仁志・多喜馬の戯言日記&戯言通信

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2008年01月12日
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 私も学生の頃は映画少年で、当然金もなかったので2番館で映画を見ていたのだが、今日は松山の映画人について講演会があり、その後のシンポジウムのも参加して来た。松山というか愛媛の映画人といえば先駆者である伊藤大輔監督が有名であるが、その監督の作った無声映画も見ることができた。

 講演会などは午後から愛媛大学であったのだが、京都からわざわざ映画に関しては大一人者である、冨田立命館大学准教授が来て講演をしてくれた。無声映画の上映もあるということだったので、弁士と楽団つきで上映してくれるのかと思ったが、映画自体はPC用のビデオであったのが少し残念であった。


 それでも無声映画を見る機会などあまりないので、会場には映画好きや監督である伊藤大輔関係者が詰め掛けており、参加予定者が100名というところに、300名くらいの人が来ていた。私の年代では伊藤大輔監督というと、戦前の無声映画から活躍する大監督で、特に板妻の「王将」や市川雷蔵の「弁天小僧」などが有名
である。

 今日上映された映画は「御誂次郎吉格子(おあつらえ、じろきちこうし)」という昭和6年製作の映画だったが、今まで私が知っていた無声映画の時代劇と違って、どちらかといえば恋愛映画のような作品だった。もちろん最後にはチャンバラシーンも少しはあったのだが、剣戟を出来るだけ少なくした映画だった。

 あらすじは歌舞伎の「鼠小僧」を映画化したものだが、役人に追われる鼠小僧次郎吉の姿を封切当時に特高警察に追われる、社会主義者や共産主義者に見立てているということも、今日のシンポジウムで教えてもらった。伊藤大輔監督は国定忠治や鼠小僧次郎吉などのアウトローを主人公にした映画が多いそうだ。

 これは伊藤大輔監督自体が元々は、左派の演劇関係から東京の松竹シネマに入って脚本家として有名になり、その後映画監督として大成したことによるらしい。その当時の映画館では、時代劇など見るはずがない左派の労働者が、最後になって刀を抜く主人公を、革命の闘士気取りの自分の姿に重ねて見ていたそうだ。
 主演の鼠小僧次郎吉を大河内伝次郎が熱演しているのだが、なんと原作は吉川栄治ということになっている。(もちろん脚本は伊藤大輔本人であるが...)多くの無声映画の作品を作った伊藤大輔監督ではあるが、ほぼ完全な形で現存するのは、この「御誂次郎吉格子(おあつらえ、じろきちこうし)」だけだそうだ。
 今年の秋には生誕地の宇和島市で、伊藤大輔監督の映画が上演(無声映画の短編だが、面白い作品だそうだ...)されるそうなので、私も時間と金があったら覗いた見ようか。

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最終更新日  2008年01月12日 18時26分00秒
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