星とカワセミ好きのブログ

2026.02.24
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【旅行8日目】


2025年5月24日(土)、アルハンブラ宮殿、ヘネラリフェ離宮を散策しました。

アルハンブラ宮殿から石橋を渡り、対岸の丘にあるヘネラリーフェ離宮を歩きます。離宮の庭は花で美しく飾られ、糸杉の並木道がとても印象的でした。


「アルハンブラ物語(下)/アーヴィング著/平沼孝之訳/岩波文庫/岩波書店」p22~27には、ヘネラリーフェ離宮について書かれてあり、一部を紹介します。

アルハンブラの丘陵よりいちだんと高い、山の胸部に当たるところに、ヘネラリーフェ離宮の高い塔郡や白い城壁が、刺繡の図柄のような庭園を従え、堅固に築かれた段丘のただ中にに聳えている。数多くの伝説を秘めて眠る、妖精のお城といった趣だ。いまも糸杉の巨木が鬱蒼と森をなしている。モーロ人の時代にも青々と繁り、ボアブディルと彼の后をめぐる伝説的な物語にも登場する、あの名高い糸杉である(注1)。

(注1)「アルハンブラ物語(上)/アーヴィング著/平沼孝之訳/岩波文庫/岩波書店」p346
ボアブディルの王妃モライマの「不貞」説は、アーヴィングによれば、当書が初発である。ランスロットとグィネヴィアもどきのロマンスとして語り継がれてきたもので、王妃モライマはボアブディル王の宮殿における華の騎士、アベンセラーヘ家のアルビン・マヘットと恋に落ち、ヘネラリーフェ離宮への糸杉の道の奥、あるいはヘネラリーフェ最奥の「糸杉の中庭」で密会を重ねていたが、その現場を、アベンセラーヘ家と勢力を二分する騎士の名門セグリー家の騎士らに目撃され、讒言された。ボアブディルは、狂乱し、后を投獄して拷問にかけ、身の潔白が証明されなければ火刑に処すると宣言する一方、ハメットと35人のアベンセラーヘ家の騎士を「ライオンの中庭」に招いて、ひとりずつ「アヘンセラーヘ家の間」に呼び入れ、噴泉の傍らで首を刎ねさせた、とされている。
この斬首事件については、アーヴィングは次章で、アベン・オスミン(ムハンマド10世)もあるとしながら、彼の調査では、ボアブディルの父王ムレイ・アブール・ハッサンが、宰相アブル・カシム・ベガネス一派に唆されて行ったものである、と断定している。


それにしても、この離宮は、たわわに実る果実、咲き乱れる花ばな、馨しい大気、緑したたる四阿と天人花の生垣、涼風とほとばしる噴泉、と南国好みのエピキュリアンを喜ばせるすべての条件を備えている。ここを訪ねると、画家たちが好んで画題にする南国の宮殿や庭園を、まさに目の当たりに見る思いがするのである。
その日は、カンポテハル侯爵の令嬢の守護聖人の祝日だった。令嬢は、長い夏の一日を、このモーロ人の宮殿の見晴らしのよい広間や四阿で楽しく過ごそうと、グラナダから若い友人たちを数人連れてやってきた。
朝の離宮訪問は、心が躍るような経験だった。訪問客は思い思いに連れ立って、気の向くまま芝生の散歩道や、陽光の中できらめく噴泉、イタリア式階段、広々とした段丘、大理石の欄干へと散策の足をのばし、みな晴れ晴れとした顔をしていた。屋外ベランダになっている柱廊にも人々が群がり、素晴らしい景観を楽しんだ。
わたしも、この見晴らしのよい柱廊に腰を下ろした。アルハンブラ宮殿、そのずっと下方にグラナダ市とベガ(沃野)が広がり、そのはるか彼方に連なる山脈が地と空を綴じ合わせている。眩しい、夏の陽光を浴びて浮かび出た風景は、夢の世界さながらだった。
うっとり見惚れていると、緑濃いダーロ川の渓谷から、ギターの音や、カスタネットを打ち鳴らす音が、微かにたちのぼってきた。この丘陵地の中腹にも、木立の下に1グループが陣取って、草むらに寝転んだり、楽器に合わせて踊ったり、典型的なアンダルシア風ピクニックを楽しんでいるのが見て取れた。



↓ アルハンブラ宮殿からヘレナリフェ離宮へ移動する。



































↓ 水の塔。





↓ 水道橋。





↓ 水道橋。


↓ ヘネラリフェ離宮に移動する。











↓ 糸杉。































































↓ ヘネラリフェ離宮の「アセキアの中庭」。

「アルハンブラ宮殿物語 グラナダの奇跡と王たち/西川和子/彩流社」p66
ヘネラリーフェとはアラビア語で「建築家の庭園」という意味なのですが、ここを建設するのに、ムハンマド2世は相当な建築家に任せていたのだと言われます。また、庭園を爽やかで涼しげなものにしている印象的な「アセキアの中庭」ですが、「アセキア」とは「灌漑用水路」という意味で、美しさと実用を兼ね備えている場所だったのです。





↓ アセキアの中庭。























↓ 糸杉をバックに記念写真。





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最終更新日  2026.04.08 04:13:10
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