おしゃれ手紙

2021.12.21
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カテゴリ: 映画
ミラベルと魔法だらけの家

「どうして私だけ魔法が使えないの?」

南米コロンビアの奥地にある“魔法だらけの家”に住むマドリガル家の子どもたちには、それぞれ“魔法のギフト”が家からプレゼントされていた。
ピアノを持ち上げるほどの怪力を持つ少女、トラなどの動物とコミュニケーションをとる少年などがいるなか、たった一人、ミラベルはギフトをもらえていなかった。
ある日、ミラベルはマドリガル家が危険にさらされていることを知り、家族のために立ち上がる。

 「ミラベルと魔法だらけの家」を見て、感じたのは、 この映画の主人公の家族や町の人達は「白人」ではないということ。
ディズニー映画といえば、お姫様、王子様に代表される白人と思っていたが、この映画は、コロンビアが舞台。
いわゆるラテンアメリカが舞台。

音楽もラテンで楽しい。
ミラベルの祖母たちは、逃げてきて、魔法の力で家を作ったという設定。
何から誰から逃げてきたのかが、分からないから調べてみた。

 ■ コロンビア内戦
コロンビアは「西半球で最も古い民主主義国家」と評される反面、植民地時代から続く貧富の格差は大きく、二大政党以外の政治勢力の政治参加が阻害された結果、政治社会的暴力を生み出す土壌が育まれた。
二大政党の対立を背景に19世紀から内戦が繰り返され、1899年にはコーヒー豆の価格が暴落し自由党系農民の反乱から千日戦争と呼ばれる内戦が勃発。
死者は全土で75,000人から15万人にも達したとされる。

 コロンビアの家族というラテンアメリカを舞台にするだけではなく、コ ロンビアの侵略や長きにわたるコロンビア内戦などに言及するなど、
その土地の負の歴史にも着目した『ミラベルと魔法だらけの家』は、さまざまな問題と進歩的なメッセージを日本人にも投げかけてくれた。

さまざまな議論の元になればこそ、この映画が制作された意義が最も強く現れるのではないだろうか。
眼鏡をかけて眉毛が太く、ちょっとひょうきんで庶民的な印象を与えられるミラベルは、『白雪姫』(1937年)以来、高貴な美の理想型を追い続けてきた、これまでのディズニー大作におけるヒロインとしては思い切った冒険だといえよう。

日本の娯楽的なアニメ作品の多くでは、よく作り手によって理想化された美少女が登場する場合が多い。
しかし、近年のアメリカのアニメーションでは、必然性に欠ける“美男美女”のようなキャラクターを作ることを避ける傾向が見られる場合もある。

 普通、老舗は伝統を守り抜くが、ディズニーは、少しずつ変えている。

「ギフト」という言葉は、「天才」などに使われるが、その才能の無いミラベル。
ギフトをもらうことが出来なかった子を肯定的にえがいているのも、変化のひとつかもしれない。
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Last updated  2021.12.22 11:35:04
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