Blue-The history of a color-読了。この日記のタイトルは、本書のタイトルを自分なりに訳したもの。厳密には『青-一つの色の歴史』となるところでしょうが。 パストゥローは中世史家と思っていたのだけれど、中世以降の記述の方が興味深かった。音楽のブルースの話、ジーンズの話など。 簡単に内容を紹介すると、古代には青色は人気のある色ではなかった。けれど、12世紀頃から貴族、王などの間で青色の人気が高くなり、現在では青色はヨーロッパ人の間で最も人気のある色になっている、という話。もちろん、青以外の色も言及されている。 最後の方では、日本での色への好みについて言及されており、興味深かった。本書の記述によると、日本人の色の好みは、白、黒、赤の順だという。パストゥローは、私が大学二年生の頃にそのフランス語テキストが講読の授業で使われていて、興味をもった歴史家。『ヨーロッパの色彩』以外のパストゥローの本は、当時買った。2003年に、『王を殺した豚 王が愛した象』という訳書が出た。近いうちに買おうかと思っているところ。