仁志・多喜馬の戯言日記&戯言通信

仁志・多喜馬の戯言日記&戯言通信

PR

プロフィール

HbA1c 6

HbA1c 6

フリーページ

2023年09月04日
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類




私たちがカタツムリを見ても食欲がわかないのもそうした認識のありようがあるからで、生物学的に見た場合は一般的に「虫」という名称で思い浮かぶ昆虫やクモといった節足動物に分類される陸上無脊椎動物とカタツムリはかなり縁の遠いものだという。このヌメッとした見た目やツノのような触角など確かにカタツムリとナメクジはよく似ているのだが、カタツムリの殻を取ったらナメクジになりそうで、カタツムリとナメクジの最大のちがいは殻があるかないかで、ほかにはあまりちがいがないという。カタツムリとナメクジはどちらも巻き貝の仲間で生物学では「軟体動物門、腹足鋼、有肺亜鋼、柄眼目」と分類され、共通の祖先が進化する過程で殻がなくなったのがナメクジだし殻を持ったまま進化したのがカタツムリと考えられているそうなのだ。

 カタツムリは海に棲んでいる巻貝のうち陸上に進出したものなのだが、端的にいえばカタツムリは陸に棲む貝なので「陸貝」と呼ばれるのだが、貝は海に棲む生き物というイメージが強いせいかはたまたデンデンムシという名称が影響しているのかカタツムリは貝とは別の生き物であるというイメージがもたれてしまったという。よく「カタツムリの殻のないのがナメクジじゃなくて別のものなのですか」と聞かれるのだが、この質問について少し解説するとこれは質問者が「カタツムリは殻を脱いだらナメクジになる」という認識をもちその認識に基づいて質問をしていることを示しているという。つまり「カタツムリの殻が脱げたのがナメクジだと思っていたのですが、カタツムリとナメクジはもともと別の生き物なのですか」とこの人は聞いてきたわけだというのだ。

 過去にさかのぼって日本人がどのようにカタツムリとナメクジの関係を認識していたのかを調べてみると、古い時代においても「カタツムリがヤドカリ説」につながるような記述があって、寺島良安の手になる江戸時代の百科事典を見ると、ナメクジの項には「蛞蝓と蝸牛とは二つの異なったものである。蝸牛の老いたものと同一物とするのは甚だ謬りである」と書かれてあり、両者はまったく異なるものであると説明がなされている。ただしわざわざそう書かれているということは両者が同一物と思う人が少なからずいたということでもあるという。また薬材としてナメクジのみが取り上げられている本では、いまだ殻を脱していないものをカタツムリといいすでに殻を脱したものをナメクジという、といった内容が書かれているそうなのだ。

 日本全体ではカタツムリとナメクジを合わせて陸貝は1000種ほどいるが、物学的な視点に立てばナメクジというのは、カタツムリのうち殻を退化させたもののことで、ナメクジの先祖はカタツムリだしカタツムリのほうがナメクジよりも圧倒的に種数が多いという。例えばナメクジに対して「ハダカカタツムリ」なる呼称を附与するわけだが、どちらも体の基本構造は同じで肺・消化管・生殖器といった内臓を持っているが、カタツムリは殻があるのでそこに内臓を入れており、ナメクジには殻がないので体に内臓を収納しているという違いがあるという。実際問題カタツムリの殻を「脱がす」とカタツムリは死んでしまうという。カタツムリとナメクジは別の生き物であってカタツムリの中で殻をなくす方向に進化したものがナメクジだということのようなのだ。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2023年09月04日 02時33分19秒
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

キーワードサーチ

▼キーワード検索

お気に入りブログ

まだ登録されていません

コメント新着

砥部焼祭り@ Re:減税派の方が少数だといわれているが・・・(04/17) 砥部焼祭りについては、 0896240183 をど…
スマホ@ Re:ディールの好きな大統領といっても・・・(03/31) スマホの知りたいことは、0896244450 か…
aki@ この様な書き込み大変失礼致します 日本も当事国となる台湾有事を前に国民の…
aki@ Re:速歩をはじめよう・・・(03/17) この様な書込大変失礼致します。日本も当…
aki@ Re:能登半島地震で行われていること・・・(01/16) この様な書込大変失礼致します。日本も当…

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: