星とカワセミ好きのブログ

2019.04.30
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カテゴリ: 美術 / Art
2019年4月29日、東京都美術館で「クリムト展 ウィーンと日本1900」を見ました。

クリムトの没後100年を記念する展覧会で、ウィーン・ベルベデーレ宮殿のオーストリア美術館の「ユディトⅠ」や、分離派館に飾られているクリムトの「ベートーベン・フリーズ」の複製が展示されており、見ててとても楽しかったです。

クリムトの「ユディトⅠ」ですが、旧約聖書外典の「ユディト記」にある話を絵にしたものです。アッシリア王はユダヤの国を攻撃するため、司令官のホロフェルネスを派遣しました。信仰厚い女性ユディトは夫を病気で亡くしていましたが、思うところあって着飾ってホロフェルネスの元に行きました。酒宴の後、ホロフェルネスと一夜を共にする機会があり、ユディトは眠っていたホロフェルネスの首を切り落としました。これをきっかけに、ユダヤはアッシリアに勝つことができました。
金箔を貼った絵には、裸体のユディットがホロフェルネスの首を持ち、喜びのような、恍惚のような、独特な表情が描かれています。

「ベートーベン・フリーズ」は、クリムトがベートーベンを称えるために、ウィーンの分離派館の一室に描いた絵です。
第二面は「敵対する力」として、ゴルゴン3姉妹、テュフォン、骸骨などが描かれており、印象的でした。ゴルゴン3姉妹は蛇の髪の毛で、特に三女は顔を見ると恐怖のあまり石になってしまうというメデューサです。テュフォンは巨大な怪物で、ゼウスと闘いエトナ火山の下敷きにされました。デュフォンが地下から逃げようとするたびに、地震が起きてエトナ火山が爆発すると言われています。

第三面は、ベートーベン第九の第四章「歓喜の歌」をイメージしたもので、全裸の男女の接吻シーンが描かれています。

昔、ウィーン・ベルベデーレ宮殿にあるオーストリア美術館に行き、クリムトやエゴン・シーレの絵を見たことがあります。「ユディットⅠ」を初めて見た時、なんとなく絵の主人公が歌手の「ジュリー(沢田研二さん)」に似ているなと思いました。



↑ クリムト展の記念写真。






↑ クリムト展 パンフレット。 「ユディットⅠ」。


↑ 「女の三世代」。 赤ちゃん、母親、老婆。


↑ ヌーダ・ベリタス (裸の真実)。









↑ ゴルゴン3姉妹、テュフォンなど。


↑ ベートーベン第九の第四章「歓喜の歌」をイメージしたもので、全裸の男女の接吻シーン



↑ ラミューズ 第5号 オーストリア美術館。 1992年7月28日発行。講談社。


↑世界名画の旅4 ヨーロッパ中・南部編。朝日文庫。 1989年7月20日。朝日新聞社。 


↑ 朝日新聞 記念号外





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最終更新日  2019.05.04 17:54:47
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