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SATONOの番外編は只見線の観光列車についての考察です。短文になりますが、お付き合いください。SATONOは只見線にも不定期で入線したことがあり、この秋も会津若松~只見間で臨時列車として走ります。実は只見線にSATONOやトキ鉄の雪月花が入った理由の一つには、五能線と併せて観光路線にしたいという地元やJR東日本の戦略があるからなのです。2011年の水害では、橋梁流失など甚大な被害が出たことから、只見線は廃線が取り沙汰されていました。しかしながら、福島県の観光資源として活用したいという後押しもあり、上下分離方式で復旧までこぎつけたのは相当な意味を持ちます。その活性化の一つとして具体化したのが観光列車の新製です。これは7月に福島民友新聞や朝日新聞の記事から明らかになったのですが、詳細な車両の仕様や運行区間についてはこれからという感じになりそうです。そこで、おそらくは2~3年先になるだろうと思われますが、どのような感じの列車になるのか考えていきたいと思います。1、車両順当ならJR東日本の観光用標準ハイブリッド車、HB-E300になるかと思われます。これなら訓練運転も最小限で済みますし、導入もスムーズです。また、リゾートしらかみのくまげら編成の更新と併せて製造が可能になりますから、やるとなったら現実的な選択肢になってきます。しかし、車両は会津鉄道乗り入れも視野に入れていて、お座トロ展望の更新に合わせて会津鉄道が保有するといった記事も出ています。実際、新車を入れるとなると、HB-E300は普通の通勤車よりも費用が高額になるので、沿線自治体からは費用対効果を見極めたいという声もあるほどです。それでもトキ鉄の雪月花は新規に製造していますから、インバウンドを含め沿線の活性化に効果があると判断されれば、導入の可能性はあるでしょう。この他、只見線には風っこも臨時快速として入ってくるので、このあたりの客層も入れる車両の参考にはなりそうですね。2、サービス案として会津ならではの雰囲気を出した内装になる他、日本酒が楽しめる売店の設置などが挙げられているようです。そのため、不定期運行のただみSATONOでは食事やおもてなしを含め、どのようなサービスが最適か色々な策が練られると思われます。SATONOは旅行商品としてグリーン車をダイニングカーとして活用できる設備のため、車内での食事が取れるプランについては、今後出てくるかもしれませんね。おもてなし等は、これから不定期運用で複数回企画を重ねてから固めていくのではないでしょうか。3、食事これは色々な選択肢が出てきそうです。先ず、ベースとしてうけとりっぷを使った車内限定商品や弁当が挙げられます。うけとりっぷを使うと、注文分だけ提供する側も作ったらよいですし効率的です。また、グリーン車を旅行商品として設定をすれば、豪華な食事を充てることが可能になりますので、雪月花の特別運行で提供された田事さんの三段重と輪箱飯のようなスペシャリテが食べられるかもしれません。また、クルーズトレイン四季島の会津でのおもてなしとして、朝食に田季野さんの輪箱飯と地元でしか食べられない珍しい一品が出されていますから、食については本腰を入れて取り組んでくるでしょう。管理人も喜多方ラーメンとソースカツにこだわり過ぎたことで、輪箱飯や郷土料理についてのアプローチができなかったのは迂闊でした。4、車内販売これもSATONOの定期運行で売れ筋を見極めると考えられます。あくまでも地元のものを販売していく形になりますが、付加価値の高いものをプロデュースして集客の一助にするのは勿論、戦略の一つです。主な商品としては日本酒やおはぎなどの和菓子が考えられます。また、お座トロ列車で扱っている商品もヒントにはなってくるでしょう。【まとめ】只見線は田舎の原風景や自然がいっぱいの車窓を楽しめる隠れた観光路線で、インバウンドでの認知度も上がってきています。路線単体で黒字を確保することは難しいですが、県全体、地域全体の活性化を考えると、トータルでは利益に還元できるようにはなれるポテンシャルを持っています。観光列車が走るという、鉄道ファンや旅行ファンの関心が先ずは集中すること。これだけでも第一関門はクリアです。あとは今後の集客がどのぐらいの割合になるのか、会津の浮沈を握るプロジェクトが始まります。
2024.09.16
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車内販売と事前予約商品のことで後回しになりましたが、会津若松までの様子を一気にいきます。会津若松までの所要時間は1時間20~35分、終点の喜多方まで1時間40~2時間弱の行程です。急がないダイヤですので、乗車時間もほどよい長さです。磐梯熱海までは40分ほど。往路はのんびりと走ります。磐梯熱海から先は急曲線が増えてきて、列車のスピードが落ちます。古い時刻表を見ると、特急あいづが走っていた時代でも、郡山~会津若松間は1時間かかっていましたので、磐越西線はあんまりスピードが出せない路線なんですよね。ちなみに全線の最高速度は95km/hです。猪苗代湖と裏磐梯の玄関口、猪苗代停車中の様子です。ここから裏磐梯まではバスで30~40分。有名なリゾート地だけに、のんびり今度は行ってみたいですね。当日は山と田んぼの緑が映える絶好の外出日和でした。HB-E300の標準仕様になっている前面展望つきのテレビ。後方車両に乗っていても楽しめます。撮影用のボードは、ロゴの形に似せたものです。シンプルですぐに山と分かります。JR東日本の観光列車は、新潟支社は乗車証を省略する傾向がありますが、仙台支社はこのようにポストカードにも使えるものがもらえます。また、この日は車内でのサービスに関するアンケートも実施されていて、スマホで回答すると車両のデザインが入った水性ボールペンがもらえました。荷物を軽くするために筆記用具を省いていたので、これは助かりました。そして、あいづSATONOの一番のハイライトは磐梯山。快晴とまではいかなかったですが、全貌を撮ることができました。ご存じ、民謡「会津磐梯山」でも歌われている福島を代表する山です。磐梯町を通過すると、会津盆地を少しづつ会津若松に向けて下っていきます。途中、東長原~広田のあたりからは、会津盆地の広大な景色を見ることができます。会津の中心都市、会津若松に到着前の様子です。磐越西線の列車はここで向きを変えて喜多方に向かいます。会津若松では5分停車。約半数の乗客が降りていきました。ここからは会津鉄道のお座トロ列車に乗り換えるため下車します。出発前には郡山と同じく、会津若松駅の駅員さんが見送りをしていました。会津若松駅。歴史と伝統の重みを感じる瓦葺きの駅舎です。白虎隊で勇名を馳せた鶴ヶ城は2つ先の西若松の方が近いですが、この駅からも路線バスで10分ほどとアクセスは良好です。駅前には赤べこが。赤べこは、子どもたちの魔除けとして作られたものです。【まとめ】SATONOは往路・復路共にSLばんえつ物語に乗り継げるダイヤが組まれているので、1日かけて新潟~郡山間をゆっくりと往来するのに適しています。途中、喜多方ラーメンやソースかつ丼を楽しむ時間が十分ありますので、地元のグルメを堪能するにも適した列車です。乗車時間もほどよく、しっかり楽しめた時間になりました。この後、管理人は会津若松市内に出向き、ソースかつ丼を食べにいきましたが、後悔しているのは田季野さんの輪箱飯をスルーしてしまったことです・・・。輪箱飯、クルーズトレインの四季島で朝食としてお店で提供していた実績があったのを家に帰ってから知りました(汗)。地元でも高名の名店であるだけに、SLばんえつ物語の乗車と絡めてどこかで食べないとダメだなと。また、昨年特別運行された只見線の雪月花で料理を提供した田事さんも行っておきたいお店であることを確認した次第です。会津磐梯山で"会津磐梯山は宝の山よ~ 笹に黄金が エーマタ なりさがる~"とまで謳われている地域であるだけに、やっぱ宿泊を絡めて行くのがいいですね。
2024.09.13
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SATONOの2回目は車内販売と事前予約商品について記していきます。その後、グリーン車についてです。車内販売は青と緑の車体の色に装飾されたカートでやってきます。色的に非対称になっているので、デザイン的に凝った仕様になっています。そして乗ったときのお楽しみの一つが、事前予約制の商品や食事。これらの商品や食事を楽しむ場合、早めの座席確保が必要です。事前予約商品は「乗車何日前までの予約が必要」とあるように、乗車間際では購入ができないので、旅程をある程度練っておくことが必須になります。また、購入するときには「うけとりっぷ」という事前予約決済アプリの登録が欠かせません。登録はメールアドレスを入力すれば簡単にできますので、旅行の前にしておきましょう。登録後、商品はクレジットカード払いになるので、クレジットカードも用意しておいて下さい。現地払いやPayPay等キャッシュレス決済は出来ないのでご注意を。うけとりっぷは一度登録をしておくと、海里やひなびに乗るときにも使えますので便利です。こういった事前予約制の商品や食事の設定は、食品ロスの削減にもつながりますので導入する側にもメリットは大きいのです。せっかくのシステムですから、グランクラスの食事についてもこれを導入したらよいですね。さて、SATONOの事前予約商品ですが、郡山発は唎酒セットと車内限定の宝の山弁当です。唎酒セットは結構な値段がしますが、家の事情で購入しました。宝の山弁当は、海苔のり弁で有名な福豆屋さんの謹製です。喜多方発はこちら。会津若松の老舗割烹、田季野さんの名物輪箱飯(わっぱめし)と3色おはぎです。特におはぎを予約する場合、締め切りが乗車日の11日前と早いので留意が必要です。輪箱飯は名前の通り、わっぱの中に米と具材を入れて蒸し上げた会津の郷土料理で、このお店は単独でもまた寄りたいなあと感じました。地元でも評価の高いお店ですので、喜多方ラーメン、ソースカツ丼に加えて食事のオプションに入れてもらいたいと思います。事前予約商品は運行区間によって内容が異なる他、期間限定商品が出ることがありますので、乗るときに確認しておきましょう。往路は郡山を出ると、磐梯熱海手前の安子ヶ島で後発の列車を先に行かせるため、20分ほど運転停車します。その間に予約しておいた唎酒セットをここで受け取り。結構重量がありました(^^;;)。セットの中身は純米大吟醸2種類と、おつまみのミックス豆に川俣軍鶏のおつまみチキン、これにSATONOのロゴが入ったオリジナルのおちょこが2個つきます。カップルや夫婦向けの商品ですね。おちょこの底にはにこちゃんマークが。お酒は縁を結ぶんですよ~(^~^)。受け取り後、何とSATONOのオリジナル手ぬぐいがもらえました。これ、1000円以上購入の人対象に期間限定で先着順だと思います。手ぬぐいをもらったのは、おいこっとに乗ったとき以来です。ここからは少しだけグリーン車の様子です。SATONOとひなびには新たにグリーン車が設けられました。グリーン車の書体は国鉄のものとは違い、欧州調になりました。グリーン車は2人掛けと4人掛けのボックスシートが基本のレイアウトで、前日に乗った海里のものがベースになっています。旅行商品として食事が提供される前提でのシートなので、リクライニングはしません。その奥には指定席が見えますが、これは快速あいづの指定席でSATONOの普通車と同じリクライニングシートが搭載されています。(※グリーン車は事前予約商品の受け取り確認時に許可を得て撮っています。)グリーン車も含めたボックスシートの最近の傾向ですが、プライバシーに配慮した半個室タイプの設計が増えてきています。かんぱち・いちろくや273系やくも、ウエストエクスプレス銀河など、パーティー向けの車両で見ることができます。10月から走り出すはなあかりにも豪華な半個室タイプのシートがあり、長時間の乗車でも飽きない工夫が凝らされています。居住性もアップしていますね。単独での旅行でこれはありがたい1人掛けシートが3席分あります。これがあれば旅行商品で使う場合でも1人で申し込みができますから重宝します。しかし、乗ったときにうけとりっぷで買える限定商品はまだ品数が少なく種類が限られているので、今後サービスアップを兼ねて増やしていくことが求められます。特に磐越西線では、フルーティアの後継という位置づけもあり、オプションでフルーツピークスさんのスイーツを食べられるようにはしてほしいですね。次の回では、磐越西線の沿線の様子を乗車してきた会津若松まで辿っていきます。
2024.09.10
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海里に乗ってきた翌日、郡山に降り立ちました。一昨年の年始にフルーティアに乗って以来のご無沙汰です。JR東日本の週末パスを利用して使ったのはSATONO。リゾートあすなろを改装して登場した新たな観光列車です。この日は会津若松から鬼怒川温泉を抜けて東京に戻るルートを完乗する目的があり、効果的に乗っておきたかった列車でした。記録は3回に分けて載せる他、只見線の新たな観光列車についてのことも考察していきたいと思います。SATONOの始発は郡山から。ロゴやネーミングは故郷の里山の風景を想起させるものです。フルーティアに乗ったときは郡山から東北本線を北上して仙台に向かう冬バージョンでのルートでしたが、今年はメイン運行となる磐越西線を通るルートです。SATONOは東北南部の3県を走る列車として以下の列車が主に設定されています。あいづSATONO:郡山~会津若松~喜多方さくらんぼSATONO:山形~左沢(あてらざわ)(※6月のさくらんぼ収穫シーズンに運転)いろどりSATONO:仙台~山形(※秋季の観光シーズンに運転)この他にも只見線に不定期で入るなど、運行区間は広がっていく感じになりそうです。乗る前に駅近くを散策。前回のフルーティアで撮り忘れていたのが、郡山駅前にある緑の扉。これは郡山ゆかりの人気J-POPグループGreeeeNが郡山青年会議所とコラボして制作されたモニュメントで、夢に向かって挑戦するメンバーの思いを表しています。メンバー4人の本業は歯科医師で、本業に差支えがないよう顔を隠して現在も活動を続けられているとのこと。最近、グループ名もGreeeeNからGRe4N BOYZ(グリーンボーイズ)に変わりました。勿論、乗る前にくぐってきました。GreeeeNの曲は管理人もよく聞いていて、「Green boys」や「every」など、何度励まされたことか(涙)。モニュメントの前後にはメンバーの手形と足形があり、ファンにとってはたまらないスポットに。モニュメントの側には「扉」と「歩み」の歌詞の一部とメンバーのメッセージが。「キセキ」と「扉」は郡山駅の発車メロディにもなっています。GreeeeNのモニュメントを探索した後にホームに入ります。SATONOの入線は発車約10分前と結構間近になってから来ます。SATONOは普通車を使いました。普通車は種車のリゾートあすなろのシートをそのまま活用していて、シートの表地が変わっただけです。しかしながらシートピッチ1200mmのリクライニングシートは健在。グリーン車よりも足元が広く、指定券で乗れるのでお得です。(※SATONOは快速列車のため、18きっぷでも指定券を使えば乗れます。)展望スペースは種車とは大きくレイアウトは変わらず楽しめます。普通車側のスペースはテーブルが撤去されていて、グリーン車サイドと差別化が図られています。必需品のコンセントは、海里の1カ所から3カ所に増強。道中での充電に重宝します。かごの中にはSATONOのロゴが入った焼き板が。車内はオリジナルのアロマが焚かれていて、里山、故郷の雰囲気を香りで演出する凝った工夫がされています。乗車中、いつもよりも違った感覚だったのはそれがあったのかも。そして小物の目玉は会津伝統の赤べこと起き上がり小法師。赤べこは元々の赤ではなく、SATONOの車体に合わせて青べこと緑べこに衣替え。起き上がり小法師も青と緑のお洒落な出で立ちです。発車5分前の様子を撮ったものです。よく見ると形式はHB-E300。観光用のハイブリッド車で、普通車のシートの項目で書いたように、元々は青森、盛岡地区で走っていたリゾートあすなろを改造したもので、4両あるうちの2両がSATONOに変わりました。もう2両はひなび(陽旅)に改装し、釜石線や大湊線を軸に運行されます。いよいよ郡山を出発です。前方にはお見送りの駅員さんの姿が。GreeeeNの「扉」で磐越西線の乗車が始まります。グリーン車と車内販売は次回へ。次回は、事前予約が必要な商品と、うけとりっぷの使い方についても触れていきます。
2024.09.07
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海里の乗車記、本編の最終回は車内販売と新潟までの様子をまとめました。3号車は売店とフリースペースのある車両で、物販や予約制の弁当を扱っています。旅行商品が取れなかった場合は、加島屋御膳というキングサーモンの味噌漬といくらの醤油漬をメインとしたお弁当という選択肢があります。これは「うけとりっぷ」という専用のスマホアプリから注文し受け取る方式で、受け取り時に現金でのやり取りを省くことができる便利なシステムです。ただし、支払いにクレジットカードが必要ですので、乗る前に前もって用意しておいて下さい。うけとりっぷの使い方については、SATONOの乗車記で詳しく説明します。3号車には洗面台がデッキ部分にあります。ビュッフェとして使うことを想定しているので、これは重宝します。物販はオリジナルグッズが満載。おつまみや飲み物が充実しています。スイーツ類も和菓子を中心にバリエーションがあって、これはなかなかいいですよ。車内販売で買ってきたお土産は村上茶です。村上茶は緑茶の生産地としては最北限のもので、寒暖の差が大きい下越地方の気候を利用して栽培されています。香りのよいあっさり味のお茶でした(^~^)。これは実は健康対策にも。継続しているチョコザップと併せて体脂肪率を14%台後半まで落としていますが、シックスパックを作るのは難しいですねえ・・・(^^;;)。記念スタンプ台も3号車に。スタンプはもう1つ、別のものが期間限定であり、海里、SLばんえつ物語、越乃Shu*Kuraに乗って全部押すとノベルティがもらえますが、10月に全部乗るのは厳しいなあ~。撮影用の乗車記念ボード。これは観光列車ではお馴染みのツールですね。乗車時にはロゴ入りのシールがもらえます。裏面はアンケートになっていて、このアンケートを基にサービスのアップデートを行っている模様です。村上を過ぎると越後平野を車両の最高速度いっぱいの100km/hで疾走。性能的には110km/h出せる感じもしますが、高速性能については過渡期の技術のためあまり出せないのが難点・・・。ちなみにいなほは120km/hで走ります。途中、村上に着く前にデッドセクションを通過しますが、電車ではないので照明はそのまま点灯したままです。かつてのきらきらうえつの場合は、デッドセクションで直流⇔交流の切り替えがあり、照明が一旦消えていました。新発田からは白新線に入ります。新潟の近郊区間の路線で、電車の本数も多くなります。乗車時間もあと30分ほどに。新潟市内に入りましたが、郊外はコシヒカリの田んぼがどこまでも続く田園風景です。複線区間に入り、阿賀野川を渡ると新潟の中心部が見えてきます。終点まであと少し。到着前には新幹線の車庫や新潟車両センター(旧上沼垂運転所)を一望できます。酒田からおよそ3時間35分。終点の新潟に到着です。先代のきらきらうえつの時代と比べると、速達性よりもむしろ観光にシフトしたダイヤとなり、のんびりできる列車となりました。【まとめ】海里は乗ってみたら結構、食が充実しています。アル・ケッチアーノのイタリアン、十分に楽しめましたのでカップルや夫婦での乗車はおススメです。往路の料理は当初、百年料亭の行形亭(いきなりや)、鍋茶屋、古町の老舗、一〆(いちじめ)が担当していたのですが、現在は鍋茶屋と一〆、これに行形亭と入れ替わって同じ老舗料亭の大橋屋、イタリアンのTsubamesanjo Bit、年末年始のスイーツを手掛けるスズベルの5つのお店で受け持つ形になりました。従って、受け持つお店と時期によって値段の変動がありますので、乗る前に一度、料理とその内容を含めホームページで確認をしておきましょう。復路は年末年始以外はアル・ケッチアーノの提供です。年末年始は往路と同じスズベルのスイーツセットになります。また、冬期に乗る場合は、大雪や悪天候で運休になることがたまにありますので、天候ともにらめっこしながら計画を立てていきましょう。その他、8月に行われる長岡の花火大会と絡めるときには、特に入念な下ごしらえが必要です。観覧券の倍率は相当に高い他、花火の終了後は首都圏のラッシュ並みに混雑が激しくなりますので、列車の予約の前に花火の目途を立てておく方が賢明です。その他、座席車と個室は、指定券を取れば18きっぷでも乗れますので、秋田へのアクセスにも低予算で使えます。酒田~秋田間は各駅停車で2時間弱(ダイヤによっては2時間を超える列車もあり)ですので、夏季に乗れば酒田で乗り継いで秋田の竿灯まつりや大曲の花火にそのまま行くことが可能です。いなほを補完する列車であり、地元の方も一定数乗られるので、乗車率については比較的高い列車であることが伺えます。時期によっては指定券が早い段階で売り切れることがありますので、早めの計画を立てて乗りましょう。番外編も勿論あります。水曜日にアップの番外編は、鶴岡の立ち寄りスポットです。
2024.09.01
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海里の乗車記、食事の後は後半戦です。羽越本線は全体の約半分の距離が複線化されていて、日本海縦貫線らしく物流の大動脈として貨物列車の往来が多い区間です。山形と新潟の県境を跨ぐ区間は、嘗ての北陸本線と同じように日本海沿いを走ります。車内ではテレビに走行映像が流れるので、座席車に座りながら前方の様子が確認できます。これはあつみ温泉停車中の様子。あつみ温泉は県内有数の温泉保養地で、駅からも歩いて30分と割と歩いても行ける距離にあります。海里の停車駅はいなほに準じたものに設定されているので、快速列車ながらも特急並みに少なく、これは先代のきらきらうえつの時代を踏襲したものです。鶴岡~桑川間では途中、徐行区間が何か所が設けられていて、速度を落としてくれるスポットで撮影ができます。去年はこのような天候ではなかったので、穏やかな海の様子が撮れました。車内からはこのように日本海を間近に見られるシーンも。県境を越えると桑川で30分ほど停車します。東北から信越へ。ここで、2回目の散策タイムです。ただし、冬期ダイヤでは停車時間が短くなっているので事前にダイヤの確認を。桑川には駅舎と道の駅が併設していて、お土産だけでなく海鮮丼が食べられるレストランがあります。食事が楽しめる停車時間ではないので、軽い散策とお土産タイムに充てるのが賢明です。桑川のスポットは国の名勝にも指定されている笹川流れ。奇岩や孤島などが並ぶ風光明媚な場所です。駅から海まではすぐそこなので、歩いて向かえます。このような伊予灘ものがたりのロゴに近いものも撮れます。陽の光に映える日本海の様子です。発車の3分前にはスタッフが合図を送ってくれますので、時間を確認しながら車内に戻りましょう。長時間停車の際は、あまり遠くに行くのは禁物です。散策タイムが終わると新潟に向けて残りの区間を爆走します。次の最終回では、車内販売と他のサービスについてもアップします。
2024.08.30
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列車は鶴岡を発車すると、村上までは日本海縦貫線の中でも風光明媚な区間を走ります。この区間で楽しめるのが、イタリアンドルチェを軸とした軽食。復路では、鶴岡市内にお店を構えるアル・ケッチァーノの奥田政行シェフが手掛ける料理が提供されます。奥田シェフは国内随一のイタリアンの重鎮で、スイスのダボス会議で料理の総監修を務めるなど、世界的な料理人の一人に数えられている方です。お店の名前はイタリア語から採っているかと思いきや、実は庄内弁なのです。「うめもんあるけっちゃーのぉ」。その「うめもん」はこのダイニングカーで食べられます。この日は2人ボックスが1人で使えたのでラッキーでした。ランチョンマットは運行区間と停車駅がプリントアウトされたもの。これに当日のメニューとミネラルウォーター、グラス、食器、おしぼりがセッティングされます。ミネラルウォーターやコースターは持ち帰りが出来ます。鶴岡を出ると、ウェルカムドリンクのオーダーを取りにきてくれます。ドリンクは上記のメニューから選択。ノンアルコールもあるので、ファミリーでの利用も安心です。実は健康診断が夏休み明けにあることから、アルコールは控えてたのですが、折角の機会。料理に合わせて1杯だけ赤ワインをチョイスしました。ワインは赤、白共に奥田シェフがセレクトしたものが飲めます。ミネラルウォーターはチェイサーとして活用。足りない場合は有料で追加を頼めます。日本酒の〆張鶴は、越乃Shu*Kuraでも味わえる1杯。乗車時のメニューです。前半はアル・ケッチァーノの料理でお腹を満足させた後、後半に別腹のドルチェが来る内容です。ドルチェはメニューを見たら分かりますが、伊予灘ものがたりの道後編並みに多種のスイーツが供されます。料理は3品。左からパスタ、魚、肉と量はそんなに多くはないですが、結構腹持ちのよい料理が続きます。トルテリーニは豚とハムの旨味が凝縮した飽きのこない味で、赤ワインのチョイスで正解でした(^~^)。鱒は身の低温調理と骨の高温調理を組み合わせて調製がされていて、骨まで柔らかく全部しっかりと味わえます。この鱒は宇宙食としてJAXAに提供実績があり、宇宙飛行士のカルシウム補給をねらいとして作ったとか。そして山形牛のトマト煮込み。セロリのクセがなく、まろやかな味でした。これはホンマ、ワインの進む味で野菜嫌いの子どもたちも食べられる逸品です。野菜が脇役として肉の味を引き立てていますから、これだけでも乗って食べる価値は十分。奥田シェフの技量を感じ取ることができます。料理の後は上のドルチェが続きます。季節のフルーツを入れて7品。一番右のだだちゃ豆のロールケーキはグルテンフリーで、小麦アレルギーの方も安心して食べられます。甘さの中にだだちゃ豆のコクがアクセントとして映えるあっさりながらも濃厚感があるケーキです。スコーンはブラックベリーソースにつけると、酸味の効いた爽やかな味が楽しめます。季節のフルーツはキウイの他、佐藤錦(さくらんぼ)が出てきました。上品な甘味はさすが(^~^)。パウンドケーキやマカロン、チョコレートクッキーも◎。フルーツタルトは、ピスタチオが入った食べ応えのある一品でした。鶴岡からあつみ温泉までは、庄内平野を見ながら走ります。田園風景を眺めながらの食事、乙なものです。食後はコーヒーもしくはあるけっ茶がサーブされます。あるけっ茶は紅茶と緑茶の中間的な味で、渋みが控えめですが口がさっぱりします。厳密には紅茶ですが、紅茶とは一線を画した独特の味わい。喫茶店で飲めないレアなお茶なのです。ドルチェはアル・ケッチァーノのスイーツ部門であるファリナモーレというお店が手掛けています。これも奥田シェフのプロデュースしたお店で、前回、散策をしたフーデェヴァーの一角にあります。食事の前だったので利用はパスしましたが、往路で山形や仙台に向かう高速バスの乗り継ぎを待つ間やお土産を買うときに使われるとよいでしょう。他にも、乗車券と指定券で乗る場合、車内での軽食やおやつとしても最適です。ファリナモーレはマカロンやクッキーなどが手頃な価格で楽しめますが、お土産として面白いのは長尺のフォカッチャが買える点です。これはユニークで管理人もそそられました(^~^)。翌日の帰省だったら買いましたけどねえ~。アル・ケッチアーノのボックス、掛け値なしの「うめもん」でした。おやつの時間としてはボリューミーな内容ですので、お昼は少し控えめに摂取してください。料理(Cucina)とドルチェの後は次の長時間停車スポット、桑川の様子についてです。
2024.08.27
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乗車記2回目は、酒田発車後から鶴岡発車前までの様子になります。鶴岡までは約30分。いなほだと僅か18分で抜ける区間を少し抑え気味に走ります。HB-E300はハイブリッド車で、走り出しはモーターを使って加速するのでほとんど感覚は電車でした。時速45km/hあたりからディーゼルに切り替わり、ここはいつものサウンドになっています。最上川を渡ると、このような田園地帯が。庄内平野は国内有数の米どころで、つや姫や雪若丸といったブランド米は山形で主に生産されています。その前にははえぬきやどまんなかといった奇抜なネーミングの米も。生産量は減りましたが、たまにお目にかかることができます。鶴岡に到着後、30分の長時間停車があるので、立ち寄りと撮影タイムに。鶴岡駅は駅舎の改装が行われ、レトロな雰囲気の外観に衣替えしました。酒田、鶴岡は山形の主要都市であることから、特急が全列車停車します。嘗ては、トワイライトエクスプレスを除く寝台特急も全列車停まっていた駅です。オリジナル駅名板もホームにあります。こちらは四季島が来たときに使われる臨時出入口です。ドア左側には四季島のロゴが。停車中は駅近くのビルにある「フーデェヴァー」にも行くことができます。フーデェヴァーは鶴岡市の食文化を伝える発信拠点となっていて、色々なお店がビルの1Fに集結。実は鶴岡市はユネスコの食文化創造都市の1つに数えられていて、独自の食文化が発展した地域でした。明治初期に学校給食が初めて誕生した場所であるのは、偶然ではなかったことが頷けます。そのお店の一部にはバルもあり、料理を楽しみながら地酒などが堪能できます。散策後、ここからは旅行商品で申し込んだ4号車ダイニングカーに移動。展望スペースは1号車のレイアウトと若干異なり、飲み物などを置けるスペースが広めに確保されています。写真は酒田停車中に許可をもらって撮影。4号車はパテーションがついたボックスシートになっていて、ベースとなるレイアウトは、同じHB-E300を使ったひなびやSATONOの改造のときに活かされています。SATONOは海里の次の乗車記で掲載します。4人掛けシート。ダイニングカーの中身は、食事を楽しめるよう機能は最小限のものとなっています。こちらは2人掛け。よく見ると片方のパテーションが高くなっていて、プライバシーに配慮した構造です。2人掛けシートは海側に向いたものも。ひなびとSATONOでは、ここが1人用のシートに仕様が変更されています。ダイニングカーを一通り撮ったら、次の3回目はメインの食事です。
2024.08.24
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昨日、本ブログ開設後のアクセス数が500000を突破しました。次の目標は鹿児島市の人口とほぼ同じ600000。読者の皆さんの旅の参考書として、このブログを活用して頂けると幸いです。定期の仕事と両立しながら、出べそになるのも楽しみたいと思います。さて、本日からの乗車記は2019年まで走っていたきらきらうえつの後継で、風光明媚な羽越本線のレストラン列車「海里」に乗ってきました。きらきらうえつはこの乗車記でも載せていますが、酒田まで往路で乗ってきたので、海里では復路で乗った記録を4~5回に分けて振り返っていきます。海里の往路は新潟発ですが、復路は酒田から始まります。海里の停車駅には、特製の駅名板を掲示して特別感を演出。運行区間は羽越本線の基幹である新潟~酒田間で、きらきらうえつのスジを引き継いで基本は走ります。久々に復活した今年の秋田延長運転は、大雨の影響で流れてしまいました。ただ、今後も定期的に秋田へは顔を出すものと思われます。秋田延長運転の時期は、18きっぷで海里⇔リゾートしらかみを乗り継いで青森~新潟間の移動ができるので、切符が有効に使えます(ただし、ダイヤによっては2日分のきっぷが必要です。)。でも、年に数えるほどしかないんですよねえ・・・。酒田発は3時過ぎなので、余裕を持って到着。これは発車30分前の様子で、電留線から移動する編成を撮ったものです。海里は4両編成で、リゾートしらかみと同じ両数。座席車や個室、売店があるのは共通ですが、旅行商品用のダイニングカーがあるのが異なる点です。海里のロゴは水引をベースにデザインされたもので、複雑な意匠です。ホームに入線するのは発車の約15分前。この日は土曜日でしたが、盆前ということもあり、乗客はやや少なめでした。出発までは撮影タイム。海里で使われている車両は、観光用のハイブリッド車HB-E300で、前面展望ができる構造です。展望スペースには近年の車両で標準装備となったコンセントが1カ所あり、パソコンやスマホがここで充電できます。1号車はオープン座席で、全車指定席です。海里は快速列車のため、指定券を買えば18きっぷで乗ることができます。これはきらきらうえつの時代から引き継がれているので、安価に乗れるのはありがたいですね(^^)。座席車のシートピッチは1200mm。グリーン車よりも足元が広く、非常に楽です。また、眺望性を重視していることから、座席の配置は進行方向に対して垂直ではなく、やや窓側に向けて配置されています。続いて2号車。2号車はリゾートしらかみと同じくコンパートメント仕様です。コンパートメントはこのようになっています。4人掛けの仕様です。コンパートメントの最大の特徴はコレ。座席を引き出すとゴロ寝ができる構造になっています。最近、ゴロ寝シートを採り入れる車両が増えていて、特に川西康之さんがデザインを担当するJR西日本の車両に、このようなシートがよく見られます。コンパートメントからの視点。実は酒田~鶴岡間は別途指定券を購入して乗りました。旅行商品としての利用は鶴岡からになるので、それまでは敢えてコンパートメントを確保して乗るという2段構えです。ゴロ寝シートにするためには、座席をスライドさせる必要があります。使用マニュアルが各個室に貼ってあるので、見ながら引き出しましょう。もう一方のサイドには室内灯のスイッチやコンセントがあり、個室の環境設定はここからします。ゴロ寝でなくても座席はハイバック仕様になっているので、静粛性と相まってのんびり過ごせるシートです。この続きは酒田~鶴岡間での車内の様子を見ていきます。
2024.08.21
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フルーティアの乗車記はこれで最終回です。最終回の4回目は、車内での交流や旅のtipsです。乗車中はびゅうトラベルサービスの女性スタッフと、関西や九州の鉄道を中心に西日本の鉄道についての交流を図ってきました。フルーティアは主に首都圏のお客さんの乗車率が高く、次いで地元福島の方が乗られることが多いそうです。お目当てのフルーツピークスさんのスイーツは、東京駅や新宿駅などにも出店をしているので、認知度が高く、評価の高いスイーツを求めて実車に乗られるという、アンテナショップ的役割も担っています。管理人のように、関西から乗るお客さんは結構珍しい部類だとか。次いで、郡山車掌区の車掌さんともお話をすることができました。年内に運行を終了することについては、このブログでも書いてきたことですが、気になる後継車両の話についても伺ってきました。改造をもしするならば、E721系とかが該当しそうですが、残念ながら後継の車両を新たに導入することは現在のところ上がっていないそうです。おそらく、リゾートあすなろを改造したSATONOをスイーツ列車として磐越西線を走らせることになるのではないかなというのが、一つの見方です。というのも、会津若松~喜多方間は電化設備の撤去を視野に入れているそうで、いずれは再非電化化になる可能性が出てきています。そうなると電車自体が喜多方に入ることが不可能になるので、非電化区間も走れる汎用型を導入する理由も合点がいきそうです。SATONOはフルーティアと入れ換えに、来年の春頃出てくることがJR東日本のプレスリリースで既に発表されています。細かなサービス内容については未定ですが、フルーティアの代替だけでなく、宮城、福島、山形の3県をそれぞれ跨ぐ列車として運行が予定されているので、フルーティアのサービスについては、可能性としてSATONOが引き継ぐことも予想されます。フルーティア2世の可能性が薄くなってしまった以上、どのような体系になるのか、夏以降の詳報を待ちたいと思います。ここからは旅のtipsです。既に2月、3月の座席が埋まってきていますので、乗車日が決まったら予約を早めに入れましょう。【tips 1:会津の周遊ルートを絡めると効率よく回れます】昨年の大雨で不通になっている磐越西線の喜多方~山都間は春に復旧する見込みなので、SLばんえつ物語についても運行再開が見込まれます。SLを絡めると、新潟との横断が可能になるので、観光列車を効率よく乗るには最適です。【tips 2:スペーシアX】7月の3連休からは、東武のスペーシアXが浅草~東武日光、鬼怒川温泉間でデビューします。東武版サフィール踊り子やしまかぜの異名を持つ豪華特急で、スペーシアXと絡めて乗るプランも魅力的です。ただ、1日でスペーシアXとフルーティアをはしごするのは、ダイヤ的に難しいのではないかと予想しています。そうなると、鬼怒川温泉や沿線の温泉宿、会津若松などでの宿泊が必要になってきますが、1泊2日で余裕を持って観光をしながら回れるので、一つの有力な選択肢として、狙っている鉄道ファンや旅行ファンもひそかに多いかもしれません。【tips 3:会津若松】鶴ヶ城や白虎隊で有名になった日新館(藩校)など、歴史的な史跡が多い会津若松は途中下車しても行っておきたいスポットが多い街です。食では、市内にはソースカツ丼のお店が多く、廉価で食べられますので、しっかり歩いてしっかり食べましょう(^~^)。【tips 4:喜多方ラーメン】全国的な知名度を誇るラーメンです。坂内食堂など有名店も多く、朝から行列のできるお店が結構あります。あっさりした昔ながらの醤油ラーメンで、地元では朝から食べる方も多くおられます。お昼過ぎには終了するお店も割とありますので、行くなら朝~昼前後が好適です。【tips 5:磐梯熱海温泉】郡山から約15分。乗車前後のお楽しみとして、有力なオプションになり得ます。お風呂に入ってから乗るのもいいですね。【まとめ】フルーティアは福島の果物をふんだんに使ったスイーツが楽しめるのが売りの列車です。年内までの運行の間、乗る一か月前の申し込みでないと満席になることが確実ですので、特にGWや夏休みに乗られる方はスケジュールをよく確認し、乗車日の空席があるときにすぐに押さえましょう。3月までは郡山~仙台間の東北本線を走るダイヤになります。飯坂温泉や秋保温泉など、沿線の温泉を絡めて乗ることも可能になりますので、スイーツと温泉、スイーツとワインなど大人の楽しみを広げてくれる乗り方も選択肢の一つです。ラストイヤーの1年。チケット確保の難易度が高くなりますが、乗って損はない列車ですよ。
2023.01.27
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乗車記のメインイベントは何といっても食事です。バルコースはなかなか乗れないイベントですので、ワインもそうですが、アルコールに合う料理が売りなのです。通常運行されるスイーツコースでは、季節のスイーツが2品とこれに福島産の桃ジュースが提供されますが、バルコースを選択したので、ワインに合うオリジナルの料理を味わうことができました。乗車時にはこの料理がセッティングされています。料理は〆にスイーツも出されますが、メインは肉と野菜をふんだんに使ったイタリアンでした。この料理を提供しているレストランは、郡山駅の近くにあるイタリアンマシロさんで、地元の食材の並ぶ本格派の料理はワインが進みましたね~(^~^)。以下、当日出されたメニューです。【メニュー】ふくしま逢瀬ワイナリーのワイン・Vin de Ollage シャルドネ 2021 樽熟成(白)・Vin de Ollage メルロー 2020 (赤)特製イタリアンセット(イタリアンマシロ)・もものすけ(サラダカブ)と苺の生春巻き・椎茸と万吉どん(玉葱)のタルト・伊達鶏のガランティーヌ・常磐産メヒカリのインパナートと葱のグリル~冬野菜のタルタル~・ローストみかんのマスタードソース~御前人参のマリネを添えて~・完熟苺と2種のサブレサンドワインは白と赤はそれぞれ1杯ずつの予定だったのですが、ワイナリーさんの御厚意でおかわりを頂くことができました。これは太っ腹でした!管理人はこの後、仙台市内で地下鉄の乗り潰しと牛たんが待っていたのでおかわりは1杯のみにしましたが、料理に合うシャルドネとメルローは、香りを楽しむ辛口の大人のワインでした。いずれのワインもしっかりと堪能させて頂きました。そして、料理は肉系のものは、白ワインでも好適のあっさりとした食の進むものでした。管理人のおススメは椎茸と万吉どんのタルト。キッシュロレーヌに近い味わいで、しっかりとした食事としても非常に美味しかったですよ(^~^)。苺の生春巻きは、サーモンや海老の生春巻きをイメージしている方にとっては、フルーティな珍しい味だと感じるのではないかと思います。また、郡山駅での手続きの際に頂いた2枚の記念乗車証は、列車の下車後に使える逢瀬ワイナリーさんの割引券とイタリアンマシロさんのドリンクサービス券になっていて、3月まで使えるバウチャーにもなっています。取っておいても記念にはなりますが、行く機会があればなあ~と思います。ホットコーヒー、ホットティー、アイスコーヒー、アイスティーとミネラルウォーターは飲み放題です。ホットについては、注文をすれば座席まで持ってきてくれます。冷たい飲み物はセルフサービスで自分で楽しむ方式です。パッケージ料金なので、追加料金がないのはうれしいですね。ホットコーヒーは専用のコーヒーサーバーで提供されます。36ぷらす3やふたつ星4047とは違うタイプですが、挽きたてのコーヒーを飲むことができます。1号車のカウンターでは、ワインのおかわりをその場で出してくれました。メルローは辛口ながらもアルコール分が11%とやや抑えられているので、女性好みの味かもしれませんね。車内販売では、提供されたシャルドネとメルローの他にも、シードルを買うことができます。シードルは、最近までグランクラスの車内で飲むことができましたが、残念ながら提供終了になってしまったので、りんごの旨味の生きたシードルは希少価値が高いですよ。車内販売では、車内限定のトートバッグやマグカップ、マスキングテープなどの実用品も購入ができます。年内いっぱいですのでお早めに。ホットコーヒーとホットティーはロゴ入りの紙コップで持ってきてくれます。隣はおかわりの分のメルローです。福島を過ぎると、途中で5万人乗車記念のクッキーを頂くことができました。人気のある列車だけに代替車の登場が期待されるのですが、これについての内輪話については、次の4回目で綴っていきます。4回目は郡山車掌区の車掌さんやびゅうトラベルサービスのスタッフさんとのお話です。
2023.01.24
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乗車記の2回目は車内探訪です。2両のコンパクトな編成ですが、車内はお洒落なホテルを思わせる豪華なカフェ仕様でした。1号車は定員が0に割り当てられていて、立ち飲みで車窓を眺めたりしながら楽しむカフェカウンターとなっています。一応、カウンターの末端部分には少人数で座れる椅子が設けられていますが、短時間の利用に留めておきましょう。カウンターの背面にはフルーティアのロゴが。運行開始から7年を記念したフォトフレームです。車体がステンレスなので長持ちするかと思っていたのですが、足回りは485系の廃車発生品を使っているので、老朽化も最近は著しく進んでいたようです。車内ではワインの準備がなされていたところです。運転台の後方部分は眺望性を重視し、211系や213系と共通仕様になっています。初期のJR車は、旧国鉄の設計思想を一部引き継いでいた部分があったことから、平成後期のような車両の差異はまだそんなにありませんでした。撮影用のオブジェ。勿論、1枚撮ってきました。車内の撮影は黒と赤の光沢が映える内装になっていることから、光量の調整が難しく、フラッシュ禁止モードで撮影をしました。モダンな内装はまだまだ現役で使えるとは思うんですけどねえ。デッキ部分は自動扉になっています。居住性アップには欠かせない要素ですね。洗面所はトイレの真向かいに設けられています。自動水洗と消毒用の石鹸完備で衛生面も万全です。トイレはTOTOのウォシュレットにリニューアルされているので、安心して車内で過ごせます。発車の14時30分が近づいてきたので、2号車の座席に移動します。こちらは4人用のボックスシート。革張りの豪華なシートです。今回、管理人が利用した1人用のシートです。食事がつきますので、リクライニングなどの付帯設備は逆に必要なく、仙台までのんびりと2時間半弱を過ごせました。車内は全席が満席と盛況で、フルーティアがバル列車として運行されるのは珍しい機会でした。次回の3回目は料理とワインについてのお話です。
2023.01.21
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年始の3連休を使って乗ってきた乗車記です。体力的にハードな乗車記となってしまいましたので、仕事の兼ね合いも考え、今後はこういった無理無理なスケジュールを組むのはやめておこうと思ってます。とはいえ、国鉄型車両や初期のJR車が使われた観光列車は置き換えの過渡期に差しかかかっているので、乗ってきた経験は貴重なものとなるはずです。フルーティアの始発は郡山から始まります。郡山は”楽都”として音楽に力を入れている街で、西口にはGreeeenのモニュメントも置かれています。発車メロディもGreeeenの楽曲が使われています。走るカフェの代名詞として、福島の観光の一翼を担ってきた列車ですが、今年いっぱいで現役を退くことが決まりました。列車の発車時間は14時30分。旅程表に書かれた時間に西口に集合し、検温と名簿チェックを行って手続きを済ませます。手続きが終わると、座席が書かれた乗車票と記念乗車証2種類を頂いて、車内に乗り込みます。記念乗車証の詳細については、後日追記をしていく予定です。車内へ入れる時間は14:15と発車の15分前でしたので、それまではしばしの撮影タイムとなります。1番線のE721系は、会津若松へ向かう快速です。余裕があれば、磐梯熱海に寄って外湯という選択肢もお楽しみとして盛り込むには十分です。フルーティアは719系を改造した観光列車で、フロントマスクは国鉄末期の211系のものと瓜二つなのです。車体は赤と黒の会津塗をモチーフとしたもので、高級感と渋さが漂います。埋められた側扉の部分に掲示されているロゴ。お茶と福島の特産品、フルーツ(Fruit + Tea)を掛け合わせた分かりやすい名称です。ティーカウンター設置車は、改造と同時に「クシ718-701」に改番されました。「クシ(制御食堂車)」は日本で唯一の名称です。カフェテリアとしての位置づけとなるため、食堂車の付番がされています。フルーティアは4回に分けて乗車記を記して参ります。2回目は車内の様子、3回目は食事、4回目は車掌さんやスタッフさんとの会話について書いていく予定です。
2023.01.19
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年始から初春の行程が固まりましたので、1月~2月にかけての予定を挙げておきます。3連休の遠征については、週明けに戻ってきてからアップしていきます。1、京王駅弁大会の様子2、今月の3連休後:サフィール踊り子3、1月中旬から下旬:フルーティアふくしま4、グランクラスについて(※切符が確保できることが条件)5、フルーツピークス(フルーティア関連のお店)6、孤独のグルメで登場したお店(なめこ先生、井之頭五郎になる!?)※1~2件訪問計画中※やくもとSAKU美SAKU楽については、予定していた日に宿が取れなかったので天候も考慮して春以降に延期します。今回、JR東日本の観光列車をピックアップした理由は、国鉄車または初期のJR車改造の観光列車が次々と運行終了や引退の時期を迎えているためです。JR東日本は、国鉄時代から引き継いだサロンエクスプレス東京を皮切りに、様々なジョイフルトレインや観光列車を管内各地に投入して、団体客や観光客の旅の楽しみを彩ってきました。しかしながら、国鉄車の老朽化による観光列車戦略の縮小化が進んでいて、昨年は新幹線を観光列車に改造したとれいゆを皮切りに華、リゾートやまどりと続けて引退をしています。今年は3月にSL銀河とクルージングトレイン(初代リゾートしらかみ青池編成)、12月にはフルーティアが引退を予定しているため、段々と国鉄車やJR初期車に乗る機会が少なくなっていることから、現在走っている管内の観光列車について記してみることにします。【特に今年中に乗っておきたい列車】1、SL銀河釜石線で走るSLですが、キハ141の老朽化に伴い、いよいよ3月の運行をもって終了となります。運用上の特徴ですが、往路、復路を2日間かけて走り、遠野での長時間停車(往路:1時間19分、復路:2時間7分)を設けて沿線の観光に特化したダイヤを組んでいます。1月と2月は運行がないので、3月の運転日にはお名残乗車で指定券の確保が難しくなるのは確実です。三陸、岩手へ旅行へ行かれる皆様、お急ぎください!2、フルーティア磐越西線の郡山~会津若松・喜多方間を結ぶスイーツ列車で、定期運転の列車に併結して運転されます。冬季の一時期には郡山~仙台間でも走るため、走るカフェとして人気の高い列車です。車内で提供されるスイーツは、郡山の有名スイーツ店「フルーツピークス」さんが手掛ける旬の果物を使ったケーキやタルト、季節のパティスリーなどで、女性客に好評を博しています。また、特別運転時にはスイーツ類も特別なものにアレンジをされるので、来年末の引退は非常に惜しまれます。管理人は年明けの3連休で最後の乗車をする予定で、ワインコースの乗車記を1月の中旬から下旬にまとめていくことにしています。3、クルージングトレインリゾートしらかみの嚆矢となる列車で、後の橅、くまげら編成が増備された後に青池編成と名づけられました。その後、ハイブリッド車に置き換えられてからはクルージングトレインとして秋田地区の各種臨時列車に用いられましたが、いよいよこの車両も老朽化に伴って3月に引退をすることになりました。JR東日本は前置きなく突然運行終了の告知を出すことが多いので、老朽化している車両については、この後の【出来るだけ早めに乗っておきたい列車】で取り上げます。【出来るだけ早めに乗っておきたい列車】4、リゾートしらかみ(くまげら編成)夏の豪雨被害により五能線の長期運休があったため、動向は保留になっていた感がありましたが、種車がキハ40であるため、ハイブリッド車への置き換えはいつ発表になってもおかしくない状況です。五能線は全線で運転を再開しましたが、クルージングトレインの引退が発表されたことから、早めに乗ってもらいたい車両の一つです。5、越乃Shu*Kura キハ40を種車にした日本酒の飲める観光列車で、なかなか切符の取りにくい人気列車の一つです。ただ、老朽化が進んでいるので、運行終了については、近いうちの告知があってもおかしくはない状況ですから、Xデーが来る前にこちらも早めの乗車を推奨します。新幹線からのアクセスがよい列車ですので、観光と絡めていくのが手です。6、風っここちらもキハ40の改造車で、主に夏季のトロッコ列車として運行されています。運転日がリゾートしらかみや越乃Shu*Kuraよりも少ないため、走行距離や車体のコンディションを考えると、JR東日本管内で最後まで残るのではないかと見ています。ただ、改造が2000年とかなり年数が経っているため、いつまで走れるか分からない状態であることには変わりありません。今春や今夏での乗車チャンスがあれば、予約してでも乗っておきたい列車の一つです。特に水郡線での運行は、首都圏からも近いのでおススメです。7、リゾートあすなろ2編成が大湊線と山田線の臨時快速として運行していますが、再来年にそれぞれの編成が「ひなび(陽旅)」と「SATONO」に改造をされてデビューすることが決まりました。ひなびは青森と岩手、SATONOは宮城、福島、山形地区で走る予定で、1両がボックスシート主体の座席に改造されることから、食事付きの旅行商品の販売が予想されます。これらの編成は嘗て走っていたリゾートうみねこやリゾートみのりをカバーするだけでなく、幅広いツアー商品を売り出すことで東北の観光をテコ入れするねらいがあると見られます。【まとめ】JR東日本の観光列車は、残る列車の中には改造によるテコ入れが図られますが、全体的には縮小化してきているのが現状です。ただ、乗車率が高い列車が多く、後継の車両を入れてもらいたいものですが、思っている以上に収益に貢献しているわけではないので、積極的に入れたがらない実情があります。ただ、地域の活性化の起爆剤としての存在意義は大きいですし、海里やリゾートしらかみのハイブリッド車のように新車を投入するインパクトは路線に与える影響は計り知れないのです。地域を盛り上げるためにも、どんどん乗っていきましょう!
2023.01.05
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今年の越乃Shu*Kura乗車記はこれが最後です。最終回は番外編として、ぽんしゅ館と栃尾の油揚げについて日本酒党の皆様が満足できるルートを写真で辿ります。【ぽんしゅ館】ぽんしゅ館は新潟の全蔵元さんが集まる日本酒の総合デパートとも言えるお店で、長岡以外にも新潟と越後湯沢に店があります。ゆざわShu*Kuraや柳都Shu*Kuraに乗る場合も、地酒が堪能できる店配置はしっかりと戦略的に練られていますね。さらに越後湯沢には酒風呂があり、体全体でお酒に浸れる贅沢な施設もあります。日本酒を飲むだけでなく入るなんて諸外国では考えられないことです。ni試飲のできるバー内部には、新潟の全銘柄の代表的な製品がずらりと並びます。これはファンにとっては毎日通っても飽きないですね。試飲は有料ですが、TwitterやInstagramなどのSNSのフォローやツイートを入れると、無料で1杯飲めるコインがもらえます(越乃寒梅など一部銘柄は2枚必要です)。通常の試飲は500円でコインが5枚もらえます。選択肢がとにかく多く、試飲をどれにするかはめちゃくちゃ悩みました。とりあえずベーシックな純米酒を選択。北雪は佐渡島の銘柄です。淡麗辛口で灘の銘柄に近い純米酒でした。肉料理や刺身などにピッタリ。選んだ理由は写真にあるように、ニューヨークやロンドンにある日本食レストラン「NOBU」で提供されているお酒であるからです。ハリウッド俳優のロバート=デ=ニーロ氏の推薦をもらったようですが、こっちよりもむしろ管理人が興味を持ったのは、NOBUの料理がブリティッシュエアウェイズのビジネスクラスの機内食に採用されたことがあったことから、味について一定の評価を得ていたからです。何故かここに獺祭が。獺祭は元々、山口のお酒なのですが、新潟の山田錦を原料に使っている特別版があることから、この特別版が置かれていました。新潟でしか買えない限定品みたいだそうで、首都圏に簡単に販路を設けていないことも好感が持てました。ぽんしゅ館はいずれも駅の改札外にあるので、乗車前に飲んでいくだけでなく、お土産屋さんとしての顔も持ち合わせていますから、ここで珍しいお土産やおつまみ、酒器、限定グッズなどを購入することができます。町の酒屋さんに行くよりも品数が充実していますので、日本酒を狙うならば、是非とも利用して頂きたいお店ですよ。【栃尾の油揚げ】次は栃尾の油揚げについてです。栃尾までは長岡駅からバスで45分(新榎トンネル経由の快速バス)~1時間(見附経由の急行バス)のところにあります。距離的に20kmほど離れているので、時間に余裕をもって行かれた方がよいです。栃尾は嘗ては独立した市でありましたが、平成の大合併を機に現在は長岡市の一部になっています。バスは概ね1時間おきのダイヤですが、土日祝日は2時間おきになる時間帯もあります。場合によってはレンタカーを使うことも手です。運賃は長岡駅から570円。越後交通の1日乗車券が1000円で買えますので、バスを使う場合は1日乗車券を入手しましょう。油揚げのお店は栃尾地区内に現在16店あります。ほとんどは郊外もしくは離れにありますので、バスで効率よく行くのであれば、少しルートが限られますが、その中でも栃尾車庫から程近い有名店の佐藤豆腐店さんに寄ってきました。栃尾の油揚げはとにかく肉厚で大きいのが特徴です。お店ごとに水や原料となる大豆の選定、豆乳の絞り方、作り方などそれぞれが独自のこだわりを持っています。このお店は揚げたてを味わえるのが売りで、醤油をかけて楽しんできました。高たんぱく低糖質ですので、ダイエットやボティビルダーに最適です。管理人はたんぱく質補給や肉食が多くなってきたときのバランス食として、野菜を交えたときのメインディッシュとしても活用しています。これで250円は小腹が空いたときにも最適です。揚げたてはやはり最高です(^~^)。もう1店、栃尾車庫から近いお店がこの豆撰さんです。豆撰さんの油揚げは東京や大阪のアンテナショップでも売られていることから、わりと身近に買えるお店として知られています。管理人はここで自宅用に購入をしてから長岡に戻りました。ランチのときには油揚げを使った定食や料理を楽しむことができます。油揚げをカツ代わりに使った「あぶらげカレー」はベジタリアンの方でも楽しめる一品。遠方から足を運ぶ価値は十分です。その他にも蔵元探訪や海産物、新潟駅や新津駅の駅弁、長岡ラーメン、燕ラーメンなどなど、新潟は食文化の豊かな地域ですので、温泉や食とも絡めて訪ねてみるのもいいですね(^~^)。管理人は海里とSLばんえつ物語の乗車がまだですので、今度はフルーティアなどと絡めてプランを立てていけたらと思います。
2022.09.05
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まさかの尻切れトンボに終わってしまった今年の越乃Shu*Kuraの旅。最後の最後でハプニングが起きるというような体験も旅には付きものなんですが(^^;)。あと2回綴ってから雪月花の乗車記に移りたいと思います。もう少しShu*Kuraの振り返り、お付き合いください。4回目は旅のtipsになります。色々な組み合わせで越後路を楽しんでいきましょう。【tips 1:おいこっとと絡めて乗れます】越乃Shu*Kuraは往路・復路ともに十日町でおいこっとと接続するダイヤが組まれていますので、効率よく観光列車を楽しむことが可能です。ただ、長野もしくは飯山からおいこっとに乗った場合、十日町で3時間ほど待つ必要があります。そのときの昼食として、小嶋屋本店のへぎそばがおススメです。へぎそばはフノリ(布海苔)という海藻をつなぎに使ったそばで、コシが強く、香りとのどごしのよさが特徴です。皇室献上品に取り上げられたそばですので、味は文句なしの一級品。そば本来の美味さが堪能できます。お店は十日町駅から歩いて10分ほどの場所にありますので、ゆっくりした時間を過ごして頂けます。管理人はここで野菜天ざるを食べたことがありますが、いつ食べても本当に美味いそばでありました。本物の十割そばですので、お土産にも是非。越後十日町 小嶋屋HPhttps://hegisoba.co.jp/【tips 2:旅行商品について】旅行商品については乗車区間によって変動がありますが、7000円台から8000円台です。越乃Shu*Kuraで十日町~上越妙高間をフルに乗る場合は8500円、管理人は長岡から乗りましたので8100円でした。旅行商品の内訳(概算です)を計算すると、十日町~上越妙高間の乗車券:2230円指定席券:530円お土産のおちょこと巾着:700円大吟醸のボトル:1000円かたふね:1600円ウェルカムドリンク:300円和らぎ水:100円食事:1000円試飲の純米吟醸:300円サービス料:740円 ざっくりとこんな感じです。特に日本酒については純米吟醸や純米大吟醸など、普段の晩酌では飲めないようなプレミアムなものが飲めますので、値段に見合った内容だと思います。ハンドルキーパーや飲めない方も乗って楽しめますが、やはり旅行商品は日本酒の価格を含めてのパッケージ料金になっていますので、飲める方を一番のターゲットにしています。ですから、Shu*Kuraに乗る際はアルコールが確実に絡みますので、体調を万全に整えて楽しみましょう!※今回の乗車では、前回に書きましたが、列車が高田で運転打ち切りになった分、上越妙高までの約4kmを代行タクシーで移動しました。その分が2900円でしたので、本来支払った料金よりも値段的にはお得に乗れたという皮肉な結果になりました。【tips 3:車内イベント】Shu*Kuraの本来の楽しみは、2号車でのジャズの生演奏や蔵元さんの日替わりでの試飲と販売会になるのですが、残念ながら感染対策のために取りやめになっていました。車両の引退前には、せめてこれらのイベントは是非復活をしてもらいたいと思います。2016年に乗車したときの様子です。プロの演奏家がその場で演奏してくれますので、ムード満点です。試飲は蔵元さんによっては新製品や珍しい銘柄が提供されるときがあります。【tips 4:直江津の駅弁】往路で上越妙高、高田もしくは直江津から乗り込む場合は、直江津の名物鱈めし、さけめし、にしんめしは昼食を兼ねて持ち込んでいきましょう。車内でも売られてはいますが、数に限りがあるので早々に売り切れてしまうことが多いです。間違いなく酒テロ駅弁ですので、予約してでも食べてほしい駅弁ですね。にしんめしについては、雪月花の乗車記の次に紹介する予定です。【tips 5:ぽんしゅ館】【tips 6:栃尾の油揚げ】上記の2つについては次回に番外編としてまとめます。日本酒をテーマとした観光列車は国内でもここだけしかないので、まさしく大人向けの列車なのですが、去就については先行きは長くないと感じています。というのも、JR東日本の観光列車は、年々縮小傾向になっており、リゾートみのりやリゾートうみねこ、きらきらうえつが既に引退をしている他、SL銀河についても客車の老朽化を理由に来年で運行が終了します。特にキハ40を使っている越乃Shu*Kura以外にも、びゅうコースター風っこやクルージングトレイン、リゾートしらかみのくまげら編成については、今のうちに乗っておいた方がよさそうです。あと、フルーティアも数を減らしている719系の改造車ですので、善は急げで皆さん、お早めにチャンスがある方は是非とも。
2022.09.02
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食事とお酒の後は、乗車したときの沿線の車窓や様子を記録したものです。列車は柏崎で10分ほど停車し、ちょっとした撮影タイムになりました。露出が少し暗めですが、この後大雨に遭遇します。後ろの大きな建物は、チーズおかきやアルフォートなどのお菓子で有名なブルボンの本社です。車体側面に大きく表記されているロゴも久しぶりです。こちらは改札側のホームから撮ったもの。丁度、越後線のE129も停まっていました。良寛の生誕地やジェロの「海雪」の舞台になった出雲崎町は越後線の主要駅の一つになっています。青海川には復路も20分ほど停車し、日本海の様子を間近に眺めることができます。晴天の日本海はホンマきれいなんですよねえ。車内からも1枚。このときはまだ晴れ間も少し見えたのですが、線状降水帯が東北だけでなく北陸にも襲ってきた時期でしたので、正直、線路の具合によっては運休も覚悟していました。ですので、乗れたこと自体が今回はラッキーでした。編成全体も撮っておきます。車両はきれいに整備されていますが、製造から40年が経過しているため、その動向は気になるところです。観光列車に改造後の走行距離については、一般車よりも少ないものの、それでも年期を経ているので、突然の発表も驚かない状況です。ですが、JR西日本やJR九州に大量に残っている暖地向けの車両と比べると、乗り心地は良好で、特急車に使われている空気バネ台車の性能の良さが感じられます。直江津に到着してからの1枚。このときはまだ小雨でしたので何とかギリギリ撮れたものです。今回の乗車記は天候に左右される回になりました。直江津を発車後、一路終点の上越妙高に向かったのですが、大雨のため次の高田で運転見合わせに。車内で待っている間、空きのボックスシートでしばらくのんびりと過ごすことになりました。しかし見合わせから20分後、トキ鉄の車掌が車内にメモを持って一人一人の乗客に最終目的地をヒアリングしに来たことから、これは打ち切りやなと簡単に予想がつきました。そして50分後、大雨が止まないので打ち切りが決定。遭えなく終点の上越妙高までは、代行のタクシーで移動することになりました。宿が上越妙高であったので、そこから先の移動はしないで済みましたが、この日は北陸新幹線の運転再開が21時を過ぎていたので、上越妙高駅には、運転再開を待つお客さんで一杯になっていたのです。今年はとにかく異常気象の影響からか、豪雨が例年になく多発していて、移動初日のサンダーバードも復旧したばかりの北陸トンネルを通ったことから、金沢には5分遅れて着いています。奥羽本線や磐越西線、五能線、米坂線など、鉄路がとにかく脆くもやられている状況ですから、国土の強靭化が近年の国づくりの一つにもなってきているように、線路のインフラについて、改めて考えさせられる1日となりました。乗車記についてはまだまだ続きます。
2022.08.30
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日本酒党の皆様、お待たせしました。乗車記の2回目は車内のお酒と食事についての詳細です。旅行商品のメインはお酒とおつまみ的な食事、お土産のフルパッケージで、これを楽しみにしていました。十日町発の場合は列車が発車した後にお酒や食事の準備にすぐに入りますが、長岡から乗り込みましたので、次の駅の宮内を出た後に準備がなされました。早速ウェルカムドリンクとして、スパークリング清酒が提供されます。銘柄は吉乃川の「酒蔵の淡雪」で、微炭酸が食欲を刺激します。アルコール度数が7%と軽やかなので、食前酒には最適です。また、このときにお土産が配布され、赤い巾着に入ったおちょこがもらえました。これは家でも重宝しています(^~^)。他には食事と日本酒のメニュー、オリジナル大吟醸酒カード(裏面のQRコードを読み取ると、お酒の解説が見られるようになっています)、おしぼりも配布されます。その後には食事と大吟醸のボトル、和らぎ水、升酒がサーブされました。先ずはお酒と食事のメニューから挙げておきます。【日本酒】・オリジナル大吟醸ボトル:君の井酒造の大吟醸(精米35%の華やかな香りの大吟醸です)・升酒:大吟醸かたふね(竹田酒造店)【食事】・鶏のピリ辛レモン風味焼き・野菜とシーフードの酢味噌和え・にんじん甘酒サラダ・茶豆豆腐・夏野菜のラタトゥイユ・新潟米一口ごはん(味噌漬けが添えらえています)食事についてですが、鶏肉とシーフードについては辛口の純米でも合う味でしたので、上の2品は美味しく食べられました。しかし、問題は下の3品。思った以上に甘口に調製をされていたので、日本酒よりも焼酎に合う味だったかなあと思います。特に甘酒のサラダと茶豆豆腐については、大吟醸と合わせるには勿体なかったなあと。甘味よりももっと酸味や塩味を利かせた方が満足度はもう少し高くなるかもしれません。そこで、別添えの塩を使って味を調える配慮がなされています。管理人はご飯に混ぜて塩むすびとしてお酒に合わせました。升酒は大吟醸かたふねを飲むことができました。大吟醸らしい香りのよさと合わせて、やや辛口ながらも飲み口がまろやかで飲みやすいお酒でした。かたふねは車内でも買うことができますが、何と6330円!このあたりのレベルの大吟醸は管理人も初体験です。純米大吟醸ですと、獺祭や玉乃光、喜多屋の他にも、灘(菊正宗、沢の鶴など)、伏見(月桂冠、黄桜など)の有名どころの大吟醸を味わったことがありますが、普及品の大吟醸のレベルでしたので、旅行商品としては攻めた内容になっていると感じます。食事の後、柏崎に到着前に試飲として、〆張鶴(しめはりつる)の純米吟醸「純」を楽しむことができました。おちょこ1杯分でしたが、こちらも飲みやすかったです。食事はお酒のアテですので、量は残念ながら少なめです。物足りない方には2号車のカウンターで追加のおつまみや〆(鯛茶漬け)を買うことができます。こちらは人気の鮭の焼漬やいくらが入ったおつまみセットで、鱈めしや鮭めしを作っているホテルハイマートさんが手掛けているものですから、味はしっかりとしています。早い段階で売り切れるセットもありますのでお早めに。おみやげはおちょこや日本酒などここでしか買えないものが揃っています。車内販売はこういった付加価値の高いものを提供してこそ、生き残りのヒントがあるのです。コンビニや量販店と同じものを売るのではなく、現地に行かないと買えないものをチョイスするのはいいですね。お土産はちなみに後ろの展示スペースにも飾られています。そろそろバージョンアップも再考してほしいところですね。2号車の出入口付近にはスタンプ台が置かれています。乗車記念のスタンプはこちらから。ただ台紙が簡単なつくりになっているので、これはもう少しグレードアップしてもよいでしょう。こちらは記念乗車証なのですが、Shu*Kuraではポストカードをくれます。裏面はハガキになっているので、親しい方への挨拶にも十分使えます。さて、講評ですが、料理は往路と復路、時期によって内容が変わります。往路では揚げ物やマリネなど、ご飯にもお酒にも合う料理がこの時期提供されているので、日本酒に合う料理として工夫を凝らしてはいますが、吟醸や大吟醸といった香りの華やかなお酒との相性を考えると、甘口の料理は逆にもったりとしてしまうんですよね。ですので、味付けについては再考を要するレベルかもと思いました。列車は柏崎を過ぎると、一路、直江津、上越妙高に向けて進んでいくのですが、最後の方でハプニングがありましたので、沿線の様子の中で次に書いていきます。
2022.08.27
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3年ぶりに乗ってきました越乃Shu*Kura。JR東日本の管内で僅か11両しか残っていないキハ40で運行されている乗ってたのしい列車です。2022年版の乗車記は4~5回に分けて綴っていきます。また、JR東日本の観光列車は来年にSL銀河が運行終了を控えている他、旧国鉄車や初期のJR車で運行されている列車については、引退が囁かれているものもありますから、ひょっとすると越乃Shu*Kuraに関してもこれが最後の乗車となるかもしれません。管理人はこういった大人の雰囲気を楽しめる列車は好みで、新潟に遠征に行くときにはよくお世話になっている列車でもあります。今回の乗車記は、長岡→上越妙高間で乗ってきたもので、プラスして栃尾の油揚げについても取り上げていきます。越乃Shu*Kuraは十日町発着の上越妙高までが運行区間ですが、栃尾に寄ったり長岡駅のぽんしゅ館を訪ねていたこともあり、長岡から乗り込みました。運行日によっては越後湯沢や新潟発着の日もあるので、この場合はゆざわShu*Kura、柳都Shu*Kuraと列車名が若干変わります。ちなみに柳都は新潟市の雅名で、流麗な水の都の異名から採られているものです。この他にも、季節運航や臨時運行で弥彦線や羽越線などを走る場合がある他、今年は全線復旧を控える只見線にも足を運ぶことから、只見Shu*Kuraも運行されます。越乃Shu*Kuraは3回目の乗車ですが、今回初めて旅行商品で1号車を使うことができました。従来は2人以上でないと旅行商品が取れなかったのですが、海里と越乃Shu*Kuraについては、1人からでも利用ができるようになり、旅の選択肢が広がりました。写真は4人掛けのボックスシートで、シートの肉厚がありゆったりとしています。先ほどのボックスシートを横から見てみたものです。オリジナルのキハ40のボックスシートよりも座り心地や快適性は段違いの差があります。山側2人掛けのペアシートです。食事や撮影があった関係で、直江津で撮影したものです。ペアシートは日本海側を向いていて、海を眺めるのに適した配置です。こちらは海側のペアシート。窓が拡大されているので眺望がよく、日本海の絶景が堪能できます。2号車のフリースペース部分です。本来はこのスペースで蔵元さんの試飲やジャズの生演奏が行われるのですが、昨今の感染状況を鑑み、イベントや試飲は中止でした。ここでチビチビ飲みながら他のお客さんと交流を図ることができたのですが、イベントの早い復活が望まれます。前回までの乗車ではあまり気にしていなかった部分ですが、側面については本当の蔵をイメージしてデザインされています。各車両の入口は、蔵の扉がモチーフになっています。こちらは乗降口側から撮ったもの。隠れ家的要素が満載で、車内のプライバシー確保にも一役買っています。定期的に入れ替わる利き酒コーナーもご無沙汰。越乃寒梅があり〼。過去2回はこちらの3号車で楽しみました。3号車は通常の指定券を取れば乗ることができます。シートピッチ1200mmのリクライニングシートはグリーン車よりも広く、快速列車なので18きっぷを使っても乗れる列車ですから、本当に乗り得です。海里やリゾートしらかみも快速列車になるので、18きっぷユーザーも乗っている人は多いんですよ。運転台後部はフリースペースとなっています。1回目の乗車でも取り上げましたが、改めて再度アップ。フリースペースは8人が楽しめるスペースが確保されています。ファン同士の交流も可能です。以上、乗車記の1回目は主に車内の様子をアップしていきました。次は旅行商品で提供されるお酒と料理について書いていきます。
2022.08.24
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JR東日本の観光列車、今度は現美新幹線が12月に引退をすることになりました。新幹線は在来線と比べて耐用年数が短いため、早いうちにくるだろうなあとは予測はしてましたが、検査切れとともに今年までとなった模様です。新幹線ではN700Sのデビューの裏側で初期のN700系の廃車が始まっていて、新幹線の耐用年数は高速化に比例して短くなっている傾向が伺えます。山形新幹線用の800系や長崎新幹線用のN700S(予想)などバリエーションはどんどん増えていくのでしょう。現美新幹線は4年前のGWに乗ってきました。現在の作品は一部入れ替えが行われていますが、新潟~越後湯沢間の50分ほどの「世界最速の芸術鑑賞」の肩書は伊達ではありませんでした。芸術大国フランスのTGVでもこのようなアイデアは出なかったですし、是非海外の方には見てもらいですね。現美新幹線は全体的に黒いボティに覆われていますが、側面は写真家の蜷川実花さんの写真が色鮮やかにラッピングされています。厳しい演出家で有名だった父、蜷川幸雄氏の薫陶を感じることが出来るのもこの列車ならではで、長岡の花火は必見です。側面のロゴです。シンプルかつスタイリッシュな仕上がりです。車内は1両だけ指定席があります。元グリーン車からの改造だけに座席はハイグレードです。モケットが独創的なデザインですが、これ、作品の一部なのです。12号車の車内。一見、ラウンジと見間違えるようですが、作品は鏡面加工を施しているので、見た目以上に奥行きを感じます。13号車の車内です。この車内にはカフェスペースがあり、ツバメコーヒーの淹れたてコーヒーや各種スイーツが楽しめるようになっています。管理人は旅行商品で乗ったので、乗車時にお土産がついていました。お土産はオリジナルデザインのスプーンとフォークのセットで、現在は内容が異なっています。旅行商品についてはJR東日本のサイトからどうぞ。https://www.jreast.co.jp/railway/joyful/genbi.ht今回は駅弁並みに写真の量が少ないですが、他の車両の作品については、一度実車に乗って体験してみて下さい。現代アートの作品なので、意図やコンセプトを理解することが難しいかもしれませんが、図工や美術の授業感覚で気軽に見られます。ラストランは混雑対策で団体専用や特別運転のシフトが予想されるので、鑑賞はお早めに。
2020.08.02
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新年度になりました。Twitterでも告知をしていましたが、Instagramを遅ればせながら始めました。InstagramではこのブログやTwitterでは載せていない未公開の写真や記録を掲載していく予定です。鉄道や駅弁の写真以外にも風景や人物、夜景などの写真についても扱っていきます。私のInstagramのアドレスですが、namesen_conductorです。宜しくお願いします。 m(_ _)m新年度の初稿は引退が決定しているリゾート列車です。6月28日に引退をする陸羽東線経由の仙台~新庄間を結ぶリゾートみのりです。私自身、この列車は5年前のシルバーウィークの休みを使って乗りに行きました。元々は五能線の乗りつぶしや鳴子温泉での湯治が主目的で、鳴子に行く当日にキャンセルが出たことから、鳴子温泉~新庄間という短距離ではありましたが乗ることが出来た列車であります。車体はえんじ色に近い深緋(こきひ)色に黒と金のアクセントが入ったシックな出で立ちで、年配の方向けの列車という雰囲気も漂います。車体はキハ40系列の片運転台型のキハ48を大改造して使われています。先頭部は顔を新しく新調して眺望性抜群です。車内は3両とも普通車で、JR東日本の特急車に使われている座面がスライドするリクライニングシートが装備されていますが、シートピッチが1200mmとグリーン車の1160mmよりも広く、大きな窓と相まってゆったりと座れます。快速列車としての扱いなので、18きっぷで指定券を取れば乗れる乗り得車両です。写真でもありますが、車掌台には男女乗務員のこけしが置いてあります。こけしは鳴子の伝統工芸品なんですよね。往路の鳴子温泉では停車時間が20分強もあるので、跨線橋から離合する写真も撮影できます。このシーンが撮れるのもあと僅か。鳴子峡付近ではゆっくり走ってくれるので、このような写真も撮影出来ました。仙台からはかなりの長時間になるので、車内販売も行っています。記念乗車証もくれるのでソフト面としてもそこそこ充実した列車でありました。さて、キハ40系列は、近年車両の老朽化から引退が徐々に進んでいる気動車で、リゾートみのり以外にも八戸線を走っているリゾートうみねこが同じく6月に引退をします。JR東日本は旧国鉄時代の車両の淘汰を急速に進めており、同じくキハ40系列を使用しているリゾートしらかみのくまげら編成も車両の置き換えが早いかもしれません。以下は全国で走っているキハ40系列を使用した観光列車です。JR北海道★ 北海道の恵みシリーズ(一般の列車として運行しているが、観光用にも対応)★ 山明、紫水(同じく一般の列車として運行。一部臨時列車に充当)JR東日本★リゾートうみねこ(6月で引退)★クルージングトレイン(元リゾートしらかみ青池編成)★あきたクルーズ号(元リゾートしらかみブナ編成)★リゾートしらかみ くまげら編成★びゅうコースター風っこ★リゾートみのり(6月で引退)★越乃Shu*KuraJR西日本★花嫁のれん★Belles montagnes et mer(ベル・モンターニュ・エ・メール)★ノスタルジー(キハ47の簡易改造車)★あめつち★〇〇(まるまる)のはなし(旧みすず潮彩)★etSETOra(えとせとら)(旧瀬戸内マリンビュー、今年の秋頃運行開始)★うみやまむすび(旧天空の城竹田城址号)JR四国★伊予灘ものがたりJR九州★いさぶろう・しんぺい★かわせみ・やませみ★はやとの風★指宿の玉手箱★或る列車道南いさりび鉄道★ながまれ号会津鉄道★AT400形既に廃車になったもの(いずれもJR東日本)★ふるさと(旧漫遊)★初代うみねこざっと書いてみてもこれだけあります。それもそのはず。キハ40系列は、国鉄時代の末期に大量導入された一般形の気動車で、1983年までに888両が製造されました。両運転台のキハ40、片運転台で乗降扉が両開きのキハ47、キハ40の運転台を片っ方だけにしたキハ48の3形式を総称してキハ40系列と呼びます。製造から40年以上が経過しますが、廃車が進んだとはいえ未だ600両ほどが現役で稼働しており、堅牢な構造で設計をされたため、令和の時代に入っても結構長持ちしています。電気式気動車(DECMOやGV-E400系列)が入り始めたJR北海道や東日本エリアからは引退はそう遠くなさそうですが、JR西日本や九州では事故廃車以外の車両はほぼ全車が残っているため、当分は活躍が見られそうです。ただ、JR九州は新型ハイブリッド気動車YC1が長崎~佐世保間の都市間輸送に投入されたことから、必ずしも安泰とは言い切れなくなってきました。JR西日本でも、電車の投入が一段落したら経年のこともあるので一気に置き換えという事態も在り得そうです。管理人はこの車両は乗り心地があんまり良くない(特にコイルばね台車の搭載車両。空気バネ車はそこそこ乗れます。)ので好きな車両ではないのですが、観光列車としてであれば、あと20~30年は走る車両になるかと思います。国鉄時代の面影も徐々に薄らいでいくのでしょうね。
2020.04.06
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本ブログのアクセスが10000に到達しました!地道に昨年から活動を行っての一つの節目だと感じています。皆様ありがとうございます。今後もいろいろな食べ鉄を体に気をつけながら行っていきたいと思います。引き続きご愛顧のほど宜しくお願いします。さて、先月の遅い夏休みの話題で越乃Shu*Kuraを取り上げましたが、実は本当のメインは今月で定期運転が終了するきらきらうえつの乗車でした。今日はその乗車記です。きらきらうえつは新潟~酒田間を走る羽越本線の臨時快速で、2001年から走り始めました。特急形の485系を改造したハイグレードの車内や、特急に匹敵するスピードで長距離を走る快速であることから18きっぷを使うユーザーには重宝されてきた貴重な存在です。年に数回、リゾートしらかみと接続して長躯秋田まで延長運転を行う日もあり、乗り得列車としても広く知られてきました。しかし、車両が40年以上と古いことから老朽化が進行しており、さすがに寄る年波には勝てず、遂に引退をすることになりました。写真は高架化が進む新潟駅に入線する様子です。先頭車の運転台後方は展望車になっていて、前面展望を楽しむことが出来るようになっています。車内は通常の485系と同じ2列シートが並んでいて、リクライニングシートが910mmピッチで並びます。全車指定席のため指定券が必要ですが、各駅停車の本数が少ない羽越本線の速達列車として、また7往復走る特急いなほの補完列車としても活躍をしてきました。2号車はラウンジ「茶屋」になります。ここで飲食物を購入すると、車内の展望シートが40分利用可能になります。記念のスタンプは3号車にあります。車内は引退が間近ということもあって、非常に賑わっていました。往路の酒田行きは途中の桑川で約10分停車し、撮影を楽しめます。10月からは新しい観光列車「海里」に引き継がれ、車内のサービスや食事も格段にグレードアップが図られる予定です。きらきらうえつは定期運転引退後は12月まで臨時列車に充当される予定で、ここが本当のさよなら運転になるものと思われます。古きよき旧国鉄の特急車両も残り僅かになってきました。分割民営化から32年、お名残乗車はお早めに確保を薦めます。【おまけ】485系特急形電車は1964年から約15年間にわたり1300両ほどが製造され、四国以外の全国で幅広い活躍をしました。中には高速対応を施された車両も存在し、嘗てはスーパー雷鳥やかがやき、きらめき、はくたかで北陸本線を130kmで、はつかりで青函トンネルを140kmで疾走する時期もあり、在来線の高速化に大きく貢献しました。現在はこのきらきらうえつを含めて現存する車両はJR東日本の20両しかなく、全て臨時列車としての運用になっています。きらきらうえつ以外で乗れる485系の列車は以下のとおりです。華:お座敷列車。幅広い区間で臨時列車として運用。新宿~甲府間や奥多摩に入る臨時列車などで入るケースが多いです。リゾートやまどり:高崎線、上越線、吾妻線で運用。乗るならば主に大宮~中之条間の四方温泉やまどり、水上~越後湯沢間のやまどりもぐらループなどが主な列車。週末によく運用されるので乗りやすいです。ジパング:盛岡~平泉~一関、もしくは仙台~平泉間での運行が主体です。ただ、運転日が少ないので要注意。車齢も特に古く予断を許さない状況です。
2019.09.23
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お盆明けの8月、遅い夏休みは3年ぶりの新潟です。お酒の楽しめる越乃Shu*Kuraもご無沙汰です。3年前の前回は十日町からの復路に乗りましたが、今回は直江津からの往路です。往復共に途中の青海川では10分から30分の停車時間があるので、ホームに降りて日本海の自然を楽しむことが出来ます。駅名表の向こうは荒波の日本海です。前日は雨天であったので、波も飛沫だっていました。青海川駅は海側のホームがそのまま日本海に面しており、手軽に絶景を撮影することが可能です。2号車のサービスカウンター「蔵守」も久しぶりです。定期的に入れ替わる地酒はさすがの充実ぶりです。越乃寒梅は毎回入っている銘柄とはいきませんでした。灘・伏見に匹敵する本場だけに選ぶのも迷います。ですが・・・越乃Shu*Kura恒例の蔵元の試飲は柏崎~長岡間で行われます。乗車時の蔵元さんは原酒造さんの担当でした。この試飲が太っ腹!小さいカップになみなみならない量で異なる3種類(純米、特別純米、純米吟醸)に特別純米のおかわりを入れて4杯飲むことが出来たのです。結構これで酔いが進んだせいか、この後の利き酒はさすがに体調を考えてやめました。。。美味しいんですけど日本酒はあんまり飲めませんねぇ。越乃Shu*Kuraは今年で運行から5周年になることから、特製のポストカードを頂くことが出来ました。車内販売は今回も記念のお猪口はしっかりと確保。巾着のデザインが柄入りのものも選べるようになっています。おつまみは名物の鮭の焼漬です。辛口の日本酒に合う脂の乗った極旨の焼鮭でした(^~^)。本当は純米酒と一緒に鮭の焼漬と直江津の名物鱈めしを楽しむ予定でしたが・・・鱈めしについては別に紹介することにします。日本で唯一の鱈の駅弁、これはホンマ美味でした。次回にアップをしたいと思います。2号車のフリースペースでは往復共に2回ずつ、ジャズの演奏を楽しむことが出来ます。リクエストも勿論、行うことが出来、ディズニーやジブリの曲など子ども向けの曲が多かったです。そんな中、リクエストが可能だということから管理人は無茶苦茶なリクエストをしてしまったのです。さすがにコレ無理やろうと思っていたら、、、終点の十日町に到着する約10分くらい前に、キーボードを担当している方から「出来る」ということで、3号車のリクライニングシートから2号車に急遽移動し、このリクエストを聞くことが出来たのです。その無茶苦茶なリクエストとは、今年の高校野球で優勝した大阪の履正社の校歌なのです。華城の精華茲に凝り 見よ栄光のマーキュリー學徒の憧憬真善美啓蒙の聖火をかざしつつ若き生命を高誦して學びの海を我往かむ 何で校歌やねん、ということですが、とある支援学校で教鞭をとっていたときに高校野球の大ファンの教え子がいて、その子は大阪桐蔭や履正社などの大阪の強豪校のファンでした。流したら喜ぶだろうかなあ~と思いつつ演奏をしてもらったわけです。まさか、車内で甲子園の有名校の校歌を聞けるとは。そんなアホなリクエストに真摯に応えて頂きました演奏者の皆様、ご迷惑をおかけしましたが、旅の最高の思い出になりました。本当にありがとうございました!!
2019.09.01
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鉄道関係者の間で評判の高い観光列車が新潟で走っています。地酒王国新潟が誇る日本酒の楽しめる越乃Shu*Kuraです。車両はキハ48の3両を改造したもので、側面はリゾートしらかみと雰囲気が似てますが、顔はオリジナルそのものです。赤旗を掲げていますが、これは始発駅の十日町で整備中の様子を撮ったものです。前照灯はLEDに換装されています。寒地向け車両のため、空気バネ台車を履いており乗り心地は良好でした。1号車の車内になります。ペアシートやボックスシートが主体のびゅう旅行商品専用の車両で、申し込んで乗車すると、ウェルカムドリンクやおつまみ弁当(Echigo-Breakfast, Echigo-Kurameshiと名前がついており、往路と復路で内容が異なります。)、大吟醸のボトル、お猪口での純米大吟醸、ミネラルウォーターがセットになった食事が楽しめます。さらに、お土産の巾着とお猪口までくれるのでコレはたまらないですね(^~^)。勿論、お酒が飲めない方や未成年用にソフトドリンクがセットになったものも提供が可能です。子どもさん向けには料理の他、レルヒさんサイダーなどのドリンクがセットになりますが、お土産のお猪口はもらえないようになっています。パンフレットも確認しましたが、お猪口は20歳以上限定でした。3号車です。指定席券だけで乗れる一般車でシートピッチの広い豪華なリクライニングシートは、言うまでもなく乗り得です。私はびゅう旅行商品で予約出来なかったため、当日予約して乗りました。越乃Shu*Kuraは快速として運用されるので、青春18きっぷで乗ることが出来ます。2号車はバーカウンター兼イベントスペースになっています。欧米のバーのような立ち飲みが基本です。2号車の反対側は「蔵守」という車内販売カウンターになっていて、ここで追加の日本酒やお土産、おつまみ等を買えるようになっています。越乃寒梅はやはりメジャーポジションである中央に鎮座しています。常時5種類が楽しめるようになっていて、定期的に銘柄は入れ替わります。勿論、日本酒も楽しんできました。びゅう旅行商品についているお土産のお猪口を車内で買うことが出来たので、お猪口と一緒に辛口の純米吟醸をオーダーしました。おつまみは鮭とば、ハラス、いくらのセットでホテルハイマート謹製です。ホテルハイマートは駅弁の鱈めし、鮭めしで有名で、日本酒に合うベストマッチの駅弁として狙っていたのですが、残念ながらなかったのでこういう形となりました。ですが、素材を吟味したおつまみは新鮮で、お猪口の吟醸酒もクイッと進みます(^~^)。車内ではジャズの演奏を聞くことが出来ます。乗ったときはリクエストも受け付けていて、小学校低学年くらいの女の子が乗っていたことから、天空の城ラピュタの主題歌である「君を乗せて」を弾いていました。また、2号車では日替わりで各蔵元さんの試飲会も行われるので、純米酒やオリジナル貯蔵酒などが楽しめ、気に入れば購入も可能です。越乃Shu*Kuraは週末を中心に十日町~上越妙高間で運転されますが、日によってはゆざわShu*Kuraとして上越妙高~越後湯沢間を走ったり、柳都Shu*Kuraとして上越妙高~新潟間を走る日もあります。今年の夏は新潟の観光列車は注目の一つです。その理由として、きらきらうえつが9月末で引退となることです。18きっぷやえちごツーデーパスに指定券をプラスして乗れるので、きらきらうえつと絡めて乗ることも十分に可能ですし、SLばんえつ物語やおいこっと、現美新幹線と絡めても面白いと思います。軍資金の余力があれば、えちごトキめき鉄道の雪月花も視野に入れることが出来ますので、乗り鉄にとっても面白い夏を新潟で送ることもいかがでしょうか。
2019.07.04
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