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2025.11.14
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カテゴリ: 坐禅
「禅談」沢木興道述(沢木興道全集第2巻)

普勧坐禅儀抄話その3

 ここで坐禅とは直接関係ないが、ここに祇園というのは、経文に祇樹給孤独園(ぎじゅぎいこどくおん)とあって、祇というのは祇陀太子、給孤独というのは須達長者のことである。
 ある時、須達長者が自分の息子の嫁を探すために旅にでて、友人の家に泊ったところが大騒ぎしておる。どうしたのかと聞くと、お釈迦様が自分のお弟子たちを連れてお泊りになるという。須達長者はそれが因縁でお釈迦様の説法を聞いた。そうするとじつに立派なお話である。そこで長者は、ぜひわたしの国にも来てくださいといって、ご招待申し上げた。ところがご招待申し上げた上はお住まいになる伽藍を建てなければならない。長者は、精舎を建てるにはどうすればよいかと考えた。まず、お住まいになるには、街の真ん中よりはほこりが少なくて水がよく、空気もよいところでなければならない。それには、祇陀太子の持っている樹林が最も適しているというので、ぜひゆずってくれと、祇陀太子に所望した。
 ところが祇陀太子は売る気がないものだから、黄金を樹林いっぱいに敷きつめたらゆずろうと言った。須達長者はよろしい、といってそのまま黄金を蔵から積んできて、どんどんその樹林へ敷きつめていった。祇陀太子は、まさか黄金を敷きつめようとは思わないものだから、見て驚いた。
 そこで、いったい何にするのかとたずねると、じつはここでお釈迦様が説法するのだ、と説明した。すると太子は、それなら、わたしもあなたを信用した。ひとつわたしも仲間に加えてくれ、わたしは樹林を寄付するから、あなたと共同で伽藍を造ろうではなかと提案した。それではそうしようというので、二人は合作で造った。これが祇園精舎である。須達長者のことを給孤独長者というのは、今日の言葉でいえば、社会事業をして孤独者に給与するところの長者という意味で、祇陀太子と二人で合作でできたから祇樹給孤独園というのである。祇園精舎というのは、モダンガールのことをモガというのと同じで、つづめていうようになったのである。(『禅談』p.312-313)





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最終更新日  2025.11.14 05:20:04
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