p161からは、「原題は『星の王子さま』ではない」という興味深い記載があります。 p162「この作品の邦訳者である内藤濯(ないとうあろう)が、ほとんど天才的ともいえるタイトルの付け方をしたためだ。内藤濯はこの作品刊行当時70歳、翻訳家として功成り名遂げたベテランだった。この作品のフランス語原題は Le Petit Prince (『かわいい王子』程度の意味)なのだが、それに内藤濯は単独で「星の」という語句をつけ加えたのだ。『星の王子さま』とは、なんと純粋で、上昇への憧れを秘めた美しい名前だろうか!」