KUROうさぎの『コンサートを聴いて』

KUROうさぎの『コンサートを聴いて』

2007.05.04
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カテゴリ: コーラス



「熱狂の日」音楽祭 2007
2007年5月2日~6日 東京国際フォーラム



2005年はベートーヴェン、2006年はモーツアルト。
そして今年は、「民族のハーモニー」がテーマなのだが、
ロマン派以降の北欧、ロシアの作曲家、フランスの作曲家
の他、民族音楽も「のだめ」関係も有りの何でもありかな
の状況。

多くのプログラムの中で興味を持ったのは、北欧の合唱と
フォーレのレクイエム。
早々にメルマガ登録し、先行発売で3つのコンサートチケット
を確保。その内本日2公演を鑑賞。
天候にも恵まれ気温は26℃と正しく「熱狂の日」となった。


公演No. 332
鑑賞日:2007年05月04日(金)11:30開演
入場料:2000円(全席自由)
会 場:東京国際フォーラム ホールB5

出演
指揮:ロランス・エキルベイ
合唱:アクサントゥス合唱団(フランス)
曲目:
クーラ作曲:我が子をトゥオネラに、私の恋人は美しい、おやすみ、
      そこにはもう長い間花咲くリンゴの木がある
ラウタヴァーラ作曲:夏の夜よ、さあ、楽しい踊りを
アルヴェーン作曲:私たちの牧場で
ヴィカンデル作曲:すずらんの王様
ヒルボリ作曲:ムウヲオアヱエユイユエアオウム


フィンランド、スウェーデンの作曲家によるアカペラの合唱。
合唱団員は女声17人、男声17人。最後の曲を除いて、前列左からソプラノ、アルト
後列左からバス、テナーの並び順。どの曲も安定しており、美しいハーモニーだが、
ただ無難にこなして行く印象で最後の曲を除いて余り感動を受けなかった。
一つにはホールの床が絨毯で座席はパイプ椅子と全く合唱音楽にそぐわない会議室のような
場所で、反響が全くないこと。(事前に情報を得ていたので、力を入れて開場の1時間前から
並んで3番目(525人定員)で入って、舞台から5列目中央を確保したにも係わらず。)
そして合唱団、指揮者がフランス人であることも影響しているか?

最後のヒルボリ作曲のムウヲ・・・は並び順を左側女声、右側男声に変更。
ヒルボリはスウェーデンの現代作曲家で、ムウヲ・・・はハミングの間を9種類13個の
発音記号(母音)でつないだこの曲の歌詞。この歌詞を現代和音と強弱を巧みに組み合わせ
独特の音楽表現(モアレ効果と言うらしい)となっており、和声だけでしか表現出来ない
世界であり、この曲だけでも聴く価値が十分にあった。
(歌う方は各人の絶対音が必須で、とても歌う気にはならない難曲だが)

是非とも残響のある真ともなホールで聴きたかった。


若干伸びたので急いで次の公演へ移動。

公演No. 343
鑑賞日:2007年05月04日(金)12:45開演
入場料:3,000円(1階13列9番)
会 場:東京国際フォーラム ホールC

出演
指揮:ミシェル・コルボ
合唱:ローザンヌ声楽アンサンブル
管弦楽:シンフォニア・ヴァルソヴィア
ソプラノ:アナ・キンタンシュ
曲目:フォーレ作曲
 恵み深き御母、マリア 作品47-2
 アヴェ・ヴェルム・コルプス 作品65-1
 タントゥム・エルゴ ホ長調 作品65-2
 アヴェ・マリア 作品67-2
 小ミサ曲
 ラシーヌの賛歌 作品11
 タントゥム・エルゴ ヘ長調
 ヴィレルヴィルの漁師たちのためのミサ曲

合唱界で世界的な指揮者ミシェル・コルボが率いるローザンヌ声楽アンサンブルによる
フォーレ合唱曲と来れば聴かずにはいられない。
ホールは先ほどとは異なり定員1500人の音楽コンサート用ホールで反響も東京国際
フォーラムの中では一番良いだろう。

最初はオルガンと女声合唱でソプラノ8人、アルト8人(カウンターテナー2人含む)。
コルボさんは少し足を引きづりながら出てきたが、一度指揮棒が振り下ろされると、
全ての音楽を掌握し、歌い、フォルテの所は強く大きく引っ張り、指揮者中心に音楽が
進んでいるのがよく判る。

5曲目の「小ミサ」でソプラノソリストのアナ・キンタンシュが加わり、容姿通りの
ビブラートの無い美しい響きのある声で表現が増す。
6曲目の「ラシーヌの賛歌」では男声16人と室内管弦楽が加わり、更に表現が広がるが
美しいバランスは崩れない。フォーレ初期の5分ほどの曲だが、本当に素晴らしい曲だ。
思わず歌いたくなってしまった。
7曲目「タントゥム・エルゴ ヘ長調」はオルガンと混声4部にソプラノソロの加わる。
最後の8曲目「ヴィレルヴィルの漁師たちのためのミサ曲」は女声合唱と管弦楽で
グロリアは盛り上がり、途中で拍手が入るハプニング?も。

5/6に同じミシェル・コルボ、ローザンヌ声楽アンサンブルのフォーレのレクイエムを
聴きに行く予定だが、その会場がなんと5000人定員のホールA。
それもあって、今回ホールCの演奏を聴いたわけだが、美しいハーモニーにドップリと
浸ることが出来て、大満足だった。

LFJの感想などは5/6にまとめて。


End





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最終更新日  2007.05.07 20:34:15 コメントを書く


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