仁志・多喜馬の戯言日記&戯言通信

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2013年02月24日
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  私も定年間近になってきても学術書を読んでいるのだが、法面やトンネルの工事中に遭遇した地すべりや崩壊などのトラブル事例をもとに、被害を未然に防ぐための調査・設計の着眼点を示すことが大切なのだ。工事段階で地すべりや斜面崩壊に遭遇して対応に苦慮したトラブル例をもとに、未然に防ぐための調査・設計の着眼点を示すことが必要となってくるのだ。私も昔経験したのだが安定していた古い時代の地すべりが、工事の影響で再び滑動する場合があったのだ。既存資料の分析や現地踏査で危険を見抜くポイントを示した本を読むことが、一人前になるまでの期間を短縮できると思っているのだが、今読んでいる地質の方がそのことが書いてあったのだ。

 その本の著者は地質に関する知識の豊富さもさることながら、優れた現地調査の技術が社外から高く評価されている人物で、その人が現地調査を行うときには1歩の歩幅は75cmで、だから「20歩なら15mの距離だ」と歩測できるそうなのだ。現地ではクリノメーターで方向を確認しながら常に歩数を数えて歩くそうなのだが、急な斜面だと歩測の精度は落ちやすいので腕時計に内蔵した高度計を活用して精度を高めることまでしているそうなのだ。その技術屋が急斜面を踏査して描いたルートマップと、測量会社がレーザー測量して描いた図面とがほぼ一致していたそうで、災害の原因を推定しながら急斜面を歩測して正確に調査できる人は非常に少ないのだ。

 私も現地踏査ではよく利用するのだが、最近は精度の高い地形図が入手できのだが、「樹木が密生した斜面などは、いまでも歩測が重要だ」とその人は書いてあったのだ。地表面で観察できるあらゆる情報をルートマップに盛り込むのだが、ひび割れの状況・湧水の量・落石が木に接触した痕跡といった細かな地形に関する情報を書き込んでいくのだ。現地調査で重視するのは災害の対策工法や防止工法まで踏み込んで考え抜くことだそうで、「ある程度の水準で一般的な地質図を描ける人は多い。しかし経済的で効果的な対策工事は何かを、現場にいるうちに見通すことができる人は少ない」と筆者は語っているのだ。どんな復旧工事や対策工事が適切なのかという答えは現場にあるとの信念があるそうなのだ。

 私もそうなのだが「机上では二次元で考えやすいが、現地では地形の状況を三次元で把握しやすく、現地調査を重視する姿勢が官公庁である発注者からの信頼につながっている」とも語っているのだ。発注者の意見も載せられてあって「過去の経験や知識に基づき、現地の地形や地質に適した的確な助言をしてくれる」と旧日本道路公団の工務担当課長の高い評価を得ているそうなのだ。その工務担当課長がかかわっていた自動車道の法面工事の際に、当時は東京にいた筆者が毎週のように現地に足を運び、対策工事の指導や助言を続けたという位熱心に現場を見ていたそうなのだ。そして国土交通省などが設ける防災関連の様々な委員会にもかかわってきたそうなのだ。

 何度か同じ委員会のメンバーになったことがある独立行政法人土木研究所の技術推進本部長は、「中立で公正な目で大局的に見ることができる民間の技術者は少ない。彼は普通の技術者が見過ごすものも見逃さない。調査結果の品質の高さは格別だ」と評価しているのだ。国土交通省などの基準類をまとめたことも少なくないそうで、私も利用している「道路防災総点検要領」や「防災カルテ作成・運用要領」もこの筆者が取り求めたもののようなのだ。いずれもその後の防災点検などの品質向上に貢献しているのだ。切り土した法面が施工直後ではなく数年後に崩壊する「遅れ破壊」を事前に把握するのは難しいが、過去のデータの蓄積があると安全側に設計することは可能となるのだ。

 同じように「降雨時の通行規制を解除するための対策を立てるために、筆者が現地調査してまとめた資料は、その後に全国でお手本になっている」と独立行政法人土木研究所の技術推進本部長が語るのだが、それではこのような地質調査が行える技術者になるためには、どうすればいいのだろうかということが問題となってくるのだ。「現地調査の場数は絶対に必要で、自分は大学を出て25年たってからようやく自信を持てるようになった。ただし過去の調査記録などをたくさん読むことによって、一人前になるまでの期間を10年くらいは短縮できる」と考えているようなのだ。そこで若い技術者が少しでも早く適切な判断が下せる技術者に育つように、自分が得た経験を私が読んでいる本にまとめてきたそうなのだ







--- On Sun, 2013/2/24, > wrote:















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最終更新日  2013年02月24日 11時59分47秒
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