OSSANPOWERのバリュー投資

OSSANPOWERのバリュー投資

PR

×

Archives

Jul , 2026
Jun , 2026

Profile

ossanpower

ossanpower

Keyword Search

▼キーワード検索

Oct 8, 2005
XML
カテゴリ: マクロ経済
50歳以上の有権者が占める割合が全有権者の半分以上を占める時点を「年金改革の最終列車」というようです.

まもなく高齢者になる有権者が過半数を占めると,彼らの不利になる年金改革を実行することがいっそう困難になるという背景があるようです.

http://www.jsri.or.jp/web/topics/pdf/0411_01.pdf

発車時刻は以下のとおり
フィンランド 10年後
アメリカ,ドイツ,フランス  15年後
スエーデン,イタリア 20年後
アイルランド,イギリス 35から40年後

日本は全ての先進国に先駆けて,2004年にすでに発車している.


これが10年後には45%ほど

こうして考えると,小さな政府や医療費削減は国を破綻させないためには必要な処置なのだろう.

身の丈に合ったサービスをということか,,,

救急患者が最大でも4時間で医療機関を入院できることを国家目標に定めざる得ない英国のようなレベルの医療サービスの低下はいずれ必然的に来るのでしょう.というか将来的にはそれ以上の事態が訪れても不思議ではありませんね.

私の周辺では外科医として経験10年前後,これから難しい技術を獲得して一人立ちする時期の医師たちが相次いでメスを捨て,開業しています.

その代わりに研修医が補充されても(改革により,2年間研修医の供給がストップされている),小さくない規模の病院でも技術的にレベルダウンは否めない状況に陥っています.

レベルダウンのため対応しきれず,治療が難しい(以前はある程度の規模の病院であれば出来たレベルなのに)患者さんを大学病院に紹介する率が増えています.医療ミスに対する世間の目が厳しいため,リスクを負わないようにしている傾向もあるのでしょう.こちらも対応力に限界があり,科によっては増大する仕事量に耐え切れず,医師が相次いで逃げ出しているところがあります.

もともと日本の医療スタッフ(医師および看護師)数は,入院患者さん一人当たりで換算すると,米国の1/5という少なさです.外来患者換算ではスタッフ数は米国の1/8となります.このような状況ですので,ひとたび救急患者さんが来れば,外来がストップ,病棟回診がストップ,時には危険覚悟で手術を一時中断して対応する局面に陥ることもあります.これ以上のリスクは取れないと感じたとき医師は病院を去る決断をします.

入院日数を減らし,実質的に入院患者数を減らせば医療費の削減にもなります.またそのような仕組みになってきています.元気な方が骨折してもすぐに歩いて帰れますが,もともとやっと歩かれていた方が骨折すれば,治療はうまくいっても,入院は長引くことになります.入院日数を減らすためにはリスクの少ない患者さんを選んで治療する傾向が生じるはずです.その矛盾に疑問を感じたとき医師は病院を去る決断をします.

最近の報道にもありましたが,大学病院で麻酔科医が大量に辞めており,手術対応が困難なため手術数の制限,あるいは主治医たちが麻酔をせざる得ない状況になっているところが全国でいくつも出てきています.午後5時以降は手術を直接介助する看護師もいなくなるため,他の医師に手術応援を求めると,今度は夜間の病棟や救急対応が手薄になる.約2年前から研修医も5時以降の労働は認められていません.

これから十分にメスを振るって患者さんのために役立ってくれるはずだった若い医師たちが現状と将来に対する不安からモチベーションを失い,開業してしまう切迫感が,大学にいる私でも,この2,3年強く伝わってきています.



数年後にはどうなっているのでしょう?

かつて問題になった重症な救急患者さんのたらいまわしが生じるのでしょうか?対応を断った病院は訴えられ,裁判で負けた判例がありますが,受け入れても,その病院の医師たちが適切な治療できなければやはり裁判で負けることになるでしょう.

某旧帝大では外科系を希望する研修医が激減しているようです.全国的な傾向なのかもしれません.これまでよりも多くの研修医がリスクの少ない科を希望していると思います.

世間が医療レベルのさらなる向上を求めているにもかかわらず,高い技術を習得しようとする若い医師たちがマクロ的には数が減少しており,レベル的にはむしろ低下しはじめているように感じています.



整形外科の開業医の団体のMLに「右の親指をけがしたため、親指を完全に持ち上げられません。現在イギリスに滞在していて、こちらの制度の問題で、けがしてから2ヵ月半たっても何の処置がなされず、整形外科に診察をしてもらうまでにもまだ時間がかかるようです。日本に帰国して診察することも考えておりますが、インターネット医科大の「腱の癒着」があるかたの欄に、怪我してから一ヵ月たった方の場合には手術をしないと書かれてありましたので、帰国する意味があるのかどうかも含めて判断をしていただけるとありがたいです。また、帰国までにとれる処置がありましたらば教えて下さいませ。」


英国では2005年末までに専門医の診察を3ヶ月以内(現行では9ヶ月以内)に受けられるように、入院は6ヶ月以内(現行では18ヶ月以内)に可能なように目標を定めています。

参考:海外情勢白書 2001年
http://wwwhakusyo.mhlw.go.jp/wp/index.htm

だれでも専門医の診察を予約なしで3時間の待ち時間で受けられる国は日本くらいなのかもしれません。

透析には年間一人当たり500万円要し、日本では2万人に対して1兆円が保険で支払われているそうです。腎不全の患者さんは透析か移植によってしか延命できないわけですが、いずれ日本も英国のように透析に年齢制限が設けられるようになるではないかと懸念しています。



1980年代、日本が未曾有の平成バブル沸いているときに、英国は財政が破綻しました。

このとき英国は受診アクセスを制限(日本も小泉首相が同様の政策を掲げています)し、徹底的に医療費を絞ることで上記のような、具合が悪くてもそう簡単には受診も、入院もできない制度を設けました。このような制度のもとでは、自然にあるいは合法的に手遅れになり、弱っている人から自然に淘汰されるという現象が生じるではないでしょうか?

もう一度冒頭の最終発車時刻を見てみますが、これは老齢人口/生産人口比率が低いことを意味するわけです。
変だと思われませんか?
先進国ではイギリスの発車までの時間が非常に長くなっていることが。
ぜんぜん老大国ではなくなっています。むしろ労大国です。

1998年にデフォルトを起こしたロシアでは現在もどんどん平均寿命が短くなっています。

私が懸念すること。
年金の心配は国民レベルで心配されています。積もり積もった国家の借金はインフレを起こすことで債券価格を下げ、チャラにする(回りまわっていずれ国民が支払うことになる)ことは、これまでの世界の歴史をみても明らかですし、ご存知の方も多いと思います。

でも国レベルで「姥捨て」「楢山節考」の世界が生じうることを懸念しているかたはどれほどおられるでしょうか?現在の3時間待って3分診療など比較にならないほど深刻な事態が生じることを懸念しています。

英国には患者一人当たりにすれば日本の4倍の医療スタッフがいることになっています。しかし英国のように専門医の診察を受けることや入院が非常に困難になれば(現在日本もこれを目指しているわけですが)、スタッフはゆったりでき、医療ミスは減ることになるかもしれません。しかし、それ以前に、はるかに多数の患者さんが英国のように手遅れという事態に陥るのではないでしょうか?

サッチャーの医療改革断行から20年余を経て、英国は先進国ではもっとも年金について心配が要らない国になったといえます。日本でも淘汰が促され、比較的早期に年金の心配が要らない時が来やしないか心配です。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  Oct 8, 2005 09:54:16 PM
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

Calendar

Favorite Blog

カバー(5253)---Vチ… New! 征野三朗さん

2. モメンタム戦略… New! みきまるファンドさん

信用買いしているキ… MEANINGさん

AI小説 覚醒した私 konatsu6483さん

2026年6月の運用結果 snoozer8888さん

【おいらの2026年6月… 桜桃梅さん

しんの株式投資日記 ソンキンさん
たーちゃんファンド たーちゃん001さん
Bluebonnet bluebonnet7385さん
Yasuakiの株… ヤスイノ2005さん

Comments

ラク9610 @ Re:アビガン、、、in vitro、濃度を上げても、、、、(04/29) アビガンの有効性がない報道がブルームバ…

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: