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2020年07月30日
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テーマ: F1(102)

 2020F1GPは、第1戦オーストリアGPと第2戦シュタイアーマルクGPが無観客で開催された。
 観る側にとってのF1は、よりVRやARの世界に近づいた。


       ​
 そんな折「あと5年でF1帝国の崩壊が始まる」という記事を見つけた。
 巨額の資金が動くF1ビジネスモデル=「F1帝国」の明確な崩壊は、「2020年から始まった」と後の世でされるのではないかと思っている。
 記事は多くの納得できる記述があった。
 「あと5年で崩壊する」が適切なタイトルだと思うが、F1を愛する山下氏は、「F1」に生き残って欲しいのだろう。


あと5年でF1帝国の崩壊が始まる
ゆとりのレースエンジニア
2020/07/07 note
 こんにちは、ドイツレースチームでエンジニアとして働く山下です。
 先週末、ついにモータースポーツの最高峰F1のシーズンが開幕しました。
 僕は高校生の頃からFormula1 (F1) が好きで、現職に就くきっかけになりました。
 当時は地上波でも放送されており、毎戦かかさずに観戦、その後、録画を何度も見直していました。
 "世界一速いF1マシン"と"先進的な技術"、"個性的なドライバーや業界人"は非常に魅力的でした。
 そして、F1が開催される週末が楽しみで仕方がありませんでした。
 しかし、客観的に考えた場合、F1の未来は厳しい状況にあります。
 キーワードは自動車に少しでも興味がある人なら聞いたことのある"電動化"です。
 そして、F1帝国の崩壊のカウントダウンは始まっていると考えています。
  ― 引用終り ―
       ​
以下、カウントダウンのポイントとなる項目のみメモする。
(1) エンジンに固執するF1帝国
(2) エンジンを搭載する自動車は販売できなくなる!?
(3) 自動車メーカのエンジン開発期限とトレンドに乗れないF1
(4) DTMに見るF1帝国崩壊の予兆

 そしてF1を愛する山下氏はF1生き残りの試案を提示する。

(5) F1帝国の生き残る道
(5-1) 完全電動化を推進してFormula Eと合併
(5-2) 古典的モータースポーツとしてエンジンと共に存続する道を選択
​​​​ (5-3) 多様なパワートレインを導入
     ​
 (5-1)が成立するのはFormula E側が支配権を手放した時だけと思われる。
 現行のF1は内燃機関を使用することが、独占支配権につながっている。
 現在のF1は巨大なビジネスシステムであり、利権が損なわれるときは(おいしくなくなったとき)システムは、関係者の離脱により崩壊する。
 F1側があらゆる手段を使い激しく抵抗するだろうが、FIAがF1のタイトルをFormula Eに冠するという やり方は全うだと思う。
       ​

 (5-2)は最も可能性が高いと思われる。
 機械と人間の技術の頂点から、格式に基づいた「伝統芸能」となる。
 F1ブランドが、伝統と権威に由来するネームバリューで生き残る可能性はある。
 というか、既に過去の栄光を商売にしているF1は「伝統芸能」化しており、先端技術開発力の象徴やドライバー選手権としての関心は失われている。
 自動車メーカーは次第にF1に興味を失っている。
     ​

 (5-3)は米国でかつて開催された排気量無制限のレース「カンナム(カナディアン-アメリカン・チャレンジカップ、Canadian-American Challenge Cup)を連想させる。
 モンスターマシンによる競技のカンナムは、1970年代にマーク・ダナヒューが操るポルシェ917-30の独り勝ちが続き、多様性を失ってコンペティティブではなくなり、観客が興味を失って収束していった。
 多様な技術方式をレギュレーションでイコールコンディション化することは困難。
 一つの秀でた技術が安定化した場合、年に1回開催するなら成立するが、シリーズ化することは無理がある。


 現在のF1からフェラーリがなくなったら、F1ビジネスモデルは瞬く間に崩壊するだろう。
 近年F1で全く調子のよくないフェラーリだが、F1の技術部門の再編を発表した。
 優勝するためには「再編」や「変更」ではなく、外部のエキスパートを加入させることが必要と思われる。
        ​
F1=フェラーリ、技術部門の再編を発表
Reuters Staff
2020年7月23日 Reuters
 自動車レースF1のフェラーリは22日、開幕からメルセデスに3連勝を許した苦戦を受けて、技術部門を再編することを発表した。
 このスポーツにおいて最も長く、魅力的かつ成功した歴史を持つチームは昨年のチーム総合では2位だったが、開幕3戦を終えて5位。
 セバスチャン・フェテル(ドイツ)とシャルル・ルクレール(モナコ)の両ドライバーは中位争いを強いられている。
 フェラーリは、エンリコ・カーディレ氏が新たにパフォーマンス開発部門の責任者に就任すると発表。
 他の部門の役割に変更はないとした。
 マッティア・ビノット代表は「私たちは組織の技術部門に変更を加えて、車の性能面での設計と開発をスピードアップしていく」と述べた。
 フェラーリでは2007年のキミ・ライコネン(フィンランド)を最後に個人総合優勝を果たしたドライバーが出ていない。
​​​  ― 引用終り ―





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最終更新日  2020年07月30日 06時00分09秒
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