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ながながとすいません。これで最終回となります。ボルドーを出港し、18日、19日は終日海の上。おだやかな航海である。ずっと船の中にいると運動不足になるので、フィットネスのクラスに出て「ボクササイズ」をする。お客さんは私の親くらいの年齢の方々なので、はげしいボクササイズはちょっとハードだったよう。この夜のメインショーは「にっぽん丸寄席」前半はいっしょに日本から乗り込んだ三遊亭金八師匠の落語。後半は師匠の司会で「大喜利」私も出演者である。しゃべるのが好きな私のところには、船内でこういう催しがあると必ずといっていいほど出演依頼が来る。今回の回答者はMC、ツアースタッフ、進行スタッフのヤングチームと、社交ダンス講師、ペーパークラフト講師の60代のおじさん二人と私のアダルトチームに分かれての対抗戦となった。お客さんからお題をちょうだいしたりもするが、だいたいは簡単なうちあわせとリハーサルだけしておいて本番である。師匠から模範回答例などもおしえてもらうが、みんな意地になって自作のオリジナルで勝負。結局私らアダルトチームは負けとなり、罰ゲームでそれぞれアフロのヅラなどをかぶらされた。5月20日。北海からエルベ川を遡り、ドイツのハンブルグに入港。とちゅう「ウェルカムポイント」というのがあり、そこでちょっと速めのテンポの「君が代」と、おっさんの声の日本語で「ハンブルグへようこそ」のメッセージが流れる。日の丸も掲揚されるはずなのだが、うっかり忘れたのか上がらなかった。クルーズセンターというところに停泊、太ったおじさんたちのブラスバンドが歓迎の演奏を延々としてくれている。川沿いには観光船がたくさんいて、みんなが手をふってくれる。ドイツ第二の都市という市街に出てみる。ドイツで展覧会の経験がある後輩の美術家に「行ったことある?」と聞いたら「う~ん、なんか銀座みたいなとこですよ」と言っていたが、たしかにドイツが地元のジル.サンダーやヒューゴ・ボスなどをはじめ、世界的一流ブランドが軒を連ねるストリート、運河沿いのオープンカフェなどたしかにきれいでおしゃれだ。彼が「銀座みたいなとこ」と言ったのもよくわかる気がした。ツーリストインフォメーションで、安くておいしい典型的なドイツ料理が食べられるエリアというのを聞いておき、夜は仕事が終わったスタッフと5人ででかけた。この時期は「白アスパラガス」が旬だそうでたしかにおいしかった。お決まりのソーセージ(中でも白ソーセージというのが美味であった)、シュニッツエル、もちろんビールなどを頼んだ。翌朝とうとう下船。迎えの車と日本人現地ガイドさんが来て、また落語の金八師匠、来るときもいっしょだったわかいミュージシャン3人と空港へ。そのうちの一人がチェロを荷物といっしょに預けようとしていたのだが、あらかじめ会社が払ってくれてるはずの超過料金15キロ分が未払いだとわかる。じゃあとりあえずここで払っておいてあとで請求するしかないかと言ってたら(相当高いはず)、受付の人が「船の中で音楽を演奏されたということですし、幸い他のみなさんも軽めにまとめてくださったので、5人で割ってもひとり3キロ超くらいなので大目にみましょう」と言ってくれ、超過料金は見逃してくれたのだった。ガイドさんがいうには、ハンブルグは港町だし、船の関係者を大切にするんですよ、ということだった。音楽家というのもきっと効果的だったのかもしれないが、こういうところに気が利いてるドイツの地上職員(といっても航空会社はスカンジナビア航空だった)にちょっと感心。ドイツの印象、最後がとてもよかったのだった。ついでにこのスカンジナビア航空じたいもなかなかよかった。ミールもおいしいし、サービスもてきぱきしていて、行きのエジプト航空とはえらいちがいだった。ということで、今回も無事帰国、にっぽん丸はロシアサンクトペテルブルグを出て、今日はスエーデンあたりにいるはずである。ほぼ1週間たって、すっかり夢からさめて早くも現実にせかされる日々である。
2008/05/28
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前回のブログのHIROKOさんへのお返事コメントで、乗組員食堂今回は「竹の上」と書いたが、まちがい。「梅の上」くらいだった。要するにダメだった。現地で仕入れたものなのか、正体不明の野菜が和風の煮物になってでてきたり、意表をつくような(いい意味ではなく)メニューなど、スタッフにも不評だった。さて、私の乗船区間もあとほぼ1週間となる。5月13日は地中海から大西洋へと抜けるジブラルタル海峡通過。このジブラルタルだけがイギリス領で、あとはスペイン。向いはモロッコである。海に突き出た大きな岩、ジブラルタルロックは生命保険会社のシンボルマークにもなっている。この日は終日、船の近くにイルカを何度も見た。たいてい群れで、船のたてる波で遊ぶかのようにジャンプしながら泳ぐ姿を見るのは楽しい。このあたりで海洋生物に出会うチャンスはあまり期待できないが、今の時期ならメキシコあたりからアラスカあたりまでの北米大陸ぞいの太平洋ではウミガメやらイルカはもちろん、クジラ、シャチ、ラッコ、アザラシなどが見られる。次のフランスまで航海日が3日ほど。ポルトガル沖でまたかなり揺れる。揺れる日にショーをするエンターテイナーの方々は大変だ。昔大揺れのホールでピアノ演奏最中のピアニストが、大きく手をあげてじゃーんと弾きおろしたところ、ピアノが動いて、ぜんぜんちがうキーをたたいてしまったこともあったらしい。5月16日。フランスのル・ベルドン港に入港。本来はボルドーなのだが、ボルドーは川を遡ったところにあるため、潮位があがるまで河口で「潮待ち」し、ついでにオプショナルツアーにでかけるお客さんをここでおろす。2、3時間しかないが、ちかくのスーラックという小さな町へ行ってみる。大西洋にむいたきれいなビーチがある。どの家もけして大きくないが、前庭がとても広くて手入れの行き届いた芝生が敷いてあり、なんともかわいらしい家ばかり。そこから数時間、ガロンヌ川、上流のジロンド川を遡ってボルドーに到着。言わずと知れたワインの産地である。川沿いに古い建物が残っており、美しい眺めである。この日はスタッフの女子チームといっしょにフランス料理を食べることになった。かなり乗船歴の長い食欲物欲のかたまりのようなオネエさんたち(といっても私が最年長だ)であり、うまいものへの執着から、ついていけばきっとおいしいものが食べられるはず。うっかり名前をひかえてくるのを忘れてしまったが、なにかフランス国内の雑誌にもでたことがあるようなカジュアルだが評判のいい店というかんじで、夜8時の開店とともにすぐ満員状態。しかしフランスはやっぱり英語が通じない!もちろん英語メニューなんぞないし、行ったメンバーの中にフランス語のできるやつは誰もいないし、一人が持ってた電子辞書は役にたたんし(あの類いは実践には弱そうなので、私は使わない)。それでも食い気からの執着心で、なんとかみんな食べたいものを食べることができたのであった。やっぱり旅は行動あるのみですな!でも今度行くまでにはフランス語のレストラン用語くらいはせめて勉強していこうとおもった。この日は停泊だったので、夜遅くのんびり帰船。翌日もボルドーの朝市を見たり、ガレットを食べたりしてすごす。夕方出港。この港は、停泊地のすぐ前が公園のようになっていて、日曜日ということもあって、見送ってくれる人たちが多くてにぎやかでよかった。にっぽん丸では出港のダンスがあって、お客さんもクルーやスタッフも混じってデッキで踊るのだが、たいがいが港湾職員が2、3人で見てるだけということが多く、こんなにギャラリーが多いと踊り甲斐がある。つぎのドイツのハンブルグまでまた中2日の航海日。19日の夜のショーでやる「大喜利」への出演依頼が来た。最終回につづく...
2008/05/26
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5月8日。イタリア、シチリア島のパレルモに入港。さっそく街のまん中のマッシモ劇場のあたりまででかける。下町風の家族でやってるようなトラットリアがえらくにぎわっていたので、そこに入ってお昼ごはん。5ユーロで取り放題の何種類もある前菜や、パスタ、ピザなど家庭的な味でおいしい。この2日後くらいから全国的な自転車レースが始まるらしく、中継をする国営テレビのクルーや、その宣伝カーなどで街はあふれかえっていた。さすがに南イタリアだけあって、しっかりシエスタの習慣があるようで、昼間の街は休日のような閑散としたかんじ。夕方からは再びお店もあいて活気を取り戻す。シチリアでは「ウニのパスタ」が名物とか。海の幸にあまり興味のない私はどっちでもいいのだが、ぜひ食べたいという若いスタッフたちと、ツアースタッフからの情報でおいしいという評判のレストランへ。情報源が同じもんだから、ぞくぞくと他のスタッフや講師、エンターテイナーもやってきたが、残念ながらお目当てのウニパスタはなかった。季節がちがうのか、日によって水揚げでちがうのか、他の店に行った人たちもどこにもなかったと言っていた。かわりにやはりシチリア名物で、レストランの人もすすめる「イワシのパスタ」を。トマトソースでイワシをミンチ風にしたものがからんでいる。松の実がはいっていて、くさみもなくおいしかった。(麺はリングイネだったとおもう)ジェラートも食べて帰る。この日は停泊。翌日、ほこりっぽい印象のパレルモを離れ、郊外にあるモンレアーレという小さな町へ行く。パレルモからバスを乗り継ぎ、渋滞にいらいらしつつ(なにせこの日は夕方出港なので、あまり時間の余裕がない)山の上にあるモンレアーレ到着。眺望がすばらしい。パレルモの街まで見える。ここの名物は教会。今手元に資料がなにもないのでくわしくわからないが、カテドラルの中のモザイクががすばらしい。渋滞を計算に入れ、早めにパレルモに戻り、昨日も行ったトラットリアでお昼ごはん食べて帰船。夜出港。5月10日。パレルモを出た翌日にはもう対岸のチュニジアのチュニスに入港。地中海沿岸の北アフリカのリゾート地というイメージを大きくうらぎって、小雨でしかも肌寒い。旧市街メディナへ行く。迷路のような市場である。服、帽子、アクセサリー、おみやげ、陶器、金製品などの数えきれないほどの小さな店がひしめきあって、あいまにカフェがある。入って紅茶のつもりで「テ」(ここはフランス語圏)と注文すると、こちらでよく飲むミントティがきた。このみで生のスライスアーモンドを入れて飲む。よくみかけるなつめやし餡入りの揚げ菓子がついてきた。水たばこを吸えるカフェもあり、現地の男の人たちが大勢一服している。お昼はチュニジア料理が食べられる店を探して「クスクス」「タジン」「ケバブ」などを食べた。ミコノスもそうだったが、ここチュニスも真っ白の壁と「チュニジアンブルー」とでもよべそうなブルー(絵の具の色で言うと、マンガニーズブルーに白を混ぜたような色合い)が多用されている。イスラムの国とはいっても比較的戒律はゆるいらしい。エキゾチックを絵に描いたような街で、だれしも旅情をそそられることまちがいなし。今回も朝入港の夜出港という短時間の滞在だったのが残念。他の町にもぜひ行ってみたい。5月11日は航海日だったが、地中海では珍しく揺れる。私が教室をしているのは最上階(7階)なので、よけいに揺れるし、この日はプールサイドでやっていたら、プールの水がざっぱーんざっぱーんと大きく波打ってうるさくてしかたない。下を向いて細かい作業をしていると酔いやすい。お客さんも1人2人とリタイア。5月12日。スペインのイビサ島に入港。ここもやっぱり太陽さんさんのリゾート地のイメージなのにちょっと雨。さいわい午後は晴れた。ミコノス島もそうだが、ここはうわさによると「ゲイの島」だとか。夏のバカンスシーズンなんぞ男の98%がゲイとかいう、ほんまかうそかあやしい数字を聞いてきた人もいた。たしかにミコノスでも、あ、このおっちゃん絶対そう!と確信するアクセサリーショップの人がいたし、イビサでもけっこうソレらしい男の人を見かけた。おいしい生ハムなどが食べたかったが、さすがスペイン、昼食の時間も遅く、午後1時からやっとランチタイムが始まるような案配で、しかたなくあいていた店にはいったがマズかった。帰船時間まぎわにもういっぺん、とおもってましなかんじの店で生ハムをたのんでみたが、これも格別おいしいとはいえなかった。さがせばおいしいところもあるとおもうが、やっぱり本土のほうがおいしいところに当たる確率が高いかも。寄港地過密海域はここで終わり。地中海パートも終わって、いよいよ大西洋に出る。その3につづく。
2008/05/25
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にっぽん丸世界一周クルーズより無事帰りました。船はまだ地球半周ほどすんだところで、まだまだ旅は続いてますが。私は5月2日に日本を発ち、同日夜遅くエジプトのカイロに到着。ここで一泊した後、迎えの車で3時間ほどかかってポートサイドに到着。ここはスエズ運河の地中海がわの港町。にっぽん丸はこのスエズ運河を通過して、私たちよりも先に入港していた。出港まで時間があるので、長旅の疲れもそこそこに、いっしょに来た落語家の三遊亭金八師匠と港の近くを散歩する。スエズ運河を渡る尾道にあるような無料のフェリー?(車も人も自転車も乗れる)に乗って(これぞ「スエズの渡し」)、シナイ半島まで渡ってみた。ここもエジプトである。大きなモスクがあった。夜には出港。今回はおもに地中海パートに乗船ということで、寄港地だらけゆえ私の仕事がある航海日が少ない。よってさっそく翌日から午前午後ダブルヘッダーで教室である。初回もあって大入り満員であった。5月5日。誕生日である。海の上で、生まれて半世紀を迎えた!そしてこの日は早朝にギリシャのサントリーニ島の横を通過。非常に美しい島だが、朝は逆光のようで、やっぱり夕日に照らされる時間帯が最高である。昼ごろミコノス島沖に到着。ここに錨を打って小さいテンダーボートに乗って上陸するのだが、この日は風が強く、ボートをおろせるかどうかぎりぎりまでわからないらしい。ミコノスは私がまだ海外旅行未体験時から、雑誌のグラビアなどでずっとあこがれていた島である。ぜひとも上陸したい。その願いが通じたのか、無事降りれることになり、さっそく上陸。夕方には再び出港なのでむちゃくちゃあわただしいが、真っ白な壁と地中海の青のようなブルーがとても印象的な町を歩き回った。5月6日。朝起きると部屋のドアのすきまから、スタッフの寄せ書きによる手作りのバースデーカードが差し込まれていた。この年になると、誕生日といっても、あーまたひとつ年とったわい、くらいなもんなのだが、こういうのはうれしいものである。同室のピアニストのナオちゃんからもアクセサリーをいただく。なんと私は彼女のお母さんと同い年らしい。この日はアテネの外港ピレウスに入港。さすがに世界に名だたる港。客船、フェリー、貨物船など、ものすごく多くの船がはいっている。前日に横浜を出港したライバル「飛鳥2」は、いちばんええとこ(便利なところ)に入っていた。アテネは2年前にはじめて来て、アクロポリスなどおもなところへ行ったので、今回はリカビドスの丘へ。住宅街に突然ぽこんととんがったような丘で、てっぺんに教会があり、パルテノン神殿も見おろせるような高さである。前にも行っておいしかったレストランでお昼を食べる。ギリシャではここアテネでも島でも大きな犬がのっそりと一人歩きしている。どの犬もおとなしくかわいい。車や人がいっぱい通る道でも平気で死んだように寝そべっているのは、ずいぶん日本の犬事情とちがう。日本の犬はギリシャの犬のおおらかな生活がうらやましいだろうと思えるほどの気楽さである。7日は航海日、教室をしたり、フィットネスの時間に参加してヨガをやったり。この日は翌日入港のシチリアにちなんでイタリアンナイト。何度か寄港地にちなんだ民族衣装等を着るテーマナイトがあるが、この日は男子スタッフが水性マジックでもみあげやヒゲを描いて、ちょいワル風なんちゃってイタリア男に扮して、ディナーに向かうお客さんをお出迎え。2に続く...
2008/05/23
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