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2009.09.22
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ルキーノ・ヴィスコンティ監督の映画『 熊座の淡き星影

ヴルテッラの歴史は長い。古代ローマ以前にイタリア半島中部を支配していた エトルリア人 によって街は築かれた。

ヴォルテッラ高台
どこから来てどこへ消えたのかわからない、先住民族エトルリア人。イタリアに残る彼らの街は、決まって高台にある。

2009-09-22 05:33:35
エトルリア時代に遡ることのできる城壁。

ヴォルテッラにあるエトルリア博物館には、この謎の民族の文化遺産が多く収蔵されている。驚かされるのは、彫刻を施した箱型の骨壷(エトルリア人は火葬)の多さ。『熊座の淡き星影』には、この骨壷が異様なほどゴロゴロしてる博物館の映像が出てくる。

棺桶以外に目につくのは、華やかで大胆なデザインの金の装身具。エトルリア時代のこの美意識が古代ローマに引き継がれ、ヨーロピアン・ジュエリーの基礎になっていったのだろうと思う。

ボルテッラ眺め
暗い博物館を出ると、そこには現代トスカーナの明るい青空が広がっている。

ヴォルテッラ


ヴォルテッラ遺跡2
エトルリア人が歴史の闇に消えたあと、この地を支配したのがローマ人。その遺跡も残っている。

もっともこの手のローマ劇場はイタリア各地にあるので、「またか」という感じ。遺跡自体はさほどのものでもない。

ヴォルテッラローマ遺跡
それでも夜ライトアップされたローマ劇場は、幻想的な雰囲気を醸し出す。

Mizumizuがヴォルテッラが好きなワケ・・・ それはここがアラバスターの街だから。

この地で産出されるアラバスターを使った家具や置物の店が街のいたるところにある。
ヴォルテッラアラバスター照明
ジャスミンの壁の奥は、アラバスター製ランプシェードの店。

日本では北海道の洞爺湖にある「 ザ・ウィンザー・ホテル洞爺 」のロビーにアラバスター製の照明器具がどど~んと置かれていて見事だった。

アラバスターの肌を通した灯りには、ガラスでは表現できないニュアンスが生まれる。

欠点はもろすぎること。ガラス以上に傷つきやすく、割れやすい。

ヴォルテッラには職人直営の小さいけれど個性的な店もある。いわゆる地方の伝統工芸が生き残っている街で、ここまで来なければ買えないアイテムが目白押し。



アラバスター
ヴォルテッラで買ったアラバスターの蝋燭立て。ローソクのほうはオランダのデルフトで買ったもの。

この蝋燭立て、2つ買ったのだが、1つはらせん状の首があっさり割れてしまった。ほかにも写真立てを買ったのだが、地震で倒れたりして、あちらが欠け、こちらにヒビが入り、とうとうバラバラに崩壊してしまった。

それでもやはり、アラバスターには抗しがたい魅力がある。またいつか行く機会があったら、花瓶や、ランプシェードを仕入れたいと密かに目論んでいる。

Mizumizuがヴォルテッラを好きな理由のその2・・・

なんの変哲もない建物に、はっとするような美が潜んでいるから。
ヴォルテッラ壁


ボルテッラ壁
そして優れた色彩感覚。赤みを秘めたこの色調の壁には、赤い花が一番似つかわしい。普通の市民でも、それをよくわかっている。

この色彩感覚、アルプスを越えて北へ行くと、だんだんととんでもないことになる。

イタリア人がドイツ人をバカにする3大ジョーク――
「こんな寒いのに泳ぐんなんて、ドイツ人だけだろ」
「こんな天気に山行くなんて、ドイツ人だけだろ」
「あの上着(シャツの場合もあり)にあんな色のネクタイ合わせるなんて、ドイツ人だけだろ」
――の3番目は、実に正しい(他の2つも正しいケド)。

ドイツ人の色合わせのチグハグぶりには、洋服でも庭の花でも、時に呆れる。イタリアの古い街には、色彩感覚疑うような取り合わせは、まずない。

ヴォルテッラの街をぶらぶらしていると出会う美・・・
ヴォルテッラバットレス
建物と建物を支えるバットレス。路地を歩いていたら頭の上にあった。

このバットレスの並びによって立体的な視覚変化が生じ、両脇の石造りの建物の壁――色のトーンは共通しているのだが、質感が少しずつ違う――ともあいまって、狭い路地がなんとも美的な空間になっている。

さっそくカメラを向けたのだが、光の状態が悪くて、ちょうど路地の半分がスッパリ陰になる。自分で撮った写真が失敗だというのは、シャッターを押した瞬間にもうわかった。

しかし、あとで店屋でほぼ同じ構図で撮った絵葉書を見つけた。この写真、やはり光と陰のバランスに相当苦労している。時間を選ばないとこういうふうには、撮れない。もう少し左右の陰が後退してもいいように思うのだが、路地の位置――あまり日の差さない場所にあった――からして、このくらいが限界なのだろう。

自分で見つけたと思っていた「さりげない美」を、他人がとっくに見つけていたことを知るとガッカリする反面、「やはりいいものは、誰が見てもいいのネ」と納得する部分もある。

閑話休題

サン・ジミニャーノとヴォルテッラは距離的には非常に近いのだが、直行のバスがなかった。Colle di Val d'Elsa――直訳すると、「エルザ渓谷の丘」――という街で乗り換えなければいけないと聞いた。

Toscana

バス停で待っていると、隣りにアメリカ人の女の子が。

「どこへ行くの?」
と聞くと、
「フィレンツェ」
「直行はあるの?」
「ある」

会話しているところへバスが来た。見ると、行き先はColle・・・ とある。

ああ、私のバスはこれ、と彼女と別れてバスに乗り込む。てっきり終点がColle di Val d'Elsaだと思っていた。

ところが、案外遠いじゃないの。

バスに揺られていると、アレッ・・・!

前方の窓の向こうに、フィレンツェのドゥオーモそっくりのバラ色の屋根が見える。

「コッレ・ディ・ヴァル?」
と近くに座っているイタリア人に聞くと、物凄くビックリしたように、

「とっくに過ぎたよ、もうじきフィレンツェ」
と言われた。

バスに乗る前に見た、Colle di Val d'Elsaというのは、経由地のことだったらしい。しかし、どこにもFirenzeとは書いてなかったハズ・・・

だから、フィレンツェに行くといっていたアメリカ人の女の子は乗らなかったのに。

もしかして、フィレンツェ行きは当たり前だから書いてなかったのか? いやいや、ただ見逃したのか・・・?

真相は不明だが、とにかく、完全に乗り過ごしてフィレンツェまで来てしまい、また戻るハメに・・・

だが、フィレンツェからエルザ渓谷を通るバスは、来た道とはまたルートが違い、ずっとノンビリした田舎道で景色がよく、怪我の功名になったのだった。






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最終更新日  2009.09.24 15:37:56


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