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September 24, 2006
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カテゴリ: 美術
レンバッハレンバッハレンバッハ


ミュンヘンを代表する3つのピナコテークは、
ルーベンス を代表とする宗教絵画なら アルテ
風景画から、 モネ ゴーギャン クリムト らの作品ならばノイエ、
ピカソ ダリ マグリット モダーネ と、
それぞれ特色がありますが、 レンバッハ・ハウス は、
近代・現代美術を中心とした、バランスの良い展示構成。

-----
ここは、画家 レンバッハ の私邸を美術館にしたもの。
なので、レンバッハの部屋、レンバッハ自身の作品、
また、ミュンヘン在住作家たちの作品も展示されています。

これらの古典絵画的な、重厚で丁寧な作品群に加え、
カンディンスキー クレー
現代美術では、 ヨーゼフ・ボイス に、 ジグマー・ポルケ
ゲルハルト・リヒター らの作品が並びます。

収蔵されている作品の時代の幅広さと共に、

そんな美術館です。

=====
古典的絵画については、私は、「へぇ~」とか「ほ~」しか言えないので、飛ばしますが、
温かみのある筆致で、丁寧に描かれた風景や人物は、
「絵画」本来の魅力を味わせてくれます。

近代絵画では、 カンディンスキー クレー の作品も素敵でしたけど、
フランツ・マルク氏の作品が気になりました。

東京-ベルリン ベルリン-東京 展 』で観た 普門暁 さんの「 鹿・光 」や、
フライブルクで見て 良いなと思った、 ライオネル・フェイディンガー さんの「
などに連なる、キュビズム的絵画。

といっても、分かりにくいものではなく、元のイメージを保ちながら、
様式美に組み替えて表現した、という作品です。

ただ、色調がちょっと暗めで、もう少し明るければ、
かなり好みなのですけど。

=====
ヨーゼフ・ボイス 氏の「 汝の傷を見せよ 」は、
収蔵時に物議を醸したという、いわくの一品。

部屋の一方に、死体用の運搬器具や椅子、モップなどが
2つずつセットで、アンバランスに配置されています。

ざわざわと不安感が湧き上がってくる、不思議な空間展示。

それぞれのモノ自体は、ありきたりな品物ですし、
死体用の運搬器具を、美術館に置くことへの抵抗はあるでしょうし、
物議を醸したのも分かります。

決して、愉快なものでも、美しいものでもないのですが、
展示の意味を考えさせられる、そんな作品です。

=====
階段の壁に突き刺さったガラス瓶のカケラやら、
四角い箱にセーターを着せてみた作品、
階段空間に、隙間の空いた煉瓦塀を作った作品など、
ちょっと気になってしまう現代美術にも事欠きません。

壁の一面が鏡になっている廊下に、作品プレートがあって、
どこに作品があるのか悩んでいたら、鏡自体が作品だったり、
壁や天井にも、作品が自然と収まっていることがあり、
なかなか楽しませてくれます。

現代美術というゲーム 」を「ゲーム」として割り切れば、
面白い「仕掛け」が随所にある美術館です。

=====
少し離れたところ、駅の構内空間に、
クンスト・バウ 」(芸術建築)という展示空間があり、
これも同じチケットで入場可能です。
(知らなかったので、別な日にそれぞれお金を払ってしまいましたが。)

-----
ここでやっていたのが、『オラファー・エリアソン』展。

今年の初め、原美術館で『オラファー・エリアソン:影の光』展をやっていた作家さんです。
その時の感想は こちら

いや、偶然ですけど、なんだか嬉しいものですね。

-----
さて、結構広い展示空間なのですが、なんと単独作品での勝負。

300mくらいあろうかという、壁の一面を使って、
展示空間を光で満たす、という実験的な作品。

エリアソンエリアソンエリアソンエリアソン


原美術館の作品を観られた方は、2階の奥の部屋が、
黄色い光で満たされていたのを覚えているかと思いますが、
おそらくあれと同じ方法を使っているのだと思います。

違うのは、原美術館では、黄色の単色でしたけど、
こちらの作品は、光の色が制御されていて、
右から、左から、真ん中から、色調が次第に変化する、
という、動きのある作品になっていること。

-----
空間の真ん中に部屋があり、オラファー・エリアソン関連書籍が置いてありました。

これを見ると、初期は、 バックミンスター・フラー 的な、
構造体作品を作っていたみたいですね。

原美術館で観た作品なども収録されていました。

=====
常設展

@レンバッハ・ハウス [Lenbachhaus]

http://www.lenbachhaus.de/neu/index.htm

会期:-----
作者:
 レンバッハ (Franz von Lenbach:1836-1904)

 カンディンスキー (Wassily Kandinsky:1866-1944)  wiki
 クレー (Paul Klee:1879-1940)  wiki
 フランツ・マルク(Franz Marc:1880-1916)  wiki

 ヨーゼフ・ボイス (Joseph Beuys:1921-1986)  wiki
 ゲルハルト・リヒター (Gerhard Richter:1932-)  wiki
 ジグマー・ポルケ (Sigmar Polke:1941-)  作家略歴

★★★★★

=====
『オラファー・エリアソン』展

@クンスト・バウ [Kunstbau]
(チケット・HPは、レンバッハ・ハウスと共通)

会期:-----
作者:オラファー・エリアソン (Olafur Eliasson:1967-)  wiki

★★★☆☆





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Last updated  November 8, 2006 01:47:55 AM
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RonaldBus@ Transforming your landscape with gorgeous blue stone slabs. Understanding the Benefits of Choosing …
mrtk@jp @ Re[1]:本と共に~「ぼくらはそれでも肉を食う」(06/19) >そらねこさん コメントありがとうござ…
そらねこ@ Re:本と共に~「ぼくらはそれでも肉を食う」(06/19) はじめまして。本の題名につられてお邪魔…
浅葱斑@ 心のハレっていいですよね? こんにちは。 誕生日の暦から今の自分、未…
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