スマートフォンの普及などで寝不足になりがちな子どもたちに睡眠の大切さを伝え、生活習慣を改善させる「睡眠教育」が各地の学校で広がっている。日本における教育は西洋様式が導入された明治以来「五育」の思想をベースに発展してきました。五育とは体育・知育・才育・徳育そして食育をさすそうなのだが、これらはすべて日中の活動時間になされるもので、睡眠領域については 第六番目の教育として「眠育」が存在すべき あるといういけんもあって、これは老若男女を問わずすべての世代に伝えられなければならないとされているという。睡眠の困りごとはいろいろあるのだが、ついつい「ま、いっか」と放られてしまうのが睡眠で、一番問題なのはむしろ「自分の睡眠は大丈夫」と思っている人かもしれないというのだ。
人生の3分の1に当たる睡眠は単なる休息ではなく、我々が眠っている間に体の中では何が起こっていてそれが心身にどう影響しているかあまり知られてないという。睡眠は私たちの体を支え守る役割を毎晩確実に果たしてくれているのだが、しかも睡眠中の潜在意識は心のケアも行なっているというのだ。ところが私たちはそんな睡眠の作用を実感することはできないのはだれも眠っている自分を記憶できないからだというのだ。だからこそこの3分の1の空白「睡眠」に知識の光りを当てる必要があって、睡眠教育とは睡眠についての知識を伝え睡眠へのコンシャスライジングをはかる教育が必要だと言われている。子供から高齢者まで睡眠について学ぶことは健全な心身を作るために欠かせないことだというのだ。
それにしても睡眠の重要性に気づいている人はまだまだ少ない状況で、眠りが子どもの体の成長に重要なのはもちろん学習などの意欲にも大きく関わるそうなのだ。家庭や地域も巻き込んで遅刻や欠席が減り学力アップの効果も出始めたという。「朝は午前7時までに起きましょう。1、2年生は夜9時までに寝ましょう」と大阪市淀川区の大阪市立三国小で保健委員の児童が正門前に立ち登校中の児童らに呼びかけ、年に3度も「生活点検週間」を設け児童が就寝や起床の時刻などを毎日記録して提出させて、目標の時間までに寝た児童を表彰してきたという。遅刻の多さから7年前に始め大幅に改善したし、全国学力テストの成績も向上して大阪府の平均以下だったが平均以上となりその上の全国平均を超える科目も出てきたという。
堺市立三原台中学校が今年度から本格的に生徒に早寝を促す「睡眠教育」に取り組み、生徒の欠席日数を減らす効果を上げているそうなのだ。全校調査で欠席が多い生徒がスマートフォンの操作などで午前3~4時台まで起きていることが判明し、専門家のアドバイスで早寝を促したところ休みが多い生徒の4割で欠席が減少したという。月10日間休んでいた生徒がゼロになったケースもあったそうで、原因不明の腹痛や頭痛で休む生徒の増加に悩み、 広告
昨年2月に全校生徒を調査した結果、7割の生徒が午前0時前に就寝する中で年30日以上休む31人中25人は午前0時以降と判明したというのだ。「睡眠不足が腹痛などにつながる」と指摘されているし、生徒から「スマホでラインのやり取りがやめられない」との声があったという。
堺市立三原台中学校では「睡眠を考える本」を作製して全校生徒に配布し、総合学習の時間を使って「睡眠教育」の指導を始めたという。「中学生は1日8〜9時間の睡眠が必要」として午前0時までの就寝を勧め、寝る直前のスマホ・テレビは「脳に刺激を与えて眠りが浅くなる」と禁止したそうなのだ。休日に平日より2時間以上多く眠るのは「寝不足のサイン」とし「寝だめはできない」と指導したそうあのだ。生徒に睡眠時間を記録させ深夜スマホを続ける女子生徒には母親と一緒の部屋に寝てもらうなどの個別指導もしたという。のtっとも睡眠不調が医療の面で言われ始めたのは 21 世紀に入ってからで、睡眠医学が医療関係者の間でも普及していなかったのが少しは「睡眠教育」が各地の学校で広がってきたというのだ。
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