2008年08月11日
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 この日から日光会津そして只見線乗り潰しの旅に出る。その1日目の記録。

 まず恒例の夜行列車で東京へ向かう。大阪0:34発の「サンライズ」である。よって正確には前日の23時ごろに自宅を出発している。大阪~東京の夜行列車は今ではこの「サンライズ」のみ。しかも大阪から東京へは使えるが、反対の東京から大阪へは使えない。大阪が深夜過ぎて通過するからである。「銀河」が廃止されたからか、それとも夏休みだからか、以前に比べて大阪で乗り込む客が多い。10番線には結構な客が待っていた。
 時間に余裕があるので、4番線を0:15発の「ムーンライト高知・松山」の出発を見送ることにする。京都始発だが大阪で10分停車するので、じっくり眺める。高知・松山両方向とも3両の6両編成。そこそこ客は乗っているし雑魚寝の出来る御座敷型車両も連結しているが、空席もわりとある。車両も製造後30~40年も経ったロートル。いくら臨時列車とはいえ、もう少しテコ入れしてもらいたいものである。発車の際に列車すぐ横のホームで携帯で電話していたおっさんが列車に並走してなにやら叫びながら走っている。どうやら乗り遅れたようだが、時間をちゃんと見ずに電話していたほうが注意力不足であるので同情はしない。
 10番線に戻り「サンライズ」1号車に3・4人ほど一緒に乗り込む。1号車なので車掌がすぐに検札に来るので良い。寝台券購入の際に「ソロ」は満席だったので今回初めて「シングル」に乗車する。「ソロ」よりやや広めの部屋で一晩を過ごすには充分である。2階なので天井までかかる窓が開放感を出す。備え付けの寝巻きに早速着替えて就寝する。がマニアの習性か、単純に揺れと音のせいか、熟睡は出来ない。
 東京7:08着。朝ラッシュが始まる前だが、夏休みのせいか旅行客が早くも駅構内に溢れている。とりあえず「駅弁屋旨囲門」をのぞくが朝早いのでNREしかない。山手線に乗換え上野で下車し、さらに地下鉄銀座線で浅草に出る。ここから東武特急「スペーシア」で日光に向かう。北千住で乗り換えれば地下鉄分の運賃が浮くが、やはり日光鬼怒川へ東武特急に乗るには浅草から乗るのが礼儀であろう。浅草には7:40頃到着、朝食の駅弁として鬼平(という調整元)の「三社いなり」を購入。朝なのであっさりしたものを選択。
 8時ちょうど発の「きぬ103号」は家族連れをはじめ行楽客でほぼ満席。子供が車内をひっきりなしに走り回る。隣の車両には売店があり車販もあり、最後部の車両にはグループ向けの個室車もある、東武ご自慢の豪華特急ロマンスカー。しかし限定弁当はこの列車は対象外で販売されていなかった。
 都心を抜け、荒川を渡って埼玉県郊外の住宅地を走り抜け、次第に田園風景に入る。利根川を渡り栃木県に入り、やがて山が少しずつ近付くと下今市9:39着。「きぬ103号」はここから鬼怒川温泉に向かうので日光行に乗り換える。駅名標識を撮る間も無く、すぐの接続で日光行に乗車。2駅で終点日光着9:49。
 駅で中禅寺湖へのバスのフリー切符を購入し、駅前のバスターミナルへ出ると、長ーい行列が。先発のバスが満員で次のバス10:27発に乗車する。観光客が多い日光市内を走り抜け、神橋から登り坂を登っていく。かつてここには東武日光市内線が走っており、日光の観光客と足尾銅山の銅鉱石を精錬していた清滝精錬所の貨物を輸送していた。道路の幅が普通の2車線よりやや広めになっているのはその名残であろう。また橋を渡る時には上下線の間に鉄道用の橋桁が残っている。市内であるが結構登り坂がきつい。やがて馬返に到達。かつてここで市内電車は折り返していた。馬だけではなく電車も返されていた所である。ちなみに馬返という地名は馬はいろは坂の勾配が登れないから返されていた所か、と思っていたが、実はこの先が男体山の聖域になるので家畜が入ることが出来なかったという意味での馬返という意味だそうな。
 第2いろは坂に差し掛かる。聞きしに勝る急勾配と急カーブで、瞬く間に景色が変わっていく。途中明智平へのロープウェイがあるが、落雷の影響で運休との情報を日光駅で入手していたのでここはそのまま通過。そして中禅寺バスターミナルへ11:12到着。下界よりかなり空気が違い暑さが無い。しかし観光客はかなり多く、道路と駐車場は乗用車で埋まっている。バスターミナルの案内所で付近の地図を入手し、中禅寺湖に向かう。5分ほどで湖畔に出る。11:30に中禅寺湖一周遊覧船が出るので、ギリギリ間に合い、それに乗り込む。男体山が噴火した際に大谷川をせき止めて出来たのが中禅寺湖で、そこから流れ出るのが華厳の滝。湖上を流れる風は心地良い。遊覧船も相変わらず子供をはじめ家族連れの観光客が多く乗っており、バックパッカーのおっさんが一人で乗っているのはかなり浮いた存在である。小1時間風景を楽しんで元の場所に到着し下船。そこから湖畔を歩いて二荒山神社にお参りする。ここまで来ると結構人は少ない。

 さらに戻るように湖畔を歩いて、バスターミナルを過ぎてなお歩くと華厳の滝がある。駐車場は満車で入場待ちの列が長々と道路に続いている。この辺りは一番「観光地」化されていて落ち着きが無い。滝の上側から眺められる展望台がありそこから滝を眺める。下に降りるにはエレベータに乗らねばならず、500円だかの料金がいる。時間もさほどないし、エレベーターはパスして、イチゴソフトクリームを食べてからバスターミナルに戻り、日光市街に戻るバスに乗る。今度は第1いろは坂を下る。やはりすごい急勾配と急カーブの連続である。バスに並走して自転車で降りる高校生ぐらいのグループがいた。ブレーキがもつのかどうか、自分なら怖いと思うが、若いということはこういうことなのであろう。
 市街地に戻り東照宮に参拝する。周辺にも社寺がたくさんあり、それらをまとめて世界遺産に登録されているらしい。東照宮には1200円の参拝料はお高いようではあるが、まあ一度は観てみないといけないと思うので入ってみる。三猿や寝猫などはじめ、とにかく豪華ながら細かく出来ている。至る所(瓦1枚にまで)に徳川の葵の御紋が入っている。色々眺めながら明智の残党南光坊天海が日光を作り上げたのか、と感じる。中禅寺湖の周辺にもいろいろ謂れがあるようであるし、そもそも「明智平」という地名も。まあいくら明智家がどうだの徳川家がどうだの言ったところで、庶民としては特権階級の闘争やら陰謀などどうでもいいことで、その実二百数十年も天下泰平を創ったのだから、その方が良かったのであろう。
 神橋からバスに乗って日光駅前に戻る。バスは観光客で一杯で、なんとか乗り込むが次のバス停で2名乗ったところで限界。その後は客がいても通過して日光駅前に着く。15:59発の列車に乗りたかったが、目の前で発車してしまい、やむなく1時間待つことに。駅構内の金谷ホテルの喫茶でコーヒーを飲みながら時間を潰し、また宿に夕食の時間があるので到着が遅れることを電話する。
 16:51発で下今市に戻り、接続の新藤原行に乗換え、ホテルの最寄駅小佐越駅に17:39着。この日は鬼怒川温泉の「ホテルハーベスト鬼怒川」に宿泊。和洋室の広い部屋で食事はバイキング、多彩な温泉にも入って胃袋にはきつく、体にはやさしく就寝する。





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最終更新日  2008年08月24日 17時12分39秒
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