SAC.COM

2020年08月28日
XML
​ 
 1980年代末から90年代初期、バブル経済に浮かれる日本で休眠法人を含めた宗教法人の売買が注目された時期があった。

 バブル崩壊後、国税局は非課税団体からの税収拡大を狙い、宗教法人が労働組合などの税務調査を展開し、一定の成果を得た。
 不動産などの賃貸料収入、保険事務手数料などが代表的な標的となった。
        ​
 インバウンドが好調だった時期、お寺、神社の参拝者は二極化していた。
 国内の団体客も存在しなくなった現在は、おしなべて低調。
 地方のお寺は、檀家の高齢化、人口減少で無住化がじわじわとすすんでいる。
 そのような時期、抑制された経済のもとで「お寺」の売買が増えているらしい。 

        ​
なぜ今「お寺」の売買が増えている?
ほとんど知られていない
宗教法人買収のメリット
=午堂登紀雄
2020年7月27日
  …(略)…
宗教法人の買収が活発になっている?
 最近、寺の売買が活発になっていることを知りました。実際に売買されているようです。
※参考:http://top1.moo.jp/itiran
 売主としては、高齢化と後継者不在の問題、檀家離れや葬式で呼ばれることが減ることによる経営難などが売却理由のようです。
 買主としては、不動産の取得名目というより、「宗教法人」を取得して税金対策にしたいという目的がメインのようです。
        ​
宗教法人を持つとすごく便利?
 で、ちょっと調べてみました。宗教法人を取得すると、自動的に以下の事業を行えます。
(法人の目的に記載がなくても法人税法により認可されている)
・物品販売業(動植物その他の販売も含む)
・不動産販売業・不動産貸付業・駐車場業
・金銭貸付業・物品貸付業
・製造業(電気供給業・ガス供給業含む)
・通信業並びに放送業
・運送業並びに運送取扱業・倉庫業
・請負業(事務処理の受託を含む)
・印刷業・出版業・写真業
・旅館業・席貸業
・料理店業その他の飲食店業
・代理業(保険代理・旅行代理)
・仲立業(手形割引を含む)
・問屋業
・鉱業・土砂採取業・浴場業
・理容業・美容業
・興行業
・遊技所業(ゴルフ場・パチンコ・ゲームセンター含む)
・遊覧所業
・医療保健業(病院・診療所・介護含む)
・技芸教授業(公開模擬力試験・学力の教授を行う事業)
・信用保証業
・無体財産権の提供業(特許・著作権含む)
・労働者派遣業
 宗教法人でこれらの事業をすると、株式会社よりも税率が35%安くなります。
 たとえば、宗教法人名で土地を取得するとき、登録免許税・不動産取得税・都市計画税が免除。
 境内地として認められると固定資産税は不要。
 境内地を転売した場合、売却益には税金がからない。
 境内地以外の土地を転売した場合でも、所有期間が10年を超えていれば、売却益には無税。
 なるほど。だから、寺の用地でマンション販売などが行われるんですね。
        ​
本業利益以外にも「非課税」がたくさん
 また、本来の事業(お布施や寄付、お守りなどの授与)で得られたお金は当然、非課税。
 さらに、そのお金を預けた銀行預金の利息、債権・株式運用された際の利子や配当までも非課税!
 宗教法人名で発行される領収書に対して、収入印紙は貼らなくていい!
 また、上記の業種に該当する収益事業を行っていない宗教法人の場合、お布施や寄付金収入が年間8,000万円までなら帳簿を作る義務もなく、税務署へ申告する義務もない。
 お布施と寄付金に関しては、年額8,000万円を超えても無税。
 宗教法人のお金は、宗教活動に関するものなら領収書なしで自由に使える。
  …(略)…
        ​
宗教法人の見分け方が重要?
 そこで重要なのが、宗教法人の見分け方で、宗教法人には、「活動法人」と「不活動法人(休眠法人)」とがあるそうです。
 活動法人の禅譲(代表役員の変更登記)を受けた場合には税金面での優遇が受けられるが、 不活動法人(休眠法人)の禅譲を受けても、税金面での優遇が受けられない。
 活動法人とは、1年間に1度、文化庁または各都道府県に、活動報告書を提出している法人のこと。
 不活動法人では、銀行で新規口座も作れない。
 休眠法人に関しては、活動法人にする作業が必要で、
・新たに土地と3部屋(本殿・信徒控室・事務室)以上ある建物を宗教法人名で購入(休眠法人名であっても、土地・建物の購入は可能)
・その場所で3年間活動する
・活動していることの証明として、3年間の水道光熱費の領収書と茶菓子の領収書・集合写真が必要
 税金面での優遇を受けられない、いわゆる使い物にならない宗教法人(休眠法人)は転売され続け、代表役員がころころと変わっているようです。
 なので代表役員がころころ変わっている宗教法人は、注意が必要です。
        ​
一般人はまったく知らない「宗教法人の種類」に注意
 また、都道府県知事が宗教法人として認証してくれないケースもあり、休眠の宗教法人を買う場合は事前に都道府県の宗務課などに確認が必要です。
  ― 引用終り ―
        ​
 金融資産が有効な投資先を失いつつある現在、比較的地道な節税に走っているということのようだ。
​​





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2020年08月28日 06時00分08秒
コメント(0) | コメントを書く
[寺社、パワースポット、予言] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

Ta152R

Ta152R

お気に入りブログ

栃木県に住んでいな… New! 為谷 邦男さん

ピースボート乗船ブ… New! maki5417さん

沖縄の食事 New! nkucchanさん

源氏物語〔2帖帚木 … New! Photo USMさん

クラシックカーって… New! 越前SRさん

コメント新着

maki5417 @ Re:中国 重要閣僚解任連鎖 農村農業省(05/22) 5%成長は、立派だと思います。 少子高齢…
aki@ Re:EV テスラ一強時代の終わり(04/20) この様な書込大変失礼致します。日本も当…
maki5417 @ Re:VW、新疆ウイグル自治区工場の閉鎖協議か(02/28) 強制労働の内容はどのようなものなのでし…
Ta152R @ Re[1]:ダイハツ不正 2024年1月まで生産停止(12/27) maki5417さんへ 伝統ある企業で次々と不正…
maki5417 @ Re:ダイハツ不正 2024年1月まで生産停止(12/27) 非常に悪質な事例で、内部で不正が把握さ…

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: