶ余裕がなくなったこと
と、
お金をかけなくても楽しめるものが増えたこと
。
この二つは、同時に起きている。
そして、昔と今の趣味を比べて一番感じるのは、
「モノを買って遊ぶ時代」から「スマホでコンテンツを楽しむ時代」になった
ということ。
車、旅行、ブランド品。
昔はこうしたものが「若者の楽しみ」の象徴だった。
今は動画、SNS、ゲーム、配信。
どちらが良い悪いという話ではない。
ただ、昔の日本にはもう少し、
「別に必要じゃないけど、やってみたい」
という遊び心があった気がする。
そして、その遊び心まで「お金がもったいない」と諦めなければならないのだとしたら、
それは単なる趣味の変化ではない。
日本人の暮らしそのものが変わった、ということなのかもしれない。
それでは次のおはなしで
最後まで読んでいただき、ありがとうございました☺️
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