仁志・多喜馬の戯言日記&戯言通信

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2008年04月29日
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 昨日は仕事のついでに少し遠出をして、連休中に飲もうと思っている美味い日本酒を探しに造り酒屋に出かけていった。今回は先日あった伊方杜氏が作った日本酒の品評会で、最優秀をとったという酒が飲みたかったのだ。四国の3大杜氏といえば、越知杜氏・伊方杜氏・土佐杜氏が有名なのだが、越知杜氏と伊方杜氏は愛媛県の杜氏さんなのだ。

 東予地方には越知杜氏といって、越智郡宮窪町と吉海町・伯方町の出身者で占められており、現在は杜氏は9名いるらしい。いっぽう南予には伊方杜氏がいて、西宇和島郡伊方町出身者がほとんどで、1992年に組合組織を法人化して西宇和島杜氏協同組合と改称し、現在は22名の杜氏がいるとのことであった。(蔵元の社長さんの受け売りだが・・・)

 杜氏の名の由来は、一家の事を切り盛りする主婦のことを示した「刀自」(とじ)からきているという説が有力だが、江戸期以降に清酒が造られるようになると、産業としての酒作りが高度化・複雑化したことにより、日本酒造りが寒造りになって一時期に集中するようになり、季節労働力の組織化が起こったことによって、現在の杜氏の組織が出来たそうだ。

 各地の酒蔵が冬場の働き口として次第に定着して行く過程で、酒造りの最高責任者としての杜氏が一層重要になり、杜氏はすべての酒造技術面のエキスパートであるばかりでなく、蔵全体ににらみを利かす統率力や、酒造りに重要な米・水・天候を見て仕込みを決める判断力・管理能力に秀でた人格者、ジェネラリストであることが要求されるようになってきたのだ。

 昨日うかがった蔵元の杜氏は伊方杜氏の流れを組む人物だそうで、(残念ながら現在は仕込みをしておらず、昨日は留守でお話を聴けなかった・・・)なんと杜氏自身が社長さんの息子さんで、大学院で醸造学を学び後を引き継いで酒を造っているそうなのだ。私もけっこう多くの蔵元に行っているのだが、オーナー杜氏という形を見るのは初めてである。

 日本酒造りは繊細で非常に複雑な工程管理と、ものづくりにどうしても高度のテクニックが必要で、今頃はコンピュータ技術の発達によって、精巧な管理が出来るようになったとはいうが、杜氏の長年のキャリアとそれに支えられた勘というものが、その年の酒の出来映えに大きな影響を与えているのは、紛れもない事実である。

 こじんまりとした小さな蔵で(タンクもそう多くはなかったのだが・・・)、お世辞にも近代的とはいえない設備だったのだが、どうしてこんなにハイレベルなお酒が造れるのかと社長さんに聞いたところ、「生活水が仕込み水です、酒造りは水と米が命ですから・・・」と言っていたのだが、これからも再々お邪魔して美味い酒を手に入れようと思っている。





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最終更新日  2008年04月29日 06時15分05秒
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