うたのおけいこ 短歌の領分

うたのおけいこ 短歌の領分

2009年11月28日
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ニコ割アンケート(1) (2) 」の最新集計(11月26日付)によると、鳩山内閣支持率は前月の調査(10月27日実施)より5.2ポイント減の17.7%となり、危険水域といわれる20%を大きく割り込んだ。
一方、「支持しない」は9.7ポイント増の49.9%となったという。

もちろん、この調査はサンプル抽出の無作為性・客観性・任意性に疑問があり、きわめて正確とはいえないと思うが、10万人を超える参加者の規模から見ても、今や誰もが無視できないものとなったネット世論の動向を、ある程度示していることは否定できないだろう。

プロ・アマを問わず、ネット上には厖大な政治・経済関連のウェブサイトやブログ、掲示板での言説が溢れており、僕などが屋上屋を架して付け加えることはほとんどない。

・・・が、少なくとも、深刻さを増しつつあるデフレーションや円高など経済への驚くべき無策ぶり、外交・安全保障・防衛での無定見、首相自らをはじめ、政治資金問題での厚顔無恥・無節操ぶりが徐々に明らかになるにつれ、戸惑いと失望感が静かに拡がりを見せはじめているのは事実だと思う。

鳩山政権は、すでに見た目以上に八方塞がりで、どこからどう見てもにっちもさっちも行かなくなっているのが実情である。
崖っぷち close to the edge である。

経済状況については、街の誰もが公然と「鳩山不況」という言葉を使って語りはじめており、これこそ実は「流行語大賞」ノミニーにふさわしいのではないかとすら思える。

雇用などをにらんだ緊急経済対策の色彩がある本年度の第2次補正予算編成すら、まだ着手も出来ていない“のろま大将”ぶりだ。

その規模も、亀井静香金融・郵政改革担当相が「こんなもんじゃどうにもならない」と吠えたという2.7兆円程度に留まるといわれ、焼け石に水ではないかと見られている。

その財源に充てるべく遂行された鳴り物入りの事業仕分け作業だったが、削減の成果は1兆6000~7000億円に留まり、目標の3兆円には遠く及ばなかった。

このままでは、不安・不満の声がさらに深刻な怨嗟の声となる日も近いと言えよう。
いつまでも「自民党政治の負の遺産」というような責任転嫁の言い訳は通用しないだろう。

確かに、鉄面皮の蓮舫議員と、 国立女性教育会館 の神田道子理事長との丁々発止は、一幕物の芝居としては実に面白かったし、この事業の限りなく中止に近い縮減・フェードアウトについては大賛成するが、この不況は「笑って終われるような話ではないんですよね」なのだ。

このまま手を拱いていては、日本経済は「二番底」を迎え、一時的な氷河期どころか「永久凍土」になってしまう。

一方、「ブリヂストン・ママ」ことグレート・マザーからの、10年間で10数億円(産経新聞報道、読売新聞では6年間で11億円)のお小遣いという「ハトヤマさんちのユキオくん」の“おぼっちゃまクン”ぶりは、政権の致命傷になる恐れも出てきた。

・・・これ、いくら何でも、カッコ悪すぎだろ~

自民党など野党陣営は手ぐすねを引いて待ち構えている。

また、アメリカ軍・普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題では、自民党政権時代に日米両政府間で堅く結ばれた「キャンプ・シュワブ」(沖縄県名護市辺野古・へのこ)への移設の合意を反故にしてまで、「最低でも県外移設、できれば国外移設」とマニフェストにゴシック体で特筆大書し、衆議院選挙戦中もそれ以降も繰り返し言明し、もはや引っ込みが付かなくなっている。

僕は、寺島尚彦作詞・作曲の名曲「さとうきび畑」の大ファンである。森山良子の歌唱は本当に見事である。
歴史の大波に翻弄され、今も過重な基地プレゼンスの負担に喘ぐ沖縄県民の苦渋は想像に難からず、深く同情申し上げている。
もし円満に解決できるものなら、それに越したことはない。

・・・が、この問題がそう簡単に解決できる問題なら、すでに自民党政権が何とかしていただろう。

北朝鮮という「ならず者」がいる北東アジアで、沖縄に基地を配置することは地政学的にベストであり、当然であるというのが、国際政治・軍事関係の専門家のコンセンサスだと聞く。

東アジアの地図を一瞥すれば、我々しろうとの目にもそれは一目瞭然だ。

鳩山首相や岡田外相は、その移設先に関する現実的な見通しがあって発言しているのか、はなはだ疑問である。

佐賀県? 福岡県?
グアム島? 硫黄島?

まさか、宮崎県?
そのまんま東が、体を張って抵抗するだろう。

関西空港(大阪府)!? ・・・ファンタジーじゃないか?

やれるもんならやってみれ~!といった話だろう。

その解決へのラストダンス、ラストチャンスと思われた、先だってのオバマ大統領との日米首脳会談では、何ら具体論に踏み込むことなく、「トラスト・ミー(私を信じて)」のひと言でお済ませになった。
呆れて物が言えない。

我々は、にこやかなオバマであるとは限らない。
そうは問屋が卸さない。

まして、この問題にはそう遠くないタイム・リミットがある。
来年1月には、地元・宜野湾市の市長選が行われる。

国家・政府・首相マターであるこの重大問題を、地元市民の判断に委ねるなどということは、一国政府の恥さらしであり、面子丸つぶれである。

鳩山首相と内閣が、いくら何でもそこまで雨にも負けず風にも負けずの恥知らずだとは思いたくないが、・・・なにしろ宇宙人だから、けっこう分からんぞ~。

こちらの年末年始、アメリカ側のクリスマス休暇を考えれば、実質1ヶ月程度の猶予(モラトリアム)期間しか残されていない。

首相は、昨27日朝に、首相官邸で仲井真・沖縄県知事と会談したそうである。
会談はいくらやってもまあけっこうだが、この問題で首相は、早急にドラスティックな判断を下せるのか。

一歩誤れば、沖縄県民をはじめとする国民、そしてアメリカを敵に回すことになるのは必定である。

すでに、アメリカ政府は内々に岡田克也外相を事実上(デファクト)の「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物・要注意人物)」に認定したという一部報道もある。

非核三原則や朝鮮半島有事の際の米軍行動などでの密約をやたらにほじくり出し、無用にアメリカを刺激したツケである。

龍の逆鱗に触れている、虎の尾を踏んでいるといえよう。
何を目論んでいるのか、全く理解できない。

密約があったのかなかったのかといわれれば、そんなものあったに決まっているだろう。「吟じます。・・・あると思います。」

しかし、それを断乎認めないのが、これまでの政府・自民党と外務省の“公式見解”であり、“紳士協定”であり、“大人の事情”というものであった。

今回、無謀にも公然と米国を敵に回したことで、岡田氏は首相候補などとして事実上「失脚」したという見方も出ている。肯ける。

・・・確かに、アメリカといたずらにギクシャクするような人物に日本のトップが務まるわけがないだろう。

さて、鳩山政権だが、最も気の早い予測では、この12月にも政権は危機に直面するという報道が噴出してきた。

そこまで急激ではなくとも、来年度予算が成立する前後の2~3月頃までには、何らかの猛火が噴き出すという見方が少なくない。

■東洋経済HP

その場合、民主党は、というか小沢一郎氏は、首相・党首の首をすげ替え、菅直人氏を次期首相に充(あ)てるハラであるといわれる。

菅氏も、すでにそれを十分に意識し、隠忍自重、音無しの構えを見せているのはご覧の通りである。

小沢氏はまた、世論が民主党に不利であると判断すれば、来夏の参議院議員選挙は衆議院とのダブル選挙とし、天下分け目の関ヶ原とする腹づもりがあるとも推測されている。
ダブル選挙が与党に有利になるのは、間違いのない法則であるとされるからだ。

民主党政権が、来夏の参院選でも勝てるのかどうか、はたまた国民の不満を的確に吸い上げて自民党が善戦するのか、表面上の凪(なぎ)のような政局に反して、予断を許さない状況は、なかなかに深化しているように見える今日この頃である。





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最終更新日  2009年12月04日 15時32分14秒 コメント(6) | コメントを書く
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