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2008.12.26
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カテゴリ: Figure Skating(2008-2009)
全日本選手権の男子ショートが終わった。これまで3試合続けて完璧な演技を披露してきた小塚選手がミスを連発。織田選手は完璧、これまでで一番完成度が高かった。これが21歳の織田選手と19歳の小塚選手の間にあるジャンプの地力の差だ。常に失敗をせずに練習どおりにやるというのは非常に難しい。経験と地力に劣る選手はシーズン後半、それも是非勝ちたいと思う試合になるとミスが出始める。知らず知らずのうちに、自信が過信になるのだ。ただ、これも小塚選手にとってはとてもいい教訓。ショートの怖さを勉強したはずなので、ぜひとも世界相手の試合では、この失敗を「2度と繰り返さない」という強い気持ちをもってのぞんでほしい。彼にはもうその力は十分にあるはず。



昨季の世界選手権、男子シングルのフリー。ジュベール選手は体調不良(と言っているが、怪我もあったとMizumizuは睨んでいる。ただのウィルス性疾患にしては、試合欠場が長かった)で出遅れたシーズンの締めくくりを、かなりよい調子で終えた。4回転も1度だけだったが成功させた。だが、wrong edge減点は予想していなかったらしく、フリーでは3フリップを2度跳び、2度とも減点されてしまった。加点がものをいう現行のルールでは、このイチャモンで点を引かれてしまうのは非常に痛い。

一方、最後に登場したカナダのジェフリー・バトル選手は、4回転は完全に無視し、すべてのジャンプを正確にまとめる戦略で来た。もともとバトル選手はどうしても4回転を完成できずに、世界の頂点に立てずに来た。おまけに彼には、トップ選手ならなんなくこなす3ルッツが非常に苦手という大きすぎる欠点があった。昨季のバトル選手はフリーで、その苦手の単独3ルッツを最後にもってきていた。なので、この最後の最後のジャンプで失敗し、結果が出ないという試合が続いていた。カナダ選手権では若いチャン選手にも負けていた。

Mizumizuはこのジャンプ構成に懐疑的だった。「なんで、ちょ~苦手な3ルッツを最後にもってくるのよ? 最初にやってしまったほうがいいじゃん」と思っていたのだが、ともかく、世界選手権のフリー。最後の滑走になったバトルが、世界王者になれるか否かは最後の3ルッツをちゃんとおりられるかどうかにかかったといってもいい。そして、彼は根性でおりたのだ(見ているこちらも緊張した)。スピンやステップといったエレメンツ1つ1つも丁寧にこなした、まさに「減点するところのない」最高の演技だった。もちろんバトル選手にwrong edge問題はない。

ジュベールは4回転は跳んだが、3箇所で入れられる連続ジャンプが2箇所になってしまっていた。連続ジャンプが単独になるということは、それだけ点数の大きいジャンプの点がなくなるということで、これは案外痛いのだ。それに最後のほうの連続ジャンプが2A+1Tなどという、またもやオンナノコ構成になってしまっていた。

そこへいくとバトル選手は4回転を入れないものの、連続ジャンプはしっかり最大の3箇所で入れ、
3A+2T+2Lo
3F+3T
3Lz+2T


このときのジュベールVSバトルの一騎打ちでは、演技構成点は実はジュベールのが高かった。開催地がヨーロッパだったから、GOEジャッジによる多少の「ジュベールあげ」があったのかもしれない。だが、技術点では、ジャンプでコツコツ点を稼ぎ、スピンはすべてレベル4、ステップもレベル3と、欠点のないバトルが各エレメンツでまんべんなく加点ももらい、4回転を入れたジュベールをなんと10点以上もぶっちぎった。

バトル 技84.29+演78.78=163.07
ジュベール 技74.11+演79.36=153.47

4回転を入れなくても、3箇所で入れられる連続ジャンプをもれなく入れ、基礎点の高い3アクセルを2度、3ルッツを2度きちんと正確に決めて加点をもらえば、84.29点もの点が出るのだ。
これこそ、バトル選手タイプの正確性をもった選手、たとえば日本の小塚選手がまずは目指す領域ではないだろうか? ここまでできてから4回転を入れたって19歳の選手にはまったく遅くはない。まだ完成してない4回転を連続3回も試合で入れてすべてダングレード判定され(つまりここの部分は点にならない)、もっとも大事な試合では、他のジャンプも連動してミスり、もっとバラすと、せっかく2試合かけて底上げしてきたステップのレベルも2つとも落とされてしまった。

ステップのレベルが落とされるということは、ターンが不完全だったと見なされたということだ。アセっているとこういうことになる。一方、ファイナルでの浅田選手は3Aを2度も入れ、後半は見た目かなり疲れていたにもかかわらず、ステップのレベルは落としていない。きちんとレベル3をとり、加点ももらっている。大技を2度も入れ、きれいに決めたうえに、他の「メディアには注目されない」エレメンツもきちんとレベルを取る。地力のある選手とない選手はこういうところに違いが出る。

「なにがなんても4回転を」というのは、減点主義がさらに徹底した今季のルールでは、明らかな戦略ミスになりがちなのだ。その証拠に、アメリカのトップ選手、ライザチェックとウィアーはすでに4回転回避策で来ている。今の男子シングルは、「4回転を入れる入れないでゲームをしているところがある」と井上怜奈選手が発言したが、そのとおり。4回転は「なにがなんでも入れなければ勝てない技」ではなくなっているのだ。

だいたい日本のマスコミは何ですか。自国の選手には、「4回転」「トリプルアクセル」にばかり注目して無駄な挑戦を煽るくせに、新しいジャンプに挑戦せず、フリーでは3ループさえ回避して2Aを3つも入れて、露骨な加点稼ぎ戦略でくるキム選手のことは、「浅田選手より実力が上」だの「完成度が高い」だのとおだてている。キム選手のことも、たまには、「 ジュニア時代からまったく同じジャンプ構成というのはトップ選手としてはいかがなものか。3ループぐらいはせめて、1度失敗したからといってすぐに回避せず、挑戦する気概がほしい 」ぐらいのことを書いて批判したってよさそうなものだ。自国の選手に対しては、ときに「ばんざい攻撃」でしかない果敢な挑戦ばかりに注目して煽っているくせに、おかしな話だ。

断わっておくが、キム選手もチャン選手も素晴らしい選手だ。だが、ルールの運用基準を変えることで、実力以上に点が与えられている面も否定できない。こういう展開になることを、実は新採点システム導入時にヤグディンはすでに見抜いていた。さまざまな基準(それ自体はいかにもしっかりしている)を作りながら、実は主観でどうにでもなる部分が多く( たとえばジャンプが4分の1回転以上不足かどうかなんて、角度によっても違って見えるし、正確にはわからないのだ )、全体に非常に不透明。さらにバンクーバーに向けて毎年毎年少しずつルールを変えて特定の選手を強くする。この2年の間に行われた改正は実に露骨だ。 フィギュアでは伝統的に、回転不足気味でも器用におりる選手のほうを評価してきた(そのほうが見た目にきれいだからだ)ハズなのに、いつの間にやらジャンプはとにかく回りきったほうがよいことになってしまった(呆)。

諸悪の根源はダウングレード判定による信じられないような減点なのに、「 キム選手はスピードもあり(←主に最初の連続ジャンプに入る助走のことを専門家は言っているのに、なぜか「全体のスピード」が浅田選手にまさっているというトンデモな話になっている)芸術性が高いので、トリプルアクセルを浅田選手が2度跳んでも勝てないくらい実力がある 」などと、事実と違うイメージを日本国民にせっせと広めようとしている。どうして、こういう変なことになるのか理解できない。 浅田選手の芸術性が低いなんて言ってるのは、韓国と日本のメディアだけだ

話が横道にそれた。

さて、昨季から始まったwrong edge減点だが、やってみると問題が起きた。つまり安藤・浅田選手のように明白ではないものの、 エッジが曖昧な選手というのは、案外たくさんいる

女子では言うまでもなく、キム・ヨナ選手のフリップ。You TUBEでさんざんお祭りになっていたが、彼女はルッツは疑いようもなく正確なアウトエッジで踏み切る。おそらくアウトで踏み切ったほうが彼女にはラクなのだろう。安藤選手も同じなのだが、安藤選手のフリップのほうは、キム選手ほど曖昧ではない、明白なwrong edgeだったということだ。

だが、キム選手のフリップも、最後の最後にエッジが中立に戻ってしまうクセがある。それがタイミングによっては最後の踏み切りでアウトに入って見えることもある。実際にアウトに入っていることもあるだろうと思う。昨シーズンでのキム選手の3フリップの踏み切りはいつもテレビではよく見えなかった。今シーズンのアメリカ大会や中国大会では、これまでとは違う角度から再生してくれるようになった。だが、やっぱりよくわからない。アウトに入ってしまって踏み切っているようでもあるし、踏み切ったあとにそう見えてるだけのようでもある。

このようにエッジが曖昧な選手というのは案外いるのだ。突発的にwrong edgeになってしまう選手もいる。それがカナダのチャン選手だ。チャン選手もルッツは非常に正確にアウトで踏み切る。フリップもだいたいはちゃんとインで踏み切るのだが、調子が悪くなるとどうも自分にとってやりやすいアウトのほうに入ってしまうクセがあるようだ。毎試合ではないのだが、今季はときどきそれをジャッジに取られている。

キム選手やチャン選手が引っかかってくるようになったのは、今シーズンから、Eをつけるほど明白ではないものの、微妙にwrong edgeになっている場合に警告の意味でつけられる!判定が導入されたことがある。

これは昨シーズンから始めたE判定減点に対して、「じゃ、アイツはどうなのよ」という厳しい目がお互いに向けられたせいもあると思う。今季の中国大会でキム選手のショートのフリップにいきなり「E」がついたときは、いつもあの跳び方をしてるキム選手なのに、「なぜ昨シーズンはつけなかったのか」と思ったが、つまり、今季はwrong edgeの範囲が広がったということなのだ。

<明日へ続く>





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最終更新日  2008.12.26 11:43:17
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