まいかのあーだこーだ

まいかのあーだこーだ

2020.10.27
XML
今回のテーマは「愛する人の死」ってことでしょうか?
老女ジョセフィンとの年齢をこえた友情も描かれました。

正直にいうと、ちょっと分かりにくい内容でした。



いくつかの死のエピソードが絡まり合っています。

1つめは、ギルバートの父の死。
彼は、かつてマリラと恋仲だったようです。

2つめは、ジョセフィンの同居人の死。
ジョセフィン・バリーは、ダイアナの大叔母にあたる老女であり、

つまりは同性愛者だったようです。

この2つの死を、
アンがどう受け止めていくかという話になっています。



ダイアナの母がシャーロットタウンまで首相演説を聞きに行ったので、
代わりに、シャーロットタウン在住のジョセフィンがやってきて、
バリー家の留守を預かっていたのかもしれません。
彼女は、同居人を失くした寂しさもあり、そのまま居ついてしまいます。

ダイアナは、
妹のミニー・メイが病気になったとき、
ジョセフィンでもなければ、使用人のメアリー・ジョーでもなく、
(ちなみにメアリー・ジョーも、ジェリーと同じフランス人の使用人です)

しかし、マリラも首相演説を聞きに行って留守だったため、
結局は、アンがミニー・メイへの治療を施したのでした。

ちなみに、マリラは、
「わたしにはアンのような医学の知識はなかった」と言っていたので、
なぜダイアナがわざわざカスバート家まで来たのか不思議です。



ギルバートは、
父を失って町を去らねばならなくなった境遇を、
誰とも共有できずにイライラを募らせ、
とつぜん級友に殴りかかったりします。

唯一、彼の悲しみを分かち合ったのは、
かつて彼の父の恋人だったマリラだったようです。

一方のアンは、
意図せずしてギルバートに配慮に欠けたことを言って、
ますます彼との距離をつくってしまいます。

その後、
ダイアナの家でパイを作りながら女子トークをしていたとき、
ジョセフィンに『ジェーン・エア』の話をしたと思ったら、
とつぜん「愛する人を失くす悲しみ」について語り、泣き出すのです。

これは、よく分からないシーンでした。


ロチェスター夫人のことを思い出したのでしょうか?
『ジェーン・エア』に出てくるロチェスター夫人とは、
横暴な精神病者で、みずから自宅を放火して死んでしまう女性。


追記:
おそらくアンは、
『ジェーン・エア』に登場するヘレン・バーンズのエピソードを、
ジョセフィンの同居人と重ねあわせたのですね。


とにかく、アンはこれをきっかけに、
父を亡くしたギルバートの悲しみや、
同居人を亡くしたジョセフィンの悲しみに共鳴したようです。

そしてギルバートに手紙を書こうとするのですが、
自分の思いをうまく言葉にできず、
ふたたびジョセフィンのもとを訪ね、
彼女から「後悔のない人生を送りなさい」と助言され、
ようやく自分の思いを伝えようとギルバートの家へ向かうのですが、
もうそこには誰もいないのです…。



このドラマでは、
シャーロット・ブロンテの『ジェーン・エア』の話がたびたび出てきますが、
NHKのサイトによると、
各話の副題がすべて『ジェーン・エア』の台詞から取られているそうです。

もともとモンゴメリは、
英国人作家であるブロンテ姉妹から強い影響を受けており、
「赤毛のアン」にもオマージュが散りばめられているのですね。
今回のドラマ制作者は、そのことを踏まえて、
ふたつの小説を重ね合わせているのだろうと思います。

アンが『ジェーン・エア』を愛読していたと設定することで、
彼女が、同じ孤児であるジェーンの人生に勇気づけられたのだろう、
ということが想像できます。

ちなみにブロンテ三姉妹の末妹であるアンは、
まさしく「Anne with an “E”」(Eのつくアン)なのですよね。
ついでにいえば、
地方農民の家系から英国王妃にのぼりつめたアン・ブーリンも、
やはり「Anne with an “E”」なのですが。

モンゴメリにとっても、アンにとっても、ジョセフィンにとっても、
英国は憧れの国だったのかもしれません。



最後は、マシューの荷物を積んだ船が、
シャーロットタウンから本土へ向かう途中で沈んだという話で終わり。

シャーロットタウンという町の名がなんども出てきますが、
これはアボンリー村の反対側にあるプリンスエドワード島の州都です。



にほんブログ村 テレビブログへ





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2022.05.09 20:31:27
[アンという名の少女の感想・あらすじネタバレ。] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: