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寝不足の頭を抱えて、今このブログを書いています。ここ3日ほど、慣れない動画ファイルと格闘しています。もちろん例のチャー研DVDの動画なのですが、動画って容量が大きいので保存するにしてもDVDに落とせる状態にするのにも一々時間が掛かるんですねぇ。おかげで昨日、一昨日と殆ど徹夜です。慣れないことはするもんじゃない、と思いつつ、チャー研DVDの発売は3月下旬。もう少し頑張りましょう。さて、今日のブログはそんな愚痴だけ書いてもしょうがないので本の紹介をしましょう。前回、映画ファンドという金融に関係する本を紹介しましたが、今日紹介する本は、そんまんまずばり経済に関する本です。”経済ってそういうとだったのか会議”竹中平蔵・佐藤雅彦著http://item.rakuten.co.jp/book/1478634/竹中平蔵氏は、先の小泉内閣で経済政策を立案・サポートした人として知られていますね。佐藤雅彦氏は映像クリエイターと言って良いのでしょうが、”だんご3兄弟””バザールでござーる”という単語で氏の仕事の一部が分かると思います。この本は経済学の専門家として(まだ慶応大学で経済学教授だった頃の)竹中氏と、経済に関してずぶの素人だけど物事の本質を見抜く目のある佐藤氏との間で、経済という得体の知れないものを出来るだけ分かりやすく、同時に身近なものとして再認識することを目的にした対談を収録したものになっています。面白いのは「興味のあるとことから読んで良いです」というこの本のスタイル。このスタイルから、この本が何を目指したものかが分かると思います。同時に、内容的に今から5・6年前の経済状況を前提にした話が多いので、今の経済状況を知識として知る本ではありませんが、この本の主題である「経済は極めて身近な問題である」というメッセージはよく分かる内容になっていると思います。経済というものを語る時、どうしてもその視点がマクロ的なものになるので、「そんなん知っても商売の足しにはならん」と思われる人も多いでしょう。私自身もそう思う部分は多くあります。ですが逆に、自分が今やっている商売が全体にどういう影響を持っているか?を知ることは決して無駄でもないでしょう。私自身、この本を読んで面白かった部分が”税制”の部分でした。なぜ日本が80年代に総中流化といわれる状況が生まれ、そして00年代の今なぜ格差社会が生まれたのか?その”なぜ”の答え(の一部)が、どうやら税制に関係しているらしいということが、おぼろげに見えてくると同時に「金持ちから沢山取って貧乏人から取らない」という日本人的平等感覚に根ざした税制を「制度的に停滞した社会を作る」と断言する竹中氏の主張の中に、今の日本の経済状態が(その状態を作ったのは小泉内閣時の経済政策が大きなウェイトを占めるという意味で)見えてくる気がします。今の状態が良い悪いは別にして、です。その中で、これからの商売がどの方向性で動くと有利に展開でき、同時にどの方向へ向かうと不利になるかが見えてくる。もちろん、それはあくまでも指標の1つに過ぎないものですが、それが見えてくること自体が重要でしょう。まぁ、そんな御託は別にしても読んでみて良い本です。分かりやすさというのは、こういうものを言うんだなと言うことが分かる本でもありますね。そういう意味でも個人的に学びになった本です。ぜひぜひ。オススメしますね。ちなみに、私はこの本を山口のビレッジバンガードで発見しました。「さすがビレバン、中々やるな」と言う感じですね(笑)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「人は自分の知っていることしか見ない」自分の知っていること以上を見るために”外付けの戦略脳”を使って見たいと思われる方はこちらのページにhttp://charming-business.com/outbrain.html・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・繰り返しの中から商売人の基礎実力を叩き上げる”商売人の寺小屋”チャーミングビジネス研究会http://charming-business.com/seminar.html第33回山口開催は3月19日(水)の予定。詳細は追ってご案内します。
2008.02.28
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さて、なんだかんだとブログの更新が遅くなっています。申し訳ないと思いつつ、引っ張り続けてきた業態の複合化の話を書きましょう。(いつの話だ?と思われる方は2月17日の記事をご覧下さい)業態の複合化というものを考える時、1つのお手本になる企業があります。それはTSUTAYA。レンタルビデオ店としては全国のシェアの50%を持つ巨人企業ですが、その戦略性の高さには唸る部分が多々あります。例えば、集客に関して言うと、このTUTAYAは殆ど集客活動らしい活動をしていないはずです。販促費をそれほどかけていない。それは、このTSUTAYAが集客しなくてもお客さんが勝手に来る業種だけを集めて複合化しているという要素があるからです。本もCDもレンタルビデオも広告やチラシなど打たなくても、HPを充実させなくても、店舗さえ作れば、”それなりに”集客できる業種です。(このそれなりにというのがポイントです)もちろん、この形の複合化は決してTSUTAYAの発明ではありません。地方の郊外型の書店が軒並みレンタルビデオやCDで複合化していることを見てもそれは分かると思います。TSUTAYAの発明はそれではなく、複合化しながらも専門店的な店作りに成功している点でしょう。通常、幾つかの業種を束ねる形で複合化をした場合、それそれの業種で専門性を打ち出すことは出来ません。どうしても中途半端な印象になってしまうんですね。(簡単に言えば「お前は何屋だ?」と言われててもスパッと答えられない状態が複合化した業態と言えるのです。)しかし、TSUTAYAはその前提を1・ライフスタイル提案を前面に出した店舗全体のトータルコーディネイト2・各部門ごとの売り場面積の巨大化この2つを組み合わせることで覆しています。1のトータルコーディネイトに関しては少し前ににCAPIME COFFEEという(起業前の)珈琲屋さんで少し触れました。ライフスタイル提案と言う形の中で、ただの豆売りだけではなくウェアやアクセサリーなども品揃えしつつ専門性を表現するという、従来の珈琲屋とは全く違うスタイルを提示しているのがCAPIME Coffeeさんでしたが、同じことをTSUTAYAがやっているのは↓を読めば分かると思います。TSUTAYAのコンセプトhttp://www.tsutaya-ltd.co.jp/concept/index.htmlさらに2の売り場面積はランチェスター戦略を勉強されている方なら直ぐに分かると思いますが、商品自体で差別化出来ない業種(例えば家電がその典型ですが、本もビデオもCDもそうです)は、競争力=売り場面積の2乗という形になります。TSUTAYAは多分それをちゃんと分かっているようで、それぞれの部門ごとの売り場面積がその商圏エリアで最大(もしくはそれに近い規模)になるように店舗作りをしている様子が伺えます。その辺りは、例えば近隣に大型の書店があって、その書店に対抗できるスペースをブックコーナーが押えられないようならば、本を扱わずCDとレンタルビデオだけのお店にしたり、大型のレンタルビデオがある地域には出店そのものをしなかったり。さらに競合が小さければ、こじんまりとした店舗を作り、大きければ大きな店を作ったり。もちろん、この辺りは私が観察した中で感じたことなので、どこまで社内で意識しているかは分かりませんが、意識していないと出来ないことをやっているとも感じます。本来なら、本もCDもレンタルビデオも大量生産のマスプロ商品なのでそれ単体では差別化しにくいものです。さらにそれらを組み合わせて単純な複合化をした場合でも、それなりに集客出来てそれなりに収益があがるのですが(この”それなり”が多くの郊外型書店がレンタルビデオやCDを扱っている理由でしょう)、やはりそれなりでしかない。それをTSUTAYAは全て引っくり返して、完成度の高いビジネスモデルを完成させています。やはり、大きくなるには大きくなる理由があるということでしょう。その上で、私がここでTSUTAYAの話を書いているのは、TSUTAYAをべた褒めするのが理由ではなく、これを読む人に業態の複合化というものにきちんとした意識を持っていただきたいからです。この話の話題の発端は、山口県でカフェ+αという業態の複合化が進んでいるという話からでした。そしてそのような現象が増えているのは、カフェと言う業態が地方ではそこそこの集客は出来ても採算がきっちり取れるほどの集客を期待できない業種なので、そこに何か別の業種を組み合わせることで採算が取れるようにしている、というのが私の見解です。が、このような複合化は、姿勢としては受身の複合化なんですね。それに対して、TSUTAYAは複合業種と言う意味では同じでも、姿勢としては攻めているんですね。複合化のメリットを利用しながら、それ以上を目指していると言う意味で。この違い、分かりますね。この受身と攻めの差は、今はそれほど大きな問題にならなくとも、5年後10年後の将来性と言う意味で大きな問題になってきます。簡単に言えば、TSUTAYAはこのまま行けば5年後10年後は今よりもさらに大きな企業になっている可能性が高いと言えますし、そのために何をすれば良いかいくらでもアイデアを出すことが出来ます。(そして、現にTカードなどを使った色々なアイデアを実践しています)しかし、上に書いたようなカフェ+αの業態を持ったお店の5年後10年後は、不透明です。今と同じようにやれていればラッキー。だけど大きな発展がそこから生まれる要素は少ない。さらに、今はそこそこ集客出来ているカフェと言う業態が集客できなくなった時に、どうするか?と考えたると、出来ることの選択肢が複合化している以上限られて来る。(集客という観点から言うと「あなたは何屋?」という質問に、スパッと答えられない状態というのは大きなマイナスなんですね。)戦略のあるなし、という意味ではTSUTAYAには戦略があり、山口県のCAFE+αという業態のお店には戦略がないとも言えます。教訓的なまとめをしてしまえば、目先の収益性を優先して安易な方向の商売をしてしまえば、その安易さのしっぺ返しが後で来る、と言えるでしょう。しかし、その時は安易でも、自分の安易さに気がついて後から巻き返すことは実は可能です。そして、その巻き返しの1つの例がうちのお店だったりもするんですが(笑)しかし、うちの店の場合、自分の安易さに気が付くまで10数年掛かりました。だからその10数年の業を未だに背負いつつ商売をしているのも事実です。可能ならば、その業を他の人は背負わずに商売して欲しい。経験者として、私はそう思うのです。背負うものは少ない方が良いですよ。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「人は自分の知っていることしか見ない」自分の知っていること以上を見るために”外付けの戦略脳”を使って見たいと思われる方はこちらのページにhttp://charming-business.com/outbrain.html・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・繰り返しの中から商売人の基礎実力を叩き上げる”商売人の寺小屋”チャーミングビジネス研究会http://charming-business.com/seminar.html第33回山口開催は3月19日(水)の予定。詳細は追ってご案内します。
2008.02.25
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ブログの記事更新が遅れました。ごめんなさい。昨日は第32回山口チャーミングビジネス研究会を開催しました。参加された皆さん、お疲れさまでした。今回は思わず新しく来られた方が多く、最近は常連さん中心にこじんまりとやっていたので新鮮な雰囲気の中での研究会でした。「第1回を開催したときもこんな雰囲気だったなぁ」としみじみと感慨にふけったりもしつつ(笑)今回から”分かりやすさ”という面も目標に掲げての研究会でしたが、果たしてどこまで分かりやすく伝えられたかは、私自身全く分かりません。気が付けばいつもの調子でしゃべっていた気もします(苦笑)研究会中も言いましたが、やはり軸というものは見えないものなので、語りにくい。おそらく目に見えないものという意味では宗教家が神様について語るのと同じ意味で、伝わりにくい(分かりにくい)ものなんですね。それ故に、今回は実例を示しながらお話しました。機会があれば、是非その実例に挙げたお店に行って見て下さい。おそらく、行って、見て、感じれば、私が何を伝えようとしたか理解できるだろうと思います。とはいえ、やはり研究会の中でスパッと分かりやすくお話が出来れば、それがベストですね。次回からも、”分かりやすく学びのある”研究会を目指して、精進します。それと同時に、今回改めて気が付いたのは常連の人たちの成長度。山口という場所にあっては突き抜け始めている人もいます。これらの人達は5回に渡る繰り返しに付いて来られた人達です。繰り返しの中で成長を促す。もちろん、その方々達の成長が私の研究会だけの結果ではなく、研究会も含めた本人の日々の研鑽の結果であることは間違いありません。それも含めて、私がこの研究会で目指したものを体現してくださっているのが、この方々なんですね。改めて、これまでの繰り返しについてきてくださったことに感謝したいと思います。それでは次回の第33回山口チャー研は3月19日開催です。来月も楽しみにしていて下さいね。(業態の複合化の話はまた次回書きますね)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「人は自分の知っていることしか見ない」自分の知っていること以上を見るために”外付けの戦略脳”を使って見たいと思われる方はこちらのページにhttp://charming-business.com/outbrain.html・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・繰り返しの中から商売人の基礎実力を叩き上げる”商売人の寺小屋”チャーミングビジネス研究会http://charming-business.com/seminar.html第33回山口開催は3月19日(水)の予定。詳細は追ってご案内します。
2008.02.21
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少し前に「山口県の飲食巡りをしてきました」という話題でライフという会社の話を書きましたが、それ以外に飲食巡りをしてみて気がついたことがあったので、書いておきましょう。それは今の山口県の飲食店、特にカフェと言われるお店の中で業態の複合化が進んでいたことです。おそらく今のカフェと昔の喫茶店は業態として別物として考えた方が良いのですが、昔の喫茶店は”喫茶店だけ”の単一業態が殆どでした。しかし、今回あたらめて山口県のカフェを巡ってみると、例えば雑貨との併売店であったり、ベーカリー&カフェであったりと、カフェ単一ではなく幾つかの業種を複合したものが増えていたんですね。これが何を意味するか?は今のところ漠然とした理由しか見えていないのですが、その漠然としたものを漠然としたまま書き出すなら、そこに2つのものを感じます。1つはカフェという業態の意味。もう1つは複合業態の持つ収益性です。前者について詳しく書くと話が専門的になってしまうのですが、それでも簡単に書くと、昔の喫茶店と今のカフェの業態としての本質の違いは、そこにライフスタイル提案があるかないか?という点に尽きるというお話です。(もっと簡単に言ってしまえば、おしゃれであるかどうかに尽きるという風に書いても良いかもしれませんし、さらにそれを簡単な例で示せば、スターバックス(カフェ)とドトール(喫茶店)の差と言うと分かりやすいと思います。)ここの違いが、かつて日本中にあった喫茶店という業種が既に生きた化石化しつつある反面、カフェという業種がそれに取って代わるように日本中に浸透した理由でしょう。さらに喫茶店→カフェの転換は、ここ10年に間で急激に起こった現象で、そこにこの10年の間で起こった商売全体の質的な転換の影響を見て取ることも出来ます。それは、かつての喫茶店が珈琲やサンドイッチやカレーといった目に見える商品をウリにして営業して来たのに対して、今のカフェは珈琲よりもファッションやおしゃれやライフスタイルといった目に見えない要素をウリにしている面が強いということです。目に見えるモノを売る商売から目に見えない価値を売る商売への転換。それがこの10年の間で商売の現場で起こった現象であり、その現象に対して忠実な動きを見せたのが喫茶店の減少とカフェの流行にあったと言って良いでしょう。(さらにこの現象は全ての商売に共通して起こっています。業種によっては実感のない場合もあると思いますが、その場合でも利益が出ている会社と利益が減少している会社の差を分析すると、この現象にぶつかるはずです。)しかし、それではなぜそのようなカフェに複合業態が増えているのか?それは、カフェという業態が必然的にスタイルをウリにする以上、地方に行けば行くほど集客力が低下するからです。なぜそうなるかは、市場(お客さん側)の問題で、簡単に言えば地方に行けば行くほどお客さん側のスタイルに対する感度が鈍くなるという傾向がある。その中でスタイルを前面にウリにしたカフェのような業態は、どうしても地方では集客力が落ちて行くのです。だから、カフェ単体で収益性を確保するのが難しくなるので、幾つかの業種を複合させるという選択肢が生まれるのです。その結果が上に書いた通りに、山口県で雑貨&カフェやベーカリー&カフェと言った複合業態が増えた理由になるでしょう。正直に言うと、私はカフェという業態が山口県で浸透し始めた時「果たして上手く行くのか?」という疑問の方が強くありました。地方の商売は商品優先ということを、自分自身の商売を通じて実感していたので、商品性以外の部分をウリにするカフェのスタイルがそのままではどうしても上手く行かないだろうと感じていたのです。しかし、今回多くのカフェが複合化しているのを発見して「なるほどこういう形もアリはアリだな」と感じたのですが、しかしその”アリ”は今の段階でのアリであり、これから先も”アリ”ではないとも感じています。奥歯にものの詰まったような書き方をしていますが(そして私自身この話をどう整理して書けば良いか見えていないのですが)業態の複合化には収益性の面でのメリットとデメリットが存在し、今はカフェ+αという複合化にはデメリットよりもメリットが優先しているが、今後はデメリットの方が顔を出す可能性が高いのです。なんのこっちゃ、という話ですが(苦笑)要するにカフェの業態複合化には諸刃の剣が存在していますよ、という話です。あるいは、カフェに限らず業態の複合化には常に諸刃の剣が存在しているんですね。良い機会なので、この諸刃の剣の話は次回にまた整理し直して書くことにしましょう。しかし、この内容が果たして読む人にメリットがあるのかどうか?読んで面白いかどうか?それは、私自身も謎ですが(苦笑)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「人は自分の知っていることしか見ない」自分の知っていること以上を見るために”外付けの戦略脳”を使って見たいと思われる方はこちらのページにhttp://charming-business.com/outbrain.html・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・繰り返しの中から商売人の基礎実力を叩き上げる”商売人の寺小屋”チャーミングビジネス研究会第32回山口開催は2月20日(水)。詳細は↓をご覧下さい。http://charming-business.com/seminarY32.html
2008.02.17
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さて。今日は少しだけ(ほんの少しだけです)ドロドロした話しを書きましょう。その前に1冊の本をご紹介します。「フラガール」を支えた映画ファンドのスゴイ仕組み 岩崎明彦著http://item.rakuten.co.jp/book/4838489/このタイトルを見ると「映画ファンドってなんだ?」と思われるかもしれません。この本は2006年に公開され大ヒットし、その年の日本アカデミー賞を受賞した「フラガール」という映画の製作舞台裏を”金融”という観点から書いたものです。そして、フラガールという映画を製作できた要因に「シネカノンファンド第1号」という金融商品があり、その金融商品を構築したジャパンデジタルコンテンツの岩崎氏自身が映画製作の舞台裏を紹介しつつ、映画とお金、そして金融というものを分かりやすく解説したのがこの本なんですね。ともすると数字と理屈だけが先行して読んでいて面白味の薄い金融の話の中で、映画製作と、(映画ファンドという)商品開発という現場感をそのままに書いたこの本は単純に読み物としても面白いので、映画好きな人や経済というものに興味がある人は是非読んでみて下さい。さて、その上で私がこの本に注目したのは、この本が映画という身近な娯楽を例にしながら資本主義の持つ意味を書いているからです。誤解されることを恐れずに簡略化してしまえば、資本主義というのは、社会のシステムです。資本=お金を起点に社会を構築し、お金の動きを起点に社会の動きを促進するシステムが資本主義なんですね。私達は既にそのシステムの内側にいます。だからそのシステムがどのように組まれているか?は普段の生活の中からでは見えにくくなっているので、改めて資本主義というものを考えてもピンと来ないほうが大きいと思います。(中には”主義”という言葉を使っているので一種の思想のようなものと理解されている人もいるかもしれませんが、資本主義は思想ではなく自然発生的に生まれ根付いた社会システムなんですね)そのシステムがどのように作用するか?それは上に紹介した本の中に少しだけ触れられています。例えば、映画ファンドのこれからのビジョンを語る上で著者の岩崎氏は「コンテンツビジネスをコンテンツ産業に」という言葉を使われています。(コンテンツビジネスと聞いてちょっと前に流行した情報起業家によるノウハウのパッケージ販売のことを思い浮かべる人もいるかもしれませんが、あれはあれでコンテンツビジネスです。が、岩崎氏の言うコンテンツビジネスは映画や音楽やゲームと言った知的な作業によって生まれる”コンテンツ”を使ったビジネス全般の話で、コンテンツビジネスという言葉の使い方としてはこちらの方がより一般的でしょう。)このコンテンツビジネス→コンテンツ産業という言葉の意味は、今は個々の事業として成立しているもの(ビジネス)を、金融という面からインフラ整備することで社会に根付き大きな影響力をもった動きに変えていく(つまり産業化する)というもので、過程をはしょって書くと、これが資本主義という社会システムの持つ力なんですね。金融というと、一般的には銀行の存在があげられます。銀行は一般から貯金を募ることでまとまった額のお金を融通出来る状態を作り、そのお金を事業を展開する企業(人)に貸し付けることで、金利で利益を上げながら、同時に貸付先の事業の展開を促進させるわけですが、これが金融の意味です。同じ動きをするものには株もあります。株と言うと、その株価の上下で利鞘を稼ぐようなギャンブル的な株式投資を思い浮かべられる人も多いと思いますが、そのような株式投資の本来の意味は投資家から(株の売買という形で)資金調達することで、事業の展開を促進するというものです。さらに、上に揚げた本に書かれている”映画ファンド”も株や銀行貸し付けと同じ意味を持つことで、映画というビジネス、あるいは映画に限らずコンテンツと言えるものを使ったビジネス(ゲームや音楽等)の展開を援助し、金融の力を利用することでそれらを大きな影響力を持った産業に変えていこうというものです。分かりますね。そして、これが資本主義の基本システムと言っても良いでしょう。その上で、なぜ私がここでこんな資本主義のシステムの話を書いているか?というと、このシステムは巧妙に出来ているので、そこに沿った形でビジネスを展開するならばその展開は極めてスムーズに運び、逆にこのシステムに逆らう形でビジネスをしようとしても、現実的にそのビジネスは上手く行かないからです。例えば借金。借金に関しては私も後ろめたい話が一杯あるのですが(苦笑)同じように後ろめたい部分を抱えている経営者の方も多いでしょう。借金というのは、上に書いた基本システム上はあくまでも事業展開をより拡大するためにするものです。そして、それ以外の意味はシステム上にはありません。しかし、私の会社の歴史がそうであった(そして今もその状態が完全には抜け出せていない)ように、自分の商売の延命のための借金というものが半分常識的に通用している現状というものも現実にあります。そして、私も母も10年前までは「それが普通だ」という恐ろしい感覚の中で借金まみれの経営をしてきたのです。(10年前、店の経理を担当していた私が借金と現状のギャップに気が付いて、そこから借金体質からの脱却が始まったのですが、小さな会社ではそれ自体も10年仕事で、今でも以前ほどの厳しさではないですが、それは続いています)そして、それは私の会社の話として書いていますが、笑えない人も多いはず。多くの中小企業、特に昔から地域に根付いて存在しているような小さな会社ほど「借金は当たり前」という感覚の中で商売をしている。これも中小企業の経営の現実でしょう。だからと言って現実として諦めて良い話でもありません。なぜならば資本主義の基本システムは、システムを外れることを許さないからです。借金体質の会社がそのまま永続できることは、今の社会の中ではありません。資本を投下した事業がその資本を回収すら出来ずに延命出来ることは、(過程はともかく最終的には)ありえないんですね。だからこそ、中小企業であろうと零細であろうと、今の社会もシステムを少しでも知っておく必要があります。知っていれば、そこから自分が何をすれば良いか?も分かります。(借金を抱えている会社はまず借金を返すことですね)さらに、知っているならば、そこからそのシステムを利用することも、応用することも、出来ます。利用例としては↓のようなものもあります。東京レストランファンドhttp://www.restaurantfund.co.jp/(これを見つけたとき、思わずニヤリとしてしまいました。あれば良いし、これからどんどん生まれるだろうと予想していたファンドだったので。そもそも単体での出資金の回収は出来ても、そこからさらに大きな展開をするだけの資本を増やすことが難しいのが飲食店というものです。そして飲食店経営という事業は、これまでの株や銀行を使った資金調達だけではファミレス系のインスタントビジネスしか大きな事業として成立しなかったのですが、こういった形での資金調達が成立するならば、飲食店経営はさらに面白い事業になってきそうな予想も成り立ちます)あるいは応用という意味で、資本主義のルールに逆らわない形で、でもルールには沿わない商売をすることも実際は可能でしょう。まぁ、そこまで行かなくとも、資本主義のシステムがどのようなものであるかは、注意しておいて良いのは確かです。なぜなら、そこから外れると本当に悲惨な思いをするからです。本当に、悲惨ですよ(しみじみ)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「人は自分の知っていることしか見ない」自分の知っていること以上を見るために”外付けの戦略脳”を使って見たいと思われる方はこちらのページにhttp://charming-business.com/outbrain.html・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・繰り返しの中から商売人の基礎実力を叩き上げる”商売人の寺小屋”チャーミングビジネス研究会第32回山口開催は2月20日(水)。詳細は↓をご覧下さい。http://charming-business.com/seminarY32.html
2008.02.15
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さてさて、前回ライフという会社のビジネスモデルを紹介した記事を書きましたが、その記事のMIXIの方で面白いコメントが付いたのでご紹介しましょう。(このブログは楽天とMIXIとで同じものを掲載しています)コメントを下さったのは石田マサキさん。あまり表には出られませんが、この方も凄腕マーケッターの1人です。そのマサキさんが下さったコメントが↓。----------------------------------------------------------実は私も先日このLIFEという会社のページ見つけて、マスターに「どう思いますか?」って聞いてみたいな、と思っていました。 元々、てしま旅館さんのBlogで紹介されていたので・・・確かに雑貨部分ではどうかな?この会社の意図するところは?なんで住宅?って思っていましたので、今日のBlogを読んでつながりました。20年歴史のある会社とは! http://teshimaryokan.chicappa.jp/page/blog.html ↑あと、この CAPIME Coffe さんってとこも気になりますがそういえば先日山口で行われた起業家交流会に出席されていました、この方。------------------------------------------------------------既にチェックされていたあたりが流石ですね。そして、このマサキさんのコメントで注目すべきがCAPIME coffeeさん。私の方は全く知らなかったので検索をかけてみたのですが、面白いHPが見つかりました。その上で書いたマサキさんへのお返事が↓になります。------------------------------------------------------------>マサキさん さすが。チェック済みですね。 是非現地に行って見て下さい。この会社に関してはHPは全然表現不足です。行くと何をしているのか、よく分かりますよ。 それから http://capime-coffee.com/ 準備中ですが、何がやりたいかは大体つかめますね。 珈琲豆というモノではなくて”珈琲のある生活”というライフスタイルから商品を揃えていく方法はライフ的ですし、それ以上にビレッジバンガード的です。期待して良さそうな雰囲気はありますよ。 最初は豆売りが主力商品になるでしょうが、それ以外の品揃えが充実したらスタイルとして爆発力をもつ可能性はあります。 ただ、市場が見えているかいないか。 豆売りの段階で個性とクオリティが示せなければ迷走する可能性もありますし、ネットでも(山口県のような地方の)実店舗でも商品が前に出なければスタイルを見せるだけでは中々売り上げに結び付かない。この辺りに早く気がつければ、これまで山口県の珈琲屋が越えられなかった壁を越える可能性があります。注目しておいて良いと思います。 ------------------------------------------------------------ふふふ。コメントにも書きましたがCAPIME Coffe 面白い商売になりそうな雰囲気がムンムンしています。マサキさん、面白い店を紹介下さってありがとう!さて、その上でこのCAPIME Cofeeさんが、どう面白いかをもう少し押えておきたいのですが、その前に話が前後してしまいますが、少し前に書いた山口で本物の珈琲を商品持つ珈琲屋の話を書いた時に楽ペンさんが面白いコメントを下さっていたので、それも良い機会なので紹介しましょう。------------------------------------------------------------楽ペンさん1人の消費者として私の場合、”通う”ことでしか応援はできなかったなぁ。しかもどちらかというと一人の時間を楽しみたいという感じですね。1人の商売人としてどう転んでもいいようにして、最終的に「わかってほしいのは、連れて行きたいのはこっちなんだよ」といった考えが欲しかったと思う。お客さんを特定しすぎるのはリスクが大きいのでは。------------------------------------------------------------話のつながりが見えない方は2月2日の↓の記事を参照して欲しいのですがバカ高い珈琲と多様性と文化http://plaza.rakuten.co.jp/nemunoki/diary/200802020000/その内容を簡単に要約すると質的に本物と言って良い珈琲を出す珈琲屋があったけれど無くなってしまった。その無くなってしまった理由は、その珈琲を必要とする市場が不安態な状態であったので経営も不安定にならざる得なかったというお話です。実は、この記事の中で私があえて書かなかったことがあります。それは市場を特定し安定を図るだけではなく、同時に市場を広げる作業をすることも可能性としては充分にあるということです。しかし、あえてそこには触れなかったのは、同じようなコアな商売をしている(あるいは指向している)経営者に対して単純に「市場を広げる」という話を書いても商品レベルを落とすことと勘違いされることが多いのと、どういう形で市場を広げるか(あるいはそもそもその必要があるかどうか)は、その経営者の持っている資質に沿う面が多いので迂闊には書けないという要素があるからです。(つまり、どう転ぶかはコンサルの現場になって見ないと分からないんですね)しかし、上のCAPIME Coffeeさんを例に取ると、その市場を広げるという意味が少しは分かりやすくなるとも思います。例えば、このCAPIME Coffeeさんが、スタイルをそのままにして、その無くなってしまった珈琲屋と同じレベルの珈琲を持てばどうなるか?あるいは、その珈琲屋さんがCAPIME Coffeeさんのようなスタイルを持てばどうなるか?その時、楽ペンさんが書いたような「どう転んでもいい」状態が生まれ、さらに上手くやればコアな商品に対するコアな市場を持ったままでより広い市場を相手にすることも可能になるわけです。珈琲に限らずコアな商売を指向した時に必ずぶち当たるのが、市場の壁です。コアな商売をコアなまま市場にぶつけると、それを理解できる人はどうしても少なくなる。が、コアを薄めてしまうと理解はされやすくなるが”大衆的”になってしまい、元々その商売が持っている面白味は抜けてしまう。その中でやるべきことは、コアをそのまま理解できる人だけを相手に安定した状態を作るか、コアをそのままにスタイルの方でより大きな市場を相手に出来る状態を作るか、です。ただ、(その他にも実は手はあるのですが)、いずれにせよどうするか?は経営者の資質次第なので、どれがベストだとは一概には言えません。一概には言えないけれど、手はあるんだよ、ということです。上のCAPIME Coffeeさんも、これからどう転ぶか分かりません。分かりませんが、どう転んでもどうにかなる融通性は既に今の状態でも垣間見えます。そういう意味でも、やはり面白いことをされようとしている感じはしますね。これからの動きに注目しています。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「人は自分の知っていることしか見ない」自分の知っていること以上を見るために”外付けの戦略脳”を使って見たいと思われる方はこちらのページにhttp://charming-business.com/outbrain.html・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・繰り返しの中から商売人の基礎実力を叩き上げる”商売人の寺小屋”チャーミングビジネス研究会第32回山口開催は2月20日(水)。詳細は↓をご覧下さい。http://charming-business.com/seminarY32.html
2008.02.11
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さて、今日は土曜日なので昼間は大忙し。しか~し、夕方から雪がチラチラとし始めるとお客さんがパッタリ。やはり、田舎の喫茶店は雪には勝てません。しょうがないです(苦笑)というわけでブログを書き始めましたが、今日は前々回の記事に書いたシンプル&ナチュラルの話の続きを書きましょう。(何のことか分からない方は4日の記事をご覧下さい)話は少し飛びますが、先日、久しぶりに山口県の飲食店巡りというものをしました。敵情視察と言うわけではもちろんなく、最近の地元の飲食店の動向はチェックしておきたいのと、去年は縁があって東京や博多の最先端と言って良い飲食店を知る機会があったので、それに対する山口県の現状の差を(良い悪い、新しい古いとは違う意味で)確認しておきたいという辺りが飲食店巡りをしてきた動機ですが、まぁそういうことはどうでもよくて単純に休日を楽しく過ごしたいという気持ちででグルグルと回ってきました。正直に言うと行く前は「今更山口の飲食店を巡っても新しい発見はないんじゃないかな?」と思っていたのですが、実際に行ってみるとありますね。色んな発見が。その中でも一番面白かったのが山口市小郡というところにある”CHIMURU”というカフェ。ここの面白さはカフェ単体の魅力よりも、カフェも含めたビジネスモデル全体の面白さです。どういうことかと言うと、先ずここのお店は小郡の郊外の一見すると普通の家に見える建物の2階にあります。1階には雑貨屋があります。さらに2階は半分が輸入住宅を販売する会社があり、半分がカフェになっている。そして、1階の雑貨屋もカフェも輸入住宅も”デンマーク”という統一したテーマを持っています。雑貨屋はデンマークを中心にした北欧デザインの雑貨や家具を扱っており、カフェはデンマークのサンドイッチをウリにし、住宅販売はデンマークの家を輸入販売している。おまけに住宅販売の会社には”山口デンマーク協会”というNPOまである。おそらく全体の母体は住宅販売会社です。その会社を中心に複数の業種を複合させているのですが、素晴らしいのがきちんと軸がとれた状態で業種の複合が出来ている点。あえてその会社の軸を言葉にするなら”デンマーク文化を山口に浸透させる”でしょう。その軸に沿った活動の中で住宅販売・NPO・カフェ・雑貨屋が綺麗に連動している。さらに面白いのが、その中でカフェや雑貨屋はおそらく収益的には大きな利益は出ていないと考えられる点。カフェや雑貨屋が入っている建物がそのまま住宅販売会社のモデルルームとして機能している点を含めて、収益的にはカフェや雑貨屋単体での収益性より、モデル全体の中で住宅販売の会社が利益確保を担当していると考えて良い。つまり、最終的に住宅販売の会社で儲かれば良いのでカフェや雑貨屋は集客に必要以上にあくせくする必要がないのです。家賃も発生していないでしょうから、人件費が出れば充分という感じでしょうね。だからでしょう、CHIMURUというカフェは決してお客さんが多いとは思えないのですが、ゆったりとした姿勢で運営が出来ている雰囲気があります。そのゆったりさが店の感じの良さにも繋がっています。北欧デザインのインテリアの雰囲気も含めて理想的なシンプル&ナチュラルな商売が実現できていると言えるでしょう。この会社のやっている商売はめちゃくちゃレベルが高いです。表面的なシンプル&ナチュラル、ではなく本質的な部分でそれを実現できている。行ってみて、凄い会社があるなぁ、とびっくりしました。(正直に言うと山口県でここまでのレベルの商売を見ることが出来るとは思っていなかったぐらいです)前回の記事で私はシンプル&ナチュラルな商売とは利益主導優先のビジネスよりもハイレベルな実力を要求される、と書きました。それがどれほど高いレベルを要求されるかは、上の会社が証明してくれているような気がします。さらに、この住宅販売会社は山口で既に20年の活動歴があるそうです。つまり上に書いた複合的な展開は20年かけて作り込んだビジネスモデルなんですね。その掛けた時間も、ビジネスモデルも、会社の姿勢も、商品性も、戦略も含めて全てがシンプル&ナチュラル。見事な経営です。ただ1つ難点があるとすれば、HPがイマイチなことだけかもしれません。(株)ライフhttp://www.ydalife.com/jp/index.phpHPが作れる人は是非営業をかけてあげて下さい(笑)まぁ、それは冗談としても、カフェのデンマークサンドイッチもかなり美味しいです。美味しいものや、北欧デザインのような雰囲気が好きな人は是非行って見ると良いです。またゆったりとした経営とはどういうものかを見てみたい人も、行ってみると良いでしょう。こういう会社が存在する辺り、山口県の商売もまだまだ捨てたもんじゃない。そう思えるビジネスモデルだと思いますよ。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「人は自分の知っていることしか見ない」自分の知っていること以上を見るために”外付けの戦略脳”を使って見たいと思われる方はこちらのページにhttp://charming-business.com/outbrain.html・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・繰り返しの中から商売人の基礎実力を叩き上げる”商売人の寺小屋”チャーミングビジネス研究会第32回山口開催は2月20日(水)。詳細は↓をご覧下さい。http://charming-business.com/seminarY32.html
2008.02.09
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さて、本当は今日の記事はシンプル&ナチュラルの続きを、実際にそういう商売を実現している例を出しながら書くつもりでいましたが、出張の準備や他の仕事でばたばたしまい書く時間がなくなってしまいました(苦笑)その話は次回にでも書きます。今日は簡単に、第32回山口チャーミングビジネス研究会のご案内をしますね。今月は20日(水)開催です。詳細は↓をご覧ください。http://charming-business.com/seminarY32.html今回はブログ以外の告知を先月末から始めていますが、すでに4名の新しい方からの参加申し込みを頂いています。案内にも書きましたが、今回からは、今までの内容の深さを追うスタイルから、分かり易さと丁寧さを追う方向へ転換します。ちょうど、研究会そのものも転換期に来ているということですね。そういう意味で、今回から新しく参加される方はいいタイミングで申し込まれたと同時に、お迎えする私のほうにとっても良いタイミングで新しい方々が来て下さることになったと、感じています。もちろん、繰り返しの意義そのものは今まで通り。ですので常連の方たちに対しても、今までとは違う意味での学びを提供したいと考えています。さらに今回から芥川愛子さんが再復活。年末の忘年会で参加者の方々から出ていた「もう半年延長」というアンコールに応えてくださいました。優しくニコニコと笑いながらズバズバと的確なアドバイスを下さる愛子さんが、6月まで再び皆さんの実践フォローをして下さいます。繰り返しになりますが今月2月の開催は20日(水)です。今月も楽しみにしていて下さい!☆業務連絡☆チャー研合宿残席3です。参加希望の方でまだ申し込みされていない方はお急ぎください。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「人は自分の知っていることしか見ない」自分の知っていること以上を見るために”外付けの戦略脳”を使って見たいと思われる方はこちらのページにhttp://charming-business.com/outbrain.html・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・繰り返しの中から商売人の基礎実力を叩き上げる”商売人の寺小屋”チャーミングビジネス研究会第32回山口開催は2月20日(水)。詳細は↓をご覧下さい。http://charming-business.com/seminarY32.html
2008.02.06
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先日、「リンダリンダリンダ」という映画の話を書きましたが、今日も1つ映画の紹介から始めましょう。「かもめ食堂」という映画です。2006年公開の映画で、単館系の映画でありながら話題が広がり、異例のロングランを記録しました。これも地味に面白いという話を聞いていたので先日DVDを借りてみたのですが、噂どおりに地味に面白い映画でした。フィンランドのヘルシンキで「かもめ食堂」というカフェを経営する女性を中心に、そこに集まる普通だけどちょっと変な人たちの交流を描くストーリー。まぁ、先日紹介した「リンダリンダリンダ」と同じくストーリーを書いてもたわいのない映画です。しかし、こういう映画が生まれるって辺りは日本映画の”伝統”かもしれません。(何を言っているのかよく分からん、という人は小津安二郎の「東京物語」辺りを見て下さい。ああいう”語り方”をした映画です。)で、良い映画だったと書けば、感想だけでこのブログは終わるのですが(笑)この映画を見ながら私は「映画としては良い作品だけど、この映画で勘違いする人も出てきそうだな」ということを考えていました。何を勘違いするか?というと、商売のあり方です。この映画は幾つかの縦糸を束ねるようなストーリー構成が取られていますが、その縦糸の1つとして、かもめ食堂というカフェにお客さんが誰も来ないところからスタートして満席になるまでのストーリーが織り込まれています。その過程が、劇的でもなければ波乱万丈でもなく、淡々と力の抜けた感じで描かれているんですね。その力の抜けたゆるい感じが、この映画の魅力でもあると同時に、おそらくこの映画を見た相当数の人が「こういう商売ならやってみたい」と思ったはずです。利益誘導中心の殺伐としたビジネスとは全く逆のベクトルを持つ商売がそこには描かれているんですね。私自身もそういう商売が好きか嫌いかで言ってしまうなら、好きです。そして、このブログやチャー研で私が語る商売のあり方も、そういう方向性を持っています。だからこそかもしれませんが、かもめ食堂を見ている不安になります。そういうナチュラルな商売が簡単に出来てしまうような錯覚が、この映画の中にはあるんですね。さらには、このかもめ食堂の影響ばかりでもなく、既に現実にそういうナチュラルな商売を指向して実際にカフェや雑貨店をやっている人たちも沢山います。ただ、現実的にはそのような方向性を持った商売が上手くいったという話は、殆ど聞いていません。なぜならば、かもめ食堂に描かれたようなシンプル&ナチュラルな価値観というものが、今の時代の中心的な価値観の1つであることは間違いないのですが、しかしシンプル&ナチュラルな商売となると単純にそのような価値観だけでは成立しないのです。趣味性ばかりは旺盛だけど利益的にはイマイチで長続きしない。単純にシンプル&ナチュラルという価値観だけで商売をしてしまうと、そういう商売に”自然に”なってしまうんですね。(なぜそうなるかはあえてグチャグチャとは書きませんが、資本主義のシステム上の問題とだけ書いておきます。)もちろん、出来ないわけではありません。しかし、やろうと思うなら、実は利益追求型のビジネスをするよりハイレベルな実力を問われるのです。もし本気でやろうと思うなら、一度自分の商売に真正面に向き合って格闘する意識と言うのが必要になります。けれども、(分かると思いますが)シンプル&ナチュラルを指向する人ほど、そういう力んだ作業を嫌います。だから結果的にはそういう商売は中々成立しないのです。(これを読んでいる人で、ここに心当たりがある人いるんじゃないですか?(笑))もちろん、かもめ食堂のような映画を見てそんなことを考えるのは、私の職業病のようなものなのです。しかし、ここに私のコンサルとしてのジレンマがあるのも事実です。私の住んでいる山口県に限らず、よく言えば人柄が誠実で気の良い、悪く言えばずるい事の出来ない商売人は沢山います。そして、そういう人達の話を聞くと、みんな目指す商売は上に書いたかもめ食堂のようなナチュラルな商売だったりします。私自身そういう人達を応援したいと思う気持ちがあったとしても(そして現実に目一杯あるのですが)、本人達がシンプル&ナチュラル(あるいは”ほどほど”)という価値観に縛られてしまっていると、私の声は届きません。そこまでしなくても、と思われてしまってお仕舞いなんですね。本当は、1人1人がダイヤモンドの原石のような状態なのですが、カッティングして輝きを産み出すところまで行かないので原石のままで終わってしまう。それは、とてももったいないことだし、(私にとっては)悔しいことなのです。と、書いていると段々愚痴っぽくなるのですが(苦笑)でも、まぁ上のかもめ食堂、見てみてください。このブログの読者の人なら楽しめると思います。ただし、この映画は商売という観点から言えば”ファンタジー映画”です。ファンタジーとして楽しめればOKですが、ファンタジーと思わずに嵌まってしまうと大変です。あなたもシンプル&ナチュラル病に感染しています。ご注意下さいね(笑)☆業務連絡☆本日、チャー研合宿のご案内メールを流しました。関係者の方はご確認下さい。来ていないという方は、ご連絡下さい。再送します。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「人は自分の知っていることしか見ない」自分の知っていること以上を見るために”外付けの戦略脳”を使って見たいと思われる方はこちらのページにhttp://charming-business.com/outbrain.html・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・繰り返しの中から商売人の基礎実力を叩き上げる”商売人の寺小屋”チャーミングビジネス研究会第32回山口開催は2月20日(水)。詳細は↓をご覧下さい。http://charming-business.com/seminarY32.html
2008.02.04
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さて、前々回はある珈琲店をモデルにコアを突き詰めた本物の商品という話を書きました。そして、前回はパンクロックの系譜を例に取りながら表からは見えにくい隠された市場というものを書きました。隠された市場の話は、実はこのブログでは初めて書く内容かもしれません。チャー研の方では”客質から産み出す市場”という形でお話しているので、参加者の方はそれを思い出してみて下さい。(ただし前回の10代を中心にした音楽の市場に関して”客質”という部分には触れていません。ある客質を中心に形成される市場と言うものは、その中で商売をする側にも同じ質を求められます。40代のオヤジが、その価値観そのままに10代の中に入れるか?というと入れるわけがありません。「ウザイ」と言われて排除されるのが落ちです。しかし、同じ40代でも同じ価値観や質を持っていれば受け入れられる。ブルーハーツのようにです。恐らくこれを読んでいる人の殆どはそんな10代の価値観や客質に合わない人が(私も含めて)殆どだろうと思うので、そこにはあえて触れていません。触れても意味がないので。しかし、もし興味がある人は前の記事に出した4つのバンドの曲の歌詞と、パンクロックの世界で”パンク精神”と言われるものがどんなものか?を調べてみてください。その辺りに前回書いた市場を構成する中心的な”客質”が見えてくるはずです。)その上で、振り出しに戻る、ではありませんが前々回の私の質問に戻りましょう。本物の珈琲を持つお店の話の中から「なぜこのお店が本物の商品を持ちながら無くなってしまったのか?」というのが私の質問でした。一部で誤解されている方もいると思うで書きますが、この珈琲店はオープンして2,3年で潰れた泡沫店ではありません。それなりの長い期間営業を続けることが出来たお店です。そして、それなりの長い期間営業できたということは、単純にお客さんが少なかったから、とも言えません。上に書いたような”隠された市場”というものをこの店は掴まえていた、と考えてよさそうです。晃志さんがコメント下さったように山口県で珈琲を商品にする場合1杯の相場が400円。500円でも高いと感じる人が圧倒的でしょう。しかし、このお店は800~1000円で珈琲を提供していて、それなりにお客さんが来ていた。ある日、その店のマスターと話をしていて、その頃値段が高騰したハワイコナという豆の話題の中から「ハワイコナはうちで出すと一杯1500円になってしまうのでメニューから下げました。うちのお客さんたちは900円までは普通に飲むけれど、1000円を越えると注文しなくなるんです。ブルマン以外で1000円を越える豆はメニューに入れないほうが良いんです。味はブルマンよりコナのほうが良いんですけどね」という話をされていたのを覚えています。400円が普通で500円から高いというのは、山口県の”目に見える市場”の話ですが、このお店は全く違う動きをする市場を相手に、違う現実の中で商売をしていたのです。しかし、その市場は層としての厚みはそれほどはなく、同時にまとまりとしては不安定だったとも考えられます。別の書き方をすれば、そのお店の珈琲に900円まで払って良いと感じる人は、山口市の中でそこそこいるが、決して多くはなく、同時にそれらの人が横に繋がったコミュニティのような形で存在するわけでもなく、さらにはその人たちを束ねるようなメディアも存在しなかった、と言えるのです。(余談ですが、ある市場が市場としてのまとまりを持つには、横のネットワークが強いか、その市場の情報源となるメディアの存在が必要になります。横のネットワークの強い例としては前回書いた10代を中心に口コミで稼動する音楽市場が良い例ですし、特定の趣味に特化した雑誌などが情報源メディアの例です。)むしろ、そのような不安定な市場を相手に、それなりの期間営業し続けられたという事実のほうが素晴らしく、その事実の背景には、その店の珈琲の質の高さがあったと言えます。中途半端な味の珈琲を800円で出していたら誰も見向きしなかった、ということですね。ただ、やはりそのような不安定な市場に乗って商売をするというのは、やはり商売そのものも不安定になります。上の「なぜなくなったか?」という質問の答えは、これです。市場が不安態だったので、経営も不安定にならざるを得なかった。そういうことなんですね。しかし、客単価が普通の倍という市場は魅力的ですね。もし、今でもそのお店が続いていて、私がアドバイスを求められたとしたらどうするか?当然それは仮定の話ですが、私なら「売り上げ的には今の2倍3倍になることはないが、今の規模で長く商売をし続けることは可能」と断った上で*名簿を持つ*自らが情報発信をしメディアの代わりになるこの2点を中心にアドバイスをするだろうと思います。要は、不安定な市場に対して、こちらから仕掛けて少しでも安定した状態へ促すということです。もちろん、そのアドバイスは上にも書いたように売り上げに対する特効薬ではありません。しかし、もしそのような市場の安定を促すことに成功するならば、そのお店は外からは「なぜこんなバカ高いお店が出来るのか」が一切分からないと同時に、同業他社の表層的なムーブメントに流されることのない息の永い商売が可能になる、と言えます。しかし、そのお店がなくなって既に数年が経過し、今その隠された市場はぽっかりと宙に浮いた状態になっています。市場はまだあります。しかし、その市場に応えるだけの実力と、自らのコアを磨ききった商品を持つ飲食店が無くなったままの状態なのです。ここ数年、山口でも多くのカフェが生まれました。しかし、今のカフェの動向はスタイル的にはコアに向かう方向はあっても、商品的にコアに向かう方向を持ったお店は殆どありません。流行という意味では、それが今の流行です。しかし、そのような流行の中で生まれるお店は、流行の中で消えます。それで本当に良いのか?もちろん、そこで良い悪いを決めるのは私ではありません。そういうお店を経営している当人達と、そのお店のお客さん達が決めることです。しかし、あなたはどう思いますか?1人の消費者として、そして1人の商売人として、どう思うか?良かったら考えを聞かせて下さい。私は単純に、本当に美味しい珈琲を出すお店が1つぐらいあって良いと考えていますし、それは出来るとも思っています。さらに、もっと単純に、もう一度あの店レベルの珈琲が飲みたい、とも思っています。あるいは、上に書いたようなコアを磨き切った商品と価値観を中心に構成される隠された市場が出会うと、そこではお客さんとの間で幸せな関係を持った商売が生まれる。そんな幸せな関係を持った商売がもっと増えて欲しい、とも思っていますし、そのような幸せの中から商売の多様性や、商売から生まれる文化というものが存在します。多様性と文化。それは1人の生活者として自らの生活を豊かにしてくれる要素でもあります。今の生活環境が貧しい、という話ではありません。多様性と文化という要素がもっともっと欲しい、と思うだけです。贅沢な思いかもしれませんが(笑)ちなみに、前々回から今回にかけての話は、コアな商品を持った商売をどう展開するか?というアイデアが色々に散りばめられています。興味がある人はそのアイデアを拾ってみてください。さらに、私がチャー研などでよく言う「顧客との関係が良好で、なおかつ価値性の高く、さらには流行に左右されず永く続く商売」というものがどういうものか?というのも前々回から今回にかけての話の中の裏テーマとして存在します。そのテーマに沿って、そういう商売に何が必要か?をもう一度追ってくださっても良いと思います。しかし、あの珈琲店、本当に美味しかった。もう一度飲みたいな、とつくづく思います。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「人は自分の知っていることしか見ない」自分の知っていること以上を見るために”外付けの戦略脳”を使って見たいと思われる方はこちらのページにhttp://charming-business.com/outbrain.html・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・繰り返しの中から商売人の基礎実力を叩き上げる”商売人の寺小屋”チャーミングビジネス研究会第32回山口開催は2月20日(水)。詳細は↓をご覧下さい。http://charming-business.com/seminarY32.html
2008.02.02
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