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ブログの管理画面になぜか「新着コメント」情報がまったくでなくなった。新しいコメントが来てるのにもかかわらず。なんで? ほんまに使いにくい。戻してほしいくらいだ。さて1月から始まった各局のドラマ。私は三本だけ見ている。もちろん松本清張ドラマ最終章「わるいやつら」を筆頭に。米倉涼子の悪女役も板についたもんである。でも今回ははじめから悪いわけではなく、悪い病院長を愛したがゆえに堕ちていく、という設定。その転落の過程が見もののようだ。いつもはさわやか青年役が多い上川隆也が根っからのワルというのもおもしろそうだし、最近悪役しかやってない感のある北村一輝、今回は崩れたかんじの色気がむんむんの余貴美子、韓国のほうでさきに人気がでた笛木優子は、韓国で受けたというのがよくわかるかんじの女優さんで、どっちかっていうと2時間ワイド劇場系のしたたか金持ち女という風情である。やつ「ら」というだけあって、主役の二人だけでなくどうもみんな悪いらしい。日曜日はやっぱり「華麗なる一族」キムタクが軽すぎて、なんの役をしてもキムタク、というとこがつらいけど、別に私はキムタクはどうでもよくて、ドラマじたいを楽しんでいる。とくに鈴木京香の態度のでかい愛人ぶりがすごくいいし、逆につねに控えめな本妻の原田美枝子もいいとおもう。本来だとこの二人、逆の役をやってもやれる女優さんだと思うが、今回はどちらもとてもはまっている。全体的にものすごくお金かかってるなあとおもわれるが、唯一私の周りでもものすごく評判悪いのが、万俵家にかかっている鉄平(キムタク)そっくりだという「じいさん」の肖像画。ものすんごく下手だし安っぽいし。なになん、アレ?あそこまでセットにお金かけるんなら、もうちょっと上手な肖像画にしてほしい。美大生でもうまい学生に描かせたらもっとええのできるのに。それと倉本聰脚本の「拝啓父上様」ハデなドラマじゃないけど、とてもいい。まず舞台の神楽坂というところが私はもうずいぶん前から大好きな街で、用事でその近辺に行くことがあると、わざわざ神楽坂まで遠回りして坂のてっぺんからぶらぶら歩いて降りてくることが多い。花街ということもあって、なんとなく粋な空気があるとこがいい。「硫黄島からの手紙」での評価も高い二宮和也くんも自然でいいし、見習いのトキオくん(関ジャニ∞のメンバーだそうだ)、花板(こういう字でよいのだろうか)さんの梅宮辰夫なんか今さら庖丁さばきの練習なんか必要ないやろとおもわれる貫禄で、あのパンチパーマとジャンパー姿があまりにも本物っぽい。休みの日には競艇場とか行ってそうだ。元売れっ子芸者でバー経営という設定の高島礼子や、現役芸者の木村多江もいい。木村多江という女優さんは、不幸な役やいじわるな役、ちょっとキレた女の役などさせたらピカイチだ。大奥などでも常連だけど、私個人的には「白い巨塔」で、仕事だけが生き甲斐のモーレツな製薬会社の営業OLで、最後ガンにかかって死んでいくというあの役が忘れられない。なんていう役者さんか知らないけど、テレビや雑誌に写り込むのが趣味の喫茶店のマスターもなかなかおもしろい。最近超しっかりもんのおばはん役が多くなってきた岸本加世子もいいけど、なんとゆうても八千草薫はやっぱりいい!前回の死んだダンナの本妻役森光子との対決シーンはすばらしかった。森光子もやっぱりうまい女優なんやなとあらためて感心。二人の超熟女が絶妙の「間合い」で緊張感あるシーンを演じていた。着ているキモノもすばらしいし。三本以外に番外で「渡る世間は鬼ばかり」をついつい見てしまう私。大っきらいなんだけど見てしまう。いまどきこんな若者とかこんな子供おるかい!!とか、いつ見てもけんかしてて不愉快とか、きらいな要素がいっぱいあるんだけど、なんかついつけてしまうのである。ほんとに時代性とかまったく無視した作りだが、視聴率はかなりとってるらしい。私みたいなきらいなのに見てしまう、という人が案外多いのかもしれない。
2007/01/28
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まずはお知らせ。朝日新聞西日本版にて連載開始します!毎月第4土曜日の夕刊にて「マツモトヨーコの偏愛京都」というエッセイとイラストのコラムです。学生時代に始まって16年間暮らした京都の街を、私なりの目線で描く、という内容です。初回は明日! (西日本版でも地域によっては掲載日が変わることもあるそうです)関西方面の方、よろしくおねがいします!つづいてもうひとつお知らせ。29日発売の雑誌ウィークリー読売の「アート新時代」というページに私が出ております。客船の中で絵画教室をするということについて、インタビューを受けました。さて、今日はなんと生まれて初めての映画のエキストラ出演をしてきた。「犬猫」という映画でデビューした井口奈巳監督の第二作。山崎ナオコーラ原作の「人のセックスを笑うな」の映画化である。主人公がリトグラフ作家という設定で、実際にプリンターを操作して印刷するシーンが出てきたりするので、私が通っている工房で、技術指導などをすることになった。それから主人公はじめ、その仲間のリトグラフ作家たちの作品として私たちの作品を作中で使ってもらうことになった。今日は展覧会のシーンを撮るということで、私たちは見学かたがた画廊のお客の設定でエキストラになった。私の作品を作ったのは劇中でも「マツモトヨーコ」という役名になっていて、藤田陽子さんが演じている。マツモトヨーコ役の藤田さんの説明をお客の私が聞く、というとても不思議で楽しい経験をさせてもらった。主人公は永作博美さん、その他にもMARIMARIさん、蒼井優さん、最近ドラマにひっぱりだこの温水洋一さんらが撮影に参加していた。温水さんはテレビで見るあのまんまだったけど、女優さんたちのかわいいこととゆうたらもうあんた!みんなほんとに細くて華奢で、とにかくみんな顔が小さい!!よく顔の小さい人のことを表現する時、「もうこんな!」とげんこつを作って見せたりするけど、なんぼなんでもげんこつの大きさってことはないやろ、と思うけど、でもイメージ的にはそれくらい小さい。それに化粧が薄い! ほとんど色味がないんだけど(もちろんメークはしてるんだけど)、それでもきれいなのだ。おんなじ女でもこんなにかわいく生まれるのと、そうでないのとでは人生大きく違うよねえ~などと、いっしょに行った他の工房の仲間と話したのであった。公開はずーっと先になりそうだけど、できあがりがとても楽しみである。
2007/01/26
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きのうテレビで久しぶりにあのジーオーグループ会長大神源太の話題をやっていた。くわしく聞かなかったが、懲役18年が求刑されただかいうニュースだった。このおっさんがつかまったのはずいぶん前になるので、次々とあやしい事件がおこる今日このごろ、すっかり忘れてる人も多いかもしれない。通販会社投資を語った詐欺行為で、135人から13億4千万円をだましとった疑いである。いや~あんなつっこみ甲斐のある人間もそういないだろう。事件がおきたのがいつだったのかさだかでないが、私がブログを始めてからだったら、絶対に書いているとおもうが、記憶にないのでもっと前のことだったのかも。辛口ブログでクソミソに書いてたとおもうな。なんでもそのだましとった巨額のお金でへっぽこアクション映画を撮っていたというのがこの大神会長である。その映画というのが、基本的にアクション映画で、もちろん自分が主人公。このおっさん、鍛え抜いた(と言うけど、わりかしプヨプヨっとしていたとおもう)からだがジマンらしく、やたら上半身ハダカとか、シースルーのピチピチのシャツ姿などが多い。顔は40年前の日活青春スターみたいなかんじで、きっちり整えられた眉毛が印象的すぎる。(私が見たサイトではお笑いのゴルゴの顔写真がそっと添えられており、なんのコメントもされてなかったが、たしかによく似ている)ほんとかうそかわからんけど「柔術や剣術など武道の達人で、現在、精神主義を礎とした人生哲学と企業理念で世界をリード」してるらしい。またハリウッドスター、ジャン・クロード・バンダムとは親しいらしく(この人、プリンセステンコーのガセ「フィアンセ」報道もあったりと、うさんくさい場面でよく名前が出てくるな。もすこしつきあう友達を選んだほうがええよ。)、大神会長は「大神兄貴」と呼ばれているらしい。そのへっぽこ映画にはなんとバンダムも共演(主演はあくまで大神兄貴)してるらしいが、5億もかけて制作したのに公開されなかったそうだ。今となっては見てみたい。「ブレード オブ ザ サン」というのと「ユニバG物語」という2本を撮ったそうで、どっちもフィリピンロケかなんかして、とにかく世界を救う物語らしいんだけど、とくに「ユニバG」のほうは、この会社ジーオーの通販主力商品である「バナバ茶」のバナバ葉というもんを、バンダムと大神兄貴がフィリピン奥地まで命をかけて探しに行くという物語らしい。「ファイトォ~」「イッパァ~ツ」なフィーリングたっぷりだ。う~んますます見てみたい!!大神兄貴は映画主演といい、とにかくナル男らしく、カレンダーも自費(?)出版していて、もっちろん年間通して兄貴のキメポーズ満載だ。演歌歌手のようなハデハデスーツ姿や、ギラギラ光ったシャツやパンツ、もちろんシースルーシャツもあり。男らしさを強調するあまり、ゲイの人々にもきっと喜ばれているであろう濃ゆ~いテイストとなっている。私がそれを見たのは、だれかがやっている「大神会長画像」というサイトだったが、シロートっぽい撮影で、カレンダーのまわりに畳がうつりこんでたりするところがもの悲しい。大神兄貴、なにかの映像で、自分を指して「ウソをつく顔に見えますか?」とまわりに問っていた。あれっどっかで聞いたことあるセリフだな。そうそう耐震偽装マンションのヒューザー小島社長の名言だ。同類なんですねー、そういや小島社長もレコード出してたし。だまされた被害者の方々は気の毒だけど、あの顔見て信用しちゃうっていうのはお人好しすぎますな。
2007/01/23
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ここのところずっと不二家の賞味期限偽装問題が取りざたされている。ときどき通る神楽坂下にある唯一オリジナル商品「ペコちゃん焼き」を売っているお店も、独自のルートで原材料を調達しているらしいのに、本社の不祥事で休業せざるをえない状態になっている。フランチャイズのお店は、この人たちに責任はないのに、いつまで続くかわからない休業状態に不安でいっぱいのようだ。雪印のときもそうだったけど、企業の体質が、傘下の小さなお店の経営を逼迫させる。ほんま「責任者出て来い!」やな。ところで今日の朝刊の社会面の下、見ましたか?いろんなお菓子関係の会社の賞味期限切れ原材料使用による「お詫びとお知らせ」がずらずら~っと並んでいる。あきれたもんである。不二家の大騒動を見て、自分とこも人から言われる前に言っとこう、ということらしい。言われるまでだまってるよりもマシなのかもしれないが、み~んなやってるんや!!とびっくりである。最近、新聞などで見る「かしこい主婦は手前にある牛乳から買う」(字句は正確ではないかもしれませんが、だいたいこんなかんじ)というコピーが目につく。うろおぼえだが、エコロジーに配慮した一般公募で最優秀になったコピーだったとおもう。そのココロは、賞味期限が近いものから買っていって、(期限切れで)廃棄する食品をなるべく減らそう、それが地球のためだ、というような意味である。なるほどな~そうやなー自分のことばっかり考えてたらあかんわな~と、ちょっと感心して、それまではできるだけ奥に手を伸ばして新しいものを買ってたくちの私であったが、これを読んでから心を入れ替えたところであった。なのに、賞味期限を偽ってるような企業があちこちにあると、手前から買うとバカを見る、という結果にもなりかねないような今回の問題。せっかくのいいコピーもむなしい。ついこないだ立川志の輔師匠のパルコ「志の輔らくご」を聞きに行った。ここでもマクラは「不二家問題」...よく考えてみると、昔は賞味期限なんていうものが書いてあることはなかった。家のおばあさんがにおいをかいで、「これはまだだいじょうぶじゃ」とか判断して食べてたもんだった。私たちだって、多少賞味期限が過ぎてても、においかいで大丈夫そうだったら平気で食べる、いわば今度のことは自分達で設定した数字に踊らされているような変な状況だ...というような話をしていた。もちろん企業としてはちゃんと決めたことを守るというのは必須で、消費者を裏切るようなことは絶対あってはならないのだが、変な世の中になったもんですよねえ、という内容だった。それからなんだか知らないうちに納豆がダイエットに効くとかで、売り切れになっているという話をきいたばかりだったが、それは「あるある大辞典」の「ねつ造データ」のしわざだったとか。こっちもまた視聴者というか消費者をバカにした話である。だけどまあ、それをなんの疑いもなく信じて、好きでもないのに納豆ばかり食べるのもどうかなあとおもう。ダイエットにもいろいろあるけど、一品だけ食べて痩せる、なんていうものは絶対におかしい。痩せたとしてもどっかおかしくなりそうだ。私はテレビで言ってることは、話半分くらいで聞いておいてちょうどええとおもっている。だからといって、テレビにしても企業にしてもいいかげんなことしてて許されるということではない。まじめにやれえ!! である。
2007/01/21
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取材という名目で、東京のお台場にある某有名ホテルに宿泊させてもらった。それも一泊20万円以上するというラグジュアリーなスイートルーム!自分のうちよりも広い豪華な部屋に仕事とはいえひとりで、というのは残念至極。国内、国外どちらも旅行する場合、例外なく低予算旅行者である私は、リッチなホテルに泊まったことはほとんどない。家族や友達との旅行の時に、たま~に利用する程度だ。海外では行く場所にもよるが、まず5千円以下でさがす。かなり前だけど、イタリアのナポリで1500円とかスペインのアンダルシアのどこかの田舎町で800円の宿に泊まったこともある。もちろん風呂無しベッドのみである。さすがに年とってくると、安宿はベッドのまん中がへこんで安眠できなかったり、どうしても若者が多い宿になってしまうので、夜中うるさいとかいうデメリットがあって、最近はそこまで落とさないものの、基本的に旅先では一日中外を歩き回って、ホテルでは寝るだけなので、安いところで充分という主義である。でも今回泊まらせてもらったようなホテルはホテルライフそのものを楽しめるようなホテルである。昼間も夜も窓からの台場の風景は見飽きないし、各レストランやスパ、ジャクジーなども見事な風景を楽しみつつすごせるような設計になっている。ビンボー症の私としては、とくに何をするでもなく、ゴージャスな部屋でいつもとおなじようにフジテレビのニュースなんぞ見て、すぐ目の前にあるところ(部屋の窓からすぐそばにあの巨大なタマが見える)でやってんねんな~とおもうと、不思議な気持ちになったりしていたのだが、今回あらためて発見だったのは、これまでお台場というところはお子様とカップルしか行ってもしゃーないところだという認識しか持っていなかったのだが、夜の東京湾の風景はなかなかどうして、東京もすてたもんちゃうやんか!とうなるくらいの美しさであった。こんなによくしてもらえるお仕事というのはなかなかない。個人的に来ることもなかなかない。残念ながら。
2007/01/17
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新年もすでに2週間たってしまったが、去年末、八ヶ岳で過ごしたときのこと。八ヶ岳に定住して大工さんをやっている人の自宅兼仕事場で、餅つき忘年会があった。うっすら雪も積もっているが天気はよく、屋外に薪ストーブを出して、そのまわりに古畳を敷き、延々と飲んだり食べたりした。この年代物の薪ストーブには、ちゃんとお酒を燗するパーツがついており、そこにとっくりがつけてあった。餅つきの他に、イベントとして、なんと炭火でバームクーヘンを作る、というのがあった。長い青竹にところどころ傷をつけて、最初にタネがからみやすくしておく。竹の両端は誰かが持っていて(主に子供たちの仕事であった)、炭火の上でゆっくりと回しながらおたまでタネを竹にかけていく。この作業を延々と続けていくと、あのバームクーヘンの「年輪」ができあがるのだ。おとなたちは最初は珍しくて見ていたが、そのうち自分たちのお酒の席に戻っていった。1時間かそれ以上気長に回し続けていたのではないだろうか、気がついたらできあがっていた。もちろん売っているバームクーヘンにはおよびもつかないが、アウトドアで作るという楽しさがあった。お世話になっていたペンションでも大きな薪ストーブがあって、上に煮物の鍋をおいたり、やきいもをしたりできるようになっていた。キャンプファイアーでもそうだけど、目の前で火が燃えてると、ついつい薪をせっせとくべたくなる。ペンションではNさんというオジさんが、ついやりたくなるのか、どんどん薪を突っ込みすぎて、かえって燃えなくなって非難ごうごうであったが。こないだ大学の後輩が自分のブログでストーブの上にシチューだか煮物だかを置いておく、ということを書いていた。いいなあ。最近は事故や火事の危険性を考えて、火のでない暖房器具が主流になってしまったが、私が子供の頃はガスストーブや石油ストーブが当たり前だった。アラジンの石油ストーブなんかいまだに憧れがある。やっぱり火が出てるというのはそれだけであったかい気がする。料理にしても最近はIHの火のでないものもあるが、やっぱり炒めものとかジャーッと勢いよく火が出るのがいかにもおいしそうだ。ストーブといえば、大学1、2年の頃、私がいた科はモデルさん(ヌード)がいつも来る教室だったので、一年中ストーブがあった。その頃の我が大学は超ボロ大学だったので、それ以外の科にはたしか暖房も冷房もなかったとおもう。まあ、そういう意味ではモデルさんのためとはいえ特権的な教室だったのだ。当然のように、授業が終わってからいろいろやった。鍋物で宴会は当たり前。一度なんか誰かがアンコウを仕入れてきて、なんとアンコウ鍋をやった。さすがに「吊るし切り」などはやらなかったが。後にも先にもアンコウ鍋なんてあれっきりである。下宿生で、下宿で食べても学校で食べてもいっしょなのか、ストーブで雑炊とか玄米とか炊いて「自炊」してるやつもいた。なにか足りない常備食品があると、パチンコ好きのイヌヅカ君に「○○とってきて」といっておくと、パチンコでせしめてきてくれるのであった。そんなこんなでやっぱり火がある暮らしってええなあとおもうのである。
2007/01/14
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風邪で出ばなをくじかれた2007年であったが、ようやく今週から仕事はじめ。さっそく京都へ取材に行った。京大周辺と吉田山を散策。そろそろネタもそろったし、ということでぶらぶら帰り道に、昔からよく寄っていたエスニック雑貨店へ行った。そこで朱塗りのシンプルな皿を買った。アンティークらしく、使われた形跡がある。ヒンドゥー文字のようなサインが入っている。それ以外に、どう見ても図案としての文字じゃないなと思われる、雑なアルファベットのサインのようなものが底や側面に書いてある。優雅とは言えないざっくりした皿ながら、この雑っぽい文字はあまりにもぶちこわしなかんじなので、いったいどういうものなのか店の人に聞いてみたら、インドから入った商品らしいが、もとはミャンマーのもので、たぶんお坊さんが食事用に自分の名前を書いた食器として使っていたのではないか? ということであった。そういえば、以前ミャンマーへ行った時、地方の僧院を訪れたことがあった。ミャンマーでは少年時代にみんなお坊さんの修行をするらしい。そこの僧院にも小学生くらいの小坊主さんがいっぱいいた。ちょうど食事時だったので、ものすごく大勢の修行僧が一列になって、食堂(じきどう)に入っていくところを見た。たぶんそれぞれ自前の名前入り器持参だったのではないだろうか。東京に持ち帰って、こないだもらった小さいゆずをのせてみたら日本画のモチーフになりそうなかんじで、よくあっている。それにしてもどういう経緯で、流れ流れて私の手元まで届いたのだろうか。想像するとなかなか楽しい。その後、もう一軒やっぱり京都にいた頃よく通っていたアンティークショップに行った。同行の友人で今回の仕事仲間のT夫妻もここの常連さんである。比較的安くて状態のいい家具や食器をおいている。ここでは少々難アリだけど一枚300円の藍染めの小皿を二枚購入。ただでさえ安いのに、お店の人が500円におまけしてくれた。デッドストックの場合もあるけど、やっぱりどこかのだれかがいつの時代かに愛用していたのかもしれない、だれかの食卓にいつものっていたのかもしれない、ということに思いをはせると不思議なきもちになる。これもまた出会い巡り会いであり、縁である。今回の仕事は去年からやっている京都のホテルの冊子の仕事であった。今年はぱよさんのお世話で、別の京都ネタイラスト&エッセイの仕事も始めます! (近日中にお知らせする予定。)というわけで、今年は京都通いの1年になりそうである。
2007/01/11
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もう相当昔の話になってしまうが、私は成人式は出席しなかった。その当時はたしか「大阪のチベット」地域に住み始めたころだったとおもう。転勤族のこどもなので、ばくぜんと「関西人」ではあるが、ここが地元、というのがない。大阪のチベットのあたりも大学にはいった年に引っ越したところなので、地元の友達というのも皆無だった。そのせいもあるし、あの猫も杓子もハデで下品な振り袖とか、もりあげ和服ヘアとかもものすごく嫌いだったということもあるが、そういうことよりもとにかく興味がまったくなかった。親も行きなさいとはひとことも言わなかったし、いつのまにか何ごともなく成人になっていった。今日も駅前などで、成人式がえりの若者を多く見かけた。私が見た男の子のひとつのグループは、成人式で暴れそうなかんじの、まるで売れないホストみたいな連中だった。サブちゃんが着てそうなハデハデ羽織はかま姿だ。女の子たちも私の成人のころと同様におもいきりもりあげヘアだが、サイドをちょろっと巻いて垂らしたりして、「名古屋嬢」的スタイルである。男も女ももっとセンスのいい和服の装いというのを学んだほうがええとおもう。「おとな」になったんだから。今日だか昨日だかのあるテレビ番組でも、現在従来の20歳成人ではなく18歳をもって成人とするという案があるということに基づいて議論がされていた。また成人式が必要なのかどうかも。毎年毎年、ある地方の成人式の荒れぶりが報道されている。そんなところで意味もなくエネルギーを爆発させるというのも、成人どころかお子様である証拠だとおもうが、よく知らん市や町のエライさんみたいなオヤジのスピーチなんか私だって興味ないし、聞きたくもないとおもう。千葉だか浦安だかの成人式はディズニーランドでやるらしいが、それもなんだか若者に媚びすぎてるような気がしないでもない。かたや市が財政破綻してしまった夕張市では、若者たち自身が企画した手作り成人式をやったそうだ。市のくりこし予算がなんとたった1万円という中、もちろん全国からのカンパや地元企業からの差し入れなどによって助けられたというが、それでも超低予算で式を成功させた。これこそほんとの成人式ではないか。自分たちで企画立案、予算集めなど、いい経験になったんじゃないのかな。もう自治体主催の形骸化した成人式ではなく、新成人主体のユニークなお祭りにしちゃったほうがええんちゃうのとおもう。または数年前に成人になった「先輩」が「後輩」のために主催するとか。無意味な成人式ならやめたほうがいい!
2007/01/08
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大晦日は家にいなかったので、紅白歌合戦は見なかった。そしたらDJ OZMA の女性バックダンサーのオールヌードと見まがうボディースーツ事件で大騒ぎである。見たかったな~、そのシーンだけ見たかった。前にも書いたけど、そのバックダンサーで、DJ OZMA のすぐ脇、最前線で踊っているのは、私がいつもスポーツジムのヒップホップクラスでおそわっているセンセイだからである。演奏後、NHKにはずいぶんと抗議の電話があったとかで、会長も残念なことであった...というふうなコメントもしてるようだ。でも私に言わせりゃNHKもずいぶん甘いというか、想像力欠如というか、日頃の彼らのパフォーマンスを見ていれば、曲の後半で「ヌゲヌゲ」とか歌いながら、男は上半身はだか、女もブラジャーひとつになるし、曲じたいもアホ丸出しで下品で、いわばテレビで見せることに関しては、リスキーな人たちだとおもう。「紅白」という舞台で、彼らがおもいきり張り切れば、それくらいの(といってもほんとに脱いだわけじゃないのだし)ことやるかもしれん、くらい考えなかったんかなあ。どうせ「皆様のNHK」であるからして、お年寄りから若者まで、みんなにサービスして、私たち、おカタいNHKじゃありませんよ~みたいなとこらへんでの人選なんじゃないかとおもう。そんなら腹くくれよとおもうわけである。まあDJ OZMA も、ヴィヴィアン・ウェストウッドが昔作っていた肌色の全身タイツの要所にいちじくの葉っぱがプリントされたボディースーツがあったけど、あのくらいにしときゃ、ドキっとさせるけど、後でニヤリみたいな、お茶目でちょっとおしゃれでよかったんとちゃうかなあとおもうけど。紅白っていつも再放送してるとおもうけど、やらんのかな。youtubeとかで見てもよくわからんし。余談ですが、DJ OZMA の横で歌っているロン毛の男の人、私は最初、元光GENJIのモロボシくんだと思い込んでいました。モロボシくんさすがにフケたな~などと勝手に思っていたのですが別人でした。(似てませんか?)
2007/01/07
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2007年あけましておめでとうございます。正月早々風邪を引いてしまった。自慢じゃないけど、私はめったに風邪を引かない。今回も2年ぶりくらいかもしれない。年末、八ヶ岳の寒い中で遊んだのと、大阪のチベットとよばれる地域にある実家で過ごして気が弛んだのかもしれない。余談ながら...大阪のチベットというのは、大阪府でもっとも北部の山間部にあるので、市内とずいぶん気温もちがうところからの俗称なのであるが、そういえば実家への電車に乗っている時、最後尾の車掌室に近い席に座っていたら、無線の声が聞こえてきた。「○○第二トンネルでこどものイノシシ発見、全車ご注意ください」と言っていた。おお~亥年の初春から縁起がいいかんじ。それはさておき、風邪はひどくはないが、夜になると7度台の微熱が出た。私の場合、熱があるとき必ずしんどい夢を見る。今回も寝る前に、きっとなんか夢見るやろなーと覚悟して寝たら、はたせるかな疲れる夢を見た。ひと晩めは、なんか言葉遊びのようなゲームをやっているのだが、短いキャッチコピーのようなフレーズを一人ずつ出していくというもの。ゲームらしいのにいつまでたっても勝敗が決まらない。一晩中ずっとやっているかんじで、えんえんとおんなじことを繰り返すのである。次の日も夜になると微熱が出て、そのまま寝たら、またはてしなく疲れる夢を見た。こんどは何人もの女の人がそれぞれ自慢のとり肉料理を出して、よくわからんけど、これが答えだ!というふうなものを選ぶという内容だった。これで決まりだな、とおもうと、つぎの料理が出されて、いやまだまだというかんじになって、とり料理競争のようなものがまたまたえんえんと続くのであった。なぜか熱のある時は、夢らしい奇想天外ながらもストーリーのあるものではなく、果てしなくリピートするパターンなのが不思議だ。微熱だとこの程度だけど、もっと高熱の時は、土管の中を必死ではいずりまわって出口を探すのだが、まったく出られないという、見てるだけでほんとに疲れるような夢を見たりしたこともある。正月からそんな状況ですが、今年もよろしくおねがいします。
2007/01/06
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