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September 1, 2007
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カテゴリ: 読書
なんだか昨日のブッシュ発言、バーナンキ発言の解釈をめぐって相場が

いう感じでしょうか。

ま、それはおいといて。

表記の本。読書感想文です。



三國陽夫著。

日本はアメリカの通貨植民地であり、日本が貿易黒字を出せば出すほど国内の
デフレ圧力が増し苦しくなることを説明した衝撃の書。

円安誘導をして貿易黒字を出す(=外貨を稼ぐ)ことが、日本の窮地を救う道だと僕は

どちらかというと日本人はもっと消費をして、貿易収支を赤字にするくらいでないと
いけないのだということのようです。うーむ・・!(唸)
(なかなか面白いです)

以下、要旨。

日本は米国の通貨植民地である。
つまり、日本が対米輸出で得た収益は、すべて米ドルで支払われ日本国内に
持ち帰ることが出来ない。したがって、輸出で得られた米ドルは、米国内で消費するか
そのまま米国債などの形で貯めておくほかないため、日本に還流せず、日本人の
国民生活を豊かにするために使われることはない(衝撃!)。

なぜ持ち帰ることができないのかというと、ここまで対米黒字が大きくなると、
持ち帰るということはすなわち米ドルを売って円を買うことに他ならないから、


日本政府はこれを嫌がる(円高阻止=輸出企業保護政策)ため、結局米ドルを
日本社会へ持ち帰ることができず、日本円を売って米ドルを買うことで米ドルの
価値を下支えすることになる。
(実際には輸出企業は持ち帰っているのだが、結局政府(の手下の銀行)が、
輸出企業から米ドルを買い取って、日本円を企業に渡す段階で、もう一回

あまり影響受けないようにしてる))

・・・

このような関係は、戦前の英国とインドの関係とまったく同じであり、インドの人たちは
働けど働けど、結局お金はポンドの形でロンドンに据え置かれるため、暮らしが豊かにならず
富はインドからイギリスへ移転していくばかりであった。現在の日米はまったく同じ構図である。

結局、今の日本のデフレ社会というのはどこから来ているのかというと、
この構図から来ている。つまり稼いでも稼いでも、お金は日本に入ってこず、
出てゆくばかり(=米ドルを下支えする=政府が米ドルを買い続けるため。
最近では個人も外貨を買って円を流出させてますな~)なので、
国内はすぐにベースマネーが不足する、このことにより、国内にデフレ圧力がかかる。

結局、巨大な貿易黒字を出しつつ、一方で円高にならない状態を続けようとすればするほど
国内にはデフレ圧力がかかるというわけで、日銀がゼロ金利や量的緩和をやってジャブジャブ
にしようとしてはじめてせいぜいトントンとなるという程度のことなわけ。
(銀座のママ(日本)が、お客にはツケで飲ませる(米国消費)ので、店は一見
ツケの債権だけはたくさんあって儲かっているように見えるのだが、
実は店の中にはキャッシュは回ってなくて火の車、というような感じ。
なので借金(国債)しまくってなんとか店の中のキャッシュを回す。)

・・・

なお、米国もニクソンショックまでは米ドルが金兌換ということでそんなに貿易赤字を垂れ流しても
いられない(そういう状態が続くと、米国からやがて金準備がなくなってしまい、何も買えなくなる)
状態だったのだが、ニクソンショックでドルの金兌換が停止されると、何も制約がなくなってしまい、
赤字を垂れ流しても、米ドルが今までの金のような役割を果たすから、米国はとにかく輪転機を
回して米ドルを刷るだけで、メシが食える状態になった。
(これに対しては、欧州(仏独)からは、猛反発があり、実際実力行使で貸してたお金分の
金をNYから持ち帰ったり(フランス)、マルク高という痛みを伴いながらも手持ちの米ドルを
すべてマルクに変えたり(ドイツ)といったことをしたが、日本はふにゃふにゃな対応と
なってしまったらしい、というか、何もわかっちゃいなかった?!)

それでも1995年くらいまでは米国も赤字はイカンという良識があり、なんとかやろうとしていたが
クリントン政権あたりから開き直ったというか、結局赤字のツケは、日本を始めとするアジア各国に
まわしちゃえ~、ということで突っ走り始めた・・ということ。
ブッシュに到っては恐ろしいほどの貿易赤字を垂れ流し・・。小泉さんが上機嫌でブッシュと写真を撮り
「強い米ドルを指示する」などと言っていたのは結局米国人の面倒は日本人が見ます、
といってたことになる。はぁ~・・。

・・・

ということで、非常に根が深い問題だが、この本では解決策・処方箋は「日本人は自らお客になって
もっと消費せよ」というようなことがサラリと書かれているだけなのだが、後は考えてみてね、
ということなのでしょう。
(とにかくせっかく海外債権があるのだから、その分はキャッシュで返してもらえなくても、
その分を海外でサービスを受けるとか、輸入代金をそれで払うとか、とにかくこれを減らすというか
消費したいものですね)


非常に考えさせられる内容です。

ここからmoneytree7のない頭で考えてることは・・

○米ドルの価値は、ドンドン輪転機で刷られているわけだから普通でいうとドンドン価値が
希薄化するはずであるのに、ある一定の価値を保っている(為替レート)のは、対米黒字を
生んでいる日本や中国、アジア各国が米ドルの価値を支えているからだ(つまり僕らが労働して
彼らにいい生活をさせてあげている。というと聞こえはいいが、はっきりいうと、米ドルという
紙キレを通して我々は搾取されている)。

つまりこれ以上の無茶を米国がやり、例えばサブプライムローン問題を解決するために
さらにドルをどんどん刷ったりすると、いつかはドルの価値を日本やアジアが支えられなくなり、
大崩壊が来るかもしれない。
そうなると、日本の資産の多くは米ドル建てになっているから、完全に借金踏み倒し
状態となり、悲惨なことになりかねない。

さらに、中国は現在同じような状況にある(米ドル建ての外貨準備が1.2兆ドル以上。
増え続ける対米黒字)が、日本ほどお人よしではないだろうから、今もそうであるが
今後も少しずつ米ドルを売ってユーロへ変えて行く、あるいは金を買い集めるようなことを
やっていくだろう。

そうして、ある程度の撤退が完了すると、中国がある日突然、米ドル支えるのはやーめた!
というとその日から米ドルは暴落する、のではないか。
(あるいはかなり中国自体に体力がついてきたら米国に対して、輸出品の代金は中国元で
払ってくれと言い出す。)


ここにいたり、覇権国家はめでたく米国から中国へ移る、ということを想像したりします。

(ちょっと極端ですが(^^;ホントにドルが崩壊するかというとさすがにそれもちょっと。
世界経済のパイは成長して増えているわけだから、それに見合った分のドルが
供給されるのは問題ないのかも?ただ頭の片隅に入れておきたい考えではある)

とにかく、投資行動としては、

○米ドル建ての資産に極端に偏らないようにする。
○日本円建ての資産にも偏らない。上記の構図から米国パンクと同時に日本もパンクは必定。
○中国元建て資産を持つ
○ユーロや資源国通貨建て資産を持つ
○不動産、金などの実物資産(国内不動産は意味があるかないかは不明・・とにかくローンを
 払い終えていればOKだろう。)

あたりでしょうか、、リスク回避行動としては・・。

あ~怖い。

・・・

もうちょっと砕けた感じだと、とにかく政府には円安誘導はやめてもらって、バンバン
米ドル資産(米国債)を売って円にもどして、超円高にしてもらい、
その円高バックに、僕たちは海外の資産(不動産とか株)を買ったり海外旅行で
豪遊したりしたいなあ~、と思うのですが、如何に。
(こないだまでと、言ってることが180度転換(笑))

こんなことすると、橋龍のように失脚させられて、挙句死んじゃうかも
しれないから誰もやらないかもしれないですが・・。(^^;





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Last updated  September 1, 2007 07:16:05 AM
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