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若い頃の近江俊郎を見た。近江俊郎――ものまねされることもないので、「そんな人知らんわ」という世代も増えてるだろうし、私とて“審査員のおじちゃん”程度の認識しかなかった。今日は、どんな歌を歌った人か、どれほど人気があったのか、まるで知らないで近江俊郎の話。めずらしい映像が流されていた。今でいうプロモーションビデオなんだろうか、昔の「ヒットパレード」みたいな番組をやっていた。笠置シズコ、田端ヨシオ、京マチコ、二葉百合子、そして淡谷先生(名前をきちんと調べずに羅列したため、カタカナ表記でごめんなさい)…。「セ・シ・ボン 愛のことば~」と歌う越路吹雪はまだ初々しく、声も高い。さすがにワハハ本舗の梅垣とは違ってた。近江俊郎は地味だった。いくつぐらいなんだろう、これが20才代だったら恐ろしく老けているよな~。とりたててハンサムでもなく、おじいさんになってからの方がダンディな印象だ。だけど、声はとっても素敵。まろやかで、正統派の発声はクラシック的。この人と結婚すれば平凡かもしれないけど、一生幸せかも…と思えるほど誠実さと安心感のある声なのだ。昔の紅白はこういう人たちが支えていたんだろう。今日は大晦日。日本人の何パーセントがテレビの前に集うんだろうか。美空ひばりを懐かしむおじいちゃんおばあちゃん世代が今日の紅白を楽しめるか、私は疑問だ。私?私は予定に変更がなければ、今日は「第九でカウントダウン」のイベントに参加してきます。歌は見てるだけじゃつまんないもんね。というわけで、今年もお世話になりました。イベントの様子は新年初のネタにさせていただきます。みなさま、良いお年をお迎えください。
2002年12月31日
朝から向かいの奥さんが大掃除をしていた。ご主人は庭の手入れと車の掃除。毎日とんでもなく見事に掃除をされる方なのに、やっぱり大掃除ってやるのね。今年は大掃除はパスと決め込んでいたけど、そういうわけにもいかないかと観念して、中掃除ぐらいはすることにした。KAIには庭の草むしりを言いつけ、私はフローリングシートを使っただけの床拭きと、同じくシートが大活躍の網戸掃除と、窓拭き。窓拭きには、ここ数年「窓ピカ」を愛用している。知ってます、これ。窓を外側と内側を黒板消しみたいなものでピタッと挟み込んで、両側から磨いていくの。強力な磁石だから、挟み込まれた窓はしっかりと磨かれるという仕組み。水だけでここまできれいになるか!!というぐらい簡単にきれいになるから、私のお気に入りなのだ(年に数えるほどしか使わないけど)。掃除嫌いなわりには、去年はスチームバギーまで買ったりして、結構掃除用品好きな私。語り出すと終わらないので、このあたりで音楽の話にまいりましょう。タイトルとはあまりにかけ離れた書き出しでしたが、今日は本当にオペラ三昧の一日でした。というのも、CSで今日は一日オペラ特集があっのだ!!朝の身支度は『ドン・ジョヴァンニ(モーツァルト)』を観ながら、床拭きは『フィデリオ(ベートーヴェン)』、昼食は『トスカ(プッチーニ)』という具合。この日記は『仮面舞踏会(ヴェルディ)』の流れる横で。贅沢でしょ~?すべて“ながら”なのだけど、馴染み深い曲は自然と口づさむし、有名なシーンはつい仕事の手を休めて見入ってしまう。女たらしのドン・ジョヴァンニが石像とともに地獄に堕ちていくシーンなんて、子どもにとっても面白いクライマックス。悲劇なんだか喜劇なんだか――でも話はわかりやすいので、私のようなオペラ初心者にはちょうどよいのです。ビデオにはしっかり収めたので、さて、お正月はゆっくりオペラを堪能することにしようかな。
2002年12月30日
MTVでエンヤの特集をやっていた。オリノコ・フロウで一世を風靡していた頃、私はエンヤが嫌いだった。そして、嫌い嫌いと言いながら、しっかり聴いていた。あなたの心を和ませますよ、泣かせますよ、ほ~ら癒されたでしょう?なんて言ってんじゃないの~と、冷ややかにオリノコ・フロウを聴いていた。随分なへそ曲がりでしょ、私。でもね、私も随分とおとなになったわよ(なんでかCDもちゃんと持っているし)。エンヤは自分のスタイルを貫いて、随分がんばってるなぁと思うし、音楽性の高さは認めざるを得ない。同じ様なタッチの曲なのに、飽きられず、ひとつひとつ着実にヒットを築いているのもすごいことだよね。ある意味、職人気質?素直にエンヤが受け入れられるようになったら、曲の優しさと反対に彼女の強さが見えてきた。は~あ、私もそういう仕事ができたらいいなぁ。
2002年12月29日
ベートーヴェンの「月光」は美しいピアノ・ソナタだ。切なくなるのはベートーヴェンの心がそのまま伝わるからなのか。彼が熱烈な恋をした伯爵夫人に捧げた曲だという。そして、その恋は身分違いで叶うことはなかった。この曲を聴くと、お腹の、ちょうどおへそのあたりがキューンとなる。胸ではなくて、おへその奥。この感覚をなんていうんだろう――。ピアソラのタンゴを聴く時には、もうちょっと胸に近い位置で、このキューンを感じているような気がする。なんで場所が違うんだ?ってふと思った。胸が熱くなったり、足が震えたり、顔が紅潮したり、ため息が出たり…同じ“感動する”と言っても、曲によって感じるところが違ったりするのはどうしてなんでしょう。感動の度合い?それとも音の高低で刺激されるところが違うから?うーむ…どなたか詳しい方、いません?
2002年12月28日
夜中、イタリア産の赤ワインでほろ酔いになっていた。大抵は家族が寝静まった後の一人酒なので、私のお供はもっぱらテレビ。オズボーンズファミリーの馬鹿な日常が詰まった「The Osbournes」やタイトルからして笑えるポルノ映画などをひそかに満喫しているんだけど、どうしたわけだか今日は(というか昨日というか…)当たりがない。手当たり次第にチャンネルボタンを押していたら、はて、どこかで見た人がギター弾いている???あーっ、JINMOさんだ。私はこのJINMOという人がどのくらい認知度があるか知らない。なぜ彼を知っているかというと、今夏、岡山で初めて開かれたジャズフェスティバルの企画として、彼がストリートライブをしていたところにたまたま居合わせたからだ。だから、JINMOというのは“無伴奏ソロギターの名手”ということぐらいしか私は知らない。パンフレットにあった一文だ。それでもかなり強烈に記憶に残っているのは、彼の演奏があまりにも激しくて、凄かったからだろう。上から下まで黒づくめ、長い髪は風に舞い、1本のギターをかき鳴らす彼の姿は、孤高の聖職者かあるいは悪魔のようにも見えた。その時演った「轟々竹山」をまた聴けるとは思わなかった!ライブハウスに風はなく、真夜中のJINMOはおだやかに黙々と弾いていた。この人は風に吹かれている方が似合うな、と私は思う。またどこかの街角で出会えることはないだろうか。
2002年12月27日
友人がカフェをオープンしたという連絡を受けて2ヶ月。やっとお店に行くことができた。久しぶりに会う彼はすっかり“カフェのオーナー”の顔になっていて、なんだかとっても幸せそうだった。店の壁に大きなポスターがあった。映画『ブエナビスタ・ソシアルクラブ』、私の好きな…。「この映画いいよね~」と言うと、実はCDしか持っていないという彼。まあ、この映画自体が音楽が先にあってできたドキュメンタリーなんだけど、映画を観ればひとつひとつの歌にドラマがあることがわかって面白い。映画の主役はキューバのおじいちゃんたちである。ミュージシャンの「大御所」なんだけど、ヒットからはかなりの年月が経っていて、今はどこでどうしているかわからない。そういった人達をライ・クーダーが探し歩くのだ。じいさんたちは、決して恵まれた人生を歩んできたわけではない。貧乏だったから、音楽で稼ぐためにこの道に入った人がいれば、かつては天才と期待されたのにクラシックの道に進めずに大衆的なピアニストになった人。国としては、キューバは危険な香りもする。でも、映像を観るとそそられる部分が多い。埃っぽい町の風景、葉巻をくわえる人々。そこにこの音楽だ。私の一番のお気に入りは「Chan Chan」という1曲。かっこいい、ホレボレする。じいさんたちはミュージシャンとして立派に演奏を遂げ、NY(だったかな?)で盛大なコンサートまで行ってしまう。子どものようにウキウキしながら町を歩くその姿がまた可愛いのだ。
2002年12月26日
昼からずっと、テレビでキリ・テ・カナワ(ソプラノ歌手)のクリスマス曲特集を観ていた。優雅な「きよしこの夜」を聴いて心地よくなったところに、2階から騒がしい声。あ~、冬休み第一日目なんですよ。サンタからスケボーが届いたKAIは、朝からゴキゲンで宿題をきちんとこなした。まあ休み初日から宿題を放ったらかしにするようではこの先思いやられるので、感心感心…というより当たり前のことなんだけど。宿題のひとつは「鍵盤ハーモニカ」の練習。課題曲がいくつかあって、毎日できたところをチェックするようになっているのだ。ところで、小学校低学年の「音楽」なんて覚えてます?どんな歌が好きでしたか?幼稚園のころにはオルガンを、そして小学生になってからはずっとピアノを習っていた私は、学校の音楽は幼稚だなーと子ども心に思ってました。だから、学年末の発表会でみんなと同じ鍵盤ハーモニカやるなんて絶対にイヤ!!「小犬のマーチ」(←たしか1年生で習う)で指揮をやったのを覚えてるんですよね~。決して目立ちたがり屋じゃなかったのに。ところが我が息子ときたら徹底した音楽音痴で、ピアノは3ヶ月しか続かず、2年生の今もドレミファソがちゃんとわかっているか怪しい。鍵盤にはきたない字で、ドレミ…が書き込まれているし。本人は一生懸命なんだけど、「これ、合格にしちゃっていいのかぁ?」という程心許ない演奏なのです。まあ、それはこっちに置いときましょう。今日の音楽は「山のポルカ」。知ってます?鍵盤で弾くと軽妙、歌うとおまぬけ。底抜けな感じがいかにも低学年向け。私の時代にも教科書に載っていたかどうか、はっきりと思い出せないんだけど、なかなか“愛(う)いヤツ”なんですよ。 やまの すきな おじさんは いつも しゃれた あかいシャツ とりの うたを ききながら きょうも ポルカを おどりますもうこの光景を思い浮かべたらひとりで大ウケ!!赤いシャツ着たおっちゃんが、なにが嬉しくてこんな陽気に――。子どもたちは内容まで考える余裕ないだろうけど、なんでこんな歌詞になっちゃったんだろ?これ、チェコ民謡なんですって。作詞は芙龍明子さんという人。訳詞なのか、勝手に作っちゃったのか。今、私、この芙龍さんに興味津々なんである。
2002年12月25日
皆様メリークリスマス。ロマンチックなイヴをお過ごしでしょうか。それともエッチな?いやいやそんな不謹慎なことを言っちゃダメ。クリスマスはイエスキリスト生誕の日。今日は聖夜なんですよ。朝、テレビで映画『ウェストサイド・ストーリー』のことをやっていて、洗い物をしていた私は耳だけ澄まして聞いておりました。ご存知「トゥナイト」です。今日のネタはこれね、なんてその時は思っていたの。――と言うのも、この映画は父と母が最初のデートで観た映画だと、まだ小学生だった頃何度か(何度も!!)聞かされたことがあったので、今夜にふさわしくロマンチックな話になるかな、と。父と母が映画に行ったなんて話を聞いたのはこの1度きり、だから母の中では唯一のデートの思い出かもね。今では一緒に出かけるの、面倒くさそうだし(笑)。あー、現実に返ると色気なくなっちゃう。確かにさっきまではこの話を綴ろうと思ってたのよ。でもね、焼き肉食べて、大ジョッキのビール飲んで、いい気分で帰路につく途中、車の中で懐かしい名前を聞いたので今回はそちらを。その名前は“野宮真貴”。そうです。1年あまり前に解散しちゃったピチカートファイブの真貴ちゃんです。彼女、ソロで新曲出すそうで、ラジオではそれが流れていたの。ピチカートの時は小西康陽さんの曲一色だったのが、ソロになっていろんな人に作曲をお願いしたとのこと。スピッツとか…。少々酔っぱらい気味だった私は、ラジオで聞いたタイトルは忘れちゃったけど、ピチカート時代のキュートでポップでファンクな野宮さんの色気がなくて、ちょっと淋しかった。ピチカートファイブの歌ってかっこいいけど、歌いやすいし、覚えやすいし、カラオケには最適だったのよね。バービーちゃんみたいなアイメイクも私好みなのよン。
2002年12月24日
美しい唇よ、お前は言ったのだ――なんかはずかしいけど、これ、私のレッスン曲のタイトル。声楽をはじめて丸3年になる。声楽といっても、本格的なものではなく、とても気軽に道楽的にやってるヤツで、だからこの飽き性の私が続いているだ。先生は近所で子どもたちに英会話やピアノ、エレクトーンを教えておられるKさん。音大受験のために通っている人や、私のような立派なおばさんや、やたらと生徒の幅は広い。「来る者は拒まず」というK先生は、かなりどっしりとした体型で小さなコトにはこだわらないタイプ。歌のレッスン以外に、この先生ととりとめない話をするのも楽しみなのだ。3年間も習ったら、かなり上達していいようなものなんだけど、先生の元に通うのは月に二回。そして、練習をしない悪い生徒なの、私。レッスン日はあさって水曜日。今年最後なのに、課題曲の練習さえしていないので、今になってCDを聴いている(「コンコーネ」という楽譜を読む練習本に至っては、当日の朝3回ほど歌っては「少しは練習してますよ」みたいな顔をして先生に聞いていただくのだ。もう学生の詰め込み勉強と同じよ~)。さて、話を「美しい唇よ…」に戻しましょ。アリアのタイトルもそうだけど、歌の内容というのもかなりなもので、これはもうイタリア語だから平然と歌えるけどって感じ。本格的に勉強してる方々はどういう風に歌を選んでいるのか知らないけど、私の場合、ひとつが合格したら次はどれにする?みたいにして決めています。前回までは「陽はすでにガンジス川から」という、聴くには軽妙だけど、歌うと腹筋をしっかり使わされるのをやってました。そう、「美しい唇よ…」はあさってが初レッスンなのですよ。これがまた耳障りのいい歌で、「ボッカボッカベーラー♪」というお気楽なフレーズが印象的です。ちなみにboccaは「口」で、bellaは「美しい」。このアリアとコンコーネの他に、自由に楽譜を選んで1曲を。今はカッチーニの「アヴェ・マリア」。ああ、これも少し練習しとかなきゃ。オペラ歌手への道は遠いわぁ。
2002年12月23日
サービス業の夫には、土曜も日曜も、ましてや3連休など関係ない。それでも1年のうち何度が、うまい具合に日曜日が休めることもある。今日がそうだった。しかし、その休みの取り方というのも結構ズサンで、「明日休めるかも」と言った調子なものだから、事前にどこに行こうなどという計画を立てるヒマはない。そしてお金もない。いつものことながら、今日もまた市内のお店巡りで時間は過ぎてしまった。移動はもっぱら車である。春に買ったばかりの愛車は、乗り心地もまあ悪くないし、夫も至って安全運転。ただね…、うんざりするのはBGM。なぜって、乗っている間、繰り返し繰り返し“倉木麻衣”なのだ(涙)。別に私、倉木麻衣がキライなわけじゃありません。ただね、もうずーっと倉木麻衣を聞かされていると、洗脳されたかのように一日中グルグルと彼女の歌が頭を回って、ハッと気づけば無意識に彼女の歌を口づさんでいる…。口づさむったって、かなりいい加減なおぼえ方なもんだから、「タラタラタラタラ “ウィーンターベ~ル” タラータラララララ…♪」てな具合で、まるでおばさん。ハズカシのだ、自分で自分が。それにしても、なぜ倉木麻衣なんだよう?夫はどちらかという音楽には疎い。音楽番組も見ないし、誰かのファンになるという土壌もないような人なのだ。それがある日突然、まるで恋でもしたように倉木麻衣に夢中になってしまったのだ!!おじさんのココロにどんな変化が起きたのか、そして誰のファンになろうとそんなことどうでもいいんだけど、お願いです。車の中で繰り返し繰り返しはそろそろやめてくださいね。
2002年12月22日
テレビでドミンゴ(←←3大テノールの一人)の若き日の映像が流れていた。’74年、オペラ「カルメン」の練習風景である。赤い薔薇を投げられた瞬間からカルメンの恋の虜になっちゃう純情なホセ、それがドミンゴの役どころだ。が、今日の話は、このドミンゴはどうでもいい。主役はカルメンであり、私はカルメンの歌う「ハバネラ」が大好きなんだもん。この歌、いつかはモノにしてやるぞと楽譜だけは用意してるんだけど、場面に応じて誘うように歌ったり、熱く歌ったり、しっとりとさせたり…オペラの中では幕に応じて歌い分けが要求される難しい歌ということをこの番組で知った。ビゼーは演技を強く要求する人だったんだろうな。私の夢はオペラ歌手だが、これだけは出演やめよう(笑)。わが家には有名なアリアばかりを都合よく集めたオペラコレクションみたいなCDが何枚かあって、もちろんこの「ハバネラ」もいくつかに収録されている。どれも素晴らしいけど、一番好きな「ハバネラ」は意外にも映画『ナビィの恋』の中で兼嶋麗子さんというメゾ・ソプラノの人が歌っているものだ。この映画の中では、「ハバネラ」は60年の恋を一途に抱いて“アイシテルランド”に向かうおばあと重なってとてもいい効果を出している。薔薇ではなく、ナビィはブーゲンビリアだけど。薔薇と言えば、今わが家ではモーブ色というのか…とにかく美しい紫色の薔薇がお出迎えしています。贈り主のひとりであるデザイナーのJ様によれば、花屋さんで“紅茶のような名前”を教えられたけど忘れちゃったとのこと。同系色のガーベラと合わせてあって、とても上品で豪華なのです。薔薇は時間がたつほどに香りを増すということにも初めて気がつきました。カルメンの薔薇も、ホセの胸の中で次第に香りを増したのかもねぇ。私も誰かの鼻をくすぐってみたいものだわ~。
2002年12月21日
昼間、BSをつけたらなぎら健壱が出ていた。オープニングで「オレ~は村中でいちばん♪」とエノケンの「洒落男」を(←←確か、そうですよね?)歌った後に、植木等と谷啓を迎えて、いつものソツのない立ち回りで進行役を演じていた。どうやらコミックソングの特集らしい。植木等はいいおじいさんになった。「スーダラ節」は41年前の歌みたいなことをしゃべって、昔の歌声が流れると妙にはずかしそうだった。どう見ても無責任男じゃない。谷啓が請われるままに「ガチョ~ン」をやろうとするのと対照的に、とても紳士で、そしてとてもおじいちゃんになっていた。そう言えば、私の旧姓には「植」という字が入っており、子どもの頃、父が名前を聞かれるたびに「植木等の植で…」というのがすごくイヤだったっけ。彼がテレビをにぎわせていた昔のことだ。あの頃はずかしかった植木等も「スーダラ節」も、今ではちょっとかっこいい。かっこ悪いのは私だ。今日も子どもを注意しながら歩いていたら、足首をひねって転んでしまった。く~っ。痛いけど痛い顔なんてできないんだよね、こういう場合。そういう時のために「こりゃまた失礼しました」みたいなキメの言葉を用意しておかなくては…。
2002年12月20日
先週のこと、イラストレーターのF氏が「アリー見たぁ?」と電話してきた。そう、今NHKで第5シリーズが放映中の『アリーmyラブ』なんである。第3シリーズまでは欠かさず見ていた私だけど、ごめんなさい!!このシリーズに限っては初回にちらっと見ただけで後は忘れてたという。そんな私とは逆に、今になってアリーにハマったというF氏。特にこの前は、歌にいたく感動したあまり涙まで出そうになって、ついでに勢いづいてCDを注文したんだそうな。それが今、私の手元にある。ジョシュ・グローバンという男性。写真を見たら、それが若くてイイ男なのだ。こいつに泣かされたのか?と思いつつ聴いてみたら、おお~っ、これは泣くわ。ネットで調べたら「20才の天才シンガー」とあった。天才は言い過ぎかもしれないけど、あんな線の細いオトコマエがこの声出してるの?というほどギャップがある。歌声が成熟しているのよ。太くてあったかくて、包み込まれるみたい。ニューシネマパラダイスの「Cinema Paradiso」が流れた時には、あの映画の情景が重なってきてあやうくヤラれそうになった。泣くもんか!!シャルロットチャーチとのデュエットも収録されていた。並んで歌えば美男美女って感じなんだろう。クヤシイっ。聴き終わって、もう一度ネットで調べてみた。なんと彼、アリーの第4シリーズの最後で役者デビューも果たしているのだ。思い出した。そのシーンでやはり私は感動していたのだった。ジョシュ・グローバン――あの顔と声である。世間はこんな人を放っとかないだろう。
2002年12月19日
アンドレア・ボチェッリのDVDを朝から2回続けて観た。タイトルは「トスカーナの空」。ボチェッリが生まれ育ち、そして今も暮らしているイタリアのトスカーナ。最初の曲「MELODRAMMA」が流れた時点で、もう心は感動の嵐だった。ボチェッリはイタリア人テナー歌手である。12才で失明した後も前向きに人生を進め、大学卒業後は弁護士となる。元々オペラ歌手を夢見ていた彼に道が開けたのは’92年。先日ここで書いたサラ・ブライトマンとの「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」の大ヒットもあって、彼の知名度はぐんと上がった。前年だったか、日本ではビールか何かのCMで彼の歌う映像が流れたのでピンと来る人もいるかもしれない。「トスカーナの空」は、このボチェッリの音楽DVDなのであるが、何よりすばらしいのが映像だ。世話をする馬の背に、おそらく初めて乗る少年の姿。陽気にダンスする老若男女。青空に映えるひまわり畑。たわわに実った麦畑。父親の逞しい胸に抱かれる赤ん坊。赤茶けた大地。自転車に乗る少年…。トスカーナの空と、そして人々の息づかいに乗って、ボチェッリの歌がある。いい映画を1本観た、そんな満足感。ああ、トスカーナに行きたくなった。
2002年12月18日
夕方、どんよりとした曇り空の間から光が降りていた。ああいうのを「天使の梯子」と呼ぶのだと、いつだったか本で読んで感動したことがある。あの梯子は人間を空に導くためのものでは決してなく、ただ天使が舞い降りるためのものなんだろう。羽があるというのに…。クリスマスもあと1週間ほどになった。この時期に来ると、自分がクリスチャンであることを思い出す。私の方では神様につながっている気でいるのだけれど、教会に通わなくなって久しい私のことを神様は覚えておいでか? あ、断っておきますが、私はプロテスタントなのでクリスチャンネームはありません。だから、聞かないでね。さて、教会と言えば賛美歌です。「きよしこの夜」とか「もろびとこぞりて」とか、クリスマスのものはご存知と思いますが、それ以外の認知度ってどれぐらいなのでしょう(私はクリスチャンファミリーに育ったこともあり、子どもの頃から日曜日の賛美歌は当たり前だったため、どの歌がどれほど知名度があるのかわからないのだ!!)。「主よ、み手もて」という歌、お聴きになったことはありますか? 主よ、み手もて ひかせたまえ、 ただわが主の 道をあゆまん。 いかに暗く けわしくとも、 みむねならば われいとわじ。この歌、私の好きな賛美歌のひとつなのですが、いつだったかおばあちゃんから「この歌が一番好き」と聞かされたことがあります。亡くなった時、牧師さんから「どの歌を歌いましょうか」と言われ、私は迷わずこれをお願いしました。ところが、教会では賛美歌の本の見直しがあり、長年馴染んでいた『賛美歌』はその少し前に『賛美歌21』という本に変わっていました。曲によっては歌詞が少しずつ異なっているのです。わかりやすい歌詞になっているのですが、私には少々いかめしく厳かな昔の歌詞が美しく感じられて、戸惑いもあるのです。この「主よ、み手もて」もほんの少し変わっています。なんとなく、それでは半世紀に及ぶおばあちゃんのクリスチャン生活を共にした“愛唱歌”とは言えないような気がして、家族だけが揃った葬儀の前日(キリスト教では通夜とは言いません)、昔の『賛美歌』で送ったような記憶が。それは私だけだったかもしれないけど。ちなみにこの歌は『賛美歌』では285番、『賛美歌21』では504番です。お持ちの方はご覧くださいね。キーボードを「パイプオルガン」の音にして弾くのもおすすめです!!
2002年12月17日
昨日の第九ではしゃぎすぎたせいか、今日の体調は最悪だ。ちょっと仕事の合間にとソファに寝ころんだら、そのまま熟睡していた。たぶん熱があったんだろう。それと、もうひとつ理由はEGO-WRAPPIN’。情緒的エレジーがたっぷり詰まったCD『満ち汐のロマンス』を聴いていたら、気持ちよくなってしまったのだわ。映画「ピストルオペラ」でも使われた「サイコアナルシス」も入っているこのCD、何度聴いても気持ちよくなるのは、たぶん私の感覚に合っているからなんだろう。それに、懐かしい空気がある。子どもの頃から馴染んでいる懐かしい“音の運び”――みたいなのが、EGO にはある。ついでに“懐かしい”をキーワードにしちゃうと、今CSの「ファミリー劇場」で放映されている「ウルトラQ」と「ザ・ガードマン」の主題曲は最高にイケてると思う。「キイハンター」もかっこいい!!あの曲を聴くだけでワクワクゾクゾクしてしまうのは私だけではないよね?
2002年12月16日
今日はこれを書かないわけにはいかないな。第九の合唱に出たのよ。一応オーディションなるものを受けて無事にソプラノとして迎えられ、毎週土曜日に2時間半の練習をすること3ヶ月。やっとこの日を迎えられたと感慨も深いわ~。3ヶ月前の私、実を言うと第九と言われても「フロイデ~なんとかなんとかかんとか♪」みたいに有名なメロディーの一節しか知らないドシロウト。オーディションの前日に購入した「第九カラオケ」のCDではじめて合唱の部分を知ったという…。それが舞台で歌い上げられるようになろうとは、ほんとうに先生方のご指導には頭が下がります。ソプラノは高い、バスは低い、テノールは高い、アルトは低い。それぞれのきちんとした音域を可能な限りフル活用させてくれる第九。ソプラノの私は、ずっと高音域が続く部分に「ベートーベンは人間を楽器的に扱ったのか?」と思ったりもしたけど、「この歌詞はこういう風に歌って欲しいからこの音でこの強さなんだよねー」ということがなぁんとなくわかってきた。奥深いぞ、第九!!ともあれ、今日のコンサートは一応の成功で、後のお酒はおいしかった。300人ほどの出演者の多くは高齢者で、しかもふくよかなおばさんたちが多いためか、私が「小顔」に見えたという言葉を聞いて、さらに気をよくした私なのでした。よかったよかった。
2002年12月15日
仕事仲間のきなこさんが貸してくれた、サラ・ブライトマンのDVDの話。実は私、サラの歌声は好きだけど、動くサラにはあんまりお目にかかったことはなかったのよ。いつだったか、ニュースステーションか何かに生出演していて、その時「きれいな人がきれいな声で歌っている」というインパクトだけでファンになった――彼女の動く映像を見たのはそれっきり。ちょっと前の姿ということもあって、少々ぽっちゃりめのサラは、ビジュアル的にはヒーリング系というよりオペラの人って感じ。いやいや、クラシックやってる人が太ってるってことじゃないけど…。彼女、ほっそりしていてとてもきれいな印象が強かったから、ちょっとねぇ。けれど歌声に関しては最高だわ。前半は「私のお父さん」とか「ピエ・イエス」とかクラシックでしっとり、中盤はミュージカルナンバーで楽しませてくれ、おまけとして元夫で「オペラ座の怪人」とかを作ったロイド・ウェバーも登場。彼女のためにピアノまで弾いてるんだけど、サラをうっとり見つめる目はディーバを讃える信者のよう。夫婦関係はなくなっても、才能にはホレこんでるのね。彼女のヒット曲「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」にはボチェッリもゲストで。彼は生よりもCDとかのほうがいいなぁとは思ったけど(笑)。いちばん良かったのは「ピエ・イエス」かな。一緒に歌ってた黒人の男の子、緊張して目がオドオドしていて、微妙に声が頼りないところに好感。きれいな声だったよ。
2002年12月14日
日記なんて何年ぶりだ?それもテーマを決めてなんて初めてだよ。記念すべき第一回目は「スラヴァ」。スラヴァはカウンターテナーの歌手。ジャンルはやっぱりクラシックなんだろうけど、三大テノールとかよりずっと軽い感じ。というのは私の主観。彼のCDをインターネットを通して手に入れた。中古で歌詞カードがありませんという条件で、それにしても格安だったので購入した。送ってくれたのは京都の女の人だ。「アヴェマリア」ばかりを集めた、タイトルもずばり「ave maria」。なんかねー、教会の天井から天使が降ってきたみたいな清らかな気分になれたよ。一般的にはシューベルトあたりが有名だけど、アヴェマリアって結構あるのよ。このCDだけで12曲!!ドイツ語、イタリア語、ラテン語。聴き比べるのもおもしろい。何より、12曲も聴いたら心も穏やかになれるって。クリスマス前だしね、今が旬だったりして。
2002年12月13日
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