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この一週間は、好天に恵まれ、お昼間など軽く汗ばむ陽気で、寒がりなマリでさえ、七分袖などの軽羅でなければ外を歩けない程でした。昨日も、何時もの様に日本画の先生のお宅に、助手として伺い、お仕事をして、お夕飯の買い物をぶら下げて帰宅致しました。この一年半は、大学生になり、授業やサークルで忙しい息子に、マリの愛車をすっかり取られてしまい、徒歩と鉄道で茅ヶ崎にある先生のアトリエに伺う日々です。お蔭で重いものは中々買えず、お買い物の取り合わせに苦慮しておりますけれど、慣れてしまえば電車通勤も楽しいもので、車中では読書も出来ますし、仮眠を取ったり、失礼に成らない程度の「人間観察」も楽しみで、何よりもお仕事が終わった後の、先生との一献が嬉しいとは、相変わらず「飲兵衛」のマリです。そう、これこそが車ですと絶対出来ないことで、重い荷物に辛吟するマリを夫が不憫に思い、「軽なら買ってあげる」と申しますが、この楽しみは捨てがたく、辞退致しました(笑)。昨日のお買い物の目玉は「松茸」で、信じられない金額で、アトリエの近所の八百屋さん(一見普通の小売店ながら、中々品揃いが面白く、以前「素麺南瓜」と「本占地」を手に入れました)で売っておりました。外国産ではありますが、箱に整然と並んだ姿は間違いなく松茸で、匂いを確かめて見ますと、薄っすら松茸の香りが(苦笑)。多少時間が経っているのでしょう。それでも痛んだ様子は無く、マリは迷わず購入致しました。さて、帰宅し早速お夕飯の支度です。たまたま早めに帰宅していた息子が、最寄り駅まで迎えに来て(多少は、申し訳なく思っているのでしょうか)何時もよりは早く作業に入れましたので、松茸をどう調理しようか思案の結果、洋風の炊き込みご飯(つまりは、ピラフですね)にすることに。香りの高い国産(本来、日本産も外国産も香りは一緒で、薄くなる理由は、移動距離~つまり時間だそうです)でしたら、土瓶蒸しや茶碗蒸し、それこそ焼くだけでも良いのですが、ここは一つ工夫をしませんと、食いしん坊の家族は満足しないでしょう。そこで、オリーブオイルと大蒜で炒めたお米に、無添加のコンソメ、後は薄切りにした松茸を加え、炊飯器で加熱、後は仕上げにソテーした芝海老を加えれば完了です。主菜は大き目のマカロニに、オレガノとナツメグで香りを付けた牛挽肉を詰めたもの(手が掛かるので、朝方用意をして置きました)を茹で、ホウレン草と共にトマトと生のモツァレラチーズのソースで合えれば、ディナーの仕度は整いました。早期退職後、独立し、数年苦しんだ夫の、仕事が成果を出し始めた頃から、食いしん坊だけでなく我侭も戻りまして、現在は一日置きにワイン付きの夕食です。今夜は夫の好物のカヴァ、チリ産の「ヴァルデヴィエソ」がお供です。息子が成人して嬉しいことの一つに、お酒のグラスを交えられることで、前菜の「松茸のピラフ、茄子の漬物(先生のお手製です。松茸一本と交換致しました~笑)と温野菜添え」でディナーの始まりです。久し振りの松茸は、淡い香りが返って海老や野菜とのバランスを良くし、前菜である筈のピラフは瞬く間に無くなり(偉丈夫で大食漢の息子が主に平らげました)、主菜のマカロニの詰め物も美味しかった様で、お行儀が悪いことを承知で皆でお皿の上のソースまで拭き、「食いしん坊達の宴」は終わりになりました。思えば、以前日常的に行われていた事で或りましたのに、こうして改めて綴って見ますと、つくづく有難い事で或ることを、噛み締めずにはおられません。お料理もそうですし、庭仕事や読書、そして、こうして日記を綴る時間と心の余裕が、マリの回復を何よりも物語っております。そう、マリから車を奪った(?)息子は、今でもやはり親孝行です。主菜のパスタのソースは、マリが美味しいスパークリングワインを、大好きな音楽と共に楽しんでいる間、彼が厨房で一所懸命渾身の姿で掻き混ぜておりました。
October 29, 2011
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今日は、クラシック研究会の名誉会員である、T夫人のお誘いで、映画「ドン・ジョバンニ~天才劇作家とモーツアルトの出会い」を、鑑賞しに大船まで行って参りました。同道して下さったのは、クラ研の副会長でもある、マリの日本画の先生(因みにマリは、会長です~笑)で、二時間余りの上映時間は、少々体に辛かったものの、中々面白く、大画面で観る映画自体も久し振りでしたので、大いに興が上がり、何よりも、マリの住む街の最寄の駅から三十分以内で会場に到着するという、願っても無いロケーションでしたので、その「楽さ」が何よりもマリを喜ばせ、行動に移させたのでした。元々、遠出や、まして人ごみが大の苦手で、余程の事が無い限り、横浜から向こうには行きたがらないマリでしたが、実は或る事によって、一種の「人嫌い」になってしまった様なのでした。本来人見知りですし、初対面の方には緊張を禁じえない、臆病とも言い得る性格ですけれど、今を去る事六年前、とある事情に拠り、日本画の先生の助手以外に、「仕事」をしておりました。それは、まあ一種の接客業と申して措きましょうか。マリは結婚以前、厳しい父の逆鱗に触れ、経済制裁を受けておりまして(苦笑)、資格も無い身の上でしたから、主に販売などの接客業をアルバイトとして、幾つも経験しておりますので、そう違和感も無く、ご奉公に出たのですが、加齢は勿論の事、何時の間にやら「尊大」になってしまった性格の所為か、気を使うことを要求されるのが当然の世界で、かなり精神的に疲弊してしまったのでした。自画自賛では無く、雇い主にもお客様にも、マリの働き振りは好評だったのですが、それでも、その日のご奉公が終わり、家に帰れば、ほっとした所為か、厨房の愛用の椅子に着替えもせずに座り込み、さめざめと涙を流している自分に気が付き、驚いた事が幾度と無くありました。それでも無事に五年間「義務(?)」を果たし、約一年前、無罪放免となり、今日に至るのですが、この一年は、対人恐怖症では無いかと思う程、人様にお目に掛かるのが億劫で、精神的にもかなり浮き沈みが激しく、兎に角馴染んだ方々以外には御目文字出来なくなってしまったのです。ですから、この日記も、数年前に何度か再開しようと試み、大丈夫かしらと思って続けようとすると、直ぐに「塞ぎの虫」が飛び出して来まして、根気が続かないと申しますか、先生の助手をしながらでしたので、疲れもあったのでしょうが、結局投げ出して仕舞う事が続いたのです。でも、ご安心を。やっとこの夏辺りから、しっかりと回復を感じられるようになりまして、今ではこうして日記を更新し、続ける事が出来るのでは無いかと思えるようになりました。とは言え、恐る恐る、ぽつりぽつりと、ですけれど(苦笑)。
October 25, 2011
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私こと「マリ」が、この楽天ブログで日記らしきものを綴り初めて、どうやら十年の月日が経った様です。現在の記入率は8.5%だそうで、実は、長らく怠けていた間に、このサイトさえ無くなっているのではと思い、恐る恐る訪れて見たのですが、思いに反して健在でした。さて、これからどうしましょうか(苦笑)。何と申しましょう、マリがこの楽天で、当時は日記と称されていた「ブログ」というカテゴリーで、日常を、拙いながらも思うまま綴るのが最初の目的でありましたが、次第に自身の怠惰と、自身を取り巻く環境の変化に、ぽっかりと口を開けて見送ることが、常態化してしまったやもしれません。とは申しながら、夫と息子(現在は大学生です)からなる家族は健在ですし、敬愛して止まない「日本画」の先生も勿論お元気で、今もアトリエで助手を務める毎日に変わりはありません。そうですね、今やきっと読み手も恐らく無くなったであろう、この「椿荘日記」にこそ、マリのこれからを、綴る意味があるのかもしれませんね。実は、久し振りに読んだ、自分自身の日記に、多少恥ずかしい思いを堪えて申し上げますと、感動と言いますか、ある種の感銘を禁じえませんでした。マリは、それほどナルシストではありませんので、すぐ後この動揺は、恐らく「忘れて」いたことに、思い掛けなく遭遇した感傷に過ぎないと看破致しました。とは申せ、嬉しかった感情は本物でしょう(笑)。まるで、思い掛けない旧友との邂逅を、得た時の様な喜びと表現致しましたら、一番近いかもしれませんね。これからは、ぽつりぽつりと、記録して行きましょうか。
October 23, 2011
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